1月7日〜13日のオーストリアのニュース



1月7日(月)

     国外ニュース

米国の銀行はぞんざいな差し押さえに85億ドルを支払う

家屋の差し押さえに手抜かりがあったため、米国の大金融機関は、
再び高額の支払いをすることになる。バンク オヴ アメリカ、JP
モルガン、チェイス、シティグループを含む10の銀行は月曜日に、
国の調整官との間で、85億ドル(約64億オイロ)の和解金に賛成
した。2009年と10年に自宅が強制差し押さえされた380万人を越
える債務者は、この和解金を受け取ることになる。

     国内ニュース

ザルツブルク州の財政の不祥事 連立内部の対立が燃え上がる

まだ期日は決まっていないが、ザルツブルク州の社会民主党と国民
党は、すでに選挙戦に入っている。財政不祥事を巡る責任に関する
対立は、ますます先鋭化している。月曜日の州政府の会談後に、州
首相ブルクシュタラー(社会民主党)が回状の中で、国民党が「ペ
テン」を働いた、ととがめた。同州国民党の党首ハスラオアーは逆
に、解明にあたっては「興奮を冷ます」状態を作ろうとしている、
と非難した。




1月8日(火)

     国外ニュース

EU社会福祉報告書 南北が離ればなれに漂流

EU委員会は警告を発する報告書の中で、ヨーロッパの社会福祉の情
勢に関して、悲観的な見解を表明した。危機の影響がますます顕著
となり、上がり続ける失業率が貧困の危険をますます拡大してい
る。特に懸念を引き起こすのは、北部の国々と南部の国々が乖離し
ている点である。オーストリアなどの国々では、失業率は相変わら
ずかなり低いが、スペインやギリシアでは大きく続葦、社会福祉の
分裂が起こる危険がある、と記されている。最終的な計算によれ
ば、2012年は「再び悲惨な年」であった。2013年も本質的な改
善は期待できない。

     国内ニュース

ファイマン対シュピンデレガー 国防軍をめぐり激しいやりとり

兵役義務か職業軍か? この問題では、社会民主党と国民党の連立
だけではなく、野党の他にもオーストリア国民も分裂している。
1月20日に国民投票が行なわれるが、議論はさらに激しさを増して
いる。火曜日のテレヴィ番組でも、そのことは明らかになった。連
邦首相ファイマン(社会民主党)と副首相シュピンデレガー(国民
党)が出演し、それぞれの政党の立場を擁護し、一部は激しい言葉
の応酬となった。




1月9日(水)

     国外ニュース

米国労働大臣は辞任

米国大統領バラック オバマは、新閣僚捜しを続けなければならな
い。労働大臣ヒルダ ソリスは辞任する、とワシントンの大統領府
は発表した。55歳の彼女の退任の理由は発表されていない。オバマ
が1月20日に始まる2期目に向けて選ばなければならない閣僚は、
これで4人となった。オバマはソリスを経済担当者の中で「重要な
閣僚」と賞賛していた。彼女は「働く家族のために疲れを知らない
女性戦士」であった、と述べた。

     国内ニュース

ウィーン自動車見本市 ぬかるみの道へ回帰

実用性か冒険か? オーストリア公開初日にウィーン自動車見本市
は、今年来客の心をつかもうとしている。ドイツのから、極東にい
たる多くの自動車製造会社は、販売車両を一新した。2013年に
は、小型車及び中級車の分野で大規模な攻勢に出ている。目立つの
は自動車により強い波及効果をもたらす過去を回顧する勇気であ
る。再び実際に自然の地形を走るのに向いた自動車が人気になるか
もしれない。




1月10日(木)

     国外ニュース

イスラエル選挙 最も憎まれている女性候補

パレスチナ系イスラエル人で、国会議員のハニーン ゾービは、
2年以上前から、多くのイスラエル人にとって激怒の原因である。
イスラエル国会の選挙委員会は、ゾービが1月22日の選挙に立候補
するのを禁じようとしてきたが、最高裁判所がその決定を棄却し
た。43歳の彼女の再選は確定的である。彼女はガザ小艦隊に参加し
て以来、多くのユダヤ系イスラエル人が憎悪する対象となり、イス
ラエルのアラブ系住民が賛嘆している。「勇敢なアラブ人」である
ことを拒否しているゾービを巡る論争からは、ユダヤ人とアラブ人
のイスラエル内部での紛争が、他では滅多に見られないほどはっき
り読み取れる。

