8月30日〜9月5日のオーストリアのニュース



8月30日(月)

     国外ニュース

ロマの国外追放でフランスはEU委員会の情報を示す

フランス政府の代表は火曜日に、EU委員会に対し、問題となって
いるロマの集団の国外追放に関する報告を行なう。フランス移民大
臣エリック ベッソンとヨーロッパ問題の次官ピエール ルルーシ
ュが、ブリュッセルに行く予定である。今年の始めから、フランス
は約8千人のロマをルーマニアとブルガリアに送り返していた。
7月にはフランス政府は、措置を強化し、違法なロマの野営地も解
体した。EU委員会はこの背後には、人種差別があると推測し、EU
の規則に対する違反を調査している。EU法務委員レディングと内
務委員マルムストレムも、話し合いに参加する。

     国内ニュース

企業連合の増資の自由化をめぐり政府合意が成立

企業連合の資本を10億オイロ規模での増資計画で、オーストリア
共和国がその半分以上にあたる5億1千万オイロを負担しようとす
る方針は、おそらく実行可能である。APA通信によれば、昨日午後
には、閣僚協議会の調整のための会談が行なわれ、資本の規模拡大
に一致して賛成することで合意した。ただし、オーストリア鉄道と
の抱き合わせではなく、水力発電拡大を全般的に支持し、企業連合
の枠を越えて、公共部門の参加している各企業の独自の資本増強策
をも支持するものになる。この企業連合には、共和国の他、EVN、
ウィーン都市施設局がそれぞれ13%、ティロールTIWAGが7.3%の
出資を行なっている。




8月31日(火)

     国外ニュース

オバマ「イラクは未来を自分で決しなければならない」

米国大統領バラック オバマは、戦闘部隊の派遣を正式に終了さ
せ、イラクを自立と自己責任の新たな時代へと送り込む方針であ
る。「イラクはよりよい未来を自力で作り出す機会を得た」とオバ
マは昨日テキサス州のブリス基地を訪問した際に述べた。ただし米
国兵のイラクでの仕事は、同国がより安全になるまでは終了しな
い、イラクではまだ新たな暴力が起きている、と述べた。オバマは
現地時間の夕方に演説を行ない、2003年の戦争開始以来イラクで
活動してきた兵士にも感謝の言葉を述べるつもりであった。彼はこ
のテレヴィ演説を、勝利を宣言する機会ではない、とし、「自画自
賛に陥ってはならない」と述べた。

     国内ニュース

電子的拘束具導入

自宅拘留を電子的に監視するための法的基盤が、水曜日に発効す
る。未決勾留者と自由刑などで計器が最長1年となっている有罪判
決を受けた犯罪者に対して、電子的な拘束具が導入される。法務省
はこの拘束具により、刑務所の受け入れの負担が軽減されるものと
みている。毎年5百人ほどが、未決勾留あるいは自由刑の受刑者
が、刑務所ではなくて、自宅にいることになる、と法務省は見てい
る。これに関する提案を行うのは、裁判所のそれぞれの所長、未決
勾留の場合は担当する裁判官である。拒否された場合には、抗告を
行なう可能性が認められている。




9月1日(水)

     国外ニュース

米国はパキスタンのタリバーンの頭目の行方を追う

米国はパキスタンのタリバーンの頭目を追跡するように命じ、この
集団ををテロ組織の容疑者名簿に載せた。米国連邦司法は、パキス
タンのタリバーンの頭であるハキムッラー メフスードが「テロの
陰謀」を行ない、2009年12月にアフガニスタンで、米国秘密情報
部員7人を殺害した、と昨日ワシントンの司法省は発表した。メフ
スード逮捕につながる情報に対して、米国司法は5百万ドルの報奨
金を約束した。ワシントンの連邦裁判所では、メフスードに対する
裁判が起こされている。

