9月27日〜10月3日のドイツのニュース



9月27日(月)

アッバスはイスラエルとの和平交渉についての決定を先延ばし

(ラマラ)西ヨルダンの地におけるイスラエルの入植地建設中止期間が切れたにも
かかわらず、パレスチナ人指導部は近東和平交渉を続行するかどうかは、しばらく
経ってから決定する方針である。パレスチナ大統領マハムード アッバスの広報
は、これに関する決定が下されるのは早くても10月4日である、と発表した。この
日にはパレスチナ人の要望を受けて、アラブ連盟がイスラエルとの対話を継続する
かどうかを協議する会議を開く。今までアッバスは、建設中止の期限が切れた後、
ただちに交渉を中止する、と威嚇していた。
ドイツ政府はイスラエルに対して、西ヨルダンの地の入植地建設を再開しないよう
に呼びかけた。建設再開が和平交渉のつまずきの石であるのは変わらない、とベル
リンで政府広報は述べた。

     その他のニュース

野党「ハルツIV法の社会保障の5オイロ引き上げは少なすぎる」

(ベルリン)キリスト教民主、社会同盟と自由民主党は、ドイツの
長期失業者に対する国家支援を月額で5オイロ引き上げるよう努力
しているが、これが怒りの波を引き起こした。いわゆるハルツIV
法に基づく基準給付額はこれにより、364オイロに増えることにな
る。野党、労働組合、社会福祉団体は、連立政権が「冷たい社会福
祉」「冷笑的な態度」、統計上の「策略」、「憲法違反」を行なっ
ている、と非難した。社会民主党党首ガブリエルは、連邦議会での
同党の戦略を公表した。政府はまず、「子供のために何が行なわれ
るのか」と政府がどのようにして「市町村を強くする」かを明らか
にしてほしい、と彼は述べた。連邦首相メルケルは、これは「事態
に適切」な解決であり、社会民主党に話し合いに応ずるように要請
した。

国防軍の今後の部隊の規模の問題は決着が付かず

(ベルリン)キリスト教民主、社会同盟の幹部は、兵役義務の停止
に合意したが、部隊の規模を国防相ツ グッテンベルク(キリスト
教社会同盟)が考えている規模まで縮小するつもりはない。これは
両党が合同で開いた幹部会議の後で発表された。ツ グッテンベル
クは先に、改革された国防軍の兵士の最低限の人数として、16万
3千5百人を挙げていた。これは「若干少ない」と連邦首相でキリ
スト教民主同盟党首のメルケルは述べたが、細かく決定する前に、
国会の審議で専門家の意見を聞くように指示した。兵役代替役務の
新たなありかたについても、議論は続いている。

EU加盟各国蔵相は国家財政の赤字の罰則強化を議論

(ブリュッセル)EU加盟27カ国の蔵相は、国家財政が赤字になっ
た時の罰則強化について協議するために、ブリュッセルに集まっ
た。EU通貨委員レーンは、今後は負債を抱えた場合にはより早急
に、そしてほとんど機械的に罰則を与えるように提案していたが、
これに改めて理解を求めた。さらに国家財政の過大な赤字を抱えた
オイロ使用国は、国内総生産の0.2%の出資金をEUに支払うことも
提案していた。赤字の上限である国内総生産の3%を再三上まわっ
た場合、この出資金は罰金としてEUの手元に置かれることにな
る。レーンはこの問題では、ドイツ蔵相ショイブレからの支持を取
りつけた。それに対して、フランス、スペイン、イタリアの蔵相
は、ほぼ機械的に制裁を発動する体制について留保している。




9月28日(火)

連邦政府は原発の運転期間延長を決定

(ベルリン)激しい抗議にもかかわらず、連邦内閣は、原発の運転期間の延長を含
む電力供給計画を可決した。与党キリスト教民主、社会同盟と自由民主党の計画に
よれば、ドイツの17箇所の原子力発電所は、予定より8年から14年長く運転す
る。これにより最後の原子炉が、電力供給を止めるのは2036年になってからにな
る。社会民主党と緑の党は8年前に、原発法の中で、2022年までに原発を廃止す
ることで合意していた。政府は対価として、原発を運転している会社がこれで得ら
れる利益から、およそ3百億オイロを吸い上げる方針である。キリスト教民主、社
会同盟と自由民主党は、連邦参議院では過半数を持っておらず、運転期間の延長は
連邦参議院の賛成を得る義務はない、と述べている。野党は連邦憲法裁判所で、こ
の「核をめぐる取引」を不成立に追い込む意向である。

