2月14日〜20日のオーストリアのニュース



2月14日(月)

     国外ニュース

エジプトの革命をイラン革命と比較するのは誤り

エジプトは今後どうなるのだろうか。革命が続く一方、1979年に
イランでシャアが国から追い出され、イスラーム教国家が樹立され
た国家転覆と、事態が比較された。当時も現在と同じように、西側
は事態に完全に驚いた。ただしこのような比較は、西側の不安を表
わすものである、と専門家は考えている。当時のイランと現在のエ
ジプトでは、出発点となる条件の相違が、極めて大きい、と見られ
ている。

     国内ニュース

情報蓄積について政府は意見が一致せず

情報蓄積に関するEUの指針を実施に移す期限はとうに来ているが、
政府内ではあいかわらず、意見が一致していない。昨日午後の話し
合いは、成果をあげることができず、これに関する点が閣議の議事
から削除された。政権与党によれた、その理由はさまざまであるよ
うである。社会民主党が費用の問題が未解決であるとし、関連する
権利保護を主張しているのに対し、国民党はインターネット犯罪と
の戦いで、制約になる可能性がある、と警告している。次期は迫っ
ている。春にもオーストリアは、期限切れを理由に、EUの罰金が科
される可能性がある。




2月15日(火)のオーストリアのニュース

     国外ニュース

エジプトではストを行なわないようにとの警告 

エジプト経済界は、数週間にわたる大規模な抗議活動により、深刻
な打撃を受けている。同国は現在経済的な支援を必要としている、
と外務大臣アブル ゲイトは火曜日に述べた。彼は諸外国に支援を
求めた。新たな集計によれば、損失は抗議活動が行なわれていた期
間では、一日あたり2億2千8百万オイロに上った、とのことであ
る。特に同国の主要な収入源の一つである観光業の打撃が大きい。
この間に軍部は、賃上げ喪を求めるストを行なわないように呼びか
けた。国民のおよそ4割は、貧困限界イカで暮らしている。新たな
抗議活動が行なわれる、と予期されている。

     国内ニュース

電力とガスの使用量が増加

2010年の電力使用量は上昇し、恐慌以前の水準にもどった。調整
を行なう官庁Eコントロールの暫定的な集計によれば、ガスの使用
は大幅に増えた。12月には電力の使用がもっとも増え、6.7%の増
加であった。全般的にオーストリアの電力消費は年間で、1.6%か
ら2%の増加である。ガスに使用は11%増加した。Eコントロールに
よれば、この増加の原因は、発熱量の変化である。ギガワット時で
のエネルギー消費は、立法メートルでの量と比べて、ずっと大きな
数字になる、とのことである。




2月16日(水)

     国外ニュース

カダフィへの「怒りの日」 リビア大抗議集会へ参加呼びかけ

リビアでは抗議活動は希である。国家元首アル・カダフィ(カッザ
ーフィー)は、石油採掘を占領して、抵抗を押さえこみ、各部族の
忠誠心をかき集めた。今回はこれだけでは、十分ではないであろ
う。抗議活動の波は、リビアにも波及した。「カダフィは出て行
け」との叫び声が、同国第二の都市ベンガジの路上でも聞かれた。
木曜日に予定されている「怒りの日」に参加するように、との呼び
かけも行なわれた。アル・カダフィは、隣国で革命が起きても、大
規模抗議行動を容認しないつもりである、と述べた。

     国内ニュース

国会議事堂改修中に国会はどこに移るか?

完全な改修は、ほぼ決定事項である。未来同盟を除くすべての政党
は、国民評議会議長プラマー(社会民主党)の計画を支持してい
る。ほぼ3億オイロが、改修には必要になる。国会議事堂が2014年
から、ほぼ3年間の間使えないとしたら、国民評議会はどこへ引っ
越すか、という問題が緊急の問題として残っている。ウィーン市街
に適当な1万8千平方メートルの物件が見つかるかどうかは不明であ
る。プラマーはいくつかの案を持っているようだが、沈黙を守って
いる。




2月17日(木)

     国外ニュース

リビアの「怒りの日」で複数の都市で死傷者発生

リビアでは反政府の抗議活動が行なわれ、事態は先鋭化している。
木曜日には複数の都市で同時に、デモが行なわれ、野党、革命の指
導者アル カダフィ(カッザーフィー)の支持者、治安部隊が衝突
した。建物が放火され、警察と軍は実弾を使用した。複数の情報に
よれば、木曜日夜までの抗議活動で14人が死亡した。反政府の新聞
よれば、35人以上が死亡した。

