4月4日〜10日のオーストリアのニュース



4月4日(月)

     国外ニュース

ベルルスコーニは難民をチュニジアに送り返す意向

チュニジアから押し寄せる難民が続いているため、イタリア政府は
実施可能な解決を粘り強く探している。首相ベルルスコーニは月曜
日にチュニスを訪問し、現地政府に難民がヨーロッパに向けて出発
するのを止めさせようとした。ベルルスコーニは会談後に、チュニ
ジアには移民を受け入れる用意がある、一方イタリアは1億5千万オ
イロを調達する、と述べた。解決策が必要であり、数百人の難民が
ここ数日だけで、ランペドゥサの仮収容所に到着したが、彼らは現
在本土へ船で移送されている。

     国内ニュース

公務員がEUの資金を着服した容疑

経済省の幹部職員が、EUの資金の着服事件に関与した、との情報が
ある。同省はこの避難の情報を認め、容疑者は一時休職になってい
る。この事件の詳細は、経済省の部長が、自分の妻が役員を務める
複数の団体を助成した、というものである。さらに彼は資金を親し
い企業に委託した、とのことである。同省は「クローネ新聞」のこ
れに関する報道を確認した。




4月5日(火)

     国外ニュース

絶望的な戦い 福島原発の技術者は板挟み状態

日本の福島第一原子力発電所では、労働者は放射線に汚染された水
が、どこに向かって流れているのか、もはや知ってはいない。彼ら
は水を反応炉を冷却するために建物に入れているが、それで事態が
どちらに動くか彼らは知ってはいない。その一部は太平洋に排水さ
れている。支援隊が水槽も巨大な筏や特殊な船舶を使って運んでき
ている。この水槽は放射線に汚染された水を、ためるためのもので
ある。その他に、汚染された水の流出を回避するために、柵を作る
とも発表された。

     国内ニュース

地名表示板で外相はスロヴェニア系住民に賛同を求める

外務大臣ミヒャエル シュピンデレガー(国民党)は、ケルンテン
州の地名表示板問題で、金曜日に取りまとめられた妥協策で、事態
改善ができるとは思っていない。彼は訪問先のエジプトでAPA通信
に対して、この妥協策はすべての人にとって満足がいくというもの
ではもちろんないが、スロヴェニア人連合すべても賛成できるもの
である、と述べた。この結果、160の2ヶ国語による地名表示板が
ケルンテン州に作られれば、「今までのあらゆる交渉で取りまとめ
たよりも、多い数であり、このことを考慮に入れておかなければな
らない、と思う」と彼は指摘した。




4月6日(水)

     国外ニュース

ポルトガルはEUの経済支援を求める

長い間抵抗していたが、ポルトガルはEUに金融支援を申し入れた。
これに関する政府の報告は、すでにブリュッセルに提出されている
ことを、EU委員会議長バローゾは水曜日夕刻に確認した。3月末
に、野党は少数派政権の支出削減策を否決し、その後首相ソクラテ
スが辞職していた。それ以来、債務国となるポルトガルは、国債の
上がりつづける金利と戦い続けている。

     国内ニュース

社会民主党の議員ヤーロリムは陳情に関する容疑が持たれる

社会民主党の政治家も、陳情活動の議論に巻き込まれている。「あ
る機関」が印刷を専門とするドイツの企業ギーゼッケとデフリエン
トに宛てた書簡の中で、国会議員で弁護士のヤーロリムの「儲けの
多い市場」むけに、法律に関する活動するよう申し入れていた、と
の疑いが持たれている。これを報じたのは、「シュタンダルト」紙
と「プレッセ」紙である。興味深いのは、ヤーロリムがそれまで数
年間、オーストリアの競合企業で民営化された国立印刷に、特権を
認めるのを阻止するために戦っていたことである。




4月7日(木)

     国外ニュース

リビアでは油田をめぐる戦闘が始まる

リビア東部では、いくつかの油田をめぐって戦闘が始まった。木曜
日の情報によれば、生産施設に銃弾が打ち込まれて炎上し、重要な
油送管が被害を受けた。その他の油田でも、生産が中止された。政
府は、これを引き起こしたのはNATOの空爆である、とした。NATO
側はこの非難を退けた。ただし木曜日にはNATOは重大な誤った攻撃
を行なった。これは地対空ミサイルが、反乱勢力の輸送車団に命中し
たものである。

