6月7日〜13日のオーストリアのニュース



6月7日(月)

     国外ニュース

イスラエル軍は支援物資輸送船攻撃事件を調査

イスラエル軍は、諸外国の支援船を地中海で攻撃し、流血の事態と
なった事件の調査を命じた。月曜日のイスラエルでの報道によれ
ば、統合幕僚長ガービ アシュケナズィは、ギオラ エイランド将
軍を中心とする組織に、7月までに報告書を作成し、この軍事作戦
の手違いと教訓を取りまとめるように委託した。トルコの旅客船
「マヴィ マルマラ」に軍が攻撃を行ない、イスラエルの精鋭兵が
先週月曜日に、親パレスチナの活動家9人を殺害し、40人以上を負
傷させていた。軍の発表によれば、これらの兵士は正当防衛であ
る、とのことである。

     国内ニュース

大蔵省「オーストリアでは飛行機税は議論の対象にならない」

ドイツ連邦政府は月曜日に大きな支出削減策を提案し、その中に航
空運輸に関する課税が含まれていたが、オーストリアではこれは議
論の対象にならない、と大蔵大臣ヨーセフ プレル(国民党)の広
報は述べた。これより前ニキ ラウダが「エスターライヒ」紙で、
オーストリアではこのような「馬鹿げた税金」を導入することがな
いように、と警告していた。彼は、オーストリアの航空会社とし
て、これから利益を得ることができたとしても、このような計画を
拒否する、とも述べた。




6月8日(火)

     国外ニュース

オランダ選挙では右派自由勢力が優位

国家財政の赤字が危機をもたらしてから初めての国会議員選挙が、
オランダで水曜日に行なわれる。野党で、右派自由勢力の「自由民
主党VVD」が、抜本的な支出削減策を唱え、勝利する見通しであ
る。現首相ヤン ペーテル バルケネンデの「キリスト教民主要求
CDA」は、大幅な得票減が予想されていた。疑問を持たれている、
右派大衆迎合的でイスラーム教に批判的なヘルト ウィルダースの
「自由党PVV」は世論調査では、議席を倍増させ、それにより4番
目の勢力となる。これより議席が多いのは自由民主党、社会党、キ
リスト教民主要求である。それゆえウィルダースが参加する右派政
権が成立する可能性がある。左派政党だけによる連立は、150議席
の国会では絶対多数を取る見通しはない。有権者は1,250万人で、
最初の集計予想は、投票所が閉められたすぐ後の21時に予定され
ている。

     国内ニュース

シュトラーヒェをウィーン市議会議員選挙の筆頭候補に指名

ウィーン市自由党の幹部会は、党首のハインツ・クリスティアン 
シュトラーヘを、10月に行なわれるウィーン市議会選挙の筆頭候
補に指名した。ウィーン市同党の党大会は、6月20日に行なわれ
る。これによりウィーン市民は秋の選挙で、現市長のミヒャエル 
ホイプル(社会民主党)の「混乱した方針」と決別して、連邦種と
に新鮮な風を送り込める、と同党の告示の中では述べられている。




6月9日(水)

     国外ニュース

アフガニスタンで結婚式の最中に爆破 少なくとも39人が死亡

アフガニスタンでは結婚式の最中に、爆発が起こり、少なくとも
39人が死亡、73人が負傷した、と南部の州カンダハルの代表部が
昨日AFP通信に発表した。爆発の原因は今のところ不明である。当
局の発表によれば、事故なのか、爆弾による攻撃なのかは、今のと
ころ最終的には解明されていない。

     国内ニュース

緑の党は選挙票を失ったことを自己批判

緑の党連邦幹部会は、危機について何も知ろうとはしておらず、ブ
ルゲンラント州での選挙を景気として、党内には不満が広がってい
る。党首エーファ グラウィシュニヒは昨日、州の党機構が欠陥を
持っており、党が停滞していることを認め、これに取り組むつもり
である、と述べた。党の現状に同党の若手議員ペーター ピルツや
フレーダ マイスナー・ブラオは、極めて批判的な見解を述べた。
ピルツは、緑の党を支持する可能性がある人たちの中に、「適切な
人々」がいなくなった、と述べた。マイスナー・ブラオは、「その
中にはもう誰もいない」と語った。




6月10日(木)

     国外ニュース

イランは制裁措置に対して対抗措置を取ると間接的に威嚇

イランとの核をめぐる対立で国連の制裁が改めて強化されたことを
受け、イラン政府は対抗措置を取る、と間接的ながら威嚇した。国
営テレヴィの木曜日の報道によれば、議会は国際原発帰国との関係
を再検討する方針である。国会議員は日曜日に、これに関する協議
を開始する、と国会の国家安全および外交政策委員会議長アラディ
ン ボルジェルディは述べた、とのことである。ただし彼は、どの
ような選択肢を取るかについては、言及しなかった。おそらくイラ
ンは新たな制裁に対抗して、国際原発機構の査察官の核施設への立
ち入りを制限するつもりである。

