6月11日〜17日のオーストリアのニュース



6月11日(月)

     国外ニュース

ギリシアの公衆衛生制度は崩壊の瀬戸際

数週間前から既に、情勢は悪化しており、病院を中心に警鐘が打ち
鳴らされている。ギリシアの公衆衛生制度は、至る所で資金不足で
ある。病院は医療物資購入のための資金が不十分であり、不可能に
なっている治療もある。最大の健康保険は、医師と薬局にあまりに
多額の負債を抱えており、現金支払いしか受け付けていない。しか
し現金での支払いをできないギリシア人が多い。何人かは、制度が
完全に崩壊する、と警告している。

     国内ニュース

OCEDの年金調査 長期間労働は必須

経済開発協力機構は、世界34箇国で年金制度を比較した。結論は、
すべての事例で同じである。働ける人はさらに長く働かなければな
らず、年金額は減少する、という結論である。現在の年金受給社
は、自分たちが「黄金時代」に暮らしていることを自覚するべきで
ある、とこの調査では述べられている。現在の年金防衛計画は不十
分である、とも警告している。現在オーストリアは、この問題では
特別な地位を占めている。今働いている人は、現在約束されている
よりも年金が減少するのに合わせて行かなければならない。それに
関する計算も既に出ている。




6月12日(火)

     国外ニュース

世界保険機構「ディーゼルは今まで知られているより危険」

ディーゼルエンジンのガスを吸い込むのは、今まで考えられていた
よりも危険である。世界保険機構は、燃料の排気ガスは、潜在的に
がんを引き起こす可能性があるというのに留まらず、病気を引き起
こすはっきりした証拠である、と見ている。これにより同機構は、
ディーゼルの排気ガスは、アスベスト、ヒ素、イペリット同様の危
険を持つと分類したことになる。排気ガスから出る微細粒子は、き
わめて小さく、肺を通じて人間の血管に直接入り込む。それは触媒
や濾過器を使っても同じである。

     国内ニュース

健康保険改革が基本方針が合意に

健康保険制度の改革は、今日一歩を踏み出したかもしれない。連
邦、各州、社会保険会社からなるいわゆる抑制側は、最後の会議を
行なった。それに引き続いて、入院患者と長期入院者を今後はとも
に引き受ける計画を実施する、との基本的方針の合意が発表される
かもしれない。今までは、病院は基本的には州の管轄下にあり、医
師の診療は社会保険会社の担当であった。




6月13日(水)

     国外ニュース

ムーディーズ社はスペインの格付けを大きく引き下げ

格付け会社ムーディーズ社は、スペインの信用力を引き下げた。ス
ペインの信用状態は、3段階下がってA3からBaa3となった、と同
社は水曜日に発表した。この引き下げは、同国政府が、打撃を受け
た銀行を、最大で1千億オイロの資金で危機に耐えられるようにす
るとの保証を取り付けた数日後に起きた。ムーディーズ社はこれを
信用の評価を引き下げる理由としている。地中海の島国キプロスも
同社の引き下げの目標となったが、その理由ととして、ギリシアと
の密接な関係をあげている。

     国内ニュース

旅券法が国民評議会で可決

国民評議会は水曜午後、社会民主党、国民党、緑の党の賛成で、外
交官の旅券の発行に関するより厳しい新しい規則を可決した。投票
は2項目の議事の後に遅らされたが、それは3党が議論の直前に、新
しい規則で合意をしていたためで、提案に若干の修正をあらかじめ
付け加えていた。




6月14日(木)

     国外ニュース

「地獄の天使」の1人に有罪判決 ドイツのロッカー戦争が激化か

影響力の大きい「地獄の天使」をめぐるドイツのロック業界では現
在、警察が先週これを含むいくつかのバンドに厳しい措置を行なっ
ていたが、数日前には「地獄の天使」の主要メンバーが銃撃を受け
た。木曜日には既に解散したキールのバンド「81軍団」のリーダー
には、「地獄の天使」が演奏することもあったクラブを、主として
人身売買、売春仲介、重傷害事件で、拘留刑を言い渡された。検察
はロッカー戦争が激しさを増すことがないように、と警告した。

     国内ニュース

ウィーンのオアシスの公園は「よい振る舞い」のために

今日多くの人にとって、ウィーンの公演は当たり前のものとなって
いる。これについては多くの人が今不満を述べている。150年前に
初めて、ウィーン市立公園とともに景観保護のための公園が設置さ
れたが、これは住民の憩いの場と考えられていたが、大事件でもあ
った。よい空気が健康状態を改善し、緑が「高尚」でない行動に代
わって「よい振る舞い」を呼び寄せる、とされていた。




