12月17日〜23日のドイツのニュース



12月17日(月)

鉄道駅の映像による監視を巡る議論が続く

ドイツでは公共の広場と鉄道駅舎の映像による監視が続いている。
連邦内務大臣フリードリッヒは、監視と撮影記録を強化するように
求めた。その目標は、適用される法律の枠の中で、すべての可能性
を利用し尽くすことである、と内務省広報は述べた。社会民主党、
緑の党、左翼党の政治家たちは、内務省のこの態度表明は、型には
まった要請であるとし、必要なのは逆に、治安当局の協力関係を改
善することの方である、と述べた。

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米国政府「武器の監視は暴力対策の可能性の一つでしかない」

米国大統領オバマには、ニュータウンでの精神錯乱事件があったあ
とも、武器に関する法律を強化する計画はない。大統領府広報カー
ニーはワシントンで、大統領は来週中に、より具体的な発表を行な
う予定であるが、この議論では武器の監視は、暴力への対処として
取り得る対策の一つに過ぎない、と述べた。大統領は基本的には、
自動小銃のような半自動の武器の禁止を支持している、とも語っ
た。オバマは月曜日に、ニュータウンでの精神錯乱事件の犠牲者の
追悼式で、子供たちをより積極的に保護するように呼びかけた。彼
は武器法の強化にはっきりと言及するせずに、行動することが政治
の課題である、と語った。

ガオクはアフガニスタンの兵士と支援隊に感謝

連邦大統領ガオクは、アフガニスタンでの兵士で活動する兵士と民
間の支援者を賞賛した。ドイツの本部があるマザリシャリフを訪問
したガオクは、彼らの決意と犠牲をいとわぬ決断を賞賛し、これは
国内に平和、民主主義、幸福を生み出そうとするすべてのアフガニ
スタン人をも勇気づけている、と述べた。ガオクはまた、情勢を現
実的に評価するよう求めた。アフガニスタンでは今なお、戦争に近
い状態が支配しており、そのため彼は、悲観的な描写も、美化も望
んでいない、と述べた。またガオクは、諸外国の活動は目的を達し
ていないが、意識して再建はうまくいっている、と主張した。

EUの専門家たちはギリシアの税務署にはさらに改革が必要と見る

EU委員会が設置したギリシア経済調査団は、まだ大幅な改革の必要
がある、と見ている。いわゆる「機動部隊」の四半期ごとの報告書
の中では、税務署は目標に大きく後れを取っており、今までのとこ
ろ、合意した20億オイロ未徴収の税半分ほどが取り戻されただけで
ある、と記されている。脱税対策としても、税務署は予定された調
査の3分の1だけしか実施していない、とのことである。




12月18日(火)

ガオクはカブールで大統領カルザイと会談

連邦大統領ヨアヒム ガオクは、アフガニスタンに対して、ドイツ
が今後も支援を行なうと約束したが、人権の尊重と民主主義への方
向への進展を促した。彼は大統領ハミド カルザイと首都カブール
で会談したあと、「私たちは長期的な平和が可能である、と信じて
いる」と述べた。ガオクは同国での女性の地位を男性と同じにする
よう強調した。汚職の蔓延に関して彼は、同国が緊急に達成するこ
とが必要な経済発展には、法治主義、情報を取り扱いやすいように
することが必要だ、と指摘した。カルザイはガオクに、同国で最高
の「太陽勲章」を授与した。これより前にガオクだ大統領府で、軍
隊式の出迎えを受けていた。ガオクは月曜日に、3日間の訪問のた
めにアフガニスタン入りしていた。マザリシャリフの野営地で彼は
ドイツ兵、警官訓練官、開発支援者の活動に対して、感謝の言葉を
述べた。

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国防軍の先遣隊がトルコに到着

国防軍の先遣隊が、NATOのペイトリオット型地対空のミサイル
を、トルコとシリアの国境地帯への配備する準備を進めるために、
トルコ入りした。遠隔探査班は、派遣予定地であるシリアとの国境
から120キロほど離れたカフラマンマラスへ、移動中である、と外
交官は発表した。国防軍の最新式のペイトリオットの発射台2基
と、オランダ軍および米軍の同型発射台2基は、NATO加盟国トルコ
を、紛争中の隣国シリアからのミサイル攻撃の可能性から防衛する
ことになっている。NATOとドイツ政府は数回にわたって、この作
戦行動は防衛的な性格のものだ、と強調した。連邦政府は先週、こ
の派遣を認める決定を下していた。合わせて4百人ほどのドイツ兵
が、トルコに派遣されることになっている。彼らの派遣は、2014年
1月までに限定されている。

