１２月３日〜９日のオーストリアのニュース
１２月３日（月）
国外ニュース
NATOは対シリアでトルコへの「ペイトリオット」配備に賛成
トルコは隣国シリアの内戦に脅かされている、と感じており、
NATO同盟国の支援を受けて、防衛する方針である。そのためにト
ルコは、ドイツとオランダから「ペイトリオット」型迎撃ミサイル
を配備するよう、申し入れた。NATO加盟国の外務大臣は火曜日
に、これに賛成する方針である。批判は、現在トルコを訪問してい
るロシア大統領プーチンから出ている。彼は「ペイトリオット」の
配備は誤りである、と述べた。ロシアはシリアの最重要同盟国であ
る。
国内ニュース
年金は2013年には1.8%引き上げ
約260万人の年金受給者は、来年1.8%の引き上げた年金を受け取
る。以前から期待されていたこの結果は、高齢者の代表は昨日午
後、わずか30分間だけ連邦首相ウェルナー ファイマン（社会民主
党）、副首相ミヒャエル シュピンデレガー（国民党）、社会福祉
大臣ルードルフ フンツトルファー（社会民主党）と会談し、これ
を確定した。
１２月４日（火）
国外ニュース
反ムルシの抗議 カイロの大統領宮殿が包囲される
エジプトの首都カイロでは火曜日に、大統領ムルシとイスラーム教
徒兄弟団に反対する大規模な抗議活動が行なわれた。警官が大量に
動員され、道路が封鎖されても、大統領宮殿への行進を止めること
はできなかった。デモ隊が有刺鉄線を突破することに成功し、市街
戦になったこともあった。警察は催涙ガスを使用した。エジプトお
よび諸外国の報道機関によれば、抗議行動の規模がはっきりしてき
た頃、ムルシは裏口から自分の事務所を後にしていた。夕刻には大
統領府は数万人に本格的に包囲された。
国内ニュース
シュトラサー裁判 代理人の発言が不確実
国民党の元筆頭候補シュトラサーの汚職裁判で、その代理人の発言
がますます不確実になっている。ペーター グリンドリングの発言
も、その一端を担っている。シュトラサーは、彼は秘密情報部の陰
謀と考えた事件に対して、私的な調査を行ない、汚職事件と見える
ものに巻き込まれただけである、と発言したが、共和国最高憲法擁
護官はこれを擁護した。一方グリンドリングスの発言によれば、シ
ュトラサーは問題の時点で、これに関する一切の容疑を否定してい
た。シュトラサーはグリンドリングによって嘲笑されるのではない
かとの懸念も、個人的な会談であったため、確認することがほとん
どできない。
１２月５日（水）
国外ニュース
エジプト情勢は緊迫 複数の都市で激しい騒乱
エジプトでは水曜日、首都カイロの外側でも激しい争乱が起きた。
大統領ムルシ率いるイスラーム教徒兄弟団の事務所が放火された。
カイロでは大統領の支持派が、彼の拠点に向けて、連帯を示すため
に行進し、野党のデモ隊を襲った。両者はお互いに石と火焔瓶を投
げつけ、弾丸も使用された。十数人の負傷者が出た。死者が出たと
の報道を、政府は否定した。
国内ニュース
国民評議会は家族に対する新たな規則を作る
国会のクリスマス前の最後の審議の初日に、家族にとって重要な
2つの新法が可決された。一方では児童保護および名前に関する法
律が現代化され、他方では養育の選択、つまり子供が病気をした場
合など、1年に最大で1週間の養育休暇を認める措置が、混合家族に
まで拡大された。土地台帳に関する料金の新規則には、以前から反
対意見もあったが、これも可決された。この問題には激しい意見の
やりとりが行なわれた。
１２月６日（木）
国外ニュース
立候補が確認される ベルルスコーニは再び首相を目指す方針
シルヴィオ ベルルスコーニは、また人を十分驚かせた。彼は長い
逡巡の後、再び首相職に立候補するつもりである、と予告した。彼
はこの決定の先延ばしにすることで、彼の政党「自由の人民」を苦
境に追い込んでいた。問題の元首相は、自分に対する裁判手続きが
進行中であるが、勝利をすると信じている。同党首アルファノは木
曜日午後に、「彼は2008年の国会議員選挙でも勝利した。前回の
