9月13日〜19日のオーストリアのニュース



9月13日(月)

お休みです。



9月14日(火)

     国外ニュース

フランスは問題の年金改革に関して投票

フランス国民議会は水曜日に、反対意見のある年金改革に対して、
最終的な投票を行なう。年金受給開始年齢を60歳から62歳に引き
上げるのが、今回の計画の核心部分であるが、労働組合と野党は数
ヶ月前からこれと戦う姿勢を固めている。過去数週間百万人から
3百万人が反対のデモを行なっている。保守派の政府は、これらの
抗議に耳を貸さず、ごくわずかの修正にだけを認めた。上院の賛成
も必要なこの改革派、フランスの社会福祉制度に開いた大きな財源
不足を穴埋めするのに役立つ、と見られている。来週にはさらなる
抗議活動が予定されている。

     国内ニュース

兵役代替役務従事者が警官になれる制度が内務委員会を通過

兵役代替役務に従事した人も、今後は警官になることができる。こ
れに関する兵役代替役務法の新法が、社会民主党と国民党の賛成
で、国民評議会の内務委員会を昨日通過した。これにより総会での
決定は、9月にも可能となった、と国会の通信員が発表した。この
規則は警察に限らない。28歳以下の元兵役代替役務従事者は、今
後看守、関税係官、さらには国防軍兵士にもなることが可能であ
る。軍事訓練を改めてうける必要があるかどうかは、まだ決まって
おらず、これは担当する官庁にまかされる。国防省との合意はまだ
成立していない、と報じられている。またこの新法には、代替役務
の領域の拡大も含まれており、幼稚園や外国人の社会への統合を担
当する施設での活動も可能となっている。また元兵役代替役務従事
者は、今後はスポーツ射撃組織や、狩猟団体へも就職する道がひら
かれる。これらの組織は、今後これを認めるか、自ら決定すること
になっている。




9月15日(水)

     国外ニュース

教皇の英国訪問が始まる

ローマ教皇ベネディクト16世は、ヨーロッパでキリスト教が勢力
を取り戻すべく訴えるため、今日から英国を訪問する。訪問の中心
は、英国国教会からカトリック教会に回宗し、19世紀の英国で影
響力を持った枢機卿ジョン ヘンリー ニューマンを福者の列に加
えることである。ベネディクトは、数百年前から反カトリック感情
が根づく英国で、カトリック教会内部の性的虐待に関する無関心と
怒りの間で揺らぐとの声にさらされることになる。教皇の英国訪問
はほぼ5百年ぶりである。ただし教皇訪問に、多くの人が参加する
行事はなく、4日間にわたる訪問の最大の行事は、日曜日に行なわ
れるニューマンの列福で、これでも5万5千人しか参加しないと見
られている。

     国内ニュース

シュッセルは戦闘機購入を五輪立候補と抱き合わせにした

ザルツブルクが2014年冬のオリンピックに立候補した件で、いか
がわしい金の流れが起きただけでなく、奇妙な政治家の意見の一致
も起きていた。元首相ウォルフガング シュッセル(国民党)は、
2005年にこの立候補に対する巨額の資金面での支援に、条件を付
けていた。ザルツブルク市長ハインツ シャーデンは、迎撃戦闘機
オイロファイターを支持することを義務づけられていた、と「クリ
ール」紙が元スポーツ政務次官カール シュヴァイツァー(自由
党、未来同盟)の言葉として報じた。シュッセルとシャーデンは、
公式にはこれを否定していない。




9月16日(木)

     国外ニュース

米国は武器輸出は「国益」である

米国は近東諸国との武器取引を「国益」であると擁護した。「我々
は軍事物資をイスラエルやサウジ・アラビアなどのいくつかの同盟
国に輸出する」と米国外務省広報は昨日ワシントンで発表した。
「この地域に安全と安定を維持するために、武器輸出は我々の国益
にかなうものである」とも述べた。この発表は、イランが力を伸ば
しているのを目の当たりにするサウジ・アラビアその他の同盟国の
不安を打ち消すものである。今週初めにワシントンでは、米国とサ
ウジ・アラビアは歴史上最大の武器取引を計画している、と発表し
ていた。米国政府は、空軍の技術を6百億ドルで同国に販売する準
備を進めている。