     その他のニュース

英国労働党は政策転換を予告

(マンチェスター)英国の労働党の新党首エド ミリバンドは、政
権を失ったことを受け方針転換を行なう、と予告した。マンチェス
ターで開かれた労働党党大会で、40歳のミリバンドは、自分は新
世代に属しており、ブレアとブラウンの元首相の経済自由化の政策
とは縁を切るつもりだ、と述べた。また彼は、現在の保守党と自由
党の政権に、厳しい対決姿勢を取ると威嚇した。

オランダのイスラーム教批判のウィルダースは新政府を容認

(デン ハーグ)報道によれば、オランダでは右派自由党とキリス
ト教民主同盟の少数派政権が成立する見込みである。イスラーム教
に反対するウィルダースの党は、国会ではこの政権を容認してい
る。この3党は国会議員選挙からほぼ4カ月たち、連立政権に関す
る協定におおむね合意した、とオランダでは報じられている。首相
に就任するのは右派自由党のルッテである。この3党の間では、キ
リスト教民主同盟ではウィルダースに対する抵抗が起きたため、夏
には一時協議が中断されていた。

プーチンはモスクワ市長の解任を支持

(モスクワ)ロシア大統領メドヴェージェフはモスクワ市長ルシュ
コフを解任するとの決定を下していたが、首相プーチンはこれを支
持した。この2人の間には信頼関係が存在していないようであり、
メドヴェージェフは法律に基づいて行動した、とプーチンは述べ
た。メドヴェージェフと長年にわたりプーチンの信頼が厚かったル
シュコフが、数週間に渡って勢力争いを行なった後に、市長の解任
という事態になった。74歳のルシュコフは1992年から、ロシアの
首都モスクワの市長を務めていた。この間に彼の妻は、不動産会社
を経営し、巨額の資産をたくわえた。




9月29日(水)

内務省「ヨーロッパの大都市へのテロ攻撃を未然に阻止」

(ベルリン)内務省の発表によれば、西側に秘密情報部が、ドイツ、英国、フラン
スに対するテロ攻撃を未然に阻止した。ドイツ第2テレヴィ、英国、米国でこれに
関する報道がなされたが、広報はこれが正しいことを確認し、直接的な危険はなか
った、と述べた。それによれば、ドイツ人、アラブ人、チェチェーニア人からなる
特別部隊が、この3カ国の大都市の目標地点を同時に襲撃することになっており、
この件は2年ほど前にインドの大都市ムンバイで起きた、166人が死亡した襲撃事
件と同じような経過になるはずだった、とのことである。またこれに関する情報
は、アフガニスタン系ドイツ人テロリストと見られる者がもたらしたもので、この
男はアフガニスタンにある米軍のバグラム基地で、事情聴取を受けていた。彼は
2009年3月にアフガニスタンとパキスタンの国境地域のテロ養成施設へ移ったハ
ンブルクのイスラーム教徒組織に属している、とのことである。

     その他のニュース

EU委員は国家財政の赤字国に対する措置を強化

(ブリュッセル)今後は国の負債の危機が起きないように、EU委
員会はオイロ安定法の改革に関する大規模な法案を呈示した。これ
には6つの主要項目が含まれている。中でも赤字を抱えた国に対す
る罰金を、今後はより早く導入され、EU加盟国の首脳が阻止する
のを難しくすることになっている。また赤字の総額をゆっくりとし
か減少させない場合にも、制裁が科されることになっている。経済
的に維持できないオイロ使用国は、制裁措置により、改革を行なわ
なければならない、とEU委員会議長バローゾは説明した。ドイツ
はこの委員改案を支持しているが、国家予算に赤字を抱える国に、
EUの振興資金の支払停止などのより厳しい措置を取るように求め
ている。EUのこの措置は、ギリシアやスペインなどの国家財政の
破綻や、春に起きたオイロ危機などの対策である。

メルケル「家賃が大きくあがる可能性がある」

(ベルリン)連邦政府の新たなエネルギー供給計画により、ドイツ
の家賃は今後数年は、大きく値上がりする可能性がある、と連邦首
相メルケルは述べた。「南ドイツ新聞」のインタヴューでメルケル
は、家の所有者は今後、家の断熱あるいは新たな暖房設備の費用の
大部分を、賃借人に負担させることが可能になる、と述べた。賃借
人は長期に渡って、軽い負担で済んでいた。政府のエネルギー計画
によれば、2050年までに建物の暖房消費を8割削減する方針であ
る。