6月15日(金)

     国外ニュース

国民戦線との浮気 お笑い芸人が保守派政治家に一杯食わせる

トウィッターをめぐる「トリールヴァイレール疑獄」は、フランス
の国会銀選挙戦の最終局面の最重要事項となった模様である。元サ
ルコジの閣僚であった国民運動連合の候補者モラノのせいで、保守
派の政治家である彼女と、極右の国民戦線との関係が大きな見出し
となっている。保守派の政治家であるモラノは、お笑い芸人の罠に
かかった。このお笑い芸人は、国民戦線副議長ルイ アリオと偽っ
て名乗って、彼女と電話で話した。彼女は馴れ馴れしいお世辞に、
思わず無遠慮な右翼的な言葉を発してしまった。

     国内ニュース

ESM成立後は政党法 再び連立与党と緑の党が賛成

緑の党と政府が予想に反して、ヨーロッパ安定化機構ESMで意見を
一致させてから1日、次の共同作業が行なわれる。来週にも長年議
論されていた政党資金透明化法が、社会民主党、国民党、緑の党に
よって共同での議決を目指して、話し合いで決着する、と金曜日に
発表された。政府と緑の党の新たな協力は、自由党と未来同盟にと
って不意打ちとなった。ESM問題では、自由党は少なくとも、国会
を完全に封鎖すると予告する以外のやり方はない、とわきまえてい
た。同党はそのようなことをすれば自滅する可能性もある。




6月16日(土)

     国外ニュース

暴力の激化で国連監視団はシリアでの活動を中止

シリアでは流血の惨事が続いていることを受け、国連監視団はシリ
アでその活動を中止した。監視団長モードは土曜日、活動は「暴力
の激化」が起きたため、中止されるる、と述べた。彼は紛争当事者
双方が、情勢の悪化に加担しており、それにより非武装の監視団員
の生命が、ますます大きな危険にさらされている、と非難した。
4月14日に始まった活動は、流血の惨事を止めることができなかっ
た。情勢が許せば、彼らは活動を再開することになっている。

     国内ニュース

オーストリア持株会社の解散に連立与党は賛成

社会民主党は、数年前から国有化されたオーストリア持株会社の解
散を求めていたが、国民党の反対で実現していなかった。経済大臣
ミッターレーナー(国民党)も、「このような時代にあってオース
トリア持株会社がまだ必要とされているか」疑問を呈した。最近の
動向、テレコム・マグネットのカルロス スリムがオーストリア電
信電話会社に参入したことや、予想外のオーストリア持株会社社長
バイラーの辞任が、ミッターレーナーの主張を後押ししている。社
会民主党事務長シーダーの見方によれば、同持株会社は、バイエル
の後継者問題は、誰も特に熱心に活動せず、むしろ「狩猟やゴルフ
など」を好んでいるほどの些細な問題である。




6月17日(日)

     国外ニュース

ギリシア選挙は保守派が勝利 支出削減の内閣組閣は難航か

ギリシアでの国会議員選挙では、新ヨーロッパの支出削減策の支援
者が勝利した。保守派の新民主党は、約30%ほどの勢力となる。支
出削減を撤回する方針の急進左派連合は、およそ27%の支持を得
た。保守派は、20%ほどの得票の社会主義の全ギリシア社会主義運
動と合わせると、国会で過半数を取れる。ただし全ギリシア社会主
義運動党首ヴェニゼロスは、急進左派連合ともともに政権を取るつ
もりであるとの要請にも耳を傾けている。

     国内ニュース

授業をさぼる生徒 連立内部の議論は事実を無視しているか

おそらく教育政策をちょうど俯瞰する要素であるため、連立政権は
ここ数ヶ月、授業をさぼる生徒について議論してきた。今回は社会
民主党所属の教育大臣シュミートが、報道機関を通じて、国民党の
移民統合部門の事務長クルツの提案に対する対案を発表し、特に
「教育泥棒」への罰則に意味があるかどうかを中心に意見を述べ
た。この問題をきわめて直接的に扱う声はほとんどきかれていな
い。教師陣は、連立与党の考え方は、現実に適応可能かどうか、き
わめて疑わしい、と述べている。




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