6月17日〜23日のオーストリアのニュース



6月17日(月)

     国外ニュース

シリア問題で米国とロシアは歩み寄らず

米国大統領バラック オバマとロシア大統領ウラジミール プーチ
ンの両者による会談は、緊迫感を持って見守られていたが、シリア
問題では意見の歩み寄りは見られていない。オバマとプーチンは会
談後に、両国関係が緊迫しているのを隠すことはできなかった。オ
バマはこの議論を「有益」であったと述べ、プーチンは「誠実」で
あった、と述べた。彼らは、シリアでの暴力を終わらせることが、
共通の目標であるのは変わらない、とも述べた。

     国内ニュース

緑の党の連邦評議会議員デンメツの発言が怒りを招く

緑の党の連邦評議会議員エフガニ デンメツは、トルコ首相レジェ
ップ タイップ エルドアンの支持者をトルコへ追放せよ、と要求
したが、緑の党の多くの党員は、昨日これに怒りを表明した。緑の
党の連邦執行部長シュテファン ワルナーは、この発言をきわめて
厳しく退けた。副会派長カール エリンガーはこの発言をフェイス
ブックで「受け入れられないし独断的である」と述べた。一方自由
党はデンメツの発言を尊重した。




6月18日(火)

     国外ニュース

35年後にアルド モーロ事件が新たな展開

1978年3月16日に、イタリアのキリスト教民主党の筆頭候補アル
ド モーロが、ローマで赤い旅団の奇襲隊に誘拐され、55日後に駐
車中の自動車の荷物室の中で遺体となって見つかった。長年にわた
る捜査と十数件の有罪判決を出した裁判が行なわれたにもかかわら
ず、今日に至るまでそのはっきりした背景は不明のままであった。
政界あるいは外国の秘密情報部の関与が、複雑に絡み合っている。
イタリアの戦後の歴史の中で最も暗い一節に数えられるこの事件か
ら35年、新たな展開を見せている。

     国内ニュース

オーストリア労組連合会議は選挙戦の冒頭の特徴を示す

オーストリア労働組合連合は火曜日から、「公正」を目指して3日
間の日程で連邦会議を行っているが、少なくとも労組側としては、
予想外の人物が現れることはない。火曜日には公式の開会を前に、
会派の会議が開かれ、選挙戦がこの会議に影響を与え、この会議は
選挙戦の最初の局面が穏やかに進むとの印象を与えることが明らか
になった。首相は社会民主党支持の労組との連携を進めている。国
民党所属の副首相は、来週に備えボクシング用のグローヴのサイズ
があっているか検討するために、この機会を利用している。




6月19日(水)

     国外ニュース

長い対立を経てEUの財政の枠組みで合意

9,970億オイロ。2014年から20年にかけてEUはこの金額を支出
することが許される。長く粘り強い交渉の末、EU加盟国の代表と
EU議会の代表は水曜日夕刻に、この金額に合意した。アイルランド
外務大臣エイモン ギルモアは、協議の末、「均衡の取れた計画全
体」に満足している、と述べたが、EU議会からは批判的な声も聞こ
えている。EU議会のすべての要請が満たされたわけではないからで
ある。今後EU加盟27箇国とEU議会が、この決定を承認しなければ
ならない。

     国内ニュース

社会民主党と緑の党の怒り 国民党は「マフィア条項」修正を阻止

問題となっている動物保護裁判が進行する中、オーストリアでは
「マフィア条項」に意味があるかないか、広く議論されている。改
革に着手されたが、これは水曜日に予想に反して失敗に終わった。
国民党は、事前に約束していたにもかかわらず、これに反対した。
社会民主党と緑の党は、怒りを表明した。両党は、国民党が院外陳
情家からの求めで、このような行動を取ったと推定しており、この
陳情家は誰かも知っている、と考えている。国民党は「経済界の代
表」がまだ解決されていない「懸念」を持っている、と述べた。




6月20日(木)

     国外ニュース

トルコのEU加盟が厳しい揺り戻しにさらされる

トルコ首相レジェップ タイップ エルドアンが、政府に批判的な
デモ隊に対して、問題の措置をとっていることで、同国がEUに加盟
しようという野心にも影響を与えている。EU筋の情報によれば、
EU加盟各国の大使は木曜日にブリュッセルで会議を開いたが、来週
のEU加盟交渉を新しい段階に進めることについて、意見は一致しな
かった。