ドイツの貧困は固定化

貧しい人はドイツでは、貧困から逃れる可能性がますます減ってい
る。貧困国民会議の最新の報告書に、これが記されている。同会議
の広報代理ホーフマンは、貧困の割合は数年前から14%から16%
で変わっていないことから、貧困が固定化していることがわかる、
と批判した。彼女は、政治が貧困を望んでいると非難し、これは不
十分なハルツIV法の条項と、常軌を逸した低賃金の業種があること
から、読み取れる、と述べた。福祉団体、教会、労働組合の連合
は、そのため全国統一の最低賃金導入を求めた。この報告書によれ
ば、ドイツではほぼ4人に1人が低賃金業種で働いている。

ドイツには1千1百万人の移民が居住

ドイツには現在、194箇国出身の1,070万人の移民が暮らしてい
る。ドイツの住民の8人に1人が、外国生まれあるいは、過去60年
にドイツへ移民としてやってきた人たちである、と連邦統計局が国
際移民の日を機に、ヴィースバーデンで発表した。それによれば、
移民のうち740万人はヨーロッパから、半分弱はEU加盟国からやっ
てきている。出身国として最も多いのは、旧ソ連とその後継国家で
240万人、トルコは150万人、ポーランドは110万人である。




12月19日(水)

韓国大統領選挙では朴が勝利

韓国では保守派の与党の女性候補朴槿恵が、大統領選挙に勝利し
た。韓国の複数のテレヴィ局によれば、この勝利は投票のほぼ9割
の集計が終わった時点で、もはや揺るがなくなっている。この報道
によれば、元軍事独裁者の朴正煕の娘である彼女は、51.5%の票を
獲得した。最重要対立候補で左派自由主義の野党の政治家文在寅
は、48%の支持であった。朴は、韓国で国家の最高の地位に就く初
めての女性である。

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イスラエルが東エルサレムに2千6百軒の住居建設を許可

イスラエルは、占領した東エルサレムでの入植地建設をさらに進め
ている。政府に近い組織「世俗派エルサレム」の発表によれば、イ
スラエル政府は、入植地ギヴァット ハマトスに新たな住居約2千
6百戸の建設を許可した。パレスチナの交渉役シュタジェフは、こ
れへの対抗措置として、国際刑事裁判所へ持ち込む、と威嚇した。
11月末にパレスチナに対して議決権のない傍聴者の地位を認める国
連総会の決定が下されて以来、イスラエルはパレスチナ人居住地区
での問題の入植地建設を、再び強行していた。今週初めにイスラエ
ル内務省は、東エルサレムのラマット シュローモ地区での新たな
1千5百戸の建設を許可していた。

大統領ガオクはアフガニスタンで殺された兵士に敬意を表する

連邦大統領ガオクは、初めてのアフガニスタン訪問の締めくくり
に、現地で死亡したドイツ兵を追悼した。マザリシャリフ近郊にあ
るドイツの野営地の名誉の森で、彼は追悼のろうそくに火をともし
た。今までにヒンドゥクシでは、52人のドイツ兵が活動中に殺され
ていた。6百人のドイツ兵が勤務し、防御を固めた「北部地点作
戦」の前哨基地の訪問を予定していたが、天候が悪化したため、ガ
オクはこれを中止せざるを得なかった。代わりに現地のと映像によ
る会議が実施された。紛争が続くバグラン州の北部地点は、国防軍
にとってやや危険な場所と目されている。これより前にガオクは、
マザリシャリフで、現地に駐留する米国部隊とも面会していた。米
国兵士と朝食を共にした彼は、国際部隊の協力の詳細について、説
明を受けていた。

英国人はアフガニスタン部隊を2013年末までに半減させる方針

英国は2013年末までに、自国の兵士の半分をアフガニスタンから
引き揚げる方針である。首相キャメロンは英国議会で、3千8百人の
兵士は来年にアフガニスタンを立ち去ることになり、これによりア
フガニスタンに派遣される兵士の数は、5千2百人ほどに減らされ
る。と述べた。現在のところアフガニスタンには英兵9千5百人ほど
がいるが、クリスマス前にもその一部が故郷に帰ることになってい
る、と放送局BBCが報じた。これより前にアフガニスタン大統領カ
ルザイの広報は、キャメロンとカルザイは、治安の責任をアフガニ
スタンに委ね、アフガニスタン、パキスタン、英国の間で三箇国会
談に関して、来月に話し合いをおこなったことを認めていた。




