6月27日〜7月3日のオーストリアのニュース



6月27日(月)

     国外ニュース

ギリシアでは支出削減策で駆け引き 首相は自らの計画を憂慮

ギリシアの支出削減策は、極めて強い緊迫感を持って見守られてい
るが、首相パパンドレウは今一度、劇的な口調で議会に訴えた。
「みなさんの心と愛国的な良心の言葉に、耳を澄ますよう訴えてい
ます」とパパンドレウは月曜日午後に国会議員を前に述べた。今回
の支出削減策は、「ギリシアが再び自らの足で立つ唯一の可能性で
す」とも語った。ただし、厳しい支出削減を国会が支持するのは、
決して確実ではない。

     国内ニュース

落第問題で閣議で合意を目指す

政府は上級学校の改革問題で、火曜日の閣議で改めて合意を目指
す。国民党が、「不可」が3つまでの場合進級を認めるとの当初の
計画に、疑問を呈したためである。国民党の教育問題の専門家ウェ
ルナー アーモンは月曜日に、職員内部での評価案が出されている
が、話し合いは火曜日に行なわれる、と述べた。教育大臣クラオデ
ィア シュミート(社会民主党)と話し合うことになるが、合意が
どのようなものになる可能性があるかについては、アーモンは言及
しなかった。また火曜日に結論が出るかどうかも明言せず、この法
律の評価がいつ下されても違いはない、と語った。




6月28日(火)

     国外ニュース

単なるでまかせか? 頁岩層の天然ガスに危険な賭け

原子力発電を廃止し、石油の残存量が減少した後の電力供給をめぐ
る議論で、「頁岩層の天然ガス」という言葉が聞かれることが増え
ている。特に米国は、「日従来型の」地下資源の開発に投資してい
る。しかしこれには批判が強まっている。「ニュー ヨーク タイ
ムズ」紙は最近、一連の電子メールのやり取りを公表したが、この
中ではこの分野の関係者が、この資源の可能性について疑問を呈し
ている。投資家たちは、インターネット バブルと似たような事例
に進んでいる可能性がある、とのことである。

     国内ニュース

オーストリアのギリシアへの関与

フランスの前例に倣って、全ヨーロッパの銀行は、債権者として、
疲弊したギリシアの金融市場に資金を供給するように勧告されてい
る。今までに、オーストリアの銀行は、問題を抱えるオイロ使用国
ギリシアに、大きく関与している。銀行家の中には、義理差に総額
10億オイロ以上をも荒らすものもいる。首相ファイマン(社会民主
党)は、民間の支援を受けることに賛成しているが、ただしそれは
自由意志に基づくものでなければならない、としている。保証はほ
とんど得られないが、それはすでに使われた国家の支援も同様であ
る。




6月29日(水)

     国外ニュース

ギリシアの2つ目の法案がまもなく採決

ギリシア国会が水曜日に政府の支出削減策を可決した時の、EUの政
治家の喜びは大きかった。正し今度は再び世界の目が、アテネに向
けられている。木曜日にはこの措置を実施に移すための法律の投票
が行なわれる。賛成が得られる見通しである。しかしこれが成立し
なければ、EUの新たな支援計画は、足下をすくわれることになる。
というのは第1回の支援金の支払いは、今度の日曜日だからであ
る。

     国内ニュース

ラスムセンは欧州安全保障協力機構会議でウィーン入り

NATOの事務長アナス フォー ラスムセンは、木曜日にウィーン入
りし、ヨーロッパ安全保障協力機構の安全保障問題の年次会議に出
席する。その会議では、加盟56カ国はユーラシア地域での紛争が起
きた場合に協力体制を強めるために、各国の意向を打診する。ラス
ムセンは、オーストリア外務大臣ミヒャエル シュピンデレガー
(国民党)、国防大臣ノルバート ダラボス(社会民主党)、連邦
大統領ハインツ フィッシャーとも会談を行なう予定である。




6月30日(木)

     国外ニュース

スコットランドではクラゲで原発が麻痺

スコットランドではクラゲが押し寄せたため、トーネス原子力発電
所の運転が麻痺した。この原発は火曜日に出力が低下し、木曜まで
はろ過装置を清掃することができていない。クラゲのために、冷却
水の循環ができなくなる危険性があり、そのため運転するEDF発電
会社は、緊急停止装置を作動させた。原発に危険はない。海水を冷
却に使用する原発が、生物の「訪問」を受けるのはこれが初めてで
はない。ヒンクリー ポイント原発では、魚を追いかけていたオッ
トセイが、6月初めに入り込んでいた。

