7月23日〜29日のオーストリアのニュース



7月23日(月)

     国外ニュース

スペインの危機 弱体化した州がとどめを刺す可能性

スペインの弱体化した経済は、さらに転落を続けている。厳しい支
出削減策で、同国はますます景気後退に深く入り込んでいる、との
発表が月曜日にあった。またスペイン国債が支払い不能に陥らない
ようにかけられる保険料は、記録的な金額に達した。政府は、EUの
銀行支援で何とか乗り切れる、と断言している。しかし負債を抱え
込みすぎた州は、予算に新たな穴を開けており、スペインの窮状を
さらに悪化させる可能性がある。

     国内ニュース

夏の閣僚会議は勤務不能年金を取り扱う

毎年恒例の夏の閣僚会議は、長年待たれていた(病気などによる長
期)勤務不能者年金に関する新たな規則を提示する模様である。連
邦首相ウェルナー ファイマン(社会民主党)と副首相ミヒャエル
 シュピンデレガー(国民党)は、社会福祉大臣ルードルフ フン
ツトルファー(社会民主党)が労使双方と長い交渉の末にとりまと
めた専門家評価を公表する。それによれば、一時的に働けなくなっ
た人は、今後は病気を理由に勤務不能者年金に入るのではなく、状
況に応じて医学的な機能回復訓練あるいは再び職業訓練を受けるこ
とになる。政府の会議の日程には、このほかに2010年に予告され
た「障碍者のための国家行動計画」が取り上げられる。




7月24日(火)

     国外ニュース

ロムニーはオバマを攻撃 米国の外交強硬路線を約束

共和党の大統領候補マット ロムニーは、今までは経済政策を重視
してきた。彼は基本方針に関する演説の中で、自分の外交の特徴を
先鋭化するつもりであった。彼はイラン、ロシア、中国に対する強
硬姿勢を約束し、アメリカは地球最強の国でなければならない、と
述べた。彼はオバマを厳しく攻撃した。オバマは弱腰の態度で、米
国の影響力を弱め、イスラエルを「けち臭い」扱いをした、とも語
った。

     国内ニュース

リンツの音楽劇場まもなく開場

リンツ国民庭園の音楽劇場が、内部に関してもますますはっきりし
た形を取りつつある。最初の引っ越しは秋に行われる、と州首相ヨ
ーセフ ピューリンガー(国民党)と支配人ライナー メニッケン
は約束した。建設作業は最後に近づいている。この知らせは近隣の
住民、自動車運転手、音楽愛好家を喜ばせている。ヨーロッパで最
新のオペラ座の建設現場は、ゆっくりと変化をしており、秋には指
物師と機械工のに委ねられる。彼らと舞台装置保管所は、すでに建
設の準備を整えている。




7月25日(水)

     国外ニュース

酸素問題 F-22に謎の不具合が発見

めまい、頭痛、最悪の場合には失神。数ヶ月にわたって米国空軍と
製造会社ロッキード マーティン社は、世界で最新鋭の戦闘機で、
操縦士に酸素供給できなくなる問題点を探していた。数人の兵士が
F-22ラプター型機に搭乗することを拒否したことを受け、この努
力はさらに力を入れられている。今回、不具合が発見された。平凡
な弁の故障で、戦闘機自体には全く関係のない問題であった。

     国内ニュース

ケルンテン州の「風俗画」 国民党は責任を追及

ケルンテン州州首相マルティンツ辞任に絡む政党献金問題で、彼の
税金面での顧問ビルンバッハーの突然の告白と「暴露」で、水曜日
に連邦国民党に冷たい風が吹いた。連邦同党の幹部は、自由党およ
び未来同盟同様に、ケルンテン州とははっきり一線を画す努力をし
ていた。「新たな国民党」は、同州の「古い体制」とは関わりを持
っていない、と国民党党首代理ミッターレーナーはテレヴィ番組で
述べた。彼はこの責任は、「国民党が単独」で追うつもりはない、
ケルンテン州の「(いつもの)風俗画」がまた一枚生まれた、と述
べた。




7月26日(木)

     国外ニュース

フェイスブック株式市場上場後に大きな値下がり

フェイスブック社にとって、株式市場で値段をつけた最初の四半期
は、相当の値下がりで終わった。同社は結果として、1億5千7百万
ドル(1億2千8百万オイロ)の損失であった、と同社は木曜日の四
半期の業績を発表した。前年同期には、フェイスブック社は2億4千
万ドル稼いでいた。5月に上場してから強い圧力にさらされた株式
は、立ち会い終了後に乱高下し、最終的には10%下げて最低価格を
更新した。

