5月30日〜6月5日のオーストリアのニュース



5月30日(月)

     国外ニュース

腸管出血性大腸菌のドイツでの死者が14人に増加

ドイツでは腸管出血性大腸菌の事例が増加している。この病原体は
既に14人の命を要求した。連邦、各州、官庁がベルリンで会談し、
さらなる死亡事例が「発生する可能性がある」と発表した。一方ノ
ルウェイでもスペインから輸入されたキュウリのなかから腸管出血
性大腸菌が見つかった。この疫病は農業に大きな影響を与えてい
る。多くの農家が作物を売り残し、大幅な収入源を訴えている。ス
ペインではドイツからの賠償請求があるのではないか、と言われて
いる。

     国内ニュース

停滞ではなく活動 政府は国会選挙前に90の対策

90の対策を含む7つの作業計画が19ページにまとめられた。改革が
停滞しているとの非難を受け、政府はゼメリング峠での非公開会議
の初日である月曜日の午後に、次回2013年国民評議会選挙までの、
計画を発表した。専門家の意見は期待が持てる、というものから批
判的なものまでさまざまである。「大きな成果」がないのは残念
だ、とするものもいる。教育から攻勢、財政にいたるまで、多くの
ことが話し合われた。とはいえ実際に対立を呼びそうな議題は、後
回しにされた。




5月31日(火)

     国外ニュース

食料品価格で悪魔の連鎖

基本的な食料品の価格が現在、かなりの速度で上昇している。それ
には、人口の増加、食習慣の変化、食料由来の燃料の流行等、複数
の原因がある。最新の予想を信ずるなら、まだ天井には全く達して
いない。支援組織オックスファムは、基本的な食料品は2030年ま
でに倍近くに値上がりし、早期に対策を取るように求めている。

     国内ニュース

グラサーは節税のための会社を設立

元大蔵大臣グラサーは火曜日に記者会見で、自分の無実を激しく主
張した。引き続き行なわれた「クリール」紙とのインタヴューの中
で彼は、複雑な財団法人と企業の組織を設立した動機を、詳しく述
べた。郵便受けだけしかない会社を、この財団法人が設立したが、
それはある購入の取引をした場合、たとえば不動産取得税を節税す
るためである、と述べた。




6月1日(水)

     国外ニュース

国家の破産との戦いでギリシアの民営化に思わぬ落とし穴

港、国営電話会社、スポーツくじ専売、電力および水の供給。ギリ
シアが売却できる国営企業の選択肢は多数ある。民営化によって
5百億オイロを2015年までに、多額の負債を抱えるギリシアの国庫
にもたらすことになる。この期待が実現するかどうかは、かなり疑
わしい。投資する可能性がある人たちが、ひるんでいるのは、政治
および経済の情勢が不確定であるためばかりではない。彼らは古い
規則、反逆的な労働組合、売却を受けそうな事業所の業績が上がっ
ていない点を考慮しなければならないからである。

     国内ニュース

ライフアイゼンがプレルに新たな仕事を提供

6週間前に政界から突然引退した元国民党党首で副首相ヨーセフ 
プレルは、新たな仕事を手に入れた。予想より早くプレルは、肺動
脈塞栓症から回復し、2つめの職業につき、予想通りライフアイゼ
ン社に転身した。子会社であるライプニク・ルーデンブルガー社で
はプレルに、新たな幹部職を作った。今までの幹部2人は経営の仕
事には全く経験がないプレルを支援するために、もちろん留任す
る。




6月2日(木)

     国外ニュース

ギリシア危機の決断の日 ウィーンで救済に合意

倒産の危機にあるギリシアにとって、真実の時間を告げる鐘が鳴っ
た。そしてそれはオイロしよう地域にとっても同様である。金曜日
には国際通貨基金、ヨーロッパ中央銀行、EUの三者が、ギリシアの
支出削減目標の実施状態に関する報告書を発表する予定である。非
公式に既に明らかになっているのは、ギリシア政府はこの目標達成
に失敗し、そのため次の巨額の支援金の支払いは流動的である、と
いうことである。おそらく今までの支援策は、新たな支援策で置き
換えられる。オイロ使用国はこれについて、ウィーンの会議で合意
することになる。

