11月12日〜18日のドイツのニュース



11月12日(月)

ユンカー「三極の報告書ではギリシアはよい方向に進んでいる」

オイロ使用国組織の長であるジャン・クロード ユンカーによれ
ば、ギリシア改革の状況に関する、長い間待たれていた三極の報告
書が提出されている。ユンカーはブリュッセルで、ギリシアはよい
方向に進んでおり、約束は徐々に守られている、と報告した。三極
の報告書の「基調」は肯定的であるが、それはギリシア人が「努
力」したからである、とも語った。情報によれば、新たな合意はギ
リシア政府に対し、支出削減の目標実施に向けて、さらに2年間の
猶予を与えることになる。ただしギリシア人が、その債務の負担を
中期的に押さえ込める能力を持っているかどうかは、今後調査され
ることになっている。この評価は、国際通貨基金、ヨーロッパ中央
銀行、EU委員会の三極が下したものである。一方ドイツ連邦議会な
ど、いくつかの国の国会が、共同決定権を有している。

     その他のニュース

メルケル「ポルトガルは債務危機の中で成果を上げる」

連邦首相メルケルは、ポルトガルが債務危機の中で、断固たる姿勢
を示し、当初の成果を上げている、と明言した。彼女はリスボンで
首相コエーリョと会談した後、膨大な負担に直面し、国民が不満を
持っていることに理解を示したが、必要な構造改革と、投資に対す
る新たな信頼を得るのためには、この負担が欠かせない、と述べ
た。ポルトガルは2011年に、EU、ヨーロッパ中央銀行、国際通貨
基金から、780億オイロの支援を得ていた。メルケルは、大統領カ
ヴァコ シルヴァの出迎えを受け、その後ポルトガルとドイツの起
業家会議にも出席した。この会議では、ドイツ経済界の危機の渦中
にあるオイロ使用国ポルトガルへの投資も取り上げられた。メルケ
ルの訪問は、彼女の支出削減の方針に対する抗議を引き起こした。
この支出削減策が、ヨーロッパ南部の経済および社会的な苦境を引
き起こした、とされている。

米国は間もなく最大の産油国になる

国際エネルギー機関IEAの集計によれば、米国は5年後には世界最
大の石油産出国になる道を歩んでいる。2017年までに、米国は採
掘の新技術のおかげで、最大の産油国サウジ・アラビアとロシアを
抜く、と同期間はエネルギー動向に関する年次展望の中で予測して
いる。それによればさらに、米国は2015年には、大差を付けて世
界最大のガス産出国にもなる。米国は20年後には、エネルギーを国
内でまかなう可能性が高い、とも記されている。同機関は、「米国
のエネルギー動向は、抜本的であり、その影響は北アメリカを越え
て見いだされるだろう」とも見ている。

イスラエルはシリアの基地を狙って砲撃

イスラエル軍は初めて、ゴラン高原からシリア領土の部隊を狙って
砲撃した。これより前に同軍はテル アヴィヴで、シリアからの迫
撃砲が、イスラエルの前哨の近くに着弾した、と発表した。イスラ
エルの戦車はその後に、シリアの発砲地点を攻撃し、侵入してい
た。前日にはイスラエルは、榴弾が打ち込まれたのを受け、シリア
の方向に向けて、威嚇射撃を行ったばかりであった。1967年の
6日間戦争(第3次中東戦争)後に併合されたゴラン高原は、トルコ
との国境著格と同様、シリア内戦により、ますます戦争に巻き込ま
れている。隣国への攻撃があるのではないか、との懸念も持たれて
いる。




11月13日(火)