12月20日(木)

ICEとニュー ヨーク証券取引所は最大の株式取引所への道を歩む

ニュー ヨークでは、世界最大の株式取引所の設立が進んでいる。
ニュー ヨーク証券取引所ユーロネクストは、2月にはドイツ証券
取引所との合併が失敗に終わったことを受け、米国の原材料市場で
ある大陸間取引所ICEの傘下に入ることになっている。この取引は
82億ドル(62億オイロ)で、監視評議会の認可を受けており、
2013年後半におそらく合併することになる、と両者が発表した。
この大規模合併を取りまとめるためには、カルテル庁と株主の了解
が必要である、とのことである。EUのカルテル監視庁は今年、ドイ
ツ証券取引所によるニュー ヨーク証券取引所の買収を、差し止め
ていた。
ニュー ヨーク証券取引所ユーロネクストは、ニュー ヨーク、パ
リ、ブリュッセル、アムステルダム、リスボンで株式取引所を運営
している。さらに校舎にはヨーロッパの金融派生商品市場Liffeも
属している。大陸間取引所は、原材料を中心に、選択売買および期
限契約のついた電子取引を専門としておこなっている。

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プーチンは権力を誇示

ロシア大統領プーチンは、毎年恒例の記者会見で、彼の政権運営が
独裁的であるとの非難を退けた。彼は数百人の外国人記者も出席す
る記者会見で、たとえば国会の多数派の支援を受けて、憲法を意の
ままに修正することが自分にはできるが、実際にはそうしていな
い、と述べた。また自分の健康状態に関する観測は、自分の権力を
疑問視させようという無駄な試みである、とも述べた。プーチンは
ロシアの経済状況に関して、肯定的に総括し、3.7%の経済成長を
予想した。また彼はシリア人が変革を求める声を受け入れ、ただし
大統領アサドが失脚するだけでは、しりあはさらなる混乱に陥るこ
とになると述べ、ロシアはシリアが分断し、終わりのない内戦に陥
ることがないよう、解決に今後も全力をあげる、とも語った。

ロシア政府批判家ホドルコフスキーの拘留は短縮

ロシアの裁判所は、ロシア政府を批判するホドルコフスキーの拘留
刑は、2年間短縮された。モスクワ地区裁判所は、石油会社の経営
者である彼は、2014年まで刑務所にとどまらなければならない、
とのこ決定を下した。ホドルコフスキーの元取引相手レーベデフに
対する拘留刑も、同様に2年間短縮された。先に公布された新法に
は、2人の囚人の刑の原因となった行為に対して、より少ない罰則
が含まれていた。その中には横領と資金洗浄も含まれている。

オランドはアルジェリアの植民地時代を「野蛮」であったと発言

フランス大統領オランドは、アルジェリアのフランスの植民地だっ
た時代を、「きわめて不公正で野蛮」であったと非難した。アルジ
ェを公式訪問中に彼は、国会の両院で、「植民地化でアルジェリア
国民に与えた苦しみが、私にはわかっている」と述べた。しかし社
会党員である彼は、フランスの犯罪に対する謝罪は、改めて述べる
ことはしなかった。この象徴的な行動は、政府代表と各政党が求め
たものであった。オランドはこの訪問の冒頭ですでに、彼は悔恨を
表明するつもりはない、と明言していた。代わりに国会の両院で彼
は、フランスとアルジェリアの関係で「新たな一章」を開く、との
訴えを強調した。




12月21日(金)

イタリア首相モンティは間もなく辞任

新聞報道によれば、イタリア首相マリオ モンティは、金曜日に辞
任する。国会が2013年予算を可決したら直ちに、この措置がとら
れる見通しである、とロイター通信がローマ政界から聞いた話とし
て伝えている。上院はすでに予算に賛成し、下院では間もなく投票
がおこなわれる。無所属のモンティは、議会で元首相シルヴィオ 
ベルルスコーニが率いていた中道右派連合の支援を失った。結果と
して元EU委員である彼は、2週間ほど前に辞任を予告していた。
2月に計画されていた選挙での彼の動向については、彼は沈黙を守
っている。ベルルスコーニが政界復帰を模索する中、政治の不透明
感が増している。

