5月10日〜16日のドイツのニュース



5月10日(月)

メルケルは金融市場を矯正するように迫る

(ベルリン)オイロを通貨投機筋から防衛するために巨額の措置を講ずることで、
EU内部で合意が成立したことを受け、連邦首相アンゲラ メルケルは、金融市場
を矯正するよう迫っている。連邦議会の各会派の長とベルリンで会談した後にメル
ケルは、EU全体でこの過程を加速するために、政府は権限を持つ個全てを行なう
つもりだ、と述べた。メルケルと外務大臣グイド ヴェスターヴェレは、支援措置
は国民の金を守るために必要だ、と強調した。
日曜日夜にはEU加盟各国の大蔵大臣が、前例がないほど大規模の信用供与と総額
で7千5百億オイロの保証を決定した。この措置により、危機にあるオイロ使用国
が緊急の場合に、倒産しないようにするものである。ドイツの出資金は1,230億オ
イロである。野党の政治家は、この金額がさらに増えるのではないか、との推測を
述べている。

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株式市場は大幅な値上がり

(フランクフルト アム マイン)株式市場は、巨額のオイロ救済
策に反応して、大幅な値上がりをした。フランクフルト アム マ
イン市場では、基準となるドイツ株式指数が5.3%値上がりし、
6018で引けた。とくに金融機関の株式購入の問い合わせが多かっ
た。ロンドンとパリでも相場は大きく上昇した。ニュー ヨークの
ウォール街では、値上がりで取引を開始した。過去数週間圧力にさ
らされていたオイロは、力強い回復を示した。ヨーロッパ中央銀行
は、1オイロが1.29ドルから1.69ドルで交換されるという基準を
堅持している。

メルケルは減税を延期

(ベルリン)ノルトライン・ヴェストファーレン州での選挙結果
と、連邦参議院での過半数割れのため、キリスト教民主、社会同盟
と自由民主党の連邦政府は、今後2年間減税を行なうことを断念し
た。連邦首相メルケルは、2011年および12年の国家財政では、国
民の負担軽減を行なうことはできず、このことは既に自由民主党党
首ヴェスターヴェレと話し合ったし、キリスト教社会同盟党首ゼー
ホーファーも同じ見解である、と述べた。連立与党を組む3党は本
来、今回の任期中に240億オイロ規模の減税を行なうことで、合意
していた。

CDUと社民党はノルトライン・ヴェストファーレン州で政権争い

(デュッセルドルフ)ノルトライン・ヴェストファーレン州での選
挙結果が均衡したため、ドイツでもっとも多い人口を抱える同州
で、各党は政権の座をめぐる争っている。元州首相リュトガース
(キリスト教民主同盟)も、社会民主党の対立候補クラフトも、州
首相には自分が就くとの声をあげている。キリスト教民主同盟は、
大連立に理解を求めている。社会民主党は、緑の党および自由民主
党との連立に向けて努力しているが、自由民主党はこれを拒否して
いる。社会民主党、緑の党、左翼党の連立も可能である。次期同州
議会は、キリスト教民主同盟と社会民主党が共に67議席をもつ。
第三勢力は緑の党で23議席、自由民主党は13議席、左翼党は11議
席である。




5月11日(火)

内閣はオイロ支援計画を可決

(ベルリン)連邦政府は、オイロ使用国が経済不振に陥った場合に支援するための
金融策に、ドイツが巨額の資金を提供することを決定した。内閣はこの法案を通過
させた。ドイツは当面、1,230億オイロほどを保証する意向である。ただしこの金
額は、自国の倒産を回避するために金融支援を必要となり、支払いが出来ないオイ
ロ使用国が発生した場合には、1,480億オイロにまで増額される。
一方キリスト教民主、社会同盟と自由民主党の連立は、多国籍で活動する金融機関
に対する課税に関して、対立が生まれた。首相アンゲラ メルケルは、他のEU加
盟国に対して、いわゆる金融業務税の導入を検討することを約束したが、これが自
由民主党内部に不満を生んでいる。
金融業無税の考え方は古くからあるものである。経済学者ジョン メイナード ケ
インズは1936年に早くも、投機を押さえるためにこの税金を提案していた。