     国内ニュース

38.6度 熱波で6月の最高気温の記録

2013年6月20日は午後に、天気の歴史の中に入った。38.6度を記
録したワイドホーフェン アン デア イプス(ニーダーエスター
ライヒ州)は、オーストリアで6月に観測された最高の気温となっ
た。他の村でも記録が塗り替えられた。198の観測地点では、30度
以上が記録され、そのうち15箇所は35度を超えた。




6月21日(金)

     国外ニュース

水道の民営化 EU委員会は方針転換

いくつかのEU加盟国では、市民が激しく反対しているため、同委員
会はおそらく問題となっている水供給の民営化問題で方針転換を検
討する模様である。数週間以内にEUの市民発議によって、150万人
以上が新しい方針に反対する署名をする意向なので、域内市場委員
ミシェル バルニエは、問題となっているEUの認可に関する指針か
ら、水供給を除外する方針である。この方針に反対する人々は、ヨ
ーロッパ全体の市民発議としては、初めての大きな成果である、と
述べた。

     国内ニュース

アルピネ社破綻 政府は損害を抑え込む方針

アルピネ建設が破産することで、およそ5千人の従業員と、1千4百
の納入業者合わせて16万4千人の従業員が打撃を受ける。オースト
リアの経済にとっては衝撃である。選挙戦が行われている現在、景
気刺激策を求める声が強まると見られる。政治家阿智はいずれにせ
よ、即時支援をすると約束し、「経済危機計画」に関して熟慮して
いるが、専門家は最後には、選挙前の追加支出を行なわなければ、
予算を守ることができるだろう、と強調している。




6月22日(土)

     国外ニュース

西側はシリアの反乱勢力に「早期に」武器を供給する方針

シリアに接触する国々は、反乱勢力に対して、軍事支援を急速に拡
大することを決定した。西側およびアラブ世界の11箇国の外相は、
親西側の軍最高評議会を経由して支援を行なうことに合意した。そ
れによれば、「同国の野党に、物資と武装に関して必要なものすべ
てを迅速に供給」し、「それによって政府とその同盟者の激しい攻
撃を撃退できるように」するべきである。現在の支援の主要な目標
は、政府軍が責め立てている反政府勢力の立場を、ジュネーヴでの
和平交渉に向けて強化することである。

     国内ニュース

アルピネ社破産 連鎖倒産を回避する方針

建設会社アルピネ社の倒産を受け、早期の解決に向けて大きな努力
が払われている。重要な選挙が間もなく行われるためだけではな
く、現在の政治的な要求である。経済大臣ラインホルト ミッター
レーナー(国民党)はテレヴィ番組で、受注が亡くなって打撃を受
け、数千人を雇用する納入業者に対して、迅速に支援を行なう、と
約束した。連鎖倒産を回避しなければならず、そのためにこれらの
会社に対して、経営資金を調達する責任を検討する、とも述べた。
国民党は1億オイロを刑期活性化のために支出すると約束したが、
連邦首相ウェルナー ファイマン(社会民主党)は、5億オイロに
増額した。




6月23日(日)

     国外ニュース

モスクワは乗り換え地点 スノウデンはエクアドルに亡命申請

米国の盗聴計画Prismを暴露したエドワード スノウデンは、エク
アドルに亡命を申請した。エクアドル外務大臣リカルド パティー
ニョは日曜日にインターネット上でこれを伝えた。NSAを暴露した
スノウデンはんちようびに、米国当局から逃れて、香港を出発し、
午後にはモスクワに着陸し、その間に「安全な道を通ってエクアド
ルに向かう途中」である、とウィキリークス筋は伝えている。

     国内ニュース

海辺に持っていく本

今年の書籍は、読者を思考上の異世界に誘っている。デンマークの
犯罪小説から、エゴン フリーデルスの文化史に至るまで、遺伝子
組み換えの時代における人間の未来に関するものからニュー ヨー
クの社会小説に至るまで、ハイチからケルンテン州に至る広い世界
である。小さな子供も本のページをめくって、森の中に入りこみ、
若者にとっては社会的重要性を持つ緊迫感あふれる読書という栄養
分となっている。今年の録音された本では、ミヒャエル ケールマ
イアーが注目を集めている。発見の旅は、海辺のマットの上でも、
暗くて涼しい部屋の中でも楽しめる。




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