     国内ニュース

BUWOG事件 最終報告書が刑事警察から発表

連邦住宅供給会社BUWOG社が、グラサーが大蔵大臣を務めていた
時代に、民営化された事件で、刑事警察から始めて最終報告書が提
出される。ウィーン検察はがテレヴィ局にこれを確認した。APA通
信によれば、「フォルマット」誌は、グラサーに不利な内容であ
る、と報じているが、検察の見方は異なっている。それによれば、
今回の報告書は、「完全に中立」であり、いかなる意味でも「有罪
との心証を与える大きな要素」は含んでいない。担当する検察は、
警察の捜査結果を現在検討している。




6月3日(金)

     国外ニュース

ギリシア政府は一息 新たな資金投入が認められる

ギリシアは劇的な負債の危機にあるが、時間てな猶予を得た。緊張
感をもって見守られていたEU、国際通貨基金、ヨーロッパ中央銀行
の債権者三極の調査報告書は、肯定的な判断を下した。緊急に必要
な次回の財政援助120億オイロは支払われる可能性がある、とオイ
ロ使用国の代表ユンカーは発表した。しかし高額の負債を抱える同
国を、さらに厳しい支出削減が待っている。民間銀行に新たな対策
にみずからの意志で参加することが求められるのは初めてである。

     国内ニュース

テロ容疑でドイツはオーストリア人に逮捕命令

ドイツでアル カーイダのテロリストと見られる3人が逮捕されて
から数週間、金曜日には21歳のオーストリア人に対して、ドイツで
は逮捕命令が出された。彼は5月16日にも、「別の犯罪容疑」で逮
捕されていた。このオーストリア人には、テロ組織「ドイツ タリ
バーン ムジャヒディーン」を支援し、人材を集め、資金を集め
た、との容疑が持たれている。「ドイツ タリバーン ムジャヒデ
ィーン」は、アフガニスタンに、宗教的・原理主義的な社会秩序を
打ちたてようとしている。




6月4日(土)

     国外ニュース

イエメンは大混乱 サーレハは重傷の模様

イエメン情勢はますます緊迫の度を増している。金曜日の大統領の
居所が意図的に攻撃を受け、問題の大統領サーレハは重傷を負った
模様で、サウディ・アラビアで手術を受けなければならない、と
BBCは土曜日に報じた。流弾が爆発した後、69歳のサーレハの心
臓付近に、7.6センチの榴散弾が命中した。今後数日が、イエメンに
とって重要な日々になる。

     国内ニュース

地方自治体の協力で数億オイロの支出削減の可能性

今まで市町村は、ゴミの処理など、ごくわずかな分野でだけ協力を
行なっていた。連邦評議会が提案した法律の改正案によれば、協力
の可能性が拡大される。ただし専門家は、計画以上に先に進めるよ
うに求めており、そうした場合には、毎年5億オイロほどの支出削
減も可能である、と見ている。




6月5日(日)

     国外ニュース

ポルトガル選挙 社会党は手痛い敗北 首相ソクラテスは辞任

ポルトガル人は、国会議員選挙で社会党政権をこらしめた。暫定結
果によれば、首相ソクラテス率いる社会党は、わずか28%しか得ら
れなかった。ソクラテスはその直後の夜に、責任を取り、党首を辞
任した。パッソス コエーリョ率いる野党社会民主党は、39%近く
を獲得した。しかし選挙の勝者も、喜びの声をあげる理由はない。
同国を厳しい支出削減措置が待っており、舵を取る人が次の選挙で
は敗北してしまうことがはっきりしているためである。

     国内ニュース

フェクターはオーストリア鉄道の民営化に賛成

新大蔵大臣マリーア フェクター(国民党)は、日曜日に長年にわ
たって口に出すことがはばかられていたことに言及した。「エスタ
ーライヒ」紙のインタヴューで彼女は、オーストリア連邦鉄道の民
営化に賛成し、これにより「この組織はようやくうまく動きだす」
と述べた。「プレッセ」紙によれば、社会民主党色の強い交通省で
は、この案には原則的には拒絶されなかった。ただし野党には、こ
の提案は激しい反応を産み出した。




今日のニュースへ

過去のニュース(目次)へ inserted by FC2 system