     その他のニュース

米国共和党は予算を巡る対立で完全に分断

米国の予算を巡る対立で、野党共和党の主要な交渉役は、自分の陣
営の中で屈辱的な敗北を喫したことを受け、全方面にさらに妥協を
するよう訴えた。ベイナーはワシントンで、議員と大統領オバマ
は、協力して時機を逸せず合意するよう努力し、いわゆる「財政の
崖」を回避しなければならない、と述べた。ベイナーは高額所得者
の課税に関する提案を行ない、オバマ率いる民主党に譲歩を迫った
ところ、木曜日に下院で自らの陣営からの抵抗にあって挫折してい
た。今彼は、経済を活性化するために、税制の改革に向けて、共に
努力するよう求めている。彼の失敗に終わった「第2案」は、1百万
ドル以上の収入に対して、より高く課税するという内容であるが、
オバマは40万ドルから高い税率を科す方針である。保守的な共和党
は、いかなる増税にも反対しており、ベイナーに従うのを拒否し
た。

エジプト憲法に関する国民投票を前に市街戦

エジプトでは憲法の国民投票の第2回投票を前に、大統領ムルシの
支持者と反対派が、市街戦を繰り広げた。港町アレクサンドリアで
は、両者がお互いに投石を行なった。警察は差いるガスを使用し
て、衝突を止めようとした。憲法案に賛成するイスラーム教徒兄弟
団とサラフィストたちは、金曜日の礼拝後路上に繰り出し、イスラ
ーム教とイスラーム法を支持するデモを行なった。と区民投票の第
1回投票では、有権者のおよそ57%が憲法案に賛成していた。
第2回投票は土曜日におこなわれる。自由主義陣営、世俗派、キリ
スト教徒、その他の批判的な人々たちは、この憲法により、さらに
同国のイスラーム教かが進み、市民の権利と自由の剥奪が進む、と
懸念している。

連邦政府はアサドの早期失脚に期待

シリア大統領アサドの支配は、終わる方向に進んでいる、とドイツ
連邦政府は予想している。連邦国防相デ メズィエールは「ビル
ト」紙に、野党が「現政権に対して間もなく軍事的に勝利」を収め
る兆しがあり、その後イスラーム教徒が権力を奪取する可能性を否
定できない、と述べた。国連の判断によれば、シリアの内戦は徐々
にその性格を変えている。国連人権評議会が設置した委員会の報告
書には、ますます多くの宗教上の集団と人種上の集団が、お互いに
ますます激しい戦いを繰り広げており、すべての宗教集団が、同国
から追い出され、あるいは殺害される危険性が高まっている、と述
べられている。




12月22日(土)

エジプト人は問題の憲法案に決断を下す

エジプトでは新憲法に関する2度目、そして最後の国民投票が行な
われる。大統領モハメド ムルシ周囲の政権を握るイスラーム教徒
たちは、国民に対して、この案を受け入れるように求めた。自由主
義の野党はこれを拒否しており、同国のイスラーム教化と市民の権
利の廃止が進むのではないか、と懸念している。賛成多数となるこ
とが予想されているが、それは村落や小都市ではイスラーム教徒
が、大都市部よりもより強く支持しているためである。未確認の結
果によれば、大都市では先週、有権者の57%が憲法の文言に賛成す
る投票を行っていた。第1回投票と同様、多くの人が投票所に押し
寄せたため、投票時間が4時間延長される。
野党はイスラーム教徒兄弟団とサラフィスト党が、選挙で不正を行
なった、と非難していた。憲法案がナイル川沿岸の同国を、深く分
断した。大規模な暴力的な衝突が繰り返し起きた。

     その他のニュース

ダマスカスで爆弾攻撃 5人が死亡

シリアの首都ダマスカスでは爆弾攻撃が行なわれ、野党の発表によ
れば、少なくとも5人が死亡した。自動車爆弾がダマスカス東部で
破裂し、そのほかに多数が負傷した、とロンドンに拠点を持つ「シ
リア人権監視団」が発表した。同市南部からは、政府軍と反政府勢
力の間の戦闘が報告されている。ドイツはシリア難民に対する支援
を、1千5百万オイロ増額し、総額7千5百万オイロとした。発展大
臣ニーベルが、ベイルートに近いレバノンの難民収容所を訪問し、
これを発表した。

コラーン焚書を口実に群衆が男を殺害

パキスタンでは神を冒涜したつぃて、1人の男が怒り狂った暴徒に
殺害された。土曜日の報道によれば、2百人ほどの男がシンド州の
ある村落の警察派出所を襲った。彼らは警官たちを打ち負かし、こ
の男を誘拐し、死ぬまで殴りつけた。遺体は燃やされた。地方政府
の発表によれば、この村の住民とイスラーム教の聖職者が、この男
がコラーンのいくつかの版を燃やし、それによりイスラーム教を侮
辱したと非難していた、犠牲者はイスラーム教徒である、とのこと
である。パキスタンでは夏に、コラーンを汚したとして、1人が火
をつけられたばかりであった。若く、宗教的には控えめなキリスト
教徒の女性が、コラーンの一部を焼いたと誤解に基づいて非難され
た事件が、注目を集めた。この裁判の手続きは中止されている。

