２月７日〜１３日のオーストリアのニュース
２月７日（月）
国外ニュース
カンボジアはタイとの国境をめぐる対立が激化
カンボジアとタイは現在、過去数年でもっとも激しい戦闘を繰り広
げている。死傷者が発生し、数千人が難民となった。戦闘が行なわ
れているのは、5平方キロほどの地域で、ここには9百年前にたてら
れたヒンドゥ教の寺院が立っており、両国ともこれが自分の領土で
ある、と主張している。この紛争は1962年以来くすぶっており、
国際法廷は、この寺院がカンボジアのものである、と認定した。た
だしこの判決は、国境の厳密な位置を記述していない。2008年に
はユネスコはこの寺院を世界遺産に認定し、その後情勢は改めて悪
化した。
国内ニュース
ゴルバッハは政界をまとめる上で創造的な役割をもつ
「オーストリア政治を創造的に、解決を目指し、重大で経済の専門
知識を持つ取りまとめ役。」これはすべて交通大臣フーバート ゴ
ルバッハ（自由党）にあてはまる。少なくとも圧力団体のホーホエ
ッガーにとってはそうである。短い言葉で言えば、ゴルバッハは
「まとめ役」である、と連邦閣僚フーバート ゴルバッハと交通省
の立場に関する構想案について、ホーホエッガーは見ている、と
「プロフィル」紙は報じている。元基盤整備大臣ラインホールトが
抱いていた素案を、再び活気づけることが目標である、とも述べ
た。
２月８日（火）
国外ニュース
エジプトでアル カーイダは奇妙な沈黙
エジプトでの支配体制に対する抗議運動は、過去数十年のアラブ世
界では最大の変革の一つである。日々多数の反政府の人々が路上に
繰り出し、大統領ムバーラクの即時辞任を求めているが、アル カ
ーイダがずっと沈黙を保っているのが、ますます謎となっている。
今まではムバーラクとの戦いそして故郷での革命を求めるのは、ビ
ン ラーディンの副官アル・ザワヒリの生涯の課題であった。
国内ニュース
兵役義務でダラボスは「幹部の議論」には反対せず
国防大臣ノルバート ダラボス（社会民主党）は、兵役義務の問題
が要人が決定すべき問題となる場合には、それには全く反対しな
い。ウィーン市長ミヒャエル ホイプル（社会民主党）がこれを求
めたのに対し、昨日夕刻に彼はテレヴィ番組で、このように述べ
た。また彼は、担当する官庁の大臣として、内容的な議論を行なっ
ており、ホイプルを完全に支持している、と述べた。国民党ととも
に安全保障の戦略を決定することは、近い未来に可能である、とほ
ぼ完全に彼は信じている。
２月９日（水）
国外ニュース
ニュー ヨークとフランクフルト株式市場合併計画
金融恐慌がもはや問題でないかのようである。ロンドンとトロント
の株式市場が合併すると発表したわずか数時間後、水曜日午後には
ドイツ株式市場とニュー ヨークの株式市場が合併計画を発表し
た。合併が実現すれば、これによりドイツ側が優位な形で、世界最
大の株式市場企業が誕生することになる。ただしフランクフルトと
ニュー ヨークが、合併を試みるのはこれが初めてではない。
国内ニュース
グラサーは銀行口座に関しても自己申告
元大蔵大臣カール・ハインツ グラサーの自己申告は、カナダの有
価証券口座だけではなかった模様である。「ニューズ」誌の報道に
よれば、自己申告はヒュポ グループ アルペ アドリア、マイン
ル銀行、ライファイゼン地方銀行クラーゲンフルトの口座を中心と
するものである。グラサーは自己申告を行なったことを認め、98%
はカナダの口座に関連するものである、と述べた。社会民主党、未
来同盟、緑の党は、資産状況を公表するように求めている。カリブ
海地域とリヒテンシュタインの金融機関を通じて隠された報酬な
ど、グラサーの他の資産状況がどのようかは不明である。グラサー
はこれについて、「税制上の議論」を行なうつもりはない、と主張
している。
２月１０日（木）
国外ニュース
ムバーラクは権力を副大統領 デモ隊はムバラクに靴を掲げる
エジプト大統領ムバーラクは、木曜日夕刻に、自分の権限を副大統
領スレイマンに委ねる、と発表した。ただしムバーラクは、デモ隊
に対して、即時辞任を行なう可能性はない、と述べた。カイロのタ
フリール広場での反応は一種類であった。群集は靴を高く掲げた。
これは軽蔑の表現である。専門家は、金曜日の礼拝のあとに、流血
の衝突が起きるのではないか、との懸念を持っている。
国内ニュース
外国人法で社会民主党も対立のありかを探る
内務大臣マリーア フェクター（国民党）の外国人法は、連立内部