     国内ニュース

フェクターは失業者を警察が雇用するよう提案

ウィーンで選挙運動中の国民党の政務次官クリスティーネ マーレ
ク(国民党)は、長期失業者と最低の生活保障の受給者に働く義務
を科すように求めているが、内務大臣マリーア フェクター(国民
党)もこれを支持した。フェクターは、長期失業者を警察で雇用す
ることは可能だ、と考えている。「たとえば通学路の安全確保など
の任務などが考えられる。これが実施されれば、警察を助けること
になるし、関係者の希望にも合致する」とも述べた。消防、赤十字
など兵役代替役務従事者が働く機関も、それから利益が得られ、兵
役代替役務につく人が増えることを誰もが願っている。長期失業者
が職を得ることによって、この問題も解決される、ともフェクター
は「クライン新聞」に述べた。




9月17日(金)

     国外ニュース

アフガニスタン人は国会議員を選ぶ

アフガニスタンでは、タリバーンの支配体制が2001年に終了した
後、2度目となる国会議員選挙画境行なわれる。1,050万人の有権
者が、国民の代表249人がウォーレシ ジルガの議員を選ぶ。68
議席が女性のために割り当てられている。合わせて2千5百人を越
える候補者が、立候補している。タリバーンはこの投票に参加しな
いように呼びかけており、暴力を行使すると威嚇した。選挙前には
急進派イスラーム教反乱勢力が、数人の候補者およびその協力者を
殺害したり、誘拐したりしていた。投票所の15%ほどが、安全上の
理由により今日は閉鎖されている。同国の権力関係には、国会議員
選挙はあまり大きな影響を与えない。

     国内ニュース

亡命希望者施設

新たな私的な施設は、今度は強制送還のおそれがある家族を収容す
る方針である。ウィーンでは昨日「友人を守る」家が開場した。こ
れは亡命手続きが完了し、現在警察の外国人課の手続き中にある
50家族のためのものだ、と不動産を受託したハンス イエルク 
ウルライヒは述べた。すべて文書化され、こうした家族を脅かす障
害となるものは取り払われる、とも述べた。主催者は現行の亡命者
受け入れ政策も、強く批判した。




9月18日(土)

     国外ニュース

スウェーデンで国会議員選挙

約710万人のスウェーデン人が、今日行なわれる国会議員選挙で、
さらに4年間フレーデリック ラインフェルトを首相とする市民中
心の連立政権に政治を委ねるかどうかを決定する。これ以外の有力
な連立は、社会民主党のモーナ サリーンを中心とする社会民主党
と緑の党の連立である。世論調査では市民連合の優勢は、投票の直
前に約5%へと減少していた。また外国人を敵視する「スウェーデ
ン民主党」が、初めて国会議員を出す可能性がある。2大勢力のど
ちらもが過半数を取れない場合には、右派大衆迎合政党が、組閣に
当たって受容な役割を果たす可能性がある。スウェーデンでは地域
と市町村の代表の選挙も、同時に行なわれるのが恒例となってい
る。

     国内ニュース

ウィーンでは数千人が集会「強くなろう」に参加

土曜日にウィーンの英雄門に数千人が集まり、富の分配、教育、外
国人政策で方針転換を求める要望を表明した。この集会「強くなろ
う」は、多くの非政府組織によって主催および支援されており、主
催者は「優柔不断な者、皮肉屋、事件の原因を作る者」に反対し、
生きている民主主義の多様性と公平性」に賛成している。警察は参
加者は約2千2百人と述べたが、主催者は「数千人」と発表した。




9月19日(日)

     国外ニュース

国連特別首脳会談では貧困との戦いをめぐって協議

国連の招待を受け、140を越える国の首脳が今日、ニュー ヨーク
に集まり、貧困および病気との戦いについて協議する。3日間にわ
たる首脳会談では、政治家と民間団体の代表が、10年前の国連首
脳会談で可決された千年紀発展目標の実現状況に関する中間報告を
行なうことになっている。千年紀発展目標は、2015年までに飢え
ている人の数を半分にし、子供の死亡を3分の1に減らし、エイズ
の拡大を防止することを中心としている。専門家は、すべての目標
が達成できないかもしれない、と警告している。オーストリアを代
表してこの会議には連邦大統領ハインツ フィッシャーが、ニュー
 ヨークを訪れる。

     国内ニュース

憲法修正で専門家は政治を批判

10月1日に、オーストリア憲法は90歳になる。専門家はこれを喜
ぶ理由はたった一つしかない、と見ている。彼らの意見は、大規模
な改憲がずっと以前に行なわれていてしかるべきであった、という
点で一致している。またオーストリア司法界の要人の意見は、政府
は数十年前から「改憲に真剣に取り組むという点では」非活動的
だ、ということで一致している。改憲要請は、憲法学者が繰り返す
話であって、改憲が行なわれれば、行政そして国民の日常生活があ
っという間に簡素化され、はるかに費用がかからなくなる、そのた
めに各党はそれぞれの権力の立場を譲って協力しなければならな
い、と考えている。




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