     国内ニュース

ロビー活動をめぐる議論は終わらず 国民党はヤーロリムを攻撃

国内政治での利益獲得をめぐるロビー活動に関する議論が現在行な
われているが、社会民主党も、自らの陣営の国会議員に対する非難
にさらされている。報道によれば、社会民主党の司法の専門家ヤー
ロリムが「政治と副業を混同」した、とされている。自由党は彼を
「社会民主党のシュトラサー」として取り上げ、連立相手の国民党
は、既にヤーロリムの信頼性を公然と疑問視している。ヤーロリム
は木曜日にこの容疑を否定し、国営印刷所の独占事業に反対した理
由は、「経済的なもの」ではなく、「純粋に問題に関する関心」で
あった、と述べた。




4月8日(金)

     国外ニュース

エジプトでは再び抗議活動 革命が無駄骨になる懸念

エジプトを長らく支配していたムバーラクは失脚した。しかし革命
直後の熱気は過ぎ去った。しばらく前からカイロのタフリール広場
は、再び抗議活動の中心地となっている。デモ隊は、革命が無駄に
終わるのではないか、と恐れている。確かに組織は若干代わったも
のの、実際の体制変革はエジプトを今のところ変えていない。むし
ろムバーラクは保養地シャルム アル・シェイクで、国家元首とし
ての特権を享受し続けている。

     国内ニュース

住所表示板問題を週末に議論

ケルンテン州の住所表示板問題の解決をはかるため、今週末は対
話、議論、会議の週末となる見込みである。土曜日にはケルンテン
州スロヴェニア人評議会が、住民組織会議をおこなう。その席上、
現在議論されている17.5%(の住民がスロヴェニア人である場合
に、2カ国語の表示板を設置するとの)規則による解決に賛成する
か、反対するか基本的な決定が下されるかどうかは、まだ未定であ
る。議長ヴァレンティン インツコを中心とする同評議会からは、
むしろ反対が検討されていた。日曜午後には、連邦大統領ハインツ
 フィッシャーが、スロヴェニア人同盟3つの代表と、シュタイア
ーマルク州ミュルツシュテークの彼の家で話し合いを行なう。また
夕刻には政務次官ヨーセフ オスターマイアー(社会民主党)、州
首相ゲアハルト デルフラー(県連州の自由党)と評議会議長イン
ツコは、テレヴィ番組で会談する。




4月9日(土)

     国外ニュース

日本の原発は安全に関する規則を強化

激しい余震が起きたために再び停電となったことを受け、日本の原
子力監視局は、原子炉の安全に関する規則を強化した。今後は、冷
却装置の故障を回避するために、それぞれの反応炉に少なくとも2
つの緊急発電装置を備えつけなければならない、と同局は土曜日に
発表した。破壊された福島第一原子力発電所では、運転する東京電
力は、放射線を遮る壁を作って、太平洋のさらなる汚染を阻止する
方針である。

     国内ニュース

地名表示板問題でスロヴェニア人評議会は17.5%の規則に反対

ケルンテン州スロヴェニア人評議会の最高会議は、土曜日午後にケ
ルンテン州のフェルラッハで住民会議を行ない、2カ国語による住
宅表示を行なう条件として、住民の17.5%がスロヴェニア陣である
ことを定めた規則に反対した。ただし今後も話し合いは続けて行
く、とのことである。




4月10日(日)

     国外ニュース

EUの難民に対する対立は激化 イタリアは隣国を怒らせる

北アフリカから主としてイタリアへの難民の波は、EU内部に対立を
引き起こしている。月曜日にはEU内務大臣がルクセンブルクで会議
を行ない、統一した態度づくりを模索する意向である。イタリア政
府は、難民に期限つきの滞在許可を与え、これを持っていれば他の
EU諸国に入国できるようにする、と予告しているが、これが隣国の
神経を逆なでしている。フランスは抗議を行なっている。ドイツで
はバイエルン州とヘッセン州で、再び国境監視を導入する可能性が
ある。

     国内ニュース

緊急事態の家族補助金を廃止 「職業教育保証」を義務化

社会福祉および労働大臣ルードルフ フンツトルファー(社会民主
党)は、数ヶ月後には、2008年に政府が与えた実習生に対する訓
練保証を、「訓練義務」に替える意向である。これによって、制裁
を科される可能性も生じる。企業は訓練を受けていない若者を、安
易に雇用することが許されなくなる。フンツトルファーは日曜日の
テレヴィ番組で、若者は緊急の場合には、家族補償金の受給資格も
奪われなくなる、とも語った。




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