7月25日〜31日のオーストリアのニュース



7月25日(月)

     国外ニュース

化学物質の購入 秘密情報部は犯人に注目も監視はせず

以前の情報とは異なり、ノルウェイの秘密情報部PSTは、犯人とさ
れるブレイヴィクを追跡していた。おそらく3月には化学物質をポ
ーランドで購入した件で、彼に注目していたと、秘密情報部は月曜
日夜に認めた。しかし積極的な監視をするための証拠は、十分そろ
っていなかった。32歳のブレイヴィクくは、最初の捜査のための拘
留期限期間である月曜日に、自分は無実である、と訴えていた。彼
はさらに2人の共犯がいる証拠を、初めて示した。

     国内ニュース

ロシア大使がゴロワトフ引き渡しを妨害か?

リトアニアから戦争犯罪容疑で行方を追及されているロシアのKGB
元幹部ミハイル ゴロワトフの事件で、パズルの駒が一つ増えた。
ロシア大使セルゲイ ネチャイエフが、ゴロワトフが先週ウィーン
のシュヴェヒャトで逮捕された後、司法施設コルノイブルクへ運ば
れるのを阻止した、と日刊紙「クリール」は報じている。それによ
れば、担当するコルノイブルクの検察は、ゴロワトフの引き渡しを
逮捕からほぼ10時間の7月15日午前3時に命じていた。同紙によれ
ば、ゴルワトフの行方を追及しているヨーロッパの逮捕命令の規定
が使われる場合にのみ、この引き渡しは可能である。




7月26日(火)

     国外ニュース

ノルウェイの襲撃犯は当局を恐喝

逮捕されたノルウェイの襲撃犯ブレイヴィクは、共犯者とされる者
に関する発言をする代わりに、警察に要求を突きつけた。この要求
のうちいくつかは、かなえることは全く不可能である、とオスロ刑
事警察は報道機関に対して述べた。32歳のブレイヴィクは現在、非
公表の場所で隔離して拘留されている。彼は2件の襲撃事件で、少
なくとも76人を殺害した。最初の犠牲者の名前は火曜日に、インタ
ーネット上で公表された。

     国内ニュース

リトアニアとの対立 EU法務委員はオーストリアを叱責

ゴロワトフ事件でのオーストリアの行動に対して、EU法務委員レデ
ィングは、厳しい言葉で批判した。オーストリア当局は、この事件
で「名声に浴することはない」と述べた。レディングがオーストリ
ア法務大臣カール(国民党)を、EU委員会を前に開かれたヨーロッ
パ閣僚会議で、あからさまに批判したのは理由がないことではなか
った。カールはこの批判を退け、リトアニアが戦争犯罪者として行
方を追及しているゴロワトフを釈放した件では、すべてが正常に行
なわれた、と今一度強調した。カールは、レディングもこのことは
認めていて、意見を変えたのは「驚くべきだ」と語った。




7月27日(水)

     国外ニュース

なぜソマリアはこれほど待たねばならないか?

東アフリカで飢えている子供たちの劇的な映像が日々、住民に対す
る諸外国の支援の緊急性を明白に示している。支援組織は、支援が
あまりに遅すぎる、と批判している。彼らはずっと以前から、悲惨
な飢餓の情勢を警告しているが、大きな成果があがっていない。今
年始めにケニアに支援の要請を開始したが、「関心は生まれなかっ
た」と赤十字のワルター ハイエクはオーストリア放送に述べた。
彼は、世間と西側政府の関心を呼び起こすには「大きな悲惨な状
況」が必要である、とも語った。

     国内ニュース

自由党はケーニヒスホーファーと距離をとる

自由党は同党所属の国会議員ウェルナー ケーニヒスホーファー
と、ますます距離をとろうとしているようである。党内から批判を
受けた後、ケーニヒスホーファーは問題となっている自分のフェイ
スブックの項目を閉鎖した。彼はノルウェイ襲撃事件後に、イスラ
ーム教徒がヨーロッパにとって危険である、と警告していた。彼の
「友人」がこれに関して、「66年前」つまりナチ時代の終焉から、
「国の命令で意見の発表が禁じられている」と書き込んでいた。