     国内ニュース

立ち会いの義務についてファイマンは合意を約束

内務大臣マリーア フェクター(国民党)は、亡命希望者に対して
立ち会いの義務を課すよう求めているが、社会民主党と国民党は、
来週にもこれについて合意が可能である、と連邦首相ウェルナー 
ファイマン(社会民主党)は「エスターライヒ」紙に述べた。ただ
しこれを確約することはできないし、社会民主党は憲法に合致する
ような解決にのみ賛成する、とも語った。憲法に合致する規則であ
るために「決定的に重要な点」は、亡命希望者が病気にかかってい
たり、子供がいるなどの一定の条件があれば、第一次収容施設から
出所できる、と言う点であるとファイマンは考えている。ファイマ
ンは、社会民主党の交渉担当ノルバート ダラボス同様に、3日か
ら5日間の「協力義務」が必要で、この間にたとえば書類の検査を
行なったり、亡命の実情の捜査を行なう、とも述べた。もともとフ
ェクターの考えでは、4週間の立ち会いの義務が議論されていた。




9月2日(木)

     国外ニュース

ルーマニア首相は閣僚6人を解任

ルーマニア首相エミル ボックは木曜日、閣僚6人を解任した。解
任されたのは、大蔵大臣、経済大臣、労働大臣、農業大臣、交通大
臣、通信大臣である、とボックはブカレストで発表した。彼が属す
る民主自由党幹部会は、内閣改造に同意した、今まで政治的にはほ
とんど無名の後継大臣たちの名前は、大統領トライアン バセスク
に伝えられる、とのことである。ルーマニアでは金融恐慌のため、
政府の支出削減策に対する批判が強まっていた。国際通貨基金との
協定の中で、同国政府は公的支出の大幅な削減を義務づけられてい
た。これに対して野党は6月に、不信任投票を行なったが、首相は
これを乗りきっていた。専門家によれば、大蔵大臣の解任で、
EU、国際通貨基金、世界銀行との2百億オイロの交渉が困難になる
可能性がある。

     国内ニュース

グラサーの次回の審理は来週水曜日

元大蔵大臣カール・ハインツ グラサーは、BUWOG問題に関して
9時間にわたり、検察官2名と7人の捜査官の質問を受け、最初の尋
問は18時に終了した。審理は来週水曜日に続けられる、とグラサ
ーの弁護士が、連邦刑事局前に集まった記者達に述べた。グラサー
自身は建物の出口には姿を表わさなかった。弁護士は、ブラサーは
あまりに疲れており、記者に対して態度を表明できない、と述べ
た。グラサーは経歴、彼の会社、出資について詳しく質問され、
BUWOG事件とヒュポ アルペ アドリア銀行の受益証券の持ち分
が質問の中心で、賭博会社「ノヴォマティック」の資金の流れにつ
いて、グラサーは質問を受けていない、とのことである。




9月3日(金)〜4日(土)

お休みです。




9月5日(日)

     国外ニュース

イタリアではフィニがベルルスコーニに新たな提案

イタリアでは下院議長ジャンフランコ フィニが、首相シルヴィオ
 ベルルスコーニと仲たがいして5週間、独自の政党を立ち上げる
ために、報道機関の皇帝であるベルルスコーニの中道右派連立政権
から離脱することはない、と明言した。フィニは北イタリアのミラ
ベッロでの支持者との集会で、2013年末の任期をまっとうするた
めに、ベルルスコーニに対して政治に関する提案を新たに行なっ
た。しかし彼は、ベルルスコーニの中央集権的政治手法に対する批
判を行なう権利が自分にはある、と強調した。フィニによれば、ベ
ルルスコーニは2008年の選挙で、今までイタリア共和国の歴史の
中でなかったほど広範な支持を得たのだから、今後も政権を担当す
る権利があるが、社会の利益に立って政治を行なうべきであり、自
分の持つ企業のように党を運営してはならない、と述べた。

     国内ニュース

大学授業料について教育相は科学相の要求を拒絶

科学大臣ベアトリクス カール(国民党)は、大学授業料の再導入
を行なうように求めていたが、教育大臣クラオディア シュミート
(社会民主党)も、これを拒絶した。社会民主党は、万人に対する
「無料の大学教育」を支持している、とラジオ番組でシュミートは
述べた。カールは金額を修正して、大学授業料を設定するように努
力していた。その計画では、今後は学期ごとではなく、試験を受け
たり、授業にでるごとにお金を支払うことになる。オーストリア大
学生組合の連邦代表部は、カールのこの提案を拒否し、オーストリ
アには大学卒業生は極めて少なく、授業料導入などの入学制限は、
致命的な影響を与える、と述べた。




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