8月6日〜12日のオーストリアのニュース



8月6日(月)

     国外ニュース

ラ・ゴメラ島の火災 世界自然遺産ガラホナイに迫る

スペインのカナリア諸島にあるラ・ゴメラ島の森林火災は、ますま
す手がつけられなくなっている。数百人が安全な場所に避難した。
急速に燃え広がる火災は、ガラホナイ国立公園にまで広がった。比
類ない自然体系は、1986年以来世界自然遺産としてUNESCOの保
護下にある。炎は急速に広がり、保護地区の1割が炎上した。同島
の種の多様性も危機にさらされている。一方これは放火である、と
の声も出ている。

     国内ニュース

ペッツナーの発言は爆発しない爆弾

故ハイダーの広報であったペッツナーが、ビルンバッハー裁判で秘
密を暴露するつもりである、と示唆した事を受け、報道機関では別
の政治爆弾の話題が持ち上がっている。しかし月曜日に国民党に対
する非難を除けば、期待は裏切られた。ハイダーと未来同盟は、汚
職事件には関与していなかった、とペッツナーは述べた。彼はこれ
を根拠に、法廷で「州首相が犯罪者と見なされる」のは容認できな
い、と主張した。




8月7日(火)

     国外ニュース

妻に対する迅速裁判 中国は「期待の星」を上品に追放する方針

今週中国では、失脚した幹部政治家薄熙来の妻に対する裁判が始ま
る。谷開来は、裁判所で殺人容疑で責任を問われる。彼女は英国人
商人を殺害した、とされている。「期待の星」簿は、時を同じくし
て汚職容疑で権力を奪われ、(裁判によるものではなく)政党内部
の決定で罰を受けす。数週間後に開かれる党大会を前に、幹部の汚
職はこれ以上、公式の主題とはならないと見られる。首脳部は清潔
な印象を作り出そうとしており、幕の裏ではその正反対のことがい
ろいろ談合されている。

     国内ニュース

裁判官はマルティンツの「汚い金」の預金通帳を返却

ケルンテン州国民党元党首マルティンツは、ビルンバッハー裁判で
背任容疑で訴えられているが、彼の貯金通帳を取り戻した。マルテ
ィンツは前日、6万5千オイロの預金がある貯金通帳を引き渡して、
選挙戦用にこの金額の受領の賠償を行うつもりであったが、今度は
この資金を取り戻した。ケルンテン州持ち株会社が、この「汚い
金」を請求する権利を申し立てていたためである。しかしマルティ
ンツは、これに応ずるつもりはない。裁判官ヘルンホーファーはマ
ルティンツの弁護士に、この預金通帳を返却した。




8月8日(水)

     国外ニュース

スウェーデンの長期拘留者は嘘つきかそれとも連続殺人犯か

トーマス クイック実名ストューレ ラグナル ベリワルは、30件
ほどの殺人を告白し、うち8件で有罪を受けた。数年前から拘留さ
れているからが、実際に犯行を犯したかどうかは、今日に至るまで
まだ完全には解明されていない。有罪判決のうちいくつかがすでに
破棄されたことを受け、他の事件もまた解明される。報道によれ
ば、クイックは連続殺人犯ではなく、世間の注目を浴びたい嘘つき
である可能性がますます高まっている模様である。

     国内ニュース

マルティンツ事件を受け国民党党首は調査権を認める方針

国民党は、ケルンテン州での政党政治の瓦解から教訓を得るつもり
であることを、広く知らしめるために努力している模様である。任
期途中で罷免され、違法の政党献金を受け取った容疑で、裁判を受
けなければならない同州党首マルティンツのような事件は、繰り返
してはならない、という教訓である。そのため国民党党首シュピン
デレガーは、緊急の場合には各州の国民党に対する調査権を作るよ
う求めている。独立性を重視するニーダーエスターライヒ州国民党
所属の州首相プレルは、これを支持しているものの、この調査権が
どのようなものになるのかはまだ不明である。




8月9日(木)

     国外ニュース

ロマ追放はオランド政権下でも

フランス大統領オランドは、就任の際に、前任者サルコジの厳しい
外国人政策からの転換と、「多文化的」「開かれた」フランスを約
束した。リオンにある2つのロマ(いわゆるジプシー)の居留地が
立ち退きとなり、住民のルーマニアへの帰還計画が発表されたこと
を受け、新社会党政権には批判が圧待ている。支援団体の見方によ
れば、自主的な帰還は問題にされず、「秘密裏の追放」であった。