     国内ニュース

デルフラー「選挙のやり直しではなく事件の解明を」

ケルンテン州州首相デルフラー(「ケルンテン州の自由党」)はテ
レヴィ番組のインタヴューで、ケルンテン州議会の解散と、それに
続く選挙の実施に改めて反対した。ビルンバッハー事件は、「ケル
ンテン州の悪の泥沼を干上がらせる」きっかけにはなるが、辞任は
法的効力のある判断が出てから有効となる、と述べた。現在司法は
「ケルンテン州の自由党」所属の州閣僚ショイヒとドーベルニヒに
対する告発を検討している。木曜日には多くの事情聴取と家宅捜索
が行なわれ、広範な証拠物件が差し押さえられた。




7月27日(金)

     国外ニュース

格付け会社S&P社を司法が規則違反で調査

主要な格付け会社の判断が、2008年び金融恐慌の拡大以来、こと
わざで言うようなダモクレスの剣のように、各国と銀行を脅かして
いる。ただし、この業界の最強の雄ジカであるスタンダード&プア
ーズ社自体も、問題を抱える可能性がある。テレヴィ番組の報道に
よれば、同社が評価をする際に、規則違反を犯したかどうか、米国
司法省が調査中である。すでに昨年夏には米国証券取引所監視委員
会が、同様の疑いを抱いていた。格付けは、この危機の主たる原因
の一つと見られる金融商品にも及んでいるため、影響が大きい。

     国内ニュース

州議会に混乱 ケルンテン州では選挙にむけて舵を切る

ケルンテン州議会では金曜日の夕方、社会民主党、国民党、緑の党
が選挙実施の動議を提出した。これに関しては、次の会議で投票が
行われる。今まで選挙に反対していた「ケルンテン州の自由党」
は、本会議から退席することで可決を阻止することができる。社会
民主党と国民党は、この動議の議決後に、自由党が一般からの圧力
の高まりにもあり、この態度を長期間持ち続けることはできない、
と確信している。これより前に行なわれた特別会議は、お互いに激
しい責任のなすりつけあいが行なわれ、かなり混乱の中で進行し、
不満を表わす口笛が議場前で聞かれた。




7月28日(土)

     国外ニュース

25年前のドイツのバルシェル事件で新たな証拠

1987年10月11日にドイツの保守派の政治家ウーヴェ バルシェ
ルが、ジュネーヴのホテルで、多種類の医薬品の過剰摂取が原因で
死亡した。4半世紀たった現在、これは未解明の政治的殺人である
と信ずる人にとって、新たな証拠が現われた模様である。DNA鑑定
で、バルシェルは死亡した日の夜に、何者かと連絡を取っていたこ
とが裏付けられた。このDNAの発見された場所では、この人物がバ
ルシェルのきわめて近くに来ていたに違いない、ということも確証
されている。そしてこの人物が誰かを特定できる状況に近づいてい
る、とのことである。

     国内ニュース

悪天候で負傷者 中世祭りが大被害

雨と激しい嵐を伴う前線が、土曜日の午後から夜にかけて、オーバ
ーエスターライヒ州とニーダーエスターライヒ州で、負傷者と大き
な被害を生んだ。救助隊は長期出動中であった。特に大きな以外を
受けたのは、ニーダーエスターライヒ州のペヒラルンの中世祭りで
あった。暴風によって楓の巨木の大きな枝が飛ばされ、「人々が命
からがら逃げ出した」と目撃者は述べている。子供を含め複数の人
が負傷し、中には重傷者もいる。




7月29日(日)

     国外ニュース

ルーマニアのバセスク解任の国民投票は失敗に終わる

ルーマニアで大統領トライアン バセスクの解任に関する国民投票
が行われたが、公式の最終投票予想によれば、投票率が低いために
不成立となった。選挙委員会が日曜日夜にブカレストで発表したと
ころでは、投票率は45.92%にとどまった。国民投票は少なくとも
5割の投票が必要であるため、バセスクはこれにより、留任するこ
とになる。「ルーマニア人はクーデタに反対する投票を行った」と
彼は述べた。彼と対立する首相ヴィクトル ポンタは、敗北を認め
るつもりはない。

     国内ニュース

さらなる嵐 樹木がクライシュベルクのロープウェイに倒れる

日曜日には激しい雷雨が降り、場所によっては嵐が吹き荒れ、投入
された部隊は引き続き大忙しである。シュタイアーマルク州のクラ
イシュベルクでは大量の人員が投入された。ここでは樹木が倒れ、
十数人が乗ったロープウェイの運行を妨げた。この事故は巻き込ま
れた人に大きな損害を出さずに終了したが、前日の嵐ではニーダー
エスターライヒ州のペヒラルンでは、1名が死亡、12人が負傷して
いた。悪天候の警告は、シュタイアーマルク州の他、日曜日にはニ
ーダーエスターライヒ州、ケルンテン州、ブルゲンラント州でも出
された。




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