ペトレイアス事件では米国の将軍アレンに対する捜査も

米国では元CIA長官デイヴィッド ペトレイアスを巡る疑惑が拡大
している。国防省の発表によれば、アフガニスタンにおける米国の
上級司令官であった将軍ジョン アレンも、捜査を受ける。アレン
は「不適切な」電子メイルをペトレイアスの女友達に送っていた、
とされている。具体的なことは公表されていない。報道によれば、
この女性は、ペトレイアスの元愛人で伝記執筆者のポーラー ブロ
ードウェルから、脅迫のメイルを受け取っていた。ブロードウェル
との不倫問題のため、4つ星の将軍ペトレイアスは先週、辞任して
いた。米国連邦警察FBIは、この間に北キャロライナ州シャーロッ
トにあるブロードウェルの自宅を捜索した。同警察は、彼女がCIA
の秘密情報を知っていたかどうか、そしてペトレイアスとの関係が
安全保障に関する危機であったかどうか、調査している。

     その他のニュース

EU加盟各国の財務相は銀行の監視および取引税について協議

EU加盟各国の財務相はブリュッセルに集まり、オイロ使用地域の新
たな銀行監視について話し合った。これに関する法案は、年末まで
にとりまとめられることになっている。約6千の金融機関に対する
監視は、段階を経て2013年に設立されることになっている。この
措置により、EUはオイロ使用地域に対する信頼を強化する方針で
ある。財務相会議のもう一つの議題は、金融取引にまつわる新たな
税金である。英国とスウェーデンを中心に、この税金に反対してい
るため、ドイツとフランスを含む加盟11箇国で、先を急ぐ方針であ
る。オイロ使用各国の財務相は夜に、ギリシアにさらに2年間の支
出削減のための猶予を与えることで合意していた。それに必要な追
加負担330億オイロほどをどのように集めるかは、まだ未定であ
る。最終的な決定は、11月20日の閣僚特別会談で下されることに
なっている。

ヴェスターヴェレはシリア反政府勢力にドイツが支援すると約束

ドイツ外相ヴェスターヴェレは、シリアの反政府勢力に、ドイツの
支援を約束した。新たに設立された「シリア革命および反政府軍国
民連合」の議長ハティブとカイロで会談し、彼はこれを強調した。
また彼は、反政府勢力に対して、この同盟を大統領アサドの政権と
は、異なる別の政権へと発展させるように訴えた。アラブ連盟と湾
岸諸国は「国民連合」を、シリアの正当な代表として承認した。同
連合は日曜日に、1週間にわたる長時間交渉の末に、様々な反政府
運動の中から組織された。エジプトの首都カイロで、EUとアラブ連
合の外相が、シリア紛争での今後の行動について協議している。

トルコ政府はクルド人へ歩み寄り

トルコ政府は、ハンガーストを行なう数百人のクルド人に、重要な
点で譲歩した。トルコでの報道によれば、政府は議会で、クルド語
を法廷で使うことを許す法案を提出した。これは刑務所やでハンガ
ーストを行なっているクルド人や、クルド人国会議員の要求の中心
である。さらに彼らは、クルディスタン労働者党PKK党首オジャラ
ンの拘留状況を、改善するように求めている。ハンガーストは2ヶ
月ほど前から行われている。人権活動家の見方によれば、拘留者の
何人かは、生命に危険のある状態になっている。首相エルドアン
は、この行動は政治的な恐喝の試みであると判断しているが、政権
には解決の用意があることを強調した。




11月14日(水)

イスラエル空軍はガザ帯状地帯でハマースの軍指揮官を殺害

イスラエル空軍はガザ帯状地帯を攻撃し、急進派パレスチナ人組織
ハマースの軍事部門の長を殺害した。イスラエルの国内秘密情報部
シン ベート(イスラエル総保安庁)と、ハマースの双方がこれを
確認した。それによれば殺害されたのは、ガザを自動車で横切って
いたアフメド アル・ジャバリである。ジャバリは、イスラエル軍
が2008年から9年のガザ戦争以降に殺害した中では、おそらく最
も高位のハマース幹部である。彼の名前は治安当局が作成した名簿
の、最上位に記載されている。ガザ帯状地帯からのミサイル攻撃が
増加したことを受け、イスラエル治安当局は、ハマース指導者の殺
害に再び力を注いでいる。