パキスタンではドイツ人人質が生存している模様

ドイツの発展支援隊の隊員がパキスタンで誘拐されてからほぼ
1年、初めて生存している兆候が浮かんできた。テレヴィ局ドゥン
ヤ ニューズが、短い映像を放送したが、その中ではそのドイツ人
が自分と、さらに同時に誘拐されたイタリア人の同僚を救い、「ム
ジャヒディーンの要求」を満たすように、依頼していた。ペシャワ
ールのドゥンヤ ニューズの編集部は、テロ組織網アル カーイダ
とのつながりに関する映像を手に入れたが、この映像はより最近に
撮影されたものである、と述べた。新聞報道によれば、パキスタン
のタリバーンは、このドイツ人とイタリア人に対して、見返りとし
て、パキスタンの刑務所から動詞を釈放するなどの要求をした。




12月23日(日)

エジプト野党は国民投票に異議を唱える

エジプト新憲法をめぐる国民票が終わったことを受け、野党はその
結果に異議を挟む方針である。最大野党連合「国民聖戦」はその理
由として、国民投票は不正と選挙の規則に違反していることが明ら
かになったことをあげた。政権を握るイスラーム教徒は、第2回投
票の締め切り後に、全面的な勝利であったと発表し、有権者のあわ
せて64%ほどが新憲法に賛成した、と発表した。野党の代表は、
第2回投票の投票率はわずか3割ほどであった、と指摘した。憲法を
巡る対立は、ナイル川沿いの同国を、深く分裂させた。批判的な人
々は、市民の権利が危険にさらされていると見ており、エジプトが
イスラーム教化されるのではないか、と不安視している。
ドイツ外務大臣グイド ヴェスターヴェレは、この動向に懸念を表
明しており、選挙違反の噂を「直ちに、透明に、責任を伴って」調
査しなければならない、と述べた。また彼は平等と寛容を呼びかけ
た。

     その他のニュース

アサド軍の大がかりな空爆

シリア反政府勢力は、大統領アサドの部隊が大規模の空爆を、ハマ
州で行なった、と報告した。蜂起勢力が掌握している村落ハルファ
ヤでは、政府軍の絨毯爆撃が行なわれ、民間人の間に多くの死傷者
が出た、と現地の活動家とロンドンに亡命中の人権団体が発表し
た。それによれば、死傷したのはパン屋の前で列に並んでいた人々
である。外国の仲介役ブラヒミは、ダマスカスでの交渉のために、
陸路をレバノンからシリアへ旅した。月曜日には彼は改めて、アサ
ドと下院団する方針である。

マリのイスラーム教徒はトンブクトゥの霊廟の残りを破壊

マリ北部を支配するイスラーム教徒たちは、トンブクトゥに今なお
残っていた霊廟の破壊を開始した。急進派のアンサール ディーン
と「マグレブのアル カーイダ」の指導者は、人間はアッラーだけ
を崇拝することが許され、他の聖人を崇拝してはならない、と述べ
た。すでに7月と10月にイスラーム教徒は、多くの聖域を破壊して
いた。トンブクトゥ観光局局長ヒルフィは、日曜日にはアンサール
 ディーンによって、4箇所の霊廟が破壊し尽くされたことを認め
た。この破壊行動は、木曜日に西アフリカの同国への軍事活動に、
全会一致で賛成した国連安全保障理事会の決定への反応の可能性が
高い。

モンティは首相への復帰の可能性を否定せず

退任するイタリア首相モンティは、2月の選挙には立候補しない
が、首相職にもう一度就く可能性も持っている。各党が自分の改革
の方針を支持し、自分に歩み寄るのであれば、再び首相に就任する
ことも考えられると無所属の政治家である彼はローマでの記者会見
で述べた。ただし彼は、右派の大衆迎合的なベルルスコーニの政党
と、もう一度連立することは決してない、と述べた。モンティは、
イタリアは金融危機をすでに克服した、との確信を表明し、イタリ
アはこの点で外からの支援を必要としていない、と総括した。金曜
日には彼は予告通り、2013年の予算案を可決した後、辞任を届け
出た。イタリアでは2月24日と25日に選挙が行なわれる。




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