7月5日〜11日のオーストリアのニュース



7月5日(月)

     国外ニュース

ネタニヤフは米国大統領オバマとワシントンで会談

イスラエル首相ベンヤミン ネタニヤフは、火曜日にワシントンで
米国大統領バラック オバマと会談する。この会談の内容は、イス
ラエルとパレスチナ人の間の和平交渉の再開、ガザ帯状地帯向けの
支援物資を運んでいた外国の船団に対するイスラエルの攻撃であ
る。ネタニヤフは3月にも米国大統領府を訪問したが、冷ややかも
のとなったが、それは米国副大統領ジョー バイデンの訪問中に、
問題となっている東エルサレムの入植地建設を発表したためであっ
た。イスラエルは5月末に支援船団を攻撃した際に、米国の国籍を
持つ1名をふくめ、9人のトルコ人を殺害したことを受け、ネタニ
ヤフの米国再訪問は直前に発表された。

     国内ニュース

喫煙禁止で野党は住民投票を求める

ドイツのバイエルン州が昨日突然、全面的な禁煙を明確に支持す
る、と発表したことを受け、今度はオーストリアでも国民投票を求
める声が起きている。自由党だけでなく緑の党も、オーストリア全
体で、すべての飲食店での厳格な喫煙禁止に関する投票を支持す
る、両党の目的も大きく異なるものではありえない、と発表した。




7月6日(火)

     国外ニュース

エリザベス女王は英連邦の主導的な役割を訴える

英国国王エリザベス2世は、国連に対して、英連邦の組織を指導機
関として提供した。英国を中心とする国家連合である英連邦には、
元英国の植民地が結集しており、今日20億人を代表している、と
彼女は昨日のニュー ヨークでの国連総会で述べた。「世界は問題
解決のために、はっきりした指導部を必要としている。英連邦には
始動する能力がある。私は世界にこの可能性を利用するように提案
したい」と述べた。エリザベス女王が国連で演説するのは2度目で
ある。前回は1957年に、当時の80カ国の代表を前に演説した。現
在国連に加盟する192カ国の多くは、当時まだ英国の植民地であっ
たが、現在では英連邦の一員である。

     国内ニュース

カールは大学入学の自由化は問題だと見る

科学大臣ベアトリクス カール(国民党)は、大学入学の方法につ
いて、新たなやり方を導入するように求めている。「自由な大学入
学は問題である。先にドイツ大学開発局が、オーストリアでの大学
入学の自由が、その大学の質を維持する上で問題である、と発表し
たばかりである」と昨日のテレヴィ番組で述べた。彼女は公平で、
透明性のある「質を維持するような入学手続き」を導入したい、と
述べた。




7月7日(水)

     国外ニュース

キューバでは反体制派十数人が釈放

カトリック教会の発表によれば、キューバの共産主義指導部は、同
国が今後数ヶ月で、50人を越える政治犯を釈放する方針である。
スペイン外務大臣ミゲル アンヘル モラティノスは、キューバ外
務大臣ブルーノ ロドリゲスおよびハヴァナ大司教ハイメ オルテ
ガと会談した際に、このように予告した。キューバで反体制派とし
て逮捕されている者の数は、かつてないほど減少している。この釈
放や、収容の情勢の改善については、スペインが仲介役を務めてい
る。

     国内ニュース

予算の議論の延期で政府は守りの姿勢

政府がクリスマス直前まで延期した予2011年算案に関する議論を
めぐる対立で、国会では議論が暑くなっている。野党は昨日改め
て、政府は憲法違反を犯していると非難し、政府の狙いは、間近に
迫った支出削減を、ウィーン市議会選挙およびシュタイアーマルク
州議会選挙の争点としない、という一点につきている、と述べた。
自由党党首ハインツ・クリスティアン シュトラーヒェは、これは
「ならず者のやり口」である、と述べた。首相ウェルナー ファイ
マン(社会民主党)と副首相ヨーセフ プレルはこの延期を擁護し
た。




7月8日(木)

     国外ニュース

キューバでは反体制派が135日目にハンストを中止

キューバでは政治犯十数人を釈放するとの発表があったことを受け
て、逮捕されていた政府批判家ギレルモ ファリナスはハンガース
トライキを中止した。48歳の彼はただちに食事を摂った、とキュ
ーバ中心部のサンタ クララの集中治療室に彼を訪問した野党のギ
ゼラ デルガドは述べた。およそ30人の野党勢力が、生命の危機
にあるファリナスを説得して、135日に及んだハンガーストライキ
を止めさせるために、訪れていた。この代表団は主として、政治犯
の妻、母、姉妹が結集した「白衣の女」の隊員からなっている。

     国内ニュース

国民評議会は夏の議会で集団診療を可決

国民評議会は、夏の大きな立法を可決した。特に(複数の医師によ
る)集団診療と足首につける監視装置が導入された。さらに大気汚
染防止も可決されたが、これは屋外のカフェ席の設置を容易にする
ものである。自由党はフォアデルンベルクの国外退去者収容施設に
関する「緊急提案」を計画している。会議の冒頭の質疑の時間で、
基盤整備大臣ドーリス ブーレス(社会民主党)は、この提案を行
なう議員との議論を行なう。




