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ムーディーズのポルトガルの格付けに厳しい批判
連邦蔵相ショイブレは、ポルトガルの成り行きで、米国の格付け会
社ムーディーズ社が取った行動を、厳しく批判し、責任を取るよう
に求めた。高額の負債を抱えるポルトガルの格付けを引き下げたの
には理由がない、とショイブレはベルリンで述べた。ムーディーズ
社、フィッチ社、スタンダード＆プアーズによる格付けの独占状況
を打破しなければならない、連邦政府は他の関係者同様に格付けの
引き下げに驚いている、とも語った。ポルトガルは、EUと国際通貨
基金によって要請された支出削減策を実施する途上にあり、計画を
早めてすらいる。一方EU委員会議長バローゾはストラスブールで、
年末までに、格付けの透明性とやり方を改善するための提案を行
う、と予告した。ムーディーズはこれよリアで二、ポルトガル国債
の信頼性を、4段階引き下げ「投げ売り」状態に引き下げ、これに
より水曜日には、リスボンの株式市場に暴落を引き起こしていた。
ポルトガルはEUと国際通貨基金の救済の傘の下におかれており、
3年で780億オイロの資金を得ていた。
ドイツ株式指数は再び下落
ヨーロッパの負債の危機をめぐる懸念から、ドイツの市場は再び下
落した。フランクフルトではドイツの指標銘柄によるドイツ株式指
数が、0.1%下がって、7431となった。これによりドイツ株式指数
は、予想外に良好であった国内の工業の受注状況から、長期的に利
益を得ることはできなかった。
連邦内閣は予算と減税計画を承認
連邦内閣は、2012年の連邦予算と、2015年までの中期財政計画を承
認した。それによれば連邦は来年、3,060億オイロの今年とほぼ同
額の支出をする。収入と支出の差額は、主として新たな借り入れ
270億オイロでまかなう方針である。2015年までに新たな負債を段
階的に150億オイロまで引き下げる。これは基本法の負債の上限を
守るために必要な措置である。そのほか、連邦政府は、2013年1月
1日に、低・中間所得者に対する税を引き下げる、とのキリスト教
民主、社会同盟、自由民主党の各党首との合意を支持した。蔵相シ
ョイブレは、税収が減少しても、連邦は「財政基盤の強化を終え
て」おらず、連邦政府は新たな負債を減らしている最中であって、
追加の負債はできるだけ持たないようにするべきだ、と述べた。予
算に関する具体的な決定は、秋の税収予想が出た後、11月に下され
ることになっている。
７月７日（木）
連邦議会は着床前診断を許可
人工的に受精させた胎児に対する遺伝子検査は、ドイツでは今後条件付きで許
可される。数時間にわたる議論の末、連邦議会では326人の国会議員が、党の
枠組みを超えて提出された動議に賛成した。260人が反対票を投じ、8人が棄権
した。投票にあたっては、会派の拘束が解かれていた。これによって、両親の
うち一方、あるいは両方に重大な遺伝的疾患の体質がある場合か、死産ないし
は流産が予想される場合には、いわゆる着床前診断が許可される。個々の事例
に関しては、倫理委員会が決定を下す。この新たな規則が必要になったのは、
連邦最高裁判所が2010年7月に、着床前診断の禁止を覆したためである。着床
前診断では、人工的に受精させた胎児が、早期の調査で遺伝的疾患を持ってい
ることが調査される。遺伝子的に欠陥のある胎児は、この規則では破棄され
る。
着床前診断禁止を支持する法案も、妥協案も採決されていた。
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教会は連邦議会の着床前診断に関する決定を批判
ドイツの両教会と、障碍者団体は、着床前診断に関する連邦議会の
決定を批判した。カトリック司教会議は、この決定が下されたのを
遺憾とした。同会議議長を務める大司教ツェリッチュはボンで、胎
児の選択は人間の尊厳を守るという要求に反しており、着床前診断
が違法にならない例外的辞令は、厳しく制限されなければならな
