6月24日〜30日のドイツのニュース



6月24日(月)

スノウデンはロシアを出国した模様

米国の盗聴計画Prismを暴露したエドワード スノウデンは、米国
司法の追及を逃れて、ロシアを出国したと見られる。米国がスパイ
と非難している30歳のスノウデンは、おそらく別の飛行機に乗り込
んだ模様である、とインターファクス通信が治安部門の情報として
報じている。これより前にキューバ行きの飛行機は、彼を乗せずに
出発していた。スノウデンは日曜日に、香港からモスクワに飛んで
いた。彼はそこからハバナを経由して、政治亡命を申請したエクア
ドルに飛ぶつもりであった。エクアドル政府はこれを検討してい
る、と発表した。米国秘密情報部NSAで勤務していたスノウデン
は、5月末に香港で地下に潜伏した。彼は米国と英国での秘密情報
部の大規模スパイ計画について、詳細を公表していた。

     その他のニュース

南アフリカ大統領ズマ「マンデラは今も生命の危機にある」

南アフリカ元大統領で、反アパルトヘイトの闘士マンデラは、今も
なお生命の危機にある、と大統領ズマは発表した。ズマは記者会見
で、94歳のマンデラの病状を改善するために、病院の医師は「可能
なことをすべて」行っている、と述べた。マンデラは6月8日に、肺
炎の治療のため、首都プレトリアの病院に運び込まれていた。ノー
ベル平和賞受賞者である彼は、12月からすでに4度目の入院であ
る。マンデラの杯の病状は、27年間に渡る収容所時代にさかのぼる
が、その期間中に結核にかかっていた。1990年に彼は釈放され、
4年後に彼は同国で初めての黒人大統領に選ばれた。1999年に彼
は大統領を辞していた。

トルコはEU加盟交渉で公正な扱いを求める

EU加盟各国の外相が、トルコのEU加盟交渉の継続に関して協議を
行なうのを直後に控え、トルコ政府は加盟に関する包括的な交渉
を行なうよう求めた。ヨーロッパ担当相バギスは「南ドイツ新聞」
に、政治的な強制を利用して、加盟が新たな段階に入るのを阻止す
るのは不公平である、と述べた。彼はまた、予定通りに今週中に、
それ以外の議題について交渉が始まらない場合には、トルコは回答
を準備する、トルコは別の選択肢も持っている、とも述べた。対立
の背景にあるのは、トルコの治安当局がデモ隊に対して、流血の措
置をとったことがある。ドイツ外相ヴェスターヴェレは、月曜日に
ブリュッセルでの交渉で、加盟交渉を新たな段階に進ませるという
決断が下されるかどうかは疑問である、と述べた。EU加盟各国の外
相は、まさに協議の途中である、と彼はドイツのテレヴィ局に述べ
た。今までの所、35の加入の項目のうち1つだけが完了し、12の項
目が検討中で、最後に検討されたのは2010年のことである。

イスラエル空軍はミサイル発射に対抗してガザ帯状地帯を攻撃

イスラエル空軍は、ガザ帯状地帯から武装パレスチナ人がミサイル
攻撃を受けた後、沿岸地域の目標地点を再び爆撃した。軍は、武器
庫2箇所とミサイル発射台1箇所を攻撃した、と発表した。夜間に
は、武装パレスチナ人が合わせて6発のミサイルを、イスラエル内
の目標地点に発射した。その際には人的および物的損失は出なかっ
た。イスラエルは、急進派パレスチナ人組織「イスラーム教ジハー
ド」が、この攻撃の背後に潜んでいる、と推定している。対抗して
イスラエルは当面の間、ガザ帯状地帯のケレム シャロムの物資輸
送地点を閉鎖した。




6月25日(火)

EUはトルコの加盟交渉に合意

EU加盟各国の外務大臣は、ドイツが提案したトルコの加盟交渉に関
する妥協案に合意した。それによればEUは、地域政治の分野で、ト
ルコ政府と話し合いを開始することになっている。しかし話し合い
が始まるのは、EU委員会の次回の進展報告が、トルコ女性について
発表する10月になってからである。ドイツとその他のEU加盟国は、
トルコ治安部隊が政府に批判的なデモ隊に対して、きわめて厳しい
措置を取っていることとがめるために、この段階に進むことに理解
を求めた。トルコ外交部の発表によれば、外務大臣アフメット ダ
ーヴトオールも、この措置に理解を表明した。地域政治は、EU加盟
のためにトルコ政府との間で検討しなければならない35の分野のう
ち、14番目の課題である。