支援組織はロマの国外追放の中止を求める

(ベルリン)難民支援組織は、ロマのドイツからコソヴォへへの国
外追放を即時中止するように求めた。ロマは文字どおりゴミの上に
着陸し、制度的に差別される、と「保護のために」と「国際アムネ
スティ」の代表はベルリンで述べた。9月1日にコソヴォ政府との
間で送還に関する協定が発効した。現在ドイツには、セルビアの以
前の州であるコソヴォ出身のロマ、約8千5百人が暮らしている。




9月30日(木)

シュトゥットガルトの鉄道建設計画をめぐる対立が先鋭化

(シュトゥットガルト)鉄道建設計画シュトゥットガルト21をめぐる紛争が、先
鋭化している。目撃者の話によれば、バーデン・ヴュルテンベルク州の州都の王宮
庭園の明け渡しをめぐって、警察が催涙ガス、刺激ガスを使用し、放水を行なっ
て、人々を排除したが、この際に4百人ほどのデモ隊が軽傷を負った。予告された
生徒のデモ隊に対する警察の介入が、社会民主党、緑の党および教会関係者を中心
に怒りを招いた。今晩シュトゥットガルトの王宮庭園では、合わせて3百本の木が
切り倒されることになっている。これを阻止するために、デモ隊は公演に集まって
えいた。
シュトゥットガルト21計画に対しては、先週からデモが繰り返し行なわれたが、
たいていは平和的なデモであった。

     その他のニュース

虐待の犠牲者の保護を改善

(ベルリン)子供の性的虐待の犠牲者は、今後はより長期間に渡っ
て損害賠償の裁判を起こすことが可能になる。連邦内相ロイトホイ
サー・シュナレンベルガー(自由民主党)は、いわゆる子供の虐待
に関する円卓会議は、これに合意した。それによれば、民法で規定
されている損害賠償請求権の消滅する期間を、現在の3年から30年
に延長されることになる。カトリック教会は、虐待の犠牲者に一定
の賠償金を支払うのではなく、個別の解決を提案する方針である。

価格評価団「健康保険組合は十分な資金を得られる」

(ベルリン)いわゆる価格評価団の発表によれば、法定健康保険組
合は来年、十分な資金を得られる。連邦内閣が計画している改革計
画が実施されれば、2011年の健康保険組合の財源は十分で、個々
の健康保険組合が現在は求めている追加加入料について、2011年
には徴収されない予定である。価格評価団は連邦保健局、厚生省、
法定健康保険組合の幹部連合の代表からなる組織であるが、この予
想は予想外のものである。今まで専門家は、健康保険組合の来年の
赤字は110億オイロに上る、と見ていた。

秋の労働市場の活気

(ニュルンベルク)好景気が維持されていることで、ドイツの失業
者の数は減少した。連邦労働紹介所の発表によれば、9月の収入の
ない人の数は3百3千1百人ほどである。昨年同月比で、31万5千人
の減少である。失業者の数は、9月としては18年ぶりの低水準であ
る。それにもかかわらずニュルンベルクの連邦労働紹介所所長ヴァ
イゼは、用心するように促し、まだ肩がつかまれたままの状態で、
あいかわらずいくつかのEU加盟国の高額の負債と米国の巨額の国
家財政の赤字による危機は存在している、と述べた。




10月1日(金)

マップスはシュトゥットガルト警察の暴力的な措置を擁護

(シュトゥットガルト)バーデン・ヴュルテンベルク州首相シュテファン マップ
スは、鉄道建設計画「シュトゥットガルト21」をめぐる対立で、関係者すべてに
対して「武器を捨てるよう」呼びかけた。キリスト教民主同盟の政治家である彼
は、木曜日の光景を繰り返してはならないし、デモ隊と警察にこれ以上衝突が激化
したり、負傷者を出すことは許されない、と述べた。また彼は、動員された警察の
暴力的な措置を擁護し、警官はデモ隊からビンを投げつけられ、刺激性のガスをか
けられた、と述べた。これに対して警察の活動に対する厳しい批判は、緑の党から
出ている。党首クラオディア ロートとジェム オズデミルはともに、警察の行動
は「極めて残忍」である、と述べた。木曜日には、シュトゥットガルトの宮廷庭園
にある中央駅の建て替えの一部として、予定通り3百本の木の伐採農地最初の回が
行なわれたが、その際に衝突となり、流血の事態となった。この間に反対意見のあ
るこの大規模計画に抗議するために、多くの人がシュトゥットガルトに集まってい
た。この計画は駅を地下に移すことを中心とするものである。

