12月13日〜19日のオーストリアのニュース



12月13日(月)

     国外ニュース

アフマディネジャドは外相解任で批判からみずからを擁護

イラン大統領マハムード アフマディネジャドは、月曜日に外務大
臣モッタキを解任した。「あなたに感謝し、外務省での活動期間中
の業績を評価します」と短く簡単に解任の書簡には記されている。
ただちにイラン核当局長官サレヒが、街娼の職を引き継いだ。モッ
タキ自身は現時点では海外訪問中で、セネガルにいる。この解任
は、長年にわたる権力争いに終止符を打つものである可能性が高
く、アフマディネジャドは当面、自分自身で決断を下すことが可能
になった。

     国内ニュース

司法はマードフ事件の対処を急ぐ

巨額の詐欺事件を起こしたバーナード マードフ事件は、オースト
リア司法も早足を取らせている。ソニア コーン、メディチ銀行、
オーストリア銀行は、190億ドルの米国の賠償請求裁判にかけられ
ているが、捜査陣は2年ほど前からこの操作を行なっていた。家宅
捜索では何箱もの書類が押収されねばならなかったし、多くの文書
が外国からまだ届いていない、とウィーン検察の広報は発表した。
またこの事件では、数百の刑事告発と提訴が司法の手を煩わせてい
る。




12月14日(火)

     国外ニュース

英国のルートンが急進派の拠点に ロンドン近郊の問題都市

ストックホルム襲撃で、英国のとしルートンが再び注目を浴びてい
る。犯人と目される人物がこの町で暮らし、大学に通っていたが、
2005年のロンドン襲撃の際にも、ロンドンの北にあるこの町はテ
ロリストの集まる町であった。遅くともこの時以降、さびれ始めた
工業都市である同市は、「諸文化の戦いの震源地」と呼ばれてい
る。約20万人の住民の5分の1はイスラーム教徒で、高まる緊張
が急進派勢力の温床である。ただしそれはイスラーム教徒に限ら
ず、急進右派イングランド防衛同盟も、ルートンで設立された。

     国内ニュース

ギニアへの強制追放計画に批判

ギニアからの亡命希望者が拒否され、水曜日にオーストリアから故
国へ追放されることになっている。ギニアは現在、大統領選挙をめ
ぐり暴力的な騒乱が起きているため、外務省が旅行に関する警告を
発している。弁護士ゲオルグ ツァンガーはAPA通信に対して、内
戦が「あらゆる国外追放を拒否する理由である」と述べた。また亡
命を希望する22歳の学生の2度目の請求を、この請求に関する判断
を下すことなく拒否した亡命裁判所を、ツァンガーは批判した。さ
らに警察が「非人間的な取り扱いを行なった」と非難した。この学
生は1度目の請求が拒否され、2007年5月にオーストリアを出国し、
英国に渡った。ダブリン協定に基づき、彼は英国からオーストリア
に送還されてきた、と弁護士は述べた。ここで2度めの請求を行な
ったが、亡命裁判所は、この件に関しては既に決定が下されている
ことを理由に、請求を退けた。




12月15日(水)

     国外ニュース

米国政府は石油流出でBP社を訴える

米国は英国のBP社などを、メキシコ湾岸での石油流出の件で、巨額
の裁判を起こす方針である。政府は合わせて9つの企業に対して、
環境法および安全規則に違反し、米国の歴史上最大の自然災害を引
き起こしたとして、民事訴訟を起こす、と政府広報は水曜日に発表
した。この9社は発生した対策費用すべてを負担することになる。

     国内ニュース

社会福祉報告書「貧富の差が広がる」

2009/10年の社会福祉報告が、再び注目を集めている。貧富の差
が再び拡大した。収入の差はさらに拡大した。オーストリア人の
1割から2割が、財産の大部分を保有し、残りでほとんど何も持た
ない人もいる。給与は企業や財産の利子率以下の割合でしか上昇し
ていない。特に貧困にさらされているのは、家族と片親世帯であ
る。社会福祉給付がなければ、貧困の危険性はさらに大きく拡大
し、3百万人以上が打撃を受けることになるだろう、と社会福祉大
臣フンツトルファー(社会民主党)は述べた。




12月16日(木)

     国外ニュース

釈放されたアサンジ「仕事は続ける」

ウィキリークスの創設者ジュリアン アサンジは、20万ポンドの保
釈金と引き換えに、釈放された。彼は今後数週間、定住地として届
け出たイングランドの田舎の別荘に滞在し、監視装置をつけていな
ければならない。これは裁判所の決定によるものである。釈放直後
に彼は、待ち受けていた報道機関に対して、自分は無罪であり、米
国の外交急送公文書の公表を続ける、と予告した。