     国内ニュース

異論のある外国人法が発効

4月に国民評議会が可決した、厳罰化された外国人法が、7月1日に
発効する。これは特に、非EU諸国からの移住者に対して、オースト
リア入国前にドイツ語講座を卒業し、亡命希望者が最長で1週間の
暫定収容施設に入り、新たな「赤・白・赤」カードを取得する義務
を課している。国民評議会では、この外国人法は、批判の十字砲火
を浴びた。緑の党は暫定収容施設に入る義務は「収容所」のよう
だ、と表紙、自由党と未来同盟は、新しい法律ではオーストリアへ
の移住がさらに増える、と批判した。金曜日には非政府組織が新た
な抗議活動を行なう、と予告した。




7月1日(金)

     国外ニュース

ストロース・カーンは自由の身に 主要証言者が信頼できず

金曜日の夜の衝撃は正真正銘であった。国際通貨基金の元総裁スト
ロース・カーンは、強姦容疑で自宅拘留中であったが、急遽釈放さ
れた。検察は、弁護士団の申し入れを、歯ぎしりしながら受け入れ
ざるを得なかった。彼らの主要な証言者であるホテル従業員は、だ
んだん深い疑惑に巻き込まれていた。ストロース・カーンは6百万
ドルを越える保釈金も取り戻した。ただ当面は条件が課されたまま
である。

     国内ニュース

行方不明のキューラーは死亡 多くの謎が未解明

5年前から行方がわからなくなっているユーリア キューラーの事
件が、終わりを迎えた。16歳の生徒であった彼女は、もはや生きて
いない。ディートマンスドルフ(ニーダーエスターライヒ州)のあ
る土地で偶然見つかった骨と歯が、16歳の彼女のものと特定され
た。両親はこの報道に深い衝撃を受けた。キューラーが死亡したこ
とが判明しても、多くの問題は未解決である。捜査陣によれば、自
然死の可能性は「極めて低い」とのことである。




7月2日(土)

     国外ニュース

ビン ラーディンはアル カーイダ内部のスパイと戦う

アル カーイダの元首領ウサマ ビン ラーディンは、死の直前ま
で、自らのテロ組織網の内部で活動を続けていた。彼はスパイや内
通者の潜入に不安を抱いていた、と「ワシントン ポスト」紙が彼
の殺害後に潜伏場所で押収された書類を引用して報道した。それに
よれば、密接に団結すればこの問題は片付くのだが、ビン ラーデ
ィンは資金不足を訴え、アル カーイダが「スパイとの戦い」で敗
北するかもしれない、と懸念しており、誘拐を行って資金を再び集
めるつもりであった。

     国内ニュース

キューラー事件で再び家宅捜査

ユーリア キューラー事件で、再び家宅捜査が行われる、と「クリ
ール」紙が日曜版で報じている。容疑者ミヒャエル K. は、この
件に他の4人と関わっていると見られる、とのことである。この容
疑者は多くの敵を持っていて、そのためおそらく関心を他に向ける
ことを望んでいる、捜査では彼の周囲に力を注ぐことになる、と連
邦刑事局の広報は述べた。キューラーがどのように死亡したのか、
そして骨の発見場所が犯行場所であるのかは、まだ不明である。




7月3日(日)

     国外ニュース

オバマのタブー破り 大統領たちとその署名機械

5月には米国大統領オバマは、反対意見もある反テロ対策の延長に
関する法律に署名した。これは異例のことではないが、ただ一つ彼
はその際に、実際にはその場におらず、主要8工業国首脳会談でフ
ランスにいた。オバマは署名機械を利用したが、おそらく法律への
署名を行った最初の大統領である。このタブー破りで、共和党員の
中には、「本当のの署名」を求めるものが出た。署名機械は米国の
政治の中では、驚くべきほど長い伝統を持っている。

     国内ニュース

キューラー事件で容疑者釈放 警察の捜査は続く

捜査判事が日曜日に、キューラー事件の容疑者がを釈放したこと
で、捜査当局の中でも、大きな驚きが生まれている。連邦刑事局側
は、当面「論評なし」戸だけ発表している。その後、警察の捜査は
続いており、「全力を挙げて」調査している、と発表があった。裁
判官は、容疑者の土地で少女の遺体の見つかったが、緊急の犯行の
容疑はない、と考えている。




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