い、と述べた。ドイツプロテスタント教会評議会議長シュナイダー
は、この法律はあまりに広範囲に適用される、と述べた。連邦精神
的障碍者生活支援連合の会長アントレッターは、多くの障碍者は、
この決定が差別的なものであると受け止めている、と述べた。連邦
医師会は、条件を厳密に守り、着床前診断を日常的な作業にするこ
とは許されない、と述べた。緑の党は戦車の販売に関して司法の介入を求める
連邦政府は、サウジ・アラビアへの戦車売却計画のため、圧力を受
けている。緑の党の国会議員シュトレーベレは、政府が秘密主義を
貫くなら、憲法裁判を起こす、と威嚇した。同党の国会会波長ベッ
クは、戦車の製造会社の1つである武器製造会社クラオス・マッフ
ァイ・ヴェークマン社を告発する、との情報がある。ベックは訴
訟を起こす理由として、武器監視法違反の疑いがあることを挙げ
た。200両のレオパルト2型戦車を、独裁体制が続くサウジ・アラビ
アに輸出する計画は、数日前から批判にさらされている。連立政権
筋は、連邦安全保障評議会が、この取引を認める方針を示した、と
確認した。政府は相変わらず態度表明を拒否しており、評議会の決
定は秘密である、としている。EU議会は開かれた国境に賛成
デンマークとの国境での税関検査再会を受け、ヨーロッパ議会はシ
ェンゲン協定が骨抜きにならないように、と警告した。シェンゲン
協定加盟地域内部での自由な通航は、「ヨーロッパ統合の最大の成
果」の一つであり、数十万人の生活によい影響を与えている、とス
トラスブールでの決議の中で、同議会は発表した。さらに同議会
は、移動の自由はEU市民全員の基本的権利でもあり、EUの外部との
国境に、大量の難民が流入しても、国境監視を再会することは正当
化できない、と拘束力を持たない決議の中で述べている。デンマー
クは休暇が始まる火曜日に、国境での監視を再開し、国際犯罪組織
との戦いがその理由である、としていた。
７月８日（金）
野党は戦車輸出阻止の動議に失敗
連邦議会の野党は、サウジ・アラビアに対する問題の戦車売却を阻止しようと
したが、失敗に終わった。与党キリスト教民主、社会同盟と自由民主党は、社
会民主党、緑の党、左翼党のこれに関する提案を、多数の反対で否決した。議
論の中で野党の政治家は、レオパルト型戦車2百台の輸出計画を、主としてサ
ウジ・アラビアの人権状況を理由に、批判していた。社会民主党党首ズィーク
マール ガブリエルは、この戦車は「封建的な王家」を守るもので、民主化運
動の弾圧に使われる可能性がある、と述べた。左翼党党首グレゴール ギュー
ズィは、「前例がないほどの醜聞」である、と述べた。与党各党の代表はこれ
に対して、連邦安全保障評議会の決定を秘密にしておく、との決断を擁護し
た。報道によれば、同評議会は先週、輸出を許可した、とのことである。連邦
政府は正式には、これに関して発表を行わない方針で、守秘義務をたてに取っ
ている。
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連邦参議院は原発からの脱却に賛成
連邦参議院は、2022年までに段階的に原子力発電を廃止することに
賛成した。これにより8基の原発の即時停止も確定した。停止中の
原発8基のうち1基を、電力不足が起きた場合に、2013年までは稼働
可能な状態にしておくかどうかを、9月までに連邦電力網斡旋局が
決めることになる。停止中の原子炉は、これで撤去されることにな
る。また連邦大統領がこの法律に署名しなければならない。ただし
連邦参議院は、建物を電力節約型に改造すると、税制面で優遇を受
けるとの法律を拒否した。電力転換に関するその他の法律は、激し
い批判があったものも含めて、すべて通過した。両院の仲裁の手続
きを求める動議には、過半数の賛成が得られなかった。連邦経財相
レスラーは、政府の電力転換の法律を、野党の批判から擁護して、
これは「十分に考え抜かれ、態勢が決定され」たもので、原発廃止
のほか、新たな発電の可能性の入り口を作り出している、と語っ