     国内ニュース

大学入学資格試験を目指す職業訓練高校が教育部会を通過

2015年から、職業訓練高校でも、教員養成学校および師範学校同
様に、大学入学資格試験を中心に置く学校が導入される。これによ
り職業訓練高校は、2014年からこの規定が適用される一般高校に
続くことになる。学校授業に関する法律のこれに関する修正が、社
会民主党、国民党、緑の党、未来同盟の賛成で、国民評議会の教育
委員会を通過した、と通信社は報じた。これにより職業訓練高校に
通う生徒の負担が軽減される。




6月11日(金)

     国外ニュース

ノルトライン・ヴェストファーレン州では大連立はない

ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン州では、大連立政権に
関す話し合いは行なわれない。同州社会民主党の幹部は、金曜午後
に数時間に渡って協議を行ない、これに関する可能性を否定した。
ただし社会民主党は、少数派政権を目指すつもりもない、と同州党
首ハネローレ クラフトはデュッセルドルフでの会議後に述べた。
社会民主党は、州議会で政治的な方針転換を起こそうとしており、
「私たちは、自分たちの立場が多数派となれるように努力するつも
りだ」と彼女は述べた。また同党と自由民主党および緑の党との連
立も失敗に終わった。また同党と左翼党および緑の党の連立は当初
から除外されていた。

     国内ニュース

社会民主党党大会でファイマンは再選に乗り出す

社会民主党は土曜日にフェーセンドルフのピラミッドで、第41回
通常連邦党大会を行なう。党首ウェルナー ファイマンは、再選に
挑戦する。社会民主党は党の綱領上は、左翼的な行動を取る。新た
な基本提案では、「財産に関連する」税金、銀行に対する課税、経
営陣の給与に対する控除の制約などを中心に、発言が行なわれる。
また国会および州議会の女性議員の割合を高めるために、立候補者
名簿の作成の際の基準も決定される。ドイツ社会民主党党首ズィー
クマール ガブリエルが客員発表を行なう。基調演説はもちろん党
首ファイマン自身が、7百人の代議員を前に開会時点で行なう。




6月12日(土)

     国外ニュース

ドイツで支出削減に反対する初めての大規模デモ

ドイツでは土曜日、数万人が政府の支出削減計画に反対して、路上
に繰り出した。中でも大規模な集会が開かれたのは、ベルリンとシ
ュトゥットガルトであった。デモ隊は社会福祉分野の切り詰めの撤
回と、銀行および資産家の負担強化を求めた。連邦首相アンゲラ 
メルケル(キリスト教民主同盟)は、この抗議には動揺せず、自分
の政策に対する反乱が起きるとは思っていない、と述べた。党内か
らのこの支出削減策は社会福祉上釣り合いが取れていない、との非
難が出ているが、彼女はこれも退けた。メルケル政府は今まで、連
邦共和国の歴史上もっとも野心的な支出削減策をとって、2014年
までに約8百億オイロの支出を削減する方針である。この支出削減
策は、国防軍から失業手当まで幅広いものである。

     国内ニュース

社会民主党は借金650万オイロを減らさなければならない

社旗民主党は今後4年間で、650万オイロほどの借金を整理しなけ
ればならない。ニーダーエスターライヒ州のフェーセンドルフで開
かれている同党党大会で昨日、経済問題担当のクリストフ マツネ
ッターが、財政報告の中でこれを発表した。連邦同党は、財布の紐
を締めなければならなくなるだろう、予算面で課題を抱えているの
は、政府だけでなく、社会民主党も同じである、さらなる支出削減
策が取られることになるだろう、とも彼は語った。連邦同党は人件
費と広報費で、それぞれ1百万オイロの支出削減を行ない、
2014年までに最終的に赤字をなくすことになる、とも述べた。




6月13日(日)

     国外ニュース

スイスの実業家がリビア退去を許される

7百日ほど強制滞在させられていたスイス人実業家マックス ゲル
ディが、昨日午後に飛行機でリビアから退去した。彼の弁護士サラ
ー ザハフがスイスのテレヴィ局にこれを確認した。ゲルディは先
週木曜日に、ほぼ4カ月間の拘留を解かれていた。2年前に革命の
指導者の息子ムアマル アル カダフィ、あるいはハニバルがジュ
ネーヴで逮捕されてから、リビアとスイスの間で神経戦が戦われて
いたが、その最後の犠牲者であった。カダフィの息子とのその妻
は、ホテルの従業員の暴行を加えたとされていたが、彼らはこれを
否定している。昨日スイス外相ミシュリン カルミ・レはトリポリ
で、この件の調査を含むリビアとの協定に署名した。その他、イタ
リア首相シルヴィオ ベルルスコーニも、リビアに向かっていた。
リビアでは彼はアル カダフィの出迎えを受けた、とイタリアでは
報じられている。

     国内ニュース

ライトル「新税は不要である」

経済会議議長で国民党経済同盟会長クリストフ ライトルは、昨日
増税に関する議論に反対すると述べ、逆に行政および健康保険分野
での支出削減をする努力を推した。経済会議は、みずからが提案し
た補助金の削減問題では、「見習いの促進を中止する」ことも考え
られる。「私は税金に関する議論は不必要であるから、することは
ないと考えている」と国民党の政治家である彼はテレヴィ番組で、
連立相手である社会民主党を念頭に置いて述べた。




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