11月28日〜12月4日のオーストリアのニュース



11月28日(月)

     国外ニュース

エジプトで選挙 多くの投票者に選挙委員会は驚く

数日に渡る流血の衝突が強い印象を残す中、月曜日にはエジプトで
は、ムバーラク政権崩壊後、初めての国会議員選挙が始まった。選
挙初日の映像は、カイロやアレクサンドリアなどでの、投票を待つ
長い人の列が印象的である。選挙委員会は予想外に投票者がたくさ
んいたため、投票時間をしばらく延長した。初日で既に、数週間以
上も続く長期間の選挙の日程を、守ることができなかった。

     国内ニュース

オーストリア印刷会社の監査役会に対する刑事訴訟手続き

オーストリア国立銀行OeNBの紙幣印刷会社、紙幣印刷および安全印
刷株式会社OeBSをめぐる事件が拡大した。ウィーン検察は、同社の
監査役会に対する刑事訴訟手続きに入った、と国立銀行は月曜日に
発表した。容疑は外国の公職にある者の買収を知っていた容疑であ
る。同社の監査役会は、国立銀行の幹部、つまり長官でヨーロッパ
中央銀行のノウォトニーと副長官ドゥハチェクが中心となってい
た。この事件では、約1千4百万オイロの諸経費の決算および手数料
が問題となっている。すべての関係者に、推定無罪が適用されてい
る。




11月29日(火)

     国外ニュース

オイロ救済基金の「推進力」 能力が三倍になる

オイロ救済基金EFSFの行動力を、少なくとも3倍に、できれば5倍
に強化する、との意向をオイロ使用各国の大蔵大臣は持っている。
これは、各国の大蔵大臣がブリュッセルで可決したEFSFのいわゆ
る「推進力」に関する基本方針に基づくものである、とオイロ使用
諸国の代表ジャン・クロード ユンカーが述べた。これは危機基金
が、国債の形で出資された総額の2割ないし3割を、民間の投資家に
保証することができるようになる、ということである。蔵相会議で
は、次回のギリシアに対する支援の貸付の次回分を、支払うことも
決定された。

     国内ニュース

負債の歯止め計画で各州と合意 最初の障害を乗り越える

8時間に渡る交渉の末、連邦、各州、市町村は、火曜日の午後に、
各州の財政担当者の会議で、2017年からの負債に歯止めをかける措
置で合意した。すべての問題は当事者の間で合同で解決された、と
ザルツブルク州の財政担当者で、今回の会議の議長を務めたブレナ
ー(社会民主党)は述べた。これより前に大蔵大臣フェクター(国
民党)は、基本的に合意が得られる、と予告していた。各州はこの
措置をようやく受け入れたものの、要求はほとんどすべて認めさせ
た。それにもかかわらず、負債の歯止めは軌道に乗っていない。相
変わらず、野党の少なくとも1党の賛成が得られていないためであ
る。




11月30日(水)

     国外ニュース

クリントン ビルマ入り 歴史的な訪問に

米国外務大臣クリントンは、水曜日にビルマに歴史的な訪問をす
る。米国外相が同国を訪問するのは、55年以上なかったことであ
る。長年孤立を続けるビルマに対する米国の制裁解除が、たとえ今
回議題にならなくても、今回の訪問は今後の方向性を示すものと捉
えられている。クリントンは点々資源が豊かなビルマの政府に、さ
らなる改革を約束するよう期待している。予定には、野党の政治家
で、ノーベル平和賞受賞者アウン サン スー チーとの会談も含
まれている。

     国内ニュース

紙幣印刷会社問題の容疑者釈放

発券銀行OeBSの印刷会社をめぐる疑獄事件で、新たな展開が起きた
模様である。報道によれば、この事件で逮捕された者は全員釈放さ
れた。「シュタンダルト」紙によれば、発券銀行の印刷会社の元技
術部部部長ヨハネス ミラー、弁護士2人、クラオス A.とフリー
ドリヒ K.には、捜査のために拘留する理由が見つからない、との
ことである。この事件では毎日のように、新しい詳細が発表され
る。特に手数料のあり方、手数料が「正しい」担当者に届いていた
かが、捜査対象の中心にある。郵便ポスト会社の開設前に、資金が
ポリ袋に入れて渡された、とされている。名前が挙がった人にはす
べて、推定無罪が適用されている。




12月1日(木)