     国内ニュース

キュッセルに9年の刑

ゴットフリート キュッセルおよび共同被告人2人は木曜夕刻、ウ
ィーン刑事地方裁判所で、ナチ活動の再活性化容疑で、有罪を言い
渡された。キュッセルは9年、共同被告のフェリックス B.とウィル
ヘルム A. はそれぞれ7年と4年半の拘留が言い渡された。この判決
は最終決定ではない。キュッセルはインターネット上にサイト
Alpen-Donau.infoを設立した、と裁判所は認定した。




1月11日(金)

     国外ニュース

アフガニスタンでの米国の任務は「支援」に限る

11年にわたる戦争をし、米国は撤退を開始するが、アフガニスタン
はまだまだ平和にはなっていない。米国大統領オバマは金曜日に、
アフガニスタン大統領カルザイとワシントンで会談し、来年までに
米軍は全面的に撤退するとの無責任な報道がなされていたが、これ
は話題に上らなかった。ただしオバマは、米軍は春からは「支援」
だけを行なう、と予告した。しかし専門家は、アフガニスタン軍だ
けではタリバーンに対抗できないのではないか、と疑っている。

     国内ニュース

ザルツブルク州の財政の不祥事 パウルスに対する捜査

ザルツブルク州の財政の不祥事は鳴り物入りとなった。検察は同州
の解任された財政責任者に続いて、一時職務停止中の財務局局長エ
ドゥアルト パウルスと、同局の数人の職員に対する捜査を行なっ
ている。これにより司法当局が捜査を行っている容疑者の数は、
3人に増えた。金曜日には汚職検察の広報はこれを確認した。パウ
ルスは過去数週間、自分の職務に対する激しい攻撃を、繰り返し退
けていた。彼はこの財政の不祥事を解明するためには、あらゆるこ
とを行なう、と述べて、ザルツブルク州議会に議員を出す政党を、
自らの国民党を含めて攻撃していた。




1月12日(土)

     国外ニュース

チェコ大統領選で予想に反しシュヴァルツエンベルクも決選投票

土曜日にはチェコの歴史上初めて、大統領を直接選挙で選ぶ投票が
行なわれたが、予想外の事態が生まれた。予想通り社会民主党元党
主ゼマンが第1回投票を制したが、元外務大臣カレル シュヴァル
ツエンベルクとの決選投票に臨まねばならない。オーストリア・ス
イス・チェコの貴族の血を引くシュヴァルツエンベルクが大統領に
なれば、ヴァーツラフ クラウスの10年に続いて、チェコは再び全
くつかみ所のない人物を大統領として持つことになる。ただし全身
に入れ墨を入れた、予想よりは少ない支持しか得られなかった候補
者ウラジミール フランツほどはつかみ所がないわけではない。

     国内ニュース

フィッシャーは自由党との対立の道を歩む

連邦大統領ハインツ フィッシャーは、秋の国民評議会選挙のこと
を早くも考えており、それにあたっては自由党に厳しく警告する。
彼は内閣組閣を誰に依頼するかは自分一人で決める、と昨日のラジ
オ番組で述べた。選挙後のある政党の勢力は、たくさんある要因の
うちの一つに過ぎないし、幾人かの大臣を拒否することは自分とし
ては考え得る、と彼は述べた。この発言が自由党を念頭に置いたも
のであることは疑いがない。兵役義務に関する国民投票での彼の個
人的な決意にかんしても、彼は態度を明らかにした。




1月13日(日)

     国外ニュース

マリで空爆 イスラーム教徒の拠点に対する攻撃

フランス軍は砂漠の国マリで、イスラーム教徒の構成を阻止し、反
乱勢力への圧力を強めた。日曜日には、イスラーム教徒が占領して
いる同国北部の目標地点への攻撃も開始し、これはおそらく成果を
上げた。目撃者の話によれば、蜂起勢力は州の主要都市ガオから追
放された。同市は昨年春に占領されて以来、イスラーム教徒の拠点
であり、重要な基地となっている、と見られていた。

     国内ニュース

社民党と国民党は国防軍を巡り対立を続ける

国防軍を巡る国民投票まで1週間となり、国防大臣ダラボス(社会
民主党)と内務大臣ミクル・ライトナー(国民党)はテレヴィ番組
で、連立両党の意見が対立するこの問題で、改めて自分の立場を擁
護した。ダラボスによれば、オーストリアは2014年初めから国防
軍ではなく、ヨーロッパ「最高の態勢」を持つことができる、と述
べた。ミクル・ライトナーは、国防軍の計画は後には、「20億オイ
ロの空の城」となる、と述べた。国民投票の結果がどうでようと、
両大臣は辞任する可能性を否定した。国防軍の問題を巡る対立が激
しくても、連立が崩壊することもない、とも語った。




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