     国内ニュース

起訴を受けシュトラサーに対する新たな捜査

元内相でEU代表団長シュトラサー(国民党)に対して、買収容疑で
の起訴が木曜日に確定した後も、彼への捜査は続いている。ただし
EU詐欺対策局OLAFの広報は、捜査は終わりに近づいていることを
認め、陳情家になりすました英国人記者が暴露し、その後も決着が
ついていない唯一の捜査である、と述べた。シュトラサーには、
「EU議会での政治上の職務を果たすために、陳情家」10万オイロ
の支払いを要請した、との容疑が持たれている。シュトラサーはこ
れを否定している。




8月10日(金)

     国外ニュース

チェコスロヴァキア社会主義共和国 「誤まった国境」の制度

これはチェコの歴史の「未調査地点」である。1948年2月の大変
革と共産党による完全な権力奪取により、秘密警察の権限が段階的
に拡大した。国家警察の影響力増大が、本来の国境の50キロも手前
での国境設定につながった。「石作戦」の一環として、脱走者はこ
れを国境と思い込まされ、間違って同盟国の兵士に直面することに
なった。脱走者は自分たちが、オーストリアないしはドイツのの領
土に着いたと思い込んで、彼らは国家警察と職員とつながりを持っ
た。この歴史の一コマの見直しは、これから行なわれる。

     国内ニュース

ケルンテン州では選挙を巡る争い 世論調査では社民党が優位に

ケルンテン州では予定を早めて選挙が行われ、州の政局が完全に一
変するかもしれない。最近の世論調査によれば、「ケルンテン州の
自由党」は、早期選挙の場合、社会民主党に主導的な立場を奪われ
る可能性があり、緑の党は19%の支持で、歴史的な結果を手にする
かもしれない。ケルンテン州の住人は州首相を直接選べるのであれ
ば、ゲアハルト デルフラー(ケルンテン州の自由党)が留任する
ことになる。彼は選挙は秋に行うべきだという呼びかけには、耳を
貸していない。前回行なわれた金曜日の話し合いは、ほんの数分で
終わった。




8月11日(土)

     国外ニュース

米国大統領選挙戦 ロムニーは副大統領発表でへま

現大統領オバマの対立候補ミット ロムニー(共和党)が、誰を副
大統領候補として発表するのかは、緊張感を持って見守られていた
が、その際にへまをやらかした。彼はポール ライアンを、「次期
米国大統領」と紹介した。爆笑が起こり、妻の指摘を受けて、ロム
ニーは訂正した。ロムニーは発言で誤りを犯すことで有名である。
ただし今回は、よい仲間の中にいることを知っていた。オバマも
4年前に、副大統領候補バイデンを「次期大統領」と紹介してい
た。

     国内ニュース

シュトルナーハが党の筆頭候補に

工場主フランク シュトローナハは、自分の政党を結成しただけで
なく、その筆頭候補にもなる。オーストリアとカナダにまたがる企
業を経営する彼は、「プレッセ」紙のインタヴューでこれを発表し
た。「多くの」戦友の名前、彼の考えでは「いくつか」の政党の要
人の名前は、予定通り、9月末に発表される。2013年秋の国民評
議会選挙で、シュトローナハは10%の支持を目指す。彼はその政党
を「経営手法」を用いて、つまり首脳部、監査役会、「倫理規定委
員会」を設置して指揮する、とのことである。「この政党の基本哲
学は、真実、透明性、公平」である、と述べた。




8月12日(日)のオーストリアのニュース

     国外ニュース

イランの地震 犠牲者の数が大幅に増える懸念

イラン北西部の大地震では、今までに予想されているよりも遙かに
多くの人が死亡した可能性が高まっている。特に大きな被害を受け
たワルセガン市からは、周辺の村落だけで数千人の死者が出ている
模様だ、との情報が出ている。土曜日には数分の間に、2回の大地
震が百万都市テブリス近郊で発生し、暫定的な情報によれば、少な
くとも250人の生命を犠牲賭し、2千人を超える負傷者を出した。
支援組織の発表によれば、この地域全体で50回を超える地震が起き
た。

     国内ニュース

憲法裁判所は農家向けの優遇税制を注視

憲法裁判所は、異論もある農家の所得税の総額化をじっくり調べて
いる。その背後にはウィーンの税理士が、労働者会議と共にとりま
とめた所見に基づいて起こしたうったえがある。それによれば、少
なくとも農家の4分の1が平均で年間4万3千オイロ稼いでいるのに、
かなりの数の農家が優遇税制があるため、ほとんど税金を支払って
いない。戦後に作られたこの規則のは、法律および憲法違反であ
る。社会民主党は迅速にこれを改定する方針であるが、農業大臣ベ
アラコヴィチ(国民党)は拒絶する方針を示し、「堆肥の山の後ろ
には必ず、大蔵省の官吏がいる」事態にすることを望んでいない、
と述べた。




今日のニュースへ

過去のニュース(目次)へ inserted by FC2 system