     その他のニュース

ルシュノクがチェコの実務家内閣を指揮することに

チェコ大統領ゼマンは、元財相ルシュノクを、専門家が集まる政権
の首相に指名した。左派的なゼマンの信頼厚い彼は、同国を政治危
機から脱出させる内閣の指揮を執る。首相ネチャスは6月17日に、
汚職とスパイ事件で辞任していた。ルシュノクは新閣僚と共に、
30日以内に国会の信任投票を受けなければならない。複数の政党が
選挙の早期実施を支持するため、結果は不透明である。彼らはゼマ
ンが、国会を回避し、自らの陣営の代表者を政権入りさせている、
と非難した。

アルバニア国会議員選挙で野党が勝利

アルバニアの政権交代は完了した。投票の8割の集計が終わったと
ころで、野党社会党が優勢である。その集計によれば、統一左派党
は、国会の140議席のうち80議席以上を占める可能性がある。野党
は12の選挙区すべてで、優位に立っている、と国の選挙委員会がテ
ィラナで発表した。同国北部の都市シュコドラ周辺の右派保守派の
首相ベリシャの本拠地ですら、野党が勝利した。統一左派党の党首
ラマは月曜日に、首相ベリシャに、残りの票を集計する際に操作を
行わないように、と警告した。この両陣営は、信条上は区別するの
が困難である。両者はアドリア海に面する同国がEUに早期に接近す
ることに賛成しており、両党は市場経済も支持している。ただし社
会党は、8年前から政権を握っているベリシャを、激しい汚職と身
びいきを行っている、と非難した。

ロシアはスノウデンの逃亡への加担を否定

ロシアは、米国の元秘密情報部員スノウデンの香港脱出に加担した
ことを否定した。インターファクス通信によれば、外相ラヴロフ
は、ロシア政府はスノウデンについて報道から情報を得ており、ス
ノウデンはロシアの国境を正式に越えてはいない、と述べた。信頼
できる筋の情報によれば、30歳の彼は、モスクワのシェレメーチエ
ヴ空港の乗り継ぎ場所に滞在しており、ここではロシアの入国査証
は不必要である。ロシアの報告書に対する米国の非難や威嚇は、全
く根拠がなく受け入れることはできない、ともラヴロフは述べた。
火曜日にもスノウデンはハバナ行きのアエロフロート機には載らな
かった、と国営通信社RIAノーボスチ社は飛行場職員の発言を引用
して伝えた。スノウデンはキューバを経由して、亡命を申請してい
るエクアドルへと旅を続けるつもりである、との情報がモスクワで
は広がっている。




6月26日(水)

シリア内戦の死者は10万人を越える

大統領バシャール アル・アサドに対立する勢力に近い立場の「シ
リア人権監視団」は、シリア内戦の犠牲者に関する新たな総括を提
出した。それによれば、2011年3月以降、紛争で死亡した人の数
は、10万人の大台を突破した。合わせて10万191人の犠牲者の中
で、民間人は3万6千人を超えている、とシリアの医師および活動家
の組織網の情報を引用して、とロンドンの同団は発表した。ロシア
と米国が共同で可決したシリア和平会議は、早ければ8月か9月に行
われる予定でアル。両国政府の交渉役による意向打診の話し合い
は、火曜日にジュネーヴで行なわれたが、ほとんど成果を上げなか
った。実施を目指している会議の目標に挙げられているのは、停戦
合意およびダマスカスでの移行政権の樹立が含まれている。