     その他のニュース

シリア反政府勢力はゴラン高原の村2つを占拠

シリアの反政府勢力は、大統領アサドの軍隊との戦いの中で、ます
ますイスラエルとの国境に近づいている。反政府の「シリア人権監
視団」は、ゴラン高原の非武装地帯にある2つの村ビル アジャム
とバリカが占拠された、政府軍はこの村を榴弾で砲撃するだろう、
と報じている。トルコとの国境近くでも、戦闘は続いている。ラス
 アル・アインだけでも、過去3日間、シリア軍の空爆を受け、少
なくとも31人が殺害された、とのことである。トルコ政府は、シリ
ア政府に今一度、空域の侵害を行わないように緊急の警告を発し
た。この間に諸外国では、新たに形成されたシリアの反政府勢力の
土台に対する支援が増えている。フランスに続いて、米国も「国民
連合」を支持している。

連邦内閣は武器輸出報告書を承認

連邦政府は新たな武器輸出報告書を承認した。それによれば、ドイ
ツから2011年に輸出された武器は大幅に減少したが、許可された
軍事物資の輸出の数は、その間に上昇した。ドイツの軍事産業は、
戦車、軍艦、あるいは機関銃の販売で12億8千5百万オイロの収入
があった。昨年は21億オイロであった。しかし昨年には、武器の個
々の輸出許可は、54億1千4百万オイロになった、とのことである。
これは2010年と比べると、13.9%の増加である。およそ42%は、
いわゆる第三国、つまりEUにもNATOにも属していない国あるいは
それと同党の国々に対するものである。

ドイツとポーランドは国境をまたぐ鉄道交通を改革する方針

ドイツとポーランドは、国境をまたぐ鉄道交通を今後よりうまく調
整する方針である。第12回の政府間協議で、ドイツ交通相ラムザオ
アーとポーランド交通相ノワクはベルリンで、鉄道の接続の拡大、
安全面の問題などで、より協力を容易に行えるようにするための協
定に署名した。これには、シェンゲン協定の規則が停止された場合
の、国境管理の規則も含まれている。またドイツ首相メルケルとポ
ーランド首相トゥスクは、来週のEU首脳会談で、2020年までのEU
の財政の枠組みに関する合意を成立させるために、協力して努力す
る用意がある、と強調した。その額は総額1兆オイロになる。




11月15日(木)

パレスチナ人とイスラエル人の間で暴力はさらに荒れ狂う

ハマースの軍事部門の長アフメド アル・ジャバリがガザで意図的
に殺害されたことを受け、パレスチナ人とイスラエル人の間の紛争
は、さらに激しさを増した。ガザ帯状地帯の武装パレスチナ人は、
イスラエルの方向に再びミサイルを発射した。警察の発表によれ
ば、ミサイルがキリアット マラチ市に着弾し、イスラエル人3人
が死亡した。イスラエル軍機が、急進派イスラーム教徒の戦闘員の
拠点とされる場所を、数回にわたり攻撃した。イスラエル首相ベン
ヤミン ネタニヤフは、ガザ帯状地帯において急進派イスラーム教
徒ハマースの武装した勢力に対して、軍は攻撃を拡大する用意をし
ている、と述べた。軍指導部は、地上軍による攻撃を行なう可能性
も否定していない。国防大臣エフド バラクは、イスラエルは戦争
を望んではいないが、ハマースの挑発には厳しく応答しなければな
らなかった、と説明した。パレスチナ側の発表によれば、水曜日か
ら後、合わせて15人のパレスチナ人が死亡、150人以上が負傷し
た。

     その他のニュース

数十万人が債務危機を逃れてドイツに逃げ込む

EUの財政および負債の危機は、ドイツへの移民を記録的な水準へと
急速に増加させた。2012年の上半期には50万1千人がドイツに移
り住んだが、これは2011年の上半期と比べて15%、6万6千人増
であった、とヴィースバーデンの連邦統計局は発表した。特にギ
リシア人、スペイン人、ポルトガル人が故郷を後にしている。最
も多くの新来者は、相変わらずポーランドからで、8万9千人であ
る。2011年の時点でも、ドイツへの移住者の数は、前年と比べ
て、2割増加していた。