     国内ニュース

動物保護裁判 身を隠した捜査官がようやく発言

行方を隠した女性捜査官「ダニエレ ドゥラント」の事情聴取が引
き起こした騒ぎ、繰り返された捜査の遅れ、傍聴席の一部を占拠し
た警察学校の生徒。ニーダーエスターライヒ州での動物保護裁判
は、同州での司法の歴史を、今週いくつかの局面で展開を見せた。
木曜日にはフランス人の学生としてこの事件に先入した女性捜査官
は、再び「偽装して」、ようやく発言を行なった。15カ月に渡って
彼女は、この組織を追跡した。刑事事件上重要なものは、読んだ
り、聞いたり、見たりしなかった、と彼女は述べた。




12月17日(金)

     国外ニュース

ボーイング社は以前から欠陥を知っていたとの疑惑

ボーイング社の飛行機に連続して大きな欠陥が見つかったが、元従
業員は同社に対する重大な非難を行なった。彼らによれば、飛行機
製造会社である同社は、数年前から欠陥の一部を知っており、それ
にもかかわらず737NG型機の欠陥から目をそらしていた、とのこと
である。誰も安全対策を取らず、「金だけが重要であった」と情報
源は述べた。部品の中には、飛行機の重要な部品もあり、問題点が
「大災害をもたらす」結果を持ちかねない、とも語った。

     国内ニュース

若い「成人」に対する通常の拘留が問題に

オーストリアの若者の刑務所で生じている問題の対策として司法省
は、拘留中に成人した若者を、今後は普通の刑の執行に移すことを
検討している、と報じられた。その理由として、オーストリアの若
い受刑者の3分の1は、21歳以上であることを挙げた。批判的な人
たちは、若者の刑務所では犯罪と縁を切る可能性が与えられるので
あるから、この種の措置を取らないように、と警告した。若者の刑
の執行の状況に関する最新の報告書によれば、緊急の改革の必要性
があることには疑問の余地はない。




12月18日(土)

     国外ニュース

ベラルーシ大統領選挙

ベラルーシでは大統領選挙が日曜日に行なわれる。この選挙では現
職のアレクサンダー ルカシェンコの勝利が、ほぼ不動である。野
党の候補9人には、当選の可能性は与えられていない。ルカシェン
コはロシアの隣国である同国を、1994年以降支配し、4期目に向
け努力している。2006年の前回選挙では56歳の彼は、公式結果で
は、83%の得票であった。ただし、元ソ連の共和国であった同国の
選挙は、西側の専門家の見解によれば、国際的な基準には合致しな
い。また野党の大規模な抗議が行なわれた。

     国内ニュース

シェーンボルン「ナチ時代以降最大の離教者」

ウィーン大司教のシェーンボルン枢機卿は、予想外の思い切った言
葉づかいで、カトリック教会の現在の情勢を描き出した。「我々は
ナチ時代以降なかったほどの棄教者の波を経験している」と述べ
た。シェーンボルンは、2010年には8万人近くの離教者が出ると
予想しており、虐待事件を全面的に解明することに賛成である、と
述べた。またカトリック教会の未来は楽観的には見ておらず、「私
は楽観的にになる理由があるかどうか、疑問を持っている」とも語
った。




12月19日(日)

     国外ニュース

ルカシェンコの勝利 警察はデモ隊を排除

ベラルーシ大統領ルカシェンコは4期目もつとめる模様である。日
曜日の選挙で彼は、圧倒的な多数を獲得した。野党の候補が当選す
る可能性はなかった。政府に批判的な人々と野党勢力は、ルカシェ
ンコが選挙で不正を働いたと非難して大規模な抗議活動を行なった
が、安全対策強化のために、大量動員がされていた。それにもかか
わらず夕方には、数千人が路上に繰り出した。警察は警棒を使用し
て、数百人を逮捕した。逮捕された中には、大統領候補者3人も含
まれていた。

     国内ニュース

児童ポルノに大きな打撃

ルクセンブルクから得られた証拠に基づき、オーストリアでは児童
ポルノに対する2番目に大きな打撃が与えられた。家宅捜査の末、
107人の容疑者が告発された。その中には教員や幼稚園の職員も含
まれていた。容疑者の年齢は18歳から70歳である。児童ポルノの組
織は見つからなかった模様である。容疑者はインターネット上のデ
ータ送受信を判別するための番号によって、探し出された模様であ
る。




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