7月28日(木)

     国外ニュース

世界的な規模の炭坑でスト 供給停止で価格上昇の懸念

世界最大の銅鉱山チリのエスコンディーダでは、1週間近く前から
ストが起きており、当面の供給が停止された。2千3百人の炭坑労働
者は、利益の分配と一時金の引き上げを求めている。ストは現在激
化している。大株主であるオーストラリアの企業BHPビリトンは、
仕事に復帰すれば交渉に応じる用意がある、としている。取引相手
と専門家は、懸念を持って行方を見ており、さらなる価格上昇と供
給不足を恐れている。

     国内ニュース

自由党はケーニヒスホーファーを追放

自由党の国会議員ケーニヒスホーファーは、ノルウェイのテロ事件
に関して、フェイスブックでいかがわしいではすまされない発言を
したため、党員そして国会内の会派の席を失った。数回にわたって
叱責をしたあと、党執行部は彼に足して木曜日に、「党に損害を与
える行動」をとった件で「退場命令」を突きつけた、と自由党の回
状には記されている。この決定は、ケーニヒスホーファーの意図と
「容認できない友人」に関するものだけではなく、党首シュトラー
ヒェの指示に従わなかったことも含めてくだされた。ただしこれに
よってケーニヒスホーファーにとって、この事件は決着済みではな
い。




7月29日(金)

     国外ニュース

米国の負債をめぐる対立 共和党は動議を通過させる

野党共和党が多数を占める米国下院は、負債の上限を引き上げるた
めの法案を可決した。多数派共和党の指導者ジョン ベイナーの提
案に、国会議員のうち218人が賛成、210が反対した。ただしこの
案は、上院で多数派を占める民主党の抵抗で失敗に終わり、その後
上院がこれについて採決を行なうことになる。上院の民主党は、独
自の動議を可決し、これは負債の上限をより大きく引き上げるもの
になる。大統領オバマも、既にこの法案には拒否権を行使する、と
予告しており、その理由として、この提案では、選挙の年2012年
に負債の上限を改めて引き上げなければならなくなることを挙げて
いた。オバマは選挙の年にはこのような議論を絶対に回避する方針
である。

     国内ニュース

シュタイアーマルク州は介護費用請求を再導入

8月1日にシュタイアーマルク州では、介護費用請求が再導入され
る。批判は労働組合から出ており、「一括の解決」を求めている。
担当する州の閣僚は「公平な解決である」と述べている。該当者に
は2012年1月1日までの猶予期間が設定されている。社会福祉施設に
親を入れている人は、本人が費用を分担できない場合には、今後は
最大で1割の費用を負担しなければならなくなる。シュタイアーマ
ルク州では、2008年に高額の費用請求が廃止されていた。




7月30日(土)のオーストリアのニュース

     国外ニュース

負債の危機に立っているのはヨーロッパか米国か 

ヨーロッパも米国も、現在負債の危機に平手打ちを食らっている。
オイロ使用地域は、先週首脳会談を行って、若干の余裕を作り出し
たが、米国の情勢はさらに厳しさを増しており政界の争いが、ます
ます混乱を招き、理解しがたいものとなっている。国際通貨基金の
元主席経済学者であったサイモン ジョンソンは、二大経済陣営の
どちらも、情勢は全く楽観的ではないが、米国の方がまだ優勢であ
る、と見ている。

     国内ニュース

ハイニシュ・ホーセクは「結婚の法的な選択肢」を作る意向

女性大臣ガブリエル ハイニシュ・ホーセク(社会民主党)は、
「結婚に関する新たな法的選択肢」を作る意向である。彼女は法務
大臣ベアトリクス カール(国民党)に対して既に、生活共同体を
築くための伴侶契約を導入するように、と提案した、と報道雑誌
「プロフィル」誌が報じている。現在生活共同体を築いている2人
は、「法律の前ではほとんどが他人」であるが、これは変えなけれ
ばならない、この2人は「離別後には何でもなくなってしまう」の
で、ハイニシュ・ホーセクは「離別後の財産の分配と扶養費を定め
る規則」を作る方針である。




7月31日(日)

お休みです




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