     国内ニュース

社会民主党は「テロ条項」を修正を要求

ウィーン ノイシュタットで数ヶ月前から続いている動物保護裁判
の進展で、「テロ条項」が大きな批判を生んでいる。今回は非政府
組織、法律の専門家、野党だけでなく、社会民主党も、刑法の問題
の条項を大幅に修正するよう求めている。社会民主党の法律の専門
家ヤーロリムは、「解明が行なわれるところでは、抑圧が起きる」
と述べた。法律学者フンクは、木曜日の共同記者会見で、これは
「古代の刑法」で、近代国家にはふさわしくない、と述べた。




2月18日(金)

     国外ニュース

リビア情勢は極端に激化 全市が封鎖

リビアでは金曜日に、反政府派と治安部隊が衝突し、改めて少なく
とも30人が死亡した。特にアル バイダ市では、激しい騒乱が起き
た。デモ隊が射殺され、野党勢力は警官から私刑にあった。この間
に暴動はさらにいくつかの都市に広がり、事態が激化する危険性が
高まった。おそらく革命の指導者アル カダフィ(カッザーフィ
ー)の息子たちが、この抗議活動を弾圧している、と見られてい
る。

     国内ニュース

兵役義務についてフィッシャーはダラボス案を疑問視

連邦大統領フィッシャーは、国防大臣ダラボス(社会民主党)とは
異なり、オーストリアでは職業軍人が、長期的には兵役よりも安く
つくとは考えていない。職業軍人のほうが高くつく証拠はたくさん
ある、と「フォアアルルベルク通信」紙と「日刊ティロール」紙に
フィッシャーは述べた。彼は以前にも述べたように、兵役義務が
「移民の社会への溶け込みに関して重要な役割」を持っており、
「兵役義務を廃止する必然性はない」とみている、と述べた。ダラ
ボスは「対話を拒否している」として、厳しい批判が各州から降り
注いでいる。




2月19日(土)

     国外ニュース

バーレーンの政変 政権はデモ隊に自由を与える

バーレーンでは土曜日朝に、警察と軍は首都マナーマの中心にある
真珠広場から、無理やりデモ隊を追い出していた。しかしその後突
然部隊は、王子の命令を受けて撤退し、反体制派に広場を明け渡し
た。反体制派は数千人規模となって再び広場に押し寄せ、エジプト
のタフリール広場の前例にならって、支配する王家が自分たちの要
求を受け入れるまで、この広場を占拠しつづける方針である。彼ら
の内の1人は、「我々は今日バーレーンの一部を解放した。我々は
バーレーン全体を解放するつもりだ」と述べた。

     国内ニュース

外国人法問題で緑の党は「保護を求める人の拘留」に反対

政府は秋に延期された亡命希望者に対する一時収容施設への出頭の
義務を、火曜日に外国人法案と合わせて可決する方針であるが、緑
の党はこの計画に怒っている。連邦首相府の憲法局と国連難民高等
委員会UNHCRが、「保護を求める人々の拘留」を批判しているにも
かかわらず、これは行なわれる、と人権問題の専門家コールンは昨
日の通達の中で述べた。「外国人法の批判を真剣に受け止め、法律
を撤回するのではなく、この法律を強化するのが、社会民主党と国
民党の解答である」と彼女は述べた。また彼女はこれは、「人気取
りの政策」で、トラウマを抱えた人にさらに大きなトラウマを与え
る、と語った。




2月20日(日)

     国外ニュース

トリポリでも戦闘 カダフィ体制が揺らぎ始める

リビア情勢は日曜午後から、再び激化している。首都トリポリで
も、デモ隊と治安部隊が始めて激しい衝突を行なった。目撃者の話
では、軍は催涙ガスと実弾を使用した。これより前には抗議活動
は、ベンガジを中心に行なわれ、ここでは兵士がデモ隊に対して重
火器を使用した。目撃者の話では、2百人をはるかに越える大量殺
戮が起きた。抗議運動の当初の成果についても言及されている。兵
士たちは国家元首アル・カダフィ(カッザーフィー)に忠誠を誓う
のを拒否し、支持する側を変えるとの情報もある。「解放された都
市」もある、との話もでている。

     国内ニュース

ブーレスはオーストリア鉄道に2013年までの黒字化を要求

大きな負債を抱えるオーストリア鉄道の再建は、「痛みをともなわ
ず」始まるわけではない、と基盤整備大臣ブーレス(社会民主党)
は日曜日のテレヴィ番組で強調した。そしてある程度大胆な今後の
課題、つまり2013年までに同社は黒字を記録しなければならない、
という予定を付け加えた。鉄道の従業員の年金の優遇措置に対する
批判が出ているが、ブーレスはこれを退け、鉄道の従業員も再建の
「痛み」を共に背負わなければならなくなる、と述べた。鉄道の利
用者は運賃の引きあげによって、鉄道再建の別の一部を引き受ける
可能性を、彼女は否定しなかった。




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