た。ドイツは新たな国家南スーダンを承認
新たなアフリカの国家南スーダンは、ドイツによって国際法上、承
認される。連邦大統領ヴルフは書簡の中で、同国の次期大統領キー
ルにこれを伝えた。この書簡の中では、ドイツ国民は南スーダン共
和国を、世界の自由で独立した国家の新しい一員として歓迎する、
とも述べられている。土曜日に行われる南スーダンの独立宣言と同
時に、承認は効力を持つ。今までアフリカ大陸最大の国家であった
スーダンの分割で、アラブ系の人々が住む北部と、黒人が多くすむ
南部の長年にわたる紛争には、終止符が打たれる。連邦議会は広い
範囲の賛成で、国防軍の南スーダン派兵を決定した。これによりド
イツは土曜日から、50人ほどの兵士を、同国での国連の新たな任務
に参加させることになる。今までは国連のスーダン派遣団の一員と
して、スーダン全土に30人のドイツ兵が派遣されていた。イスラエルはパレスチナ活動家を指定
イスラエルは、パレスチナ寄りの活動家数百人の入国を阻止した。
イスラエル内務省はこれより前に、国際便を飛ばす航空会社に、搭
乗させるべきでない350人ほどの名前が載った一覧表を手渡した。
これに従わない場合は、航空会社が費用を負担して、送り返すこと
になる。パリおよびジュネーヴの空港では、直ちに抗議が起きた。
活動家たちはテル アヴィヴ空港に集まり、そこからパレスチナ人
居住地域へと、さらに旅を続けようとしていた。イスラエルでの活
動は計画されていなかった、と主催者側は発表した。イスラエル首
相ネタニヤフは、イスラエルは挑発と公然とした暴動を回避した
い、と述べた。「飛べ！ パレスチナへようこそ」という名称の活
動で、彼らは2004年7月9日に、イスラエルが西ヨルダンランドに
設置した遮断施設を、国際裁判所が違法と判断した記念日を、想起
させようとしていた。
７月９日（土）
南スーダンが独立
南スーダンは、世界で最も新しい国家として、独立を祝った。数万人の国民と
諸外国からの賓客を前に、国会議長ジェイムズ ワニ イッガが首都ジュバ
で、独立宣言を朗読した。引き続き大統領サルヴァ キールが就任宣誓を行な
い、暫定憲法に署名した。国際刑事裁判所の逮捕命令が出されて、行方が追及
されているスーダン大統領オマル フサイン アル・バシルと国連事務総長潘
基文が、式典に出席した。ドイツはその直後に、アフリカ54番目の国家である
同国と外交を開始した。連邦首相アンゲラ メルケルは、南スーダンに、安定
した組織作りを援助すると約束した。米国、英国、フランスも南スーダンを国
際法上承認した。バシルは、今までのハルツームのスーダン中央政府は、新た
な南スーダン政府を支持している、と発表した。南スーダン新大統領キール
は、元反戦活動家全員に対して恩赦を行う、と発表した。
その他のニュース
米国国防相パネッタがアフガニスタン入り
米国の新国防相パネッタは、テロ組織網アル カーイダを、早期に
戦略的に撃退することは可能である、と見ている。彼は事前には発
表せずに、アフガニスタンを訪問したが、その飛行機の中での記者
会見で、元首領ビン ラーディンの死後、パキスタン、イエメン、
ソマリアおよびマグレブ（アルジェリア、チュニジア、モロッコ）
には、10人から20人の指導者がいる、と述べた。これらの指導者対
策に力を注ぐと、戦略的な観点からすれば、アル カーイダに対す
る勝利は実際に可能である、と元秘密情報部長である彼は述べた。
パネッタはカブールでは、アフガニスタン大統領カルザイと会談す
る。会談の議題は、米軍が来月中旬に撤退した後、いくつかの地域
での治安の責任をアフガニスタン軍にゆだねることになる可能性が
高い。戦車輸出 閣僚はサウジ・アラビアの反テロの役割を強調
サウジ・アラビアに対する戦車売却が、ずっと批判されていること
を受け、これに責任がある連邦安全保障評議会の何人かが、中近東
でサウジ・アラビアが持つ戦略的な意味を強調した。連邦内相フリ
ードリヒと国防相デ メズィエールは、輸出を許可したと認めるこ
とは避けた。フリードリヒは「ビルト」紙日曜版で、イエメンから
