12月6日〜12日のオーストリアのニュース



12月6日(月)

     国外ニュース

コンティネンタル社はコンコルド裁判に不服で控訴を予告

月曜日にフランスの裁判所は、コンティネンタル航空が、エールフ
ランスのコンコルド機が10年少し前に墜落した主な原因を作った、
との判決を下したが、同社の代表は、このン欠に怒りを表明した。
コンティネンタル社の弁護士は、フランスの利益になることだけを
目指して下された判決で、証拠の消失もこの判決を生むことにつな
がっている、と述べた。またこの「不合理な判決」に対する控訴を
行なうと予告しているため、コンコルド墜落に関する責任があるか
どうかの問題をめぐり、司法の駆け引きが既に行なわれている。

     国内ニュース

OECDの学力調査の低迷 教育相は結果を悪いと見る

OECDが行なう国際的な学力調査PISAの比較調査でのオーストリ
アの結果は、事前の報告によれば、大幅に落ち込んでいる。特に読
解力で、オーストリアの成績は低く、34カ国中の31位である。自
然科学と数学の分野でも、オーストリアは低水準である。この調査
は木曜日に発表されるが、教育大臣シュミート(社会民主党)は、
事前にもらされたこの結果を「悪い、と言うよりも極めて悪い」と
評価した。彼女はただちに「必要な改革」に取り組む方針である。




12月7日(火)

     国外ニュース

アサンジの「保険」に関する難問

ウィキリークスの創設者ジュリアン アサンジがロンドンで逮捕さ
れたことで、政治の爆弾が破裂する結果をもたらしかねない。彼が
当局に出頭する直前に、彼は謎の情報「保険aes256」を配布して
いた。暗号化されたこのファイルは、彼の「命を保証するもの」と
見られている。このファイルには完全に解読された場合には、ウィ
キリークスが今までに公開してきたものと、まだ発表されていない
米国筋の情報が含まれている、とされている。この情報を読解する
ためには、アサンジがこの情報の鍵をネット上に広げることに同意
する必要がある。

     国内ニュース

学習到達度調査が示すオーストリアの弱点 学校制度の批判

経済協力発展機構の学習到達度調査で、オーストリアが上位に入っ
たのは2つの部門だけであった。そしてこれは今まではむしろ不名
誉なことである。オーストリアほど、生徒の成績が両親の社会的な
地位に反映される国はなかった。オーストリア生まれの子供の成績
と、移民の背景を持つことも達の成績は、極端なまでに開いてい
る。経済協力発展機構によれば、この調査でよい成績を収める重要
な要素は、機会の均等であり、まさにこれがオーストリアでは、現
在の複数併存の学校制度によって、大きく損なわれている。




12月8日(水)

     国外ニュース

アサンジの強姦容疑 女性は警察に行く意志がなかった

ウィキリークス創設者ジュリアン アサンジがロンドンで逮捕され
た後、スウェーデンでの強姦容疑での告発に関する詳細が、だんだ
ん明らかになってきている。それによれば、2人の女性は最初、告
発を起こすつもりはなく、アサンジから避妊をしない性交を行なっ
たことで、身体上の障害が発生しなかったことを証言しただけであ
った。スウェーデンは、アサンジに対する行動が、米国の意向に従
ったものであるとの推定を否定している。実際にはこれは、不幸な
突発事態に巻き込まれたものであり、スウェーデン人の弁護士と政
治家の功名心によるものである可能性がある。

     国内ニュース

学習到達度調査に関する対立

経済協力開発機構の学習到達度調査で、オーストリアが悪い結果を
出したことと、10歳から14歳までの総合学校をめぐり、社会民主
党と国民党が対立しているが、この調査の考案者アンドレアス シ
ュライヒャーは、学校の中で「選別を行なう」ことがないように、
とはっきり警告し、成績の良かった国のどれも、複数指揮の教育制
度を持っていない、とも述べた。教育の専門家も総合学校に賛成し
ていおり、そこでは「生徒それぞれが育成され、最終的には全員に
よって同じ成果が挙げられる」と述べた。彼は「オーストリアの教
育制度は、より多くの成果をあげられるはずだ」と見ている。




12月9日(木)

     国外ニュース

死刑判決に抗議 アシュティアニの釈放を求めるための助言

イラン国営放送は、投石による死刑を言い渡されたイラン人女性サ
キネ モハメド・アシュティアニが、息子とともに自宅にいる映像
を放送した。投石に反対する委員会のイランの体制批判的な女性ミ
ーナ アハディは木曜日に、アシュティアニを早期に釈放するため
に助言がある、と述べていた。これより前には、アシュティアニが
釈放された、ということにそもそも言及されたことはなかった。