でもまだ解決がついていない。APA通信によれば、昨日社会民主党
の国会議員ソーニャ アップリンガーが「オーバーエスターライヒ
通信」紙で、社会民主党は現在の形での法案には賛成してはならな
い、と述べたことを受け、同党会派長ヨーセフ カープは、対立点
がある、と述べた。ただし彼は対立が危険であるとか、法案成立を
阻止するつもりはない。法案に関する話し合いは、「通常の民主的
な手段」であり、これに関する話し合いはずっと以前から行なわれ
ている、と述べた。フェクターは彼女の法案を12月に提案していた
が、審査期限が間もなく終了する。基準を設けて移住を管理する方
式である「赤白赤カード」は、既に受け入れられているが、このほ
かに外国人法の何度も批判されている規制強化が含まれている。そ
の中には、より高度のドイツ語能力の要求、新国外追放者収容の規
則、および難民のための法律相談の新たな組織が含まれている。
２月１１日（金）
国外ニュース
ムバーラク時代の終焉 「犯罪者は王宮を去った」
18日間にわたる抗議活動の後、エジプト大統領ムバーラクは、金曜
日午後に、路上での抗議活動の圧力に屈し、辞任を発表した。その
後数十万人が、30年にわたる支配の終了を祝った。「犯罪者は王宮
を去った」と抗議活動の発案者の一人に数えられるグーグル経営陣
のゴニムが述べた。今後はさらに緊張して、軍部の態度を見つめる
ことになる。軍部はエジプトの新権力者として、民主主義への以降
の責任を持っている。
国内ニュース
教育に関する住民発議には総合学校の要請は含まれず
企業家で社会民主党所属の元副首相ハネス アンドロシュは、彼が
提案した教育に関する住民発議は、「義務教育終了までの期間に、
能力に応じて細分化され、高い価値を持つ合同学校」を求めてお
り、総合学校の導入を求めてはいない。教育政策をめぐる議論の中
では、総合学校と合同学校は、ずっと以前から同じものを表わす言
葉として用いられてきたが、アンドロシュの考え方とは異なってい
る。14歳以下の子供たちには一律の学校がなければならない、とい
うのが彼の考え方である。彼はむしろ、「滑稽な固定化」に怒って
おり、自国の教育制度の改善が重要である、と述べた。
２月１２日（土）
国外ニュース
「ル モンド」紙は文化革命を試みる 伝統紙の編集長が交代
「ル モンド」紙の新編集長エリック イズラエルヴィチは、「革
命」以上のものを約束している。彼は今週末に編集部員によって編
集長に指名された。フランスの伝統ある同紙の印刷したものは、こ
れ以上厚くはならない。（もともと夕刊紙である）「ル モンド」
紙は、初めてフランス全土で朝刊紙となり、印刷版とウェッブ版の
編集作業を、密接に協力させることになる。印刷版のなかにウェッ
ブの要素を増やす、とイズラエルヴィチは約束した。「ル モン
ド」は、特に効率的に主張をしなければならない。というのも新た
な発行者は、危機の時代を過ぎて、黒字になることを期待している
ためである。
国内ニュース
警察は警官の人種差別に関する調査
マルクス オムフマ、ベイカリー J. セイバネ ワーグらの事件
が示しているのは、行政府の職員の間には、潜在的な人種差別が存
在している、ということである。警察自身が防止策を講じようとし
ている。9年前には、「公平と繊細」協会が作った訓練が実施さ
れ、今度は試験的な計画のなかで、オーストリアの警察が実際に、
どれほど人種差別的であるか、情報を集めることにしている。
２月１３日（日）
国外ニュース
泥棒がカイロの混乱に乗じて高価な芸術品を盗む
カイロでひどい混乱が続く中、エジプト博物館もそれに巻き込まれ
た。既に発表された被害の他、少なくとも17の美術品が跡形もなく
消えうせた、と文化財担当の政務次官ハワスが日曜日に発表した。
泥棒が首都の混乱を利用して、屋根から博物館の地階に入り込ん
だ。彼らは、ツタンカーメンの金の像2つとファラオ エクナトン
の石灰岩像を含む貴重な作品を持って、逃走に成功した。
国内ニュース
オーストリアはペーター アレクサンダーの死を悼む
土曜日に亡くなったペーター アレクサンダーは、20世紀後半のオ
ーストリアの娯楽界に、並ぶ者がないほど深い刻印を与えた人物で
あった。彼の多数の映画は、週末にテレヴィの前のすべての世代の
人々を楽しませ、彼の歌は本物の流行歌で、彼のテレヴィ番組が放
送されると通りから人がいなくなった。彼と共演したワルトラオト
ハースやダークマール コラー、友人、オーストリア大衆は、び
っくりしており、「疲れ切っている。」