11月1日〜7日のオーストリアのニュース



11月1日(月)

     国外ニュース

製鉄会社はチャベスに立ち向かう 買収に抵抗

ベネズエラでは企業の国有化の波が、無制限に進んでいる。日曜日
には大統領チャベスが、7つの大きな企業の国有化を発表した。そ
の中には同国最大の製鉄所も含まれている。彼は要求を強調するた
め、月曜日に国民近衛兵をこの会社の前に配置した。チャベスの計
画は社会主義の模範となる国家を目指すものであるが、ほとんど賛
同を得られていない。製鉄会社シデトゥル社の幹部は、それほど容
易に譲歩するつもりはなく、法的に戦う、と予告した。鉄鋼労働者
の中にも、用心深くではあるが抵抗も起きている。

     国内ニュース

オペラ座での舞踏会は遅れて始まったが期間は長くなる

2009年から10年の舞踏会の時期は短く終わったが、来年はワルツ
の愛好者たちのものである。謝肉祭がもっとも盛り上がるオペラ座
での舞踏会は、4月3日に行なわれる。大晦日もワルツ愛好者は、
ウィーン王宮の皇帝舞踏会場で新年になるまで踊る機会を持つ。
「花の舞踏会」は1月14日に市役所で満開の花を咲かせる。1月
20日には引き続いて、ウィーン楽友協会のフィルハーモニーでの
舞踏会が、この舞踏会の季節の隠れた最高点である。その後1月
21日は王宮で、29日には医師たちがウィーン王宮で、少女とさま
ざまな衣装をまとった人たちが、1月31日に狩猟舞踏会を祝う。




11月2日(火)

     国外ニュース

ホドルコフスキー裁判は投資の安全性を試す事例となる

数百万トンの石油を横領した容疑で、拘留されつつ裁判を受けてい
るロシアの石油起業家ホドルコフスキーが、無罪を勝ちえる見込み
はない。「誰も無罪だと思う人はいないが、私たちは希望を捨てて
はいない」ともと有力者であった彼はモスクワでの火曜日の公判の
最後で述べた。専門家は、この裁判が単なる政治的な伊都の元で行
なわれている、と批判した。裁判の結果に対して諸外国の関心が大
きいが、それはこの裁判が、ロシアにおける投資の安全性を試す事
例となるためである。

     国内ニュース

政府は家族支援金の調整を検討

政府は、学生の抗議を受けて、家族支援の削減を修正する計画であ
る。長期に渡って大学に通う場合には、家族手当の支給を拡大する
可能性がある。一律に26歳から24歳への給付短縮は変更しない、
と火曜の閣議後に大蔵大臣ヨーセフ プレル(国民党)は述べた。
13カ月目の支援金の完全な廃止にも取り下げることはない、と述
べた。プレルは政府は、0歳から26歳までの子供に対する家族支援
を、わざと全面的に廃止するのではない、と指摘した。政府は現在
厳しい措置を計画しているが、財政の枠組を維持しようとしてい
る。プレルは、各省庁内部で見当に時間がかかっているので、精確
にどのような形になるのかは述べようとしなかった。




11月3日(水)

お休みです。




11月4日(木)

     国外ニュース

A380の緊急着陸 過去最大の事故

A380型機1機がシンガポールに緊急着陸したことで、エアバス社
は大混乱に陥っている。航空運輸の専門家バランタインは、これは
世界最大の旅客機である同型機が、3年前に就航して以来最大の事
故である、と見ている。原動機1機が火を噴き、1メートルにわた
って覆っている部分がちぎれていた。撮影した乗客の1人は、「羽
の一部が壊れるのを見た」とも語った。オーストリア人9人を含む
4百人以上の乗客は、驚いたものの事故の難は逃れた。

     国内ニュース

政府は予算の反対派との交渉を開始

政府は金曜日に、予算の反対派との公式の交渉を開始する。まず宗
教団体の代表が、連邦首相府に招かれる。カトリックおよびプロテ
スタント、正教会、モルモン教の代表の他、イスラエル文化共同体
の議長アリエル ムズィカントが招かれる。連邦種少尉よれば、イ
スラーム教信徒共同体は、日程的な理由でこれを拒否した。首相ウ
ェルナー ファイマン(社会民主党)と副首相ヨーセフ プレル
(国民党)は、家族支援、介護、発展支援での支出削減計画に対す
る批判を中心に、批判に耳を傾ける。これに引き続いて来週には、
家族組織との交渉、その後国会議員を出している政党の党首とのい
わゆる「オーストリア交渉」を行なう。11月22日には大学の学長
および代表と、翌日には学校部門の措置に関して関係団体との話し
合いが行なわれる。