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ギリシアは支援策からの支払いの第一号を申請

(アテネ)ギリシア政府は、EUと国際通貨基金の支援策に基づ
き、最初の分割額2百億オイロを申請した。この貸付はただちに調
達されねばならない、とギリシア大蔵省は発表した。EUと国際通
貨基金は、同国に対して今年だけで合わせて450億オイロを提供す
る、と約束していた。3年以内に1千1百億オイロが注ぎ込まれるこ
とになっている。月曜日にはギリシア政府は、生活補償制度を破綻
させないよう、厳しい支出策現計画を含む包括的な年金削減を可決
していた。

ショイブレは治療を受ける

(ベルリン)連邦蔵相ショイブレは、突然ブリュッセルの病院に入
院し、さらに数日間の加療が必要である。これは医者の助言に基づ
き、連邦首相メルケルの承認を受けて行なわれるもので、辞任は問
題になっていない、とショイブレの広報はベルリンで発表した。ヘ
ッセン州州首相コッホ(キリスト教民主同盟)は、ショイブレの後
任に取りざたされている、との観測を退けた。

ノルトライン・ヴェストファーレン州連立の模索が始まる

(デュッセルドルフ)州議会選挙から3日、ノルトライン・ヴェス
トファーレン州では水曜日に、新たな州政府の結成に関して、話し
合いが始まることになっている。社会民主党と緑の党は、デュッセ
ルドルフで第1回の意向を打診する会議をおこなう。ここでは、他
の政党との話し合いに向け、核心部分の決定が下されることになっ
ている。現州首相リュトガース(キリスト教民主同盟)は、左翼党
以外の政党に話し合いを申し入れた。同州自由民主党は、突然社会
民主党および緑の党との連立を検討する姿勢を示し、両党が左翼党
との連立を決して行なわないように求めた。緑の党はこの要求を拒
否した。連邦自由民主党党首ヴェスターヴェレは、社会民主党およ
び緑の党とノルトライン・ヴェストファーレン州で連立するのを、
断固拒否した。




5月12日(水)

EU委員会はオイロ使用国に支出削減を行なわせる方針

(ブリュッセル)オイロ使用地域の負債の拡大の結果、ヨーロッパ委員会は国家予
算の規則をより厳しいものにする方針である。オイロ使用国は2011年から、国家
予算を呈示する前の時点で、その計画をEUに伝えることになる、とEU経済委員オ
リー レーンは述べた。また彼は、ヨーロッパの金融政策をより調整し、それぞれ
の国家予算が他のオイロ使用国の安定を脅かすことがないようにしなければならな
い、とも述べた。ヨーロッパ委員会は、安定および成長のための措置の規則をより
厳格化する、と予告した。そのため、ある国の負債の状況は今後、より厳しく調整
されることになる。EU加盟27ヶ国のうち24カ国に対して、国家予算の規模が大き
すぎるのに対処するよう、措置が講ぜられている。

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メルケル「国家財政をEUが監視するのは正しい方向である」

(ベルリン)連邦首相メルケル(キリスト教民主同盟)は、EU委
員会が行なっている支出削減の努力を強めるようにとの提案は、各
国の議会の力を奪うことにはならない、と考えている。安定および
成長策を監視する機構を強めるのは、正しい方向への一歩である、
と彼女は述べた。またメルケルは、予算計画は既に今日秘密にされ
ているのではなく、委員会はすでに判断を行なうことができてい
る、と指摘した。これにより彼女は、以前に副首相ヴェスターヴェ
レとフランス政府が述べたのとは、若干異なる論調を選んだことに
なる。自由民主党党首ヴェスターヴェレも、現在の方針は正しい方
向に進んではいると述べたが、フランス政府広報同様に、国の予算
作成権は、国民国家の主権に関する任務であるのを変えてはならな
い、と強調していた。

EU委員会はエストニアのオイロ使用国加盟に賛成

(ブリュッセル)ヨーロッパ中央銀行の懸念にもかかわらず、EU
委員会はエストニアにオイロを導入することに賛成の意向を示し
た。バルト海に面するエストニアは、通貨連合に加入するために条
件を「完全に満たし」ており、エストニアは物価上昇と赤字の扱い
方を心得ている、と同委員会はブリュッセルで発表した。EU加盟
各国の大蔵大臣が7月に賛成すれば、旧ソ連の共和国であるエスト
ニアは2011年1月1日に17番目のオイロ使用国となる可能性があ
る。ヨーロッパ中央銀行は、エストニア政府が長期的に物価上昇を
抑制することができるかどうか、疑問を表明している。