オイロ使用地域は景気後退に入る

ドイツとフランスでは若干の経済成長が起きているにもかかわら
ず、オイロ使用地域は景気後退に落ち込んだ。加盟17箇国の国内総
生産は、7月から9月にかけて、春と比べると0.1%の減少となっ
た、とEU統計局ユーロスタットは発表した。第2四半期には、経済
成長は0.2%縮小していた。2四半期連続での減少を、専門家は景
気後退と呼んでいる。ドイツとフランスは、それぞれ0.2%の経済
成長である。スペイン、イタリア、ポルトガル、ギリシアの危機の
国々では、後退が続いている。第1四半期には、ドイツの国内総生
産は0.5%、第2四半期には0.3%成長していた。

フランス首相エローは改革の意志を強調

フランス首相エローは、ドイツ首相メルケルとの会談を前に、フラ
ンスが改革を行なう意志を強調した。彼は「南ドイツ新聞」の経済
要人会談で、ドイツを「最重要協力国」と呼んだ。彼は、オイロ使
用国が財政危機を克服することに、自信をのぞかせた。午後にはエ
ローはベルリンで、メルケルから軍隊式の出迎えを受ける。彼は訪
問の前に、ドイツの物価上昇の懸念だけを理由に、ヨーロッパの方
針を決めることは許されない、と述べていた。




11月16日(金)

ミサイル攻撃はエルサレムにも

イスラエルがガザ帯状地帯へ軍事侵攻を開始してから初めて、エル
サレム周辺にもミサイルが撃ち込まれた。イスラエル軍公法によれ
ば、このミサイルは無人のこの地域に撃ち込まれ、被害は出さなか
った。ガザ帯状地帯を支配するパレスチナ人組織ハマースの軍事部
門は、カッサム・ミサイルをエルサレム市に向けて発射したことを
認めた。エルサレムでは空襲警報が発令され、未確認情報として、
エルサレムで3回の爆発が起きた、と伝えられている。木曜日には
20年ぶりに、テル アヴィヴ周辺地域に、急進派イスラーム教徒ハ
マースが発射した2発のミサイルが着弾した。その件では、負傷者
は出なかった。金曜日には、テル アヴィヴ沿岸およそ2百メート
ルに着弾した。イスラエルは水曜日から、ガザ帯状地帯の急進派パ
レスチナ人のミサイル発射施設に対して、大規模な空爆を行ってい
る。一方イスラエル軍は、1万6千人の予備役の招集を開始した。イ
スラエル政府はこの措置で、地上戦にも備える方針を明確にした。

     その他のニュース

メルケルはロシアの市民社会に対する攻撃をはっきりと批判

連邦首相メルケルは、ロシア大統領プーチンとモスクワで会談し、
同国内の市民社会に対する圧力を公然と批判した。ドイツでは、ロ
シア政府に批判的なパンクバンド「プッシー ライアット」の歌手
の行動などについて議論は起きるが、ロシアのように2年間労働施
設に送られることはない、とメルケルはプーチンとのドイツ・ロシ
アの公開討論「ペテルスブルク対話」で述べた。彼女は、人間の自
由を促進するとは思えない一連の法律が、ロシアで生まれている、
と見ている、とも語った。またメルケルは、ロシア政府は、あらゆ
る批判を破壊的なものと即断すべきでない、と強調し、原則的に批
判を共に十分考えており、ドイツ政府も日々批判にさらされてい
る、と語った。