の爆弾小包が、サウジ・アラビアの指摘で発見されたことを想起さ
せた。デ メズィエールは、「ハンブルク夕刊」紙で、イエメンは
きわめて不安定で、隣国サウジ・アラビアがこの地域を安定化させ
る役割を担っている、と指摘した。非公式の情報によれば、連邦安
全保障評議会の秘密会議は、レオパルト型戦車2百台を、サウジ・
アラビアに売却することを既に承認した、とのことである。シュトゥットガルト駅改築計画に反対する数千人がデモ
反対意見もある巨額の鉄道計画「シュトゥットガルト21」に抗議し
て、数千人が再びデモを行った。主催者は1万5千人が参加したと、
警察は7千人と発表した。デモ隊は1年半ほど前から行われているこ
の作業の中止を求めている。この建設計画は、現在の終着駅式の駅
舎を、通り抜け型の地下駅に2019年までに改築するものである。費
用面での危険性が計算されていない、と建設計画に反対する活動家
同盟の広報は述べている。鉄道側は、現在のところ費用を41億オイ
ロと計算している。反対派はもっと多額の費用がかかる、と予想し
ている。
７月１０日（日）
シリアは「国民の対話」を開始
シリアで抗議活動が始まって4ヶ月、政府が設定した「国民の対話」に関する
話し合いが始まったが、困難を極めている。最も重要な野党陣営が、この催し
への参加を拒否している。大統領バシャル アル・アサド率いる政権が、平和
的にデモを行う人々に対して銃撃させ、これを破壊行為として差別している限
り、対話には参加するつもりはない、と彼らは発表した。ダマスカスでの2日
間の話し合いでは、アサドが提案した対話を実現するための枠組みとなる条件
が提示されることになっている、と会議の議長で副大統領ファルク アル・シ
ャラーは述べた。「国民の対話」の目標は、シリアを複数の意見を許容する民
主国家にすることである、とも語った。知識人や若干の野党の要人など、約2百
人の参加者の中には、別の場所ではまだ民間人を銃撃しているさなかに、会議
を開始するのは誤りである、との見解を発表した。
その他のニュース
親パレスチナ活動家120人が追放に向け拘留される
イスラエルでは120人ほどのデモ参加者が、テルアヴィヴとベエル
シェバにある収容所で、国外追放に向け拘留中である。内務省の発
表によれば、現在国際便を飛ばす様々な航空会社と、デモ参加者の
故郷へ早期に帰国させるべく、交渉を行っている。逮捕されたの
は、イスラエルとパレスチナ人居住地域で、西ヨルダンランドとの
境界封鎖施設に抗議をしようと、過去数日間に入国した外国人数百
人の団体である。外務省の発表によれば、日曜日にはドイツ人13人
が逮捕され、その他2人のドイツ人は釈放された。カトリック教会は虐待の調査を開始
ドイツのカトリック教会は、聖職者による性的虐待の事件を、大規
模な専門的調査をする方針である。そのためには、僧侶と修道士の
身上書などを活用することになっている。「シュピーゲル」誌によ
れば、ドイツ市況会議は6月20日に、既にこれに関する決定を下し
ていた。それによれば、ニーダーザクセンの犯罪調査研究所と協力
して、27司教区すべての過去十年間の証拠書類に関して、虐待があ
ったことを示す証拠が調査される。9司教区では身上書が1945年ま
でに広げて調査され、その際には退職した検察と、裁判官が、教会
の職員の作業を監視することになっている。分析の目標は、性的虐
待の効果的な予防策を作り出すことである日本で新たな地震 被害はなかった模様
日本の北東部は、再び強い地震に揺れた。日本の報道機関によれ
ば、負傷者は出ず、大きな被害もなかった模様である。7.3の強度
の地震があってから2時間たって、津波警報は解除することができ
た。当局の発表によれば、震央は本州の沖合の深さ30キロの地点で
ある。損壊した福島原子力発電所周辺の地域も、危険にさらされ
た。原発を運転する東京電力は、新たな被害七位模様である、と発
表した。強度9の地震と、その後の津波は3月11日に、日本の北東部
の広い部分を破壊していた。それ以来数回祝たり強い余震が発生し
た。