スペイン政府は支出削減計画を公表

(マドリード)ギリシアに続いてスペインも、大規模な支出削減策
を呈示して、危機的な赤字に対処する。2011年までに政府は
150億オイロの支出削減を行なう、と首相サパテーロは国会で予告
した。彼の政権は、今年の国家公務員の賃金を5%削減するよう努
力する、と彼は述べた。その他公勤務に従事する1万3千人を解雇
する。年金は最低年金を除いて来年は引き上げを行なわない。投資
については合わせて60億オイロ以上の削減が計画されている。ス
ペインはこの支出削減計画により、赤字を現在の11.2%から6%に
削減する方針である。




5月13日(木)

文句のないヨーロッパ人がカール賞受賞

(アーヘン)ポーランド首相ドナルド トゥスクが、アーヘンで、同市の選ぶ国際
カール賞を受賞した。カール賞の首脳陣はこれにより、トゥスクが自由、民主主
義、人権のために力強く戦ったことを評価した。連邦首相アンゲラ メルケルは、
賛辞の中で、ポーランド首相の彼がEU憲法およびリスボン条約を断固とした姿勢
で指示したことを賞賛し、さらにトゥスクが多くの人と一緒に、ポーランドの労働
組合「連帯」の活動の中で、ドイツとヨーロッパ再統一のための礎石を据えた、と
述べた。トゥスクは返礼の演説の中で、現在の危機がヨーロッパが再び発展するた
めの好機であるとみている、と述べた。
ドイッチェ ヴェレとのインタヴューの中で、トゥスクはEUは拡大する姿勢を保
ちつづけることに理解を求めた。

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自民党はノルトライン・ヴェストファーレン州の連立に揺れる

(デュッセルドルフ)ノルトライン・ヴェストファーレン州自由民
主党党首ピンクワルトは、同党が社会民主党および緑の党との連立
政権に、全く反対しているわけではないことを明言した。ただし連
立政権への参加の条件として、左翼党との連立の許否を改めて表明
した。同州議会の自由民主党の会派長パプケはこれより前、社会民
主党および緑の党と、連立をめぐる話し合いを拒否し、その理由と
して、両党が左翼党と連立政権を結成する可能性があるとも述べた
ことを挙げた。自由民主党党首ヴェスターヴェレと同党事務長リン
トナーも、社会民主党および緑の党との連立を拒否した。

リビアで飛行機墜落 少なくとも1人のドイツ人が死亡

(トリポリ)リビアで重大な飛行機事故が発生し、現地政府の発表
によれば103人が死亡した。死者の中にはオランダ人70人、リビ
ア人13人、英国人、フランス人、南アフリカ人も含まれている。
リビア当局は墜落したエアバス330に乗っていたドイツ人2人も死
亡した、と発表した。外務省は今のところ、ドイツ人客1人の死亡
だけを確認している。同機は首都トリポリに着陸しようと侵入した
ところ、滑走の隣で粉々になった。事故原因はまだはっきりしてい
ない。たった1人9歳のオランダ人の子供だけが、この事故を生き
延びた。

バンコクの情勢は激化 抗議活動の指導者が撃たれる

(バンコク)タイでは、数週間前から続く政権とデモ隊の権力争い
が、さらに激化した。選挙された商店街の近くで、抗議活動の指導
者の1人が頭を撃たれ、重傷で病院に運ばれた。反政府勢力いわゆ
る「赤シャツ」の支持者数千人が、退去させようとするいかなる動
きにも抵抗する、と宣言した。彼らは4月からこの商店街の中で封
鎖を続けている。警察が好機活動を解散させようとして、25人が
死亡した。首相アピシットは先日、選挙の早期実施を提案したが、
赤シャツが副首相ステープの退陣も求めたため、この提案を撤回し
た。彼は野党に対する治安部隊を投入して、流血になった作戦を指
揮していた、とされている。




5月14日(金)

バンコクの抗議活動では少なくとも7人が死亡

(バンコク)タイの首都バンコクでは、治安部隊と反政府勢力が再び激しく路上で
衝突した。病院の発表によれば、その際少なくとも7人が死亡、百人以上が負傷し
た。バスやタイヤに放火したいわゆる「赤シャツ」に対して、治安部隊は実弾、放
水車、催涙ガスを使用した。軍はふたたび、3月から反政府勢力が占拠しているバ
ンコクの商店街から、実力をもって彼らを排除しようとしている。彼らは首相アピ
シット ウエチャチワに辞任を求め、選挙の実施を要求している。
ドイツ外務省は、バンコクへの旅行を取りやめるように、緊急の勧告を出した。ド
イツの旅行代理店は、5月末までタイの首都への旅行を中止した。