クロアチアの元大将が無罪判決

デン ハーグの国連戦争犯罪法廷は、クロアチアの元大将ゴトヴィ
ナに無罪判決を下した。彼は、ユーゴスラヴィア戦争中にセルビア
人に対する戦争犯罪容疑で、2011年に24年の拘留の判決を受けてい
た。デン ハーグでの上級審では、同時に訴えられた元大将マルカ
ッチにも無罪が言い渡されていた。2人がおよそ20万人のセルビア
人の国外追放を1995年に計画したとの容疑が、立証されなかっ
た、と裁判所は述べた。クロアチアでは数万人が路上に出て、この
判決を喜んだ。クロアチア大統領は、2人の将軍を故郷に連れ戻す
ために、公用機をデン ハーグに送った。

日本では選挙が行なわれる

日本の首相野田は、国会を解散した。これにより選挙への道が開か
れ、12月16日に選挙が行われる。これより前に、国会は選挙法の
改革と、国債の発行を可決していた。野党自由民主党は、長い間新
国債の発行を認めず、過半数を持つ上院でこれに関する法律の成立
を阻止していた。しかし首相野田は、日本が支払い不能に陥るのを
回避するのに必要な国債発行に、国会が賛成した場合にのみ、下院
の解散を行なう方針であった。選挙が行われれば、野田の民主党は
権力を自由民主党に奪われる可能性がある。




11月17日(土)

対空防衛がテル アヴィヴ郊外でガザからのミサイルを迎撃

イスラエルの対空防衛が、ガザ帯状地帯で発射されたミサイルを、
テル アヴィヴ市境のすぐ手前で打ち落とした、と軍は発表した。
ハマースの軍事部門カッサム旅団が、この攻撃を行ったことを認め
た。テル アヴィヴおよびその周辺がミサイルで攻撃を受けるの
は、3日続けてのことになる。犠牲者に関しては何も発表されなか
った。これより前にイスラエル空軍は、ガザのハマース本部を爆破
していた。パレスチナの通信社マーンは、政府の複合施設も大破し
た、と伝えた。イスラエル側の反応は、ガザ帯状地帯から引き続き
ミサイルが撃ち込まれていることに対応するものである。イスラエ
ル軍が地上部隊で攻め込む可能性が、ますます高まっている。7万
5千人ほどの予備役兵が、軍務に招集された。エジプト首相ヒシャ
ーム カンディールに続いて、チュニジア外務大臣ラフィーク ア
ブデル サラームもこの地域を訪問した。サラームは、パレスチナ
人と連帯する姿勢を示し、イスラエルの空爆を国際法違反である、
と非難した。

     その他のニュース

ドイツはトルコへのペイトリオット配備を検討する模様

新聞報道によれば、国防軍はトルコとシリアの国境でのNATOの活
動に、170人ほどの兵士を派遣して参加する模様である。「南ドイ
ツ新聞」によれば、ドイツは間もなく、機銃隊員とともに地対空ミ
サイルを現地に設置する方針で、月曜日にはトルコがNATOに正式
に要請を出し、自国の領土防衛のために、ミサイル発射施設の設置
を求める方針である。トルコ政府は、この新聞報道を確認していな
い。ベルリンの国防省からは、これに関するNATOの要請がドイツ
に伝えられれば、NATO加盟国の義務に照らして、これを検討す
る、とのことである。

シリアの反政府勢力はすべての宗教を政権に取り込む方針

フランス大統領オランドは、諸外国の国家元首としては初めて、新
たに結成されたシリア反政府勢力連合の長アル・ハティブを出迎え
た。大統領府の発表によれば、パリでの会合の中心は、反政府勢力
が管理下に置いている地域の保護と、現地の難民に対する人道支援
である。オランドはすでに、ニュー ヨークで9月末に行なわれた
国連の一般討議で、蜂起勢力が占領した地域を国連の保護下に置く
よう求めていた。オランドによれば、アル・ハティブはシリアの政
権を奪取した場合には、すべての人種および宗教組織を政権入りさ
せる、と約束した。一方シリアでの政府軍と反乱勢力の戦闘は、弱
まることなく続いている。