     国外ニュース

オイロ救済計画 独仏は月曜日に「大きな仕事」を行なうか

木曜日の夕刻に、オイロ使用国は大きな関心をもってトゥーロンを
眺めた。地中海の都市であるトゥーロンでは、フランス大統領サル
コジが、債務危機に関する演説を尾kなった。彼は国民に対して、
厳しい時代が来ると明言し、大きな負債を抱える国に対しては、よ
り厳しい監視と、自動で制裁を科すように求め、自分はこの「大仕
事」をやり遂げてしかるべきだ、と述べた。彼は月曜日、つまり次
回のEU首脳会談の3日前、ドイツ首相メルケルとともに、これを発
表することになっている。ただしメルケルは金曜日に、連邦議会で
演説と質疑応答をしなければならない。

     国内ニュース

医師内部では電子医療記録の議論が盛ん

医師会会長ドルナーが金曜日に連邦健康保険委員会で、電子医療記
録導入へ向けて、次の一歩を取ることを認めて以来、医師の代表部
内部では議論が盛り上がっている。ニーダーエスターライヒ州の医
師に続いて、ウィーン医師会からも批判が出ている。この議論の論
拠は新しいものではなく、立場は変わっていないようである。最も
有名な情報保護活動家ツェーガーが、これらの医師を支援してい
る。




12月2日(金)

     国外ニュース

エジプトの選挙は記録的な投票率

エジプトでは、国会議員選挙の冒頭で、同国の歴史上、最高の投票
率が記録された。昨日夕刻に選挙委員会が発表したところによれ
ば、1千3百万人の有権者を持つカイロ市とアレクサンドリア市、7
つの州の投票の冒頭では、8百万人以上が投票した。これは62%の
投票率である。今後数週間で、残りの18州でも選挙が行なわれるこ
とになっている。498議席の最終的な配分は、1月13日に発表され
る。

     国内ニュース

オーストリアはドイツの方針に同調

社会民主党所属の首相ファイマンは、ドイツの保守派の首相メルケ
ルの方針二、完全に同調している。ベルリンを訪問した後ファイマ
ンは、オイロ使用国すべてが負債を制御するのに賛成しただけでな
く、メルケル同様に、財政管理連合への道を歩むことを支持した。
そのために必要なEU条約の修正には、国民投票は不要である、と彼
は見ている。問題のオイロ債券は、「興味を持っては」いるが、時
期尚早である、とも述べた。




12月3日(金)

     国外ニュース

共和党のケインが性に関する問題で撤退

米国の共和党の大統領選挙の候補者の問題は、土曜日にさらに拡大
した。ハーマン マケインは、性的な嫌がらせ問題と、婚外の性交
渉をしたとの疑いで、同党の大統領候補になるための宣伝活動から
撤退した。彼はこれで、自分と家族がこれ以上の攻撃にさらされる
ことを回避したい、と望んでいる、と述べた。この告発が表面化す
る前には、彼は共和党候補争いで首位争いを行なっていた。インタ
ヴューでの重大な失敗によっても、ケインは話題になっていた。

     国内ニュース

公務員の給与交渉は最終段階に

公務員の給与交渉は、日曜日午後に4度目の交渉を行なうが、これ
で決着するものと見られる。そのため、政府首脳部も介入を行なっ
ている。連邦首相ウェルナー ファイマン(社会民主党)と副首相
ミヒャエル シュピンデレガー(国民党)は、公務員を担当する大
臣ガブリエレ ハイニシュ・ホーセク(社会民主党)および大蔵大
臣マリーア フェクター(国民党)の隣に席を取る。3度の交渉
で、相互の提案は接近している。政府は2.5%の賃上げを求め、公勤
務労働組合は3.9%の賃上げを求めている。前回には両者は、非公式
の会談で、意見を近づけようとした。どれほどになるかは、両者は
まだ発表しようとしていない。




12月4日(日)

     国外ニュース

オイロ救済を左右する一週間 EUはその未来を決める

オイロ救済のために、今週が決定的な役割を持つ。すべてが順調に
行った場合には、ずっと以前から期待されていた「大きな成功」収
めるために、金曜日にはEU加盟各国の首脳が集まる。この条約に問
題の共通債権(オイロ債券)が含まれるかどうかは、まだ不明のま
まである。気尿日までに、数多くの二カ国間会議が行なわれ、米国
大蔵大臣ガイトナーもヨーロッパ各地を訪問する。ヨーロッパ中央
銀行でも、銀行救済の措置に関して、重要な決定が下される。多く
のことがまだ決着していないが、週末までに、EUの財政および経済
政策に関する新たな方針が確定する。

     国内ニュース

4回目の交渉で公務員の賃金交渉は合意 3.36%の賃上げ

2.68%から3.36%の賃上げ。4度目の交渉の後、日曜日午後に終了
した公務員の賃金交渉の結果はこの数字である。この結果は平均で、
物価上昇率2.95%分の賃上げである。労働組合も政府も、この合意
に満足している。ただしこの賃上げは、年始からではなく、2月か
らである。また就業35年での早期年金受給者には記念割増金の支払
いは、中止となった。




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