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キルギスでの暴動では死者1名 負傷者多数

(ビシケク)中央アジアの共和国キルギスでは新たな暴動が起こ
り、少なくとも1人が死亡、銃撃で40人以上が負傷した、と首都ビ
シケクで厚生省が発表した。失脚した大統領バキーエフの支持者数
千人と、移行政権の支援者が、ジャラル・アバドとオシュの両都市
で、激しい交戦が行なわれた。新政府は情勢を再び掌握した、との
情報もある。バキーエフの支持者が木曜日に占拠したジャラル・ア
バド、オシュ、バトケンの地方政府の建物も、治安部隊が管理下に
置いた、とのことである。独裁的な政治を行なったバキーエフは
4月に、大衆暴動で失脚していた。彼はベラルーシで亡命生活を送
っている。

ギリシアとトルコ両政府は関係を拡大

(アテネ)ギリシアとトルコは、両国関係を新たな土台の上に築く
方針である。トルコ首相エルドアンは、アテネ訪問を始めるにあた
って、これは協力の新たな時代である、と述べた。エルドアンとパ
パンドレウは、この訪問の歴史的な意義を強調した。両国は数十年
前から、エーゲ海の領海の主張に決着がつかず、キプロスでの問題
が生じているため、対立していた。今回の訪問中に、経済関係を中
心に20を越える条約に署名が行なわれることになっている。一方
両国政府は、それぞれ10人の閣僚どうして、大臣会議を行なった。

バグダードの選挙で欺瞞は見つからず

(バグダード)イラクの国会議員選挙では、バグダード州では選挙
の不正は行なわれなかった、とバグダードの投票箱1万1千個以上
の票を集計し直した選挙委員会は発表した。操作、不正、大規模な
手違いがあったことを示す証拠は存在せず、精確な結果は月曜日に
発表される、とのことである。首相アル・マリキの要請を受け、同
選挙委員会は4月中旬に、操作が行なわれたとの非難が起きた集計
のやり直しを指示していた。マリキの選挙同盟は、元首相アラウィ
の陣営に対して、わずかの差で敗北していた。




5月15日(土)

エルンストとレッチュが今後左翼党を指導

(ローストック)クラオス エルンストとゲズィーネ レッチュが、左翼党の新党
首に選ばれた。左翼党はローストックで2度目の連邦党大会を開き、550人の代議
員の74.9%が、バイエルン出身のエルンストに賛成し、92.8%が国家予算の専門家
レッチュを支持した。今まで党首を務めていたオスカー ラフォンテーヌとロータ
ー ビスキーは数ヶ月前に、再び立候補することを断念する、と予告していた。ラ
フォンテーヌはその理由として、自分が癌にかかっていることを挙げ、ビスキーは
今後はヨーロッパ議会での仕事に力をより注ぐ方針である。結成から3年、左翼党
はこれで新たな指導部を持つことになる。

     その他のニュース

ドイツはEU加盟国全体の国家財政の立て直しを主張

(ベルリン)オイロ危機の結果、ドイツはヨーロッパ全体で国家財
政を健全化することを主張している。連邦首相メルケルは、7千
5百億オイロの救済資金は、オイロの安定のための最初の一歩でし
かない、と見ている。彼女は「南ドイツ新聞」で、本来の問題は、
オイロ使用国が国家予算に巨額の赤字を抱えていることであり、国
家財政を正常化し、競争力を高めるべく努力しなければならない、
と述べた。「シュピーゲル」誌の報道によれば、連邦政府は間もな
くオイロ使用地域の強化計画をヨーロッパ全体で調整するための提
案を行なう方針で、これにより打撃を受けたオイロの信頼性を回復
するつもりである。