勝利者として、立候補の推薦を受ける権利がある」と述べた。
国内ニュース
シュトラサー裁判 カラスは元同僚に不利な発言
事務的で距離をとった言葉の選択、戦闘的な内容、国民党の元EU議
会議員カラスの元同僚のシュトラサーに対する発言を、木曜日に取
まとめた。シュトラサーが当時、院外陳情家とされる者の願いに
応える形で、影響力を行使しようとしたことを、彼の今までの経歴
全体の中で、「経験したことがないことだ」とのカラスは述べた。
シュトラサーが秘密情報部の陰謀に対して持っていたとされる不安
についても、カラスは知らなかった。シュトラサーの弁護士は、彼
がこの利害が対立する可能性がある問題に、カラスに不愉快な問題
を突きつけたがゆえの発言だ、と反撃した。
１２月７日（金）
国外ニュース
アップル社 「米国製」で印象に磨きをかける
生産拠点としての米国は上昇を経験している。経済危機の期間中
に、数百万の雇用が失われた後、先に大統領選挙ではとりわけ「米
国製」が米国経済活性化として、人気を取り戻した。ますます多く
の米国企業が、消費者の需要に適応し、米国で製造を行なう方針で
あるが、その中にアップル社が含まれている。同社はこれにより印
象をよくする方針であり、さらに米国市場のよい評価から利益も得
る。中国の購買者などは、「米国製」という名前に高い品質を見て
いる。
国内ニュース
ザルツブルクの財政事件 州首相代理が批判される
ある女性官僚が投機で失った3億4千万オイロを巡る不祥事で、ザル
ツブルク財務大臣ブレナー（社会民主党）が、強い批判を受けてい
る。州首相ブルクシュタラー（社会民主党）の代理である彼は金曜
日に、この不祥事をなぜ2週間秘密にしたのか、弁解しようとし、
まず自白したこの女性課長の主張が本当かどうかを検討しなければ
ならなかった、と述べた。より早期に情報を発表していたら「無責
任となった」と述べた。野党は批判を強めている。
１２月８日（土）
国外ニュース
ローマでの危機対策会談 首相モンティは辞任を発表
イタリア首相モンティは土曜日夕刻に、最近の国内の混乱を受け
て、大統領ナポリターノとの緊急会談で、辞任を申し入れた。中道
右派連合「自由の人民」の手法を見ると、これ以上職務を執行する
のは不可能であると考えている、と予算の法律を可決した直後に退
陣する方針であるモンティは述べた。最近の政府の危機のきっかけ
になったのは、元首相ベルルスコーニが次回選挙で、再び筆頭候補
として立候補すると発表したことであった。
国内ニュース
ザルツブルク財政の不祥事 社民党幹部会は成果を上げられず
州の財政を巡る不祥事で、社会民主党は昨日党幹部の特別会議を開
くことになった。この会議は午後遅くに成果を挙げることなく終了
した。ダーフィット ブレナーは、これによりザルツブルクの財政
の担当を続けている。
１２月９日（日）
国外ニュース
ルーマニア選挙 ポンタが勝利の見通し
ルーマニア国会議員選挙では、首相ヴィクトル ポンタの社会自由
連合USLが明確な勝利をさらう見通しである。投票者の世論調査に
よれば、ポンタの政党は、投票の5割をはっきり上回り、大統領ト
ライアン バセスクに近い市民層の野党連合ARDは、土曜日夜には
2割ほどであった。ポンタは選挙後に希望を込めて、このはっきり
した結果が、バセスクとの長期にわたる対立を終わらせる、と述べ
た。これに対してバセスクは、勝利はポンタが自動的に首相に留任
することを意味しないとして、相変わらず厳しい態度のままであ
る。
国内ニュース
兵役義務賛成派 シュピンデレガーは国民党の方針転換を説明
以前は職業軍に賛成していたが、今は国民皆兵制と兵役代替役務の
維持に賛成している。国民党党首で副首相のミヒャエル シュピン
デレガーは昨日、テレヴィ番組の中で、この問題に関する同党の方
針転換を説明した。国防省ノルバート ダラボス（社会民主党）が
求めるような、十分な装備を持った職業軍はあまりに効果につくこ
とを認識したためであり、そのほかにオーストリアの「残った中
立」なくなってしまうだろうし、災害救助が「困難になるだろう」
と述べた。