     その他のニュース

連邦議会は原発の運転期間延長に関して議論

(ベルリン)連邦議会は、原発の運転期間延長を含む新たな電力供
給計画を立てているが、社会民主党の判断によれば、これにより電
力価格が値上がりし、負担が増えることになる。連邦議会のこれに
関する法律の第一回読会で、社会民主党の会派副会長ケルバーは、
政府は原発の圧力団体に屈した、と非難した。自由民主党の経済大
臣ブリューデルレは、この計画を再利用可能な電力の時代へのとば
口であると擁護し、これにより野心的な気候保護の目標を達成でき
る、と述べた。連立政府は、原発の運転期間を平均で12年間延長
する方針である。

両教会はドイツの再統一を評価

(ボン)カトリック教会とプロテスタント教会は、共同声明を発表
し、20年前のドイツ再統一を高く評価した。ボンで発表された声
明の中で、ドイツ司教会議議長ツォリッチュと、ドイツ福音教会評
議会議長シュナイダーは、対立が克服されたののは、今なお「ほと
んど信じられない」と記している。ドイツの両教会の最高位の代表
である2人は、ドイツの統一は全ヨーロッパ統一の一部であると強
調し、ドイツ統一に関連する政治的にもっとも偉大な貢献は、おそ
らく拡大EUへと束ねあげたことである、と述べた。

EUは国際通貨基金改革をめぐる対立で譲歩

(ブリュッセル)国際通貨基金の改革をめぐる対立で、中進国に通
貨基金内部でより大きな重要性を与えるために、EUには大幅な譲
歩を行なう用意がある。加盟各国相互の間で調整して得られた話し
合いの土台には、今までのようにヨーロッパから通貨基金の総裁を
出さないことが含まれる、と大蔵政務次官アスムセンはブリュッセ
ルでの蔵相会談後に述べた。EU筋の情報によれば、ヨーロッパは
国際通貨基金の幹部会の9議席のうち2つを放棄する可能性があ
る。国際通貨基金と世界銀行は来週、ワシントンで年次会議を行な
う。その席では世界の金融体制の未来が話し合われる。次官アスム
センは、現在入院中の蔵相ショイブレに代わってブリュッセルで代
表を務めた。




10月2日(土)

ブレーメンでドイツ統一の市民祭

(ブレーメン)旧東ドイツの市民権活動家を高く評価し、東西のさらなる相互理解
を求め、ハンザ都市ブレーメンでは、ドイツ統一の20周年記念式典が始まった。
ブレーメン市長イエンス ベールンゼンは、市民祭の開会にあたって、自由を勝ち
取ったのは旧東ドイツの勇気ある市民であった、と述べた。ドイツ統一記念日であ
る日曜日が今回の式典の中心であり、連邦大統領クリスティアン ヴルフが綱領演
説を行なう意向である。
平和革命の後、1990年10月3日に東ドイツは連邦共和国に加入した。
統一式典は今年はブレーメンで行なわれるが、それは同市が連邦参議院の議長を務
めているためである。

     その他のニュース

メルケルは再統一にすべてのドイツ人が貢献したことを高く評価

(ベルリン)連邦首相メルケルは、再統一20周年記念日に、東西ド
イツのすべての住民が挙げた貢献を高く評価した。すべての人の努
力があったからこそ、ドイツ東部の再建が迅速に進み、ドイツが今
日世界で重んじられている一つの国に作り上げられたのだ、と毎週
恒例の映像による親書で述べた。彼女は旧東ドイツの人々は、自由
のために戦う勇気をもっていたし、西側の住民の間にも大きな連帯
のうねりがあった、とも強調した。またメルケルは、特に失業など
の形で、大変革を辛いと受け止めていた旧東ドイツの年長の世代の
人がいることを想起させた。

オランダのキリスト教民主同盟はウィルダースの容認を承認

(デン ハーグ)オランダのキリスト教民主同盟は、特別党大会で
の激しい議論を経て、右翼大衆迎合派のウィルダースと協力するこ
とを承認した。アーネムに集まったほぼ5千人の出席者のうちの過
半数が、ウィルダースのイスラーム教を敵対視する自由党との間で
話し合われた容認協定に賛成した。これによりキリスト教民主同盟
と、右派自由民主党の少数連立政権の結成の障碍が取り除かれた。
ウィルダースは議会では、選ばれた項目については必要な過半数に
達するように、連立政権に賛成することを約束している。自由党は
4カ月前の選挙で、オランダで3番目の政治勢力となった。今回の
容認協定には、イスラーム教国およびその他の非西側諸国からの移
民を来年は5割削減することが含まれている。