     国内ニュース

オーストリア鉄道はイタリアでの「停車禁止」に怒り

現在オーストリア鉄道では、日曜日から使われるイタリアでの冬の
運転予定表を見て、理解できないという態度と拒絶の態度が広まっ
ている。その理由は、ドイツ鉄道と共同で運行している遠距離鉄道
の「停車禁止」である。イタリア鉄道当局の通達によれば、「オイ
ロシティ」の列車は、終着駅以外に停車することが許されていな
い。これに対して、オーストリア鉄道の他、南ティロール州政府も
抵抗をする方針である。現地の鉄道駅では既に、週末からオースト
リアとドイツの遠距離鉄道が停止しない予定になっている。




12月10日(金)

     国外ニュース

クロアチア元首相サナデルがオーストリアで逮捕

クロアチア元首相サナデルは、逃亡する形で故郷をでてから1日、
金曜日午後にオーストリアで逮捕された。彼に対しては国際逮捕命
令が出されていたため、行方が捜査されていた。サナデルは在職中
の汚職容疑が持たれている。今まで彼はこの容疑を、ずっと政治的
な陰謀であると切り捨てていた。彼は木曜日にも、自分は商用旅行
中で、金曜日にはクロアチアに戻るつもりである、と述べていた。
ザルツブルク州のタオアー高速道路で逮捕されたが、どのようにし
てそこに至ったのかを、彼は説明する必要がある。

     国内ニュース

オーストリア鉄道の改訂に怒り 車内での切符販売中止

日曜日の運行時刻表改訂は、オーストリア鉄道の顧客にとって、多
くの乗車距離の節約をもたらすだけでなく、切符購入の本質的な変
化をもたらす。近距離および地域交通では今後、列車の中では切符
を買うことができなくなる。乗客は乗車前に窓口か、自動販売機で
切符を買わなければならない。有効な切符を持たずに乗り込んだ場
合だけは、例外である。高齢者と労働者会議議員は、これを「顧客
を敵視」している、と批判した。




12月11日(土)

     国外ニュース

性的虐待問題でウィキリークスは教皇と対決

今度はヴァティカンも、外交的な観点では他の国と同様であること
が、ウィキリークスからの手痛い暴露により、検証されることにな
る。インターネット上に公表された最新の文書は、カトリック教会
の舞台裏を以降に反してのぞかせるだけでなく、性的虐待問題の取
り扱いに関して憂慮すべき姿をさらした。それによれば、官僚的な
態度をなくして、組織を建て直すことは不可能である、教会関係者
にとって外交的な式典と形式の遵守が極めて重要だからである。ヴ
ァティカンは激怒しているが、否定はしていない。

     国内ニュース

ザルツブルク「クロアチア元首相の拘留は続く」

金曜日にザルツブルクのタオアー高速道路で逮捕された後、クロア
チアの元首相イーヴォ サナデルは、ザルツブルクの司法施設で、
他の1人と相部屋で拘留されている。昨日拘留を決める裁判官は、
サナデルを少なくとも14日間、引き渡しのために拘留しなければな
らない、との決定は下した。引き渡しがどれぐらい遅れるかは、サ
ナデルが手続きの簡略化に賛成するかどうかにかかっている。引渡
には数年かかる可能性がある、と見る人もいる。




12月12日(日)

     国外ニュース

ストックホルム襲撃 犯人の身元が報道で特定される

土曜日にストックホルムの中心部で試みられたテロ攻撃で死亡した
男は、おそらく28歳のイラク人である。スウェーデンの報道機関
と、イスラーム教徒のウェッブサイトがこれを伝えている。彼は
1992年にスウェーデンにやってきて、数年間英国の大学に通った。
犯行の少し前に彼は、警察と報道機関に対して、脅迫の手紙を送り
つけていた。

     国内ニュース

ウィーンの財界首脳部がマドフ騒動に巻き込まれる

マドフ事件の告訴状の提出は土曜日夜に期限切れを迎えたが、多く
の金融機関は巨額の請求が突きつけられると見ている。相続管財人
ピカードによれば、ウィーンの財界の要人、とりわけメディチ銀行
の元頭取コーンが、マドフの雪玉的式のやり方で中心的な役割をに
なっていた。また起訴状されているオーストリア銀行同様に、コー
ンは自分は巨額の詐欺事件を起こしたマドフの犠牲者である、と見
なしている。ただし彼が逮捕されてから2年、この事件はオースト
リアの銀行の体制にとっても、孤立した事件ではない模様である、
と言う点で疑いはない。




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