12月12日〜18日のオーストリアのニュース



12月12日(月)

     国外ニュース

キャメロンのEUに対する方針が英国を二分する

先週金曜日のEU首脳会談で、EU条約の改正に参加しないと述べて、
英国首相デイヴィッド キャメロンは、自らの保守党の反EU強硬派
の気勢をそごうとした。また彼はこれにより、金融の拠点であるロ
ンドンを防衛しようとした。彼をこの行動で、激しく批判したの
は、オイロ使用国ばかりではなかった。彼のEUにたいする方針は、
英国自身も二分した。国会では月曜日に彼は双方の対立を沈めよう
とし、英国が今後もEUの完全な加盟国であるのが変わらないのは当
たり前であり、それは「英国の利益の中心である」と述べた。

     国内ニュース

負債の歯止めを憲法に含めるために政府は新たな一歩

政府は火曜日に、負債の歯止めを憲法に記すために、新たな一歩を
とる。首相ファイマン(社会民主党)と副首相シュピンデレガー
(国民党)は、ともに緑の党党首グラウィシュニヒと未来同盟党首
ブーハーと、会談を行う。これに対して自由民主党とはシュピンデ
レガーだけが話し合いを行なうが、それはファイマンが自由党党首
シュトラーヒェとの話し合いを拒否しているためである。EU首脳会
談で厳しい予算の規則が可決されたことを受け、野党に対する圧力
は、以前より高まっている。ピルツ(緑の党)は、一定の条件が満
たされれば、賛成することも考えられる、とのべている。




12月13日(火)

     国外ニュース

リエージュでの凶行 動機をめぐる謎

ベルギーのリエージュでの恐るべき凶行の後、犯人の動機につい
て、驚きと謎が溢れ出している。犯人はおそらく単独犯である。重
武装をした33歳の男は、火曜日にリエージュの中心の広場で、複数
の人々を殺害し、百人を超える人々を負傷させ、おそらく自殺し
た。テロリストの背景は否定されている。ただし犯人は、当局には
知られていない人物ではなかった。彼は2008年に、武器を所有して
いたため、数年に渡る拘留が言い渡されていた。

     国内ニュース

有機食品問題はオーストリアにも 大豆数百トンがイタリアから

イタリアで偽造されたビオ食品をめぐる大規模な詐欺事件は、オー
ストリアに波及した。厚生省は火曜日、数百トンの大豆と、若干の
アブラナが、疑わしい2つの企業から、オーストリアの加工業者に
納入されていた、と発表した。イタリア当局は先週、ルーマに三の
食品を輸入し「ビオ」と表示した食料品会社の社長数人を逮捕して
いた。




12月14日(水)

     国外ニュース

緊急決算 オリンパス社は相変わらず不安定

オリンパス社はぎりぎりのところで救済される。ちょうど時機を失
せず提出された半年間の決算書で、醜聞に揺れる日本のカメラ製造
会社であるオリンパス社は、東京市場への上場を当面続けることが
できる。ただし最後の言葉はまだ語られていない。同社が、長年に
渡って決算書を粉飾していたため、株式市場から排除される可能性
があった。同社幹部は、個人的にも圧力を受けている。元社長ウッ
ドフォードは、この事件を発見し、そのため解雇されたが、株主の
支援を受けて、社長の座に復帰すべく反乱を起こすつもりである。

     国内ニュース

ガス輸送管の南路線にオーストリアは接続されない

ヨーロッッパに2015年からロシアのガスを供給する輸送管の「南路
線」は、オーストリアの前で途切れる。複数のロシアの独立系の情
報源が、これを水曜日に報じた。ニーダーエスターライヒ州の村落
バウムガルテンが、全ヨーロッパのガスの配給場所になるかもしれ
ない、そしてロシアのガス輸送に関してオーストリアが大きな役割
を果たすかもしれない、との夢は、これでついえたようである。お
そらくオーストリアは、競合する計画でロシアのガス輸送からヨー
ロッパを独立させるための計画「ナブッコ」に参加するために、資
金を支払わなければならない。




12月15日(木)