フランスの年金改革に反対して大規模な抗議活動

(パリ)数十万人のフランス人が、大統領サルコズィが計画してい
る年金改革に、再び抗議活動を行なった。労働組合の発表によれ
ば、全土で2百を越える抗議集会が開かれ、合わせて40万人が参加
した。この改革には、年金受給年齢を現在の60歳から62歳に引き
あげるほか、生涯労働時間の延長が含まれている。この改革派すで
に国民会議で可決されている。来週にはフランス上院でもこの審議
が行なわれる。フランス政府は、改革案を抜本的に修正することを
断固拒否している。




10月3日(日)

ヴルフは社会が新たな団結をするよう求める

(ブレーメン)連邦大統領クリスティアン ヴルフは、ドイツ統一の日に、社会が
改めて団結をするように求めた。強者が嫌がらず、弱者が取り残されることがない
場合にのみ、団結は可能である、とブレーメンで開かれたドイツ統一20周年の中
央集会でヴルフは述べた。大統領に就任してから百日弱、連邦大統領として初めて
の自分の方針を示す演説の中で、現在のドイツで集中的に議論されている移民の社
会への溶け込み問題に、大きく時間を割いた。ヴルフはドイツ人に対して、移民に
対して開かれ寛容な態度を取るよう求め、ドイツはキリスト教・ユダヤ教的に基づ
く歴史を有しているが、イスラーム教徒もこの間にドイツに属するようになってい
る、と強調した。また移民に対しては、ドイツを自分の故郷と見るように訴え、そ
のためには、憲法と共存の規則を受け入れることが必要だ、とヴルフは強調した。

     その他のニュース

メルケルはヴルフの演説を未来を指し示すものと評価

(ブレーメン)連邦首相メルケルは、連邦大統領ヴルフのドイツ統
一式典での演説を、未来を指し示すものである、と評価した。一つ
の国民であるということが、今日どのような意義を持っているかを
ヴルフは示した、とメルケルはブレーメンで述べた。外相ヴェスタ
ーヴェレは、連邦大統領がヨーロッパに対して寄せている信頼感を
高く評価した。野党緑の党野会派長トリティンは、ヴルフの演説
は、特に保守派に向けたもので、この層をいくつかの基本的な現実
に直面させた、と述べた。

メドヴェージェフ、オバマ、宇宙基地隊員は統一の祝辞を述べる

(モスクワ)ロシア大統領メドヴェージェフは、ドイツ統一の日に
対するロシアの貢献を強調した。ドイツ大統領ヴルフと首相メルケ
ルにあてた祝辞の中で彼は、ロシアはドイツ統一だけでなく、ヨー
ロッパ統一に当たって、中心的な役割を果たした、と強調した。ド
イツ再統一20周年に当たって祝辞を述べた客の中には、米国大統
領オバマも含まれている。彼は、ドイツ分割の平和的な終了および
ベルリンの壁の崩壊は、歴史的な業績であった、国際宇宙基地の乗
員も、お祝いの言葉を生中継で伝えた。この宇宙基地は、高度4百
キロを時速2万8千キロの速度で、地球の周りを回っている。

政府「直接的なテロの危機はない」

(ベルリン)連邦内務省は、テロ攻撃が間近に行なわれることを示
す具体的な証拠は、まだドイツにはないと強調し、現在危険の度合
を評価するのを修正するきっかけとなるような出来事は生じていな
い、と述べた。同省のこの発表は、米国と英国がそれぞれの国民に
対して出したテロ警告に対して出されたものである。米国政府はヨ
ーロッパを旅行する際には、注意するように呼びかけ、テロ組織網
アル カーイダが攻撃を計画していることを示す情報が実際にあ
る、としている。英国政府は、ドイツとフランスに対するテロ攻撃
が行なわれる可能性は高い、と判断した。先週水曜日に発表された
アル カーイダの攻撃計画に関する情報は、米軍がアフガニスタン
で身柄を確保したアフガニスタン系ドイツ人から得られたものであ
る。「南ドイツ新聞」の情報によれば、その後ドイツ人外交官がこ
の男と話をした、とのことである。




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