11月5日(金)

     国外ニュース

米国共和党地滑り的な勝利のあとの二日酔い

米国共和党は中間選挙で、下院では過去70年間で最大の勝利を収
めた。劇的な敗北が民主党に頭痛をもたらしたのは驚くには当たら
ない。ずっと意外だったのは、勝利した共和党にとってこの選挙の
結果が圧力となっていることである。同党にとっては、党内の各派
閥の争いが間近に迫っている。というのは勝利した「ティー パー
ティ」の候補者が、党の支配層に対して戦いを挑む、と予告してい
たためである。民主党と大統領オバマが、この結果から利益を得る
可能性もある。

     国内ニュース

銀行税が憲法裁判所で取り上げられる可能性

2011年から導入が計画されている銀行税では、憲法上の問題が発
生する可能性がある、と「シュタンダルト」紙が報じている。問題
なのは、決算と金融派生商品の取引がどのように推移しようと、
2010年を基準に、3年間同額を支払わなければならない、と言う
点である。年額5億オイロの増収が予想される。大蔵大臣ヨーセフ 
プレル(国民党)の事務所は、実行可能であることを説明している
が、憲法裁判所の判事ハインツ マイアーはこの措置は「きわめて
疑問」であると述べ、「いかなる税金にも実際の根拠がなければな
らない。2010年の数字がその根拠になるだろうか。その後には大
きな変化があるかもしれない」と語った。




11月6日(土)

     国外ニュース

巨大タンカー乗っ取りで海賊は記録的な金額の身代金を入手

ソマリアの海賊は、アフリカの角周辺で恐怖をまきちらしている。
巨大タンカーを解放するにあたって、彼らは記録的な金額の身代金
を搾り取った。ヘリコプターから9百万ドルが、韓国の国旗を掲げ
る「サムホ ドリーム」の甲板に投げ下ろされた、と土曜日には報
じられた。海賊たちは4月にこの船を乗っ取り、乗組員たちを人質
にしていた。アフリカ東海域では、海賊が再び活動を活発化してい
る。一方ヨーロッパでは、海賊に対する初めての裁判が行なわれ
る。

     国内ニュース

プレル:予算案「災害の被害に対処し、支出削減を続ける」

枢機卿クリストフ シェーンボルンは、政府とその予算案について
批判するのに躊躇しなかった。土曜日に大蔵大臣ヨーセフ プレル
(国民党)はこれに応え、家族支援などでは小額の支援で災害の被
害を「抑える」ことを約束したが、包括的な支出削減を行なう方針
は変えない、と述べた。彼は各州を「そっけなく扱う」つもりはな
く、協力しあって行政改革を勧めて行く、行政改革は今まで「はっ
きり判るほどの失敗に終わってきた」と述べた。




11月7日(日)

     国外ニュース

フィニはベルルスコーニに辞任を求める

性的醜聞で批判にさらされているイタリア首相ベルルスコーニは、
政権維持に不安を抱えざるをえない。彼の元盟友で、国会議長を務
めたフィニが日曜日、彼に対して辞任を求めた。ベルルスコーニは
辞任し、政権にはっきりした危機があることを認めなければならな
い、とフィニはみずから新たに設立した政党「未来と自由」の支持
者1万人を前に、ペルージャで述べた。ベルルスコーニが「この嵐
を乗り切ろう」とするのであれば、自分に近い立場の閣僚に辞任さ
せる、と威嚇した。イタリア内閣には現在、フィニの支持者4人が
入っている。

     国内ニュース

マーレクは連邦政府を離れる

家族省政務次官クリスティーネ マーレク(国民党)は、連邦政府
の職を辞する。彼女の広報は、これを伝える「クリール」紙の報道
を確認し、彼女は今後は「全力でウィーン市に取り組む」と述べ
た。日曜日午後には、国民党党首ヨーセフ プレルがテレヴィ番組
で、連邦政府残留に関する決定をマーレク本人に委ねており、それ
が下された、と述べた。彼女が「クリール」紙のインタヴューで述
べたところでは、今後は、もっぱらシーン国民党党首として活動
し、党を躍進させるつもりである、と述べていた。彼女の後継者に
はティロール州観光大臣マルタ シュルツの名前が挙がっているほ
か、ウィーンの閣僚モーニカ リーハも取りざたされている。




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