7月9日(金)

     国外ニュース

ナオミ キャンベルはテイラー裁判で発言

英国の人気モデルナオミ キャンベルは、司法からの求めに応え、
元リベリア大統領チャールズ テイラー裁判で発言をする用意があ
る。彼女はデン ハーグのシエラ レオネ特別裁判所に、証人とし
て出席するようにとの召喚に応ずる、と彼女の所属会社はロンドン
で発表した。キャンベルは「公正な裁判に」貢献したい、と述べて
いる、とのことである。キャンベルは誤った行動で非難されること
はない、と強調した。この件では、テイラーがキャンベルに
1997年に南アフリカで贈ったとされる「血のダイヤモンド」が問
題となっている。テイラーはこのダイヤモンドを、シエラ レオネ
の反政府勢力から、武器と交換で手に入れたとされている。元リベ
リアの権力者テイラーは、2008年1月から戦争犯罪および人間性
に対する犯罪の容疑で、責任を問われている。

     国内ニュース

国民評議会は夏休みに突入

国民評議会は金曜日、2時間弱の協議を行ない、夏休みに入った。
ただし夏休みがどのくらいの期間になるかは、予算をめぐる対立と
野党が約束した特別会議があるため、未定である。通常であれば次
回の総会議は9月22日に行なわれる。国民評議会議長バルバラ プ
ラマー(社会民主党)はこの後、閉会の挨拶の中で、夏のはお互い
に「何回か会うことになるだろう」との考えを述べた。夏休み前に
可決されたのは、大気汚染防止、足首に付ける監視装置、医師有限
会社の設置、カフェの屋外席に許可義務の撤廃である。




7月10日(土)

     国外ニュース

ガザ支援物資輸送船がエジプトに向け出港

リビアは昨日午後、支援物資と医薬品を乗せた船を、ガザ帯状地帯
の方向へ送り出した。ギリシア湾岸警備隊の発表によれば、モルド
バの旗を掲げた輸送船「アマルテア」は、土曜日にギリシアの港町
ラヴリオンから出発した。ギリシア外務省によれば、この輸送船
は、急進派イスラーム教徒ハマースが支配するパレスチナ人居住地
域周辺のイスラエルによる封鎖を突破しようとはしていない、との
ことである。イスラエルは国連に対して、リビアの支援物資が、ガ
ザ帯状地帯の住民に届くことがないように、と要請している。

     国内ニュース

予算をめぐる対立でフィッシャーは「解決に貢献」する意向

連邦大統領ハインツ フィッシャーは、国会内での予算決定の日程
に関する対立で、「仲介」の労を取りたくはないが、野党各党との
話し合いを行なう用意はある、と述べた。「私は解決に貢献する用
意はある」とフィッシャーは「クリール」紙に述べた。「数日中
に、話し合いに向けて野党の代表に用意をするつもりだ。しかし私
は仲介役ではない」と述べた。「最終的には国民評議会が、この問
題を解決しなければならない」とも語った。




7月11日(日)

     国外ニュース

ヒズブッラーはイスラエルとの戦争に準備

レバノンのヒズブッラー民兵は、イスラエルとの新たな戦争に向け
て準備を行なった、との情報がある。ヒズブッラーはイスラエルの
軍事攻撃の目標地点を一覧表にしている、と南レバノンの同組織の
指揮官シャイク ナビル カウクは述べた、と昨日国営放送は報じ
た。これは、イランとシリアが支援しているシーア派のヒズブッラ
ーの武器庫と見られる施設の空からの映像を、イスラエル軍が公表
したことに対抗する措置である、と家屋は述べた。イスラエルは
2006年7月に、ヒズブッラーがイスラエル兵2名を誘拐したことを
受け、レバノンに進攻していた。イスラエル内部でも異論が出てい
るこの戦争は34日間続き、レバノン人1千2百人、イスラエル人
160人の生命を犠牲にした。

     国内ニュース

グラサーは緑の党の国会議員モーサーを訴える

元大蔵大臣カール・ハインツ グラサーは、緑の党ガブリエラ モ
ーサーを、名誉毀損および信用失墜の容疑で訴える、と彼の事務所
が昨日発表した。訴訟の理由は、グラサーが「(不動産会社)
BUWOG社の売却に不正な影響力を与えることとなった陰謀的な話
し合いを行なった」と、モーサーが述べたためである。この回状の
中でモーサーは、BUWOG社事件でのグラサーに対する捜査では、
顧問投資銀行の選択だけでなく、「グラサーがはっきり望んだ進
展」について、審問が行なわれるように求めている。彼女は背任が
行なわれたとの疑惑を持っている。不動産金融を行なう同社の売却
では、国は当時10億オイロの損害を出した。勝利を収めた同社
は、5つの住宅建設会社に当時、9億6千1百万オイロを支払ってい
た。支配下にあったCAイモ社の提示額は、わずか130万オイロ少
ない額であった。




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