エジプトのバス事故で少なくとも50人が死亡

エジプトでは、バス事故が起こり、少なくとも児童48人、大人2人
が死亡した。当局の発表によれば、バスが踏切で列車と衝突した。
この事故は、エジプト南部のアシュートで起きた。目撃者の話で
は、事故の時には遮断機は下りていなかった。このバスには、4歳
から6歳の子供60人ほどが乗っていた。この事故のため、エジプト
運輸相アル・マティニは辞表を提出した。大統領ムルシは、責任者
を突き止めるために、捜査を行なうと予告した。




11月18日(日)

イスラエルはガザ侵攻拡大に備える

イスラエルは、5日間にわたってガザ帯状地帯に侵攻したが、攻撃
を拡大する用意を進めている。同国首相ベンヤミン ネタニヤフ
が、閣議でこれを発表した。ただし軍が地上軍による攻撃に乗り出
すかどうかは、不明のままである。一方イスラエル空軍は、テル 
アヴィヴへ撃ち込まれたミサイル2発を迎撃した。イスラエル軍は
再び、ガザ帯状地帯の目標地点を爆撃した。パレスチナ側の情報に
よれば、少なくとも12人が死亡した。目下、紛争の緩和に向けて努
力が進行中である。イスラエル政府の使節が、ハマースとの間で停
戦に関する話し合いのために、エジプト入りした。その使節の名前
は公表されなかった、ネタニヤフには、ミサイル攻撃が中止されれ
ば、イスラエルの攻撃を終わらせる用意がある。

     その他のニュース

米国大統領オバマはタイ入り

米国大統領オバマは、再選後初めての外国訪問で、タイ入りした。
タイ国王との謁見と、首相シナワトラとの会談に続いて、ミャンマ
ーの歴史的訪問を行ない、東南アジア諸国連合ASEANの首脳会談
のため、カンボジアへと旅を続ける。ここでは中国首相温を含め、
この地域全体の首脳と会談することになっている。3日間のアジア
訪問でオバマは、アジアへの関与を強化することによって、米国外
交の新たな戦略上の方向性を示すつもりである。

タワドロス2世がコプト教会の新教皇に

タワドロス2世が、コプト(キリスト)教会の新大司教になる。エ
ジプトの首都カイロでの式典で、60歳の彼が「アレクサンドリア教
皇、アフリカ全土の大司教、聖マルクスの要職」に任命された。マ
ルクス教会での就任式転移は、エジプト首相カンディルも出席し
た。タワドロスは、長年にわたってコプト教会の教皇をつとめ、
3月に88歳で死去したシェヌダ3世の後継者となる。一方キリスト
教徒の代表達は、エジプトの憲法制定集会に協力する、と予告し
た。この集会の今後の動向は、「憲法は国民的な合意を見いだし、
エジプトの一体性を反映するものになることを保証していない」た
めだ、とその理由を述べた。このキリスト教徒達は、エジプト国民
のおよそ1割である。彼らは差別を受けていると以前から訴え、イ
スラーム教徒兄弟団が中心の政府によって、宗教上の活動を阻害さ
れるのではないか、と懸念を持っていた。

トルコ南東部ではPKKとの戦闘で死者

イラクのと国境地帯で、禁止されているクルディスタン労働者党
PKKとの戦闘が起き、5人のトルコ兵がが殺害された。そのほかに
兵士1名が負傷した、とトルコの通信社アナドルが日曜日に報告し
た。南東部のハッキャリ州での戦闘では、数名のクルディスタン労
働者党の戦闘員が死亡した。一方クルド人難民は、拘留された同党
の指導者オジャランの召喚の後、2ヶ月以上前から続いていたハン
ガーストを中止した。オジャランは土曜日に自分のところを訪れた
兄弟に、抗議は目標を達したと述べた、とトルコでは報じられてい
る。数百人の収容者がこの抗議活動で、オジャランに自由を与え、
彼と話し合うように求めていた。そのほか彼らは、公共生活、教
育、裁判所の審理でのクルド語の使用を全面的に認めるよう、求め
ていた。




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