原発の運転期間延長を連邦参議院の賛成なしで実施との報道

(エッセン)連邦参議院で与党キリスト教民主、社会同盟と自由民
主党が過半数を失ったことを受け、連邦政府はドイツの原発の運転
期間延長を、連邦参議院の賛成を得ないで押し通す方針である。首
相府長官ポーファラ(キリスト教民主同盟)は、西ドイツ一般新聞
連合との話し合いの中で、同意を必要とせず、また合憲である法律
を制定する、と述べた。社会民主党と緑の党のシュレーダー連立政
権が、同じようなやり方で運転期間の上限を制限を押し通した、と
も彼は述べた。今までのはキリスト教民主同盟の主要な政治家たち
は、原子力発電所の運転期間の延長には、連邦参議院の賛成が必要
である、との立場に立っていた。

政府はグーグルに街路映像の情報提供を求める

(ベルリン)連邦政府は、米国のインターネット関連の大企業グー
グル社に対して、問題となっている街路映像の昨日のために集めた
情報全ての公開を求めた。購買者保護省の広報は、同社が数年前か
ら、私的な情報網に違法に侵入しており、この行為は警告すべきも
ので、同社が情報保護を今なお軽視している証拠である、と述べ
た。またグーグル社は街路映像ではどの情報を集め、保管し、ネッ
ト上に流し、販売するのか、明らかにしなければならないし、情報
保護を担当する同省は同社に対して、保護されていない無線通信網
から無許可で集めた情報をどのようにして消去したのかを明らかに
しなければならない、とも述べた。グーグル社は金曜日に、ドイツ
を中心にカメラを搭載した車で何年もかけて、暗号で守られていな
いコンピューターネットワークから、個人利用者の情報を録画して
いたことを認めていた。同社はこれは過失である、と述べた。




5月16日(日)

メルケルは全国統一の最低賃金には反対

(ベルリン)労働組合は法律で最低賃金を定めるように求めているが、連邦首相ア
ンゲラ メルケルはこれを拒否した。ドイツ労働組合連合の連邦会議がベルリンで
開かれ、その席上キリスト教民主同盟の党首である彼女は、全国一律の最低賃金を
導入すれば、労働契約の自治が損なわれる、と述べた。また彼女は、労働組合が求
めている金融市場を矯正を強化するために、いわゆる銀行の大規模業務に対する課
税の導入にも反対し、このような税金は諸外国では実施不可能である、と述べた。
労働組合連合の会議では、2002年から会長を務めるミヒャエル ゾマーが再選さ
れる。同労組組合は630万人の組合員を抱えている。

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「教会の日」の最後の礼拝に8万人が参加

(ミュンヒェン)宗派を越えた礼拝を行なって、第2回各宗派合同
の教会の日は終了した。冷たい雨模様であったにもかかわらず、信
徒8万人がミュンヒェンのテレーズィエンヴィーゼに集まった。礼
拝はカトリック、プロテスタント、正教、メソジストそれぞれの教
会の代表によって執り行われた。宗派を越えた教会の日では、水曜
日から約3千の催しが行なわれ、教会改革についても協議が行なわ
れた。主催者は50万人が訪れた、としている。

タイ政府は緊急事態を拡大

(バンコク)タイでは政府と野党が権力争いを続けており、対立は
解消されないままである。政府は日曜日に、抗議運動からの交渉の
申し入れを拒否した。いわゆる赤シャツの指導部は、政府がすぐに
戦闘中止を決定し、バンコクの商店街ラチャプラソンから部隊を撤
退させるなら、デモ隊をバンコクの中心部から引き揚げる、と提案
していた。その他政府は緊急事態を、赤シャツの拠点と目される同
国北部を中心に、17州に拡大した。バンコクの一部に対する外出
禁止令発令計画は、当面中止となった。最新の公式発表によれば、
路上戦で木曜日から少なくとも30人が死亡し、230人以上が負傷
した。

イランで有罪判決が下されたフランス人女性が帰国

(パリ)10カ月以上に渡りイランで逮捕されていたフランス人女
性レスは、故郷に帰国した。24歳の大学講師である彼女は、フラ
ンス政府機でパリに降り立った。レスは昨年7月テヘランで、大統
領アフマディネジャド再選に反対する抗議活動を支援した容疑で逮
捕された。テヘランの裁判所はそのため、土曜日に罰金刑を言い渡
していた。エリゼ宮に出迎えを受けた彼女は、大統領サルコズィに
感謝を述べ、サルコズィは「彼女には罪はない」と擁護した。また
彼は、ブラジル、セネガル、シリアの大統領に、レス釈放では積極
的に働きかけてくれたことに感謝した。




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