     国外ニュース

ヨーロッパ中央銀行内部に溝 紙幣発行を巡り対立

ヨーロッパ中央銀行は、オイロ債務危機で、一種の危機消防署とな
った。そのため同行の役割も変化した。資金面ではどう銀行は以前
よりずっと気前よくなっており、国債の大規模な買い入れにより、
高額の負債を抱えるオイロ使用国に水を供給しようとしている。こ
の「関係国への供給者」としての役割について、批判はかなり以前
からある。現在はヨーロッパ中央銀行内部でも、あたかも紙幣発行
そのものをめぐるかのような対立が生まれている。

     国内ニュース

個人破産の債務者はますます若年化

危機の年月を通じて多くの企業が、自宅待機者、公共の資金による
用役や短時間労働を行う人たちを生み出した。これに呼応して現
在、起業の破産が減少した。そのため個人破産が増加している。ア
ルプス地方貸付業者連合によれば、若者がますます破産している。
携帯電話、通信販売、自動車が、破産への扉を開いている。同連合
は、現在の7%から来年には10%への増加を予想している。財布の
ひもを厳しくしめるだけでは、もはや不十分である、とも見てい
る。




12月16日(金)

     国外ニュース

離脱した兵士の参加する軍が成長 シリアは内戦の際に

シリアでは、軍を離脱し、しばらく前までの戦友に進軍する武装し
た兵士多数が、同国の紛争をますます内戦の方向に進めている。そ
のため、権力者アサドに対する抗議活動は強まっており、そして集
まる人もふえている。金曜日には命の危険があるにもかかわらず、
数十万人が路上で抗議を行った。さらにこの傾向はいま、激化しつ
つある。反政府勢力の戦闘組織が、軍人に対して恩赦をすることは
ない、との方針を彼らはすでに示している。

     国内ニュース

「時代の目撃者」オーストリアはかくも写真が豊富

全くの白い周囲と色彩豊かな展示。ウィーン芸術館では現在「時代
の目撃者 オーストリア1945年以降の写真」という展覧会が見られ
る。これは様々な観点から、そして多様な方向性で、いろいろ「入
り乱れる形」で展示している。創造的で無秩序な展示で、60年以上
に渡り、オーストリアの写真を縦断して見られる。あらゆる分野、
大きさ、技術が集まり、有名人や新たに登場した人の写真など多彩
な展示が行われている。




12月17日(土)

     国外ニュース

フィリピンで死者数百人 兵士2万人が犠牲者の救出にあたる

大規模な嵐がフィリピンを襲い、当局の発表によれば、4百人以上
の命を犠牲にし、数百人が今なお行方不明である。推計によれば、
この嵐と数メートルの洪水で、2万2千の家族が住居を失った。政府
は2万人の兵士を被災救助隊として、大きな打撃を受けたミンダナ
オ島に派遣した。緊急施設が建設された。数百人の支援隊が、けが
人を捜索している。死者の数はさらに増える可能性がある。

     国内ニュース

クリスマスの声 西部の雪が買い物気分を盛り上げる

4回目の買い物の土曜日に目をやると、経済危機はどこ吹く風であ
るように見える。クリスマス前の最後の土曜日には、すべての州で
商売が記録的な売り上げとなった。西部では雪が、クリスマス商戦
の気分を盛り上げた。財布のひもは西部では、特に緩くなったよう
である。運動用品売り場でも、雪を喜んでいる。時期を早めて行な
われている期末大売り出しが、売り上げをさらに上向きにした。




12月18日(日)

     国外ニュース

ヴルフの借金問題 ドイツ大統領に対する圧力強まる

親しい起業家家族からの私的な借り入れを黙っていたことで、ドイ
ツ大統領ヴルフは、深刻な騒ぎに陥っている。野党を中心に解明を
求める圧力は、ますます強まっている。辞任要求はヴルフは拒否
し、代わりに反撃に出ようとしている。彼は、私的な休暇旅行で訪
問した親しい実業家を一覧表にして提出した。

     国内ニュース

日曜日の営業に抗議

自営業者労働組合は、ウィーン西駅のインテリオ社の支店が日曜日
に営業しているのは、違法な商売である、と見ている。同社の幹部
はこれを否認している。労働組合側は、匿名で購入して日曜日に証
拠を集めるつもりであった。「私たちはこのようにして、商売を気
づかれないように秘密裏に日曜日に開店して行なっているのに、対
処している」と同労組副会長カール プロイアーは述べた。




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