11月19日〜25日のオーストリアのニュース



11月19日(月)

     国外ニュース

英国抜きでEU予算 EUの英国政府への圧力が効果を上げる

「英国優遇策」を維持するかどうかを巡る対立で、EUは次回の首脳
会談を前に、より厳しい措置に切り替える。おそらくEUは英国抜き
の予算案に向けて「代案」を引き出しに用意した。「フィナンシャ
ル タイムズ」紙によれば、英国政府の危機対策外交官のせっかち
な反応を伝えている。取りざたされている威嚇的な身振りは、いず
れにせよ効果を上げている模様である。英国首相キャメロンは月曜
日に、明確な「問題の詳細に」関して、できれば首脳会談前に合意
するだろう、と発表した。英国の有権者の声が最終的にEU脱退の願
いの方に傾くか、だけが問題である。

     国内ニュース

オーストリアの富はどのように分配されているか

オーストリアには大きな財産がある。しかしこれはごく僅かな人の
手に握られている。社会福祉に関する報告によれば、国民の僅か5%
だけで、全資産のほぼ半分を手にしている。最も大きな資産を抱え
る上位5%の平均的な実質資産は、すべての世帯の半分が持つ資産の
139倍であった。給与に関しても、その開きはますます拡大してい
る。一方長期的な貧困者の数は、大きく増加している。




11月20日(火)

     国外ニュース

近東の停戦 交渉では突破口が見えず

仲介役エジプトは、突破口が得られた、近東で武器に沈黙させる、
と伝えていた。しかしこれに関する予告は、熱心な外国的な仲裁の
努力にもかかわらず、実行が進んでいない。イスラエルはガザ帯状
地帯からの攻撃を24時間停止することを求めており、急進派イスラ
ーム教徒のハマースは、停戦の条件を一切受け入れない方針であ
る。そのため戦闘は弱まることなく続いており、犠牲者の数は増え
ている。交渉と並行して、イスラエルは地上軍の侵攻の準備をして
いる。

     国内ニュース

健康保険制度改革を巡る対立

健康保険制度改革に関する議論では、相変わらず責任のなすりつけ
あいが続いている。国民党の厚生問題の専門家ラーシンガーは、社
会民主党の厚生大臣シュテーガーに、医師会との対立の責任があ
る、としている。改革の交渉役は、医師会は患者を不安西、間違っ
た情報を伝えている、としてを繰り返して批判している。しかし医
師会側は、健康保険制度の改革には、支出削減策と管理機構だけが
あるとし、抗議活動の準備をしている。




11月21日(水)のオーストリアのニュース

     国外ニュース

地上戦には金がかかる イスラエルは今までに6億オイロを負担

水曜日午後には、イスラエルとハマースの間の停戦が発効した。イ
スラエル首相ネタニヤフは、ハマースが停戦を守らなければ、イス
ラエルの地上攻撃がガザ帯状地帯を襲う、と明言した。イスラエル
が侵攻するかどうかは、軍事および政治的な問題と並んで、経済的
な問題でもある、とイスラエルの経済新聞「マーカー」が報じてい
る。今までの軍事活動で、イスラエルはすでに約6億オイロを負担
しているからである。地上軍が投入されれば、予算は暴力的な負担
を受けることになる。

     国内ニュース

改革を巡る議論に医師は抗議

二流の医療、病院の閉鎖、支出削減。これらが「医療の実態」に加
わることになる。健康保険制度の改革を巡る争いで、医師会は昨
日、「抗議の会議」をおこなって、改革の交渉役について不満を爆
発させ、さらなる抗議策を取る、と予告した。医師の代表達は記者
会見で、意図的な患者の不安定化によって、改革計画に対する不信
の種をまこうとしている、との政治家達の非難を退けた。逆に「現
在感じられる対策」でのみ、この問題に必要な注意を喚起できる、
と述べた。




11月22日(木)


お休みです。




11月23日(金)

     国外ニュース

EU首脳会談は失敗に終わる 希望が持てたのは半時間

EU首脳会談は、解決不可能な問題を生み出すことはない。一方では
貧しい国々の権限を、そして他方では実質的な支払い国の権限で、
強調することはできない。しかし譲歩の期待は残っているが、それ
は今後の課題である。この会談では、金曜午後に、加盟27箇国の首
脳が取引に応ずることができるように見えたが、その機会はほとん
ど使われないまま決裂した。

     国内ニュース

迎撃戦闘機購入で不当利益

迎撃戦闘機オイロファイター事件で、見返り取引に関連して、マグ
ナ社と同社の創業者シュトローナハは先日、注目を浴びた。マグナ
社はオイロファイター購入の間に、見返り取引で利益を上げた唯一
の企業ではある。そして長期にわたり支払い社の名簿に載り、総額
35億オイロを支払ったことを認めた企業もある。その他の企業は、
手に入れた巨額の資金を扱うのは容易ではなかった。見返り取引の
趣旨がほとんど理解できなかった企業もあった。




11月24日(土)

     国外ニュース

地方選挙 カタルニアは独立を試みる

カタルニアは日曜日に選挙をおこない、市民は地方議会だけでな
く、独立した国としての未来に関しても決断を下す。バルセロナを
首都とするこの地域は、経済危機から特に強い影響を被っている。
アルトゥール マス率いる民族主義党は、スペイン政府に対して今
後も高い税金を支払うのではなく、スペインからの独立に向けて努
力している。彼らが選挙に勝利するのは、おそらく確実である。ス
ペインからの独立が危機から脱出する正しい方策であるかどうか
は、カタルニアでもなお多くの人が疑問視している。

     国内ニュース

グラーツで選挙 第2党を巡って接戦

オーストリア第2の都市グラーツで、選挙がおこなわれる。市民は
日曜日に市議会議員を、そして市長を選ぶ。国民党に最も大きな可
能性がある。現職のズィークフリート ナグルがおそらく市長に
3選される。第2党を巡る争いが緊迫している。4つの政党が同じよ
うに期待を持っているためである。現在第2党の社会民主党、以前
同市で政権を握っていた緑の党、現在は中道を代表する自由党には
可能性がある。しかしグラーツでは共産党が予想外に勝利をする可
能性もある。




11月25日(日)

     国外ニュース

ムルシは懐柔策 エジプト大統領命令は「一時的なもの」

エジプトのイスラーム教徒の大統領ムルシは、自らの「独裁者命
令」を巡る対立が激化していることで、批判的な勢力を懐柔しよう
としている。この措置は「一時的な」なもので、すべての社会勢力
が参加する形で、将来の憲法を軌道に乗せるためのものだ、と日曜
日の大統領官房から発表させた。司法の要人はこれを信頼していな
い模様である。彼らは大統領命令の独自の解釈を呈示しているが、
ムルシにはこれはおそらく気に入らないと見られる。

     国内ニュース

共産党が20%を獲得 グラーツ国民党は連立探しが困難に

市長ナグルの国民党は、最大勢力にとどまったが、はっきりした得
票減を甘んじて受け入れなければならない。これが日曜日のグラー
ツ地方議会選挙の結果である。ナグルにとって、連立相手探しは困
難である。2党による連立は、20%を獲得して第2番目の勢力とな
り、大事件となった共産党とのみ可能である。3党による連立は社
会民主党と緑の党とで可能であるが、両党とも大きく得票を減らし
た。支持を伸ばした自由党との連立も可能である。海賊党も市議会
入りを果たしたが、未来同盟は議席を失った。




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