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連邦議会の委員会は無人機計画の失敗を調査

失敗に終わった無人機ユーロ ホークの計画に関する連邦委員会の
調査委員会は、作業を今日開始する。同委員会は、この武装計画の
中止が遅れたことにより、税金が無駄に使われたのかどうか、また
どれぐらいの税金が無駄になったのか、さらにその責任は誰にある
のかを解明することになっている。国防相デ メズィエール(キリ
スト教民主同盟)が5月にこのユーロ ホーク計画を停止した時
に、この無人偵察機の開発にはすでに6億オイロを使用していた
が、ドイツの空域での飛行許可が得られていない。野党はデ メズ
ィエールが、この計画に彼が関与することに関して、誤った情報を
伝えていた、と非難している。野党は彼の辞任を求めている。9月
の連邦議会選挙を前に、調査委員会は報告書を提出することになっ
ている。

オーストラリア首相に対する党の反乱が成功

オーストラリア首相ギラードは、労働党内部の権力争いで、前首相
ラッドに敗北し、これにより政治的には退任することになる。同国
の歴史上初めての女性首相であるギラードは、ラッドに対して45票
対57票で敗北した。これより前にギラードは、敗北した場合には政
界から身を引く、と発表していた。彼女の辞任は木曜日に予定され
ている。自答内部からの激しい圧力で、51歳の彼女は、党内の幹部
に関する信任投票に応じていた。労働党の国会議員は、ギラードが
首相を務める労働党では、9月14日の国会議員選挙では敗北すると
の予想を生む世論調査に関して、懸念がだんだん増えていた。その
ため多くの国会議員は、ギラードが2010年に首相の座から追い落と
したラッドの復帰を求めていた。投票前の調査で優位にあるのは、
野党の指導者アボット率いる保守党である。

秘密を暴露したスノウデンは相変わらずモスクワに滞在

米国は、元秘密情報部員スノウデンを、ロシア政府が引き渡すよう
努力を続けている。米国と英国の秘密情報部が大がかりにスパイ行
為をしていたことを暴露した30歳のスノウデンは、米国にいれば秘
密情報を漏らした容疑で、裁判を受けなければならなくなる。モス
クワのシェレメーチエヴ空港の発表によれば、彼は相変わらず空港
の乗り継ぎ場所に滞在している。ロシア大統領プーチンは、彼を米
国に戻る飛行機に送り込む方針を、今のところ打ち出してはいな
い。スノウデンは自由であり、引き渡される恐れはない、とプーチ
ンは述べた。スノウデンは現在、香港から奪取した後、モスクワで
自分の亡命申請に関するエクアドルの決定を待っている。キューバ
の首都ハバナを経由して、キトーへ向かう次の便は木曜日に出発す
る。




6月27日(木)

EU加盟各国とEU議会は予算を巡る対立で妥協

EU加盟各国とヨーロッパ議会は、予算をめぐり数ヶ月にわたって対
立していたが、妥協した。EU委員会議長ジョセ マヌエル バロー
ゾは、2014年から20年の間の財政計画が、総額およそ1兆オイロ
になる点は変わらないが、議会は、今までとは異なり、未使用の資
金を加盟各国に返すのではなく、それぞれ翌年に引き継ぐことがで
きるようにする点を押し通した、と述べた。議会議長マルティン 
シュルツは、来週議員たちにこれに賛同するように求めるつもり
だ、と述べた。各国の首脳が2月に合意していたEUの財政に関する
妥協案の成立を、議会は今まで阻止していた。

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連邦議会でメルケルとシュタインブリュックが激しい議論

連邦議会では、首相メルケルと社会民主党の筆頭候補シュタインブ
リュックが、予想通り激しい議論を繰り広げた。メルケルは政府声
明の中で、経済成長を推し進めるためには、危機の中でEU内部で、
新しい財源について話し合うだけでは十分ではなく、諸問題の対策
を直接その根源に戻って立てなければならない、そのためには、ヨ
ーロッパでさらなる構造改革を行なう必要がある、と述べた。シュ
タインブリュックは応戦して、EUの高い失業率を招いたのはメルケ
ルであり、これがメルケルがヨーロッパで大きく推し進めた一方的
な支出削減政策の直接的な影響であって、若者の失業との戦いの中
でEUが予定している60億オイロは、「焼け石に水」にしかならな
い、と述べた。EU加盟各国の首脳は木曜日と金曜日にブリュッセル
で開かれる首脳会談で、高い失業率の対策を議題にする方針であ
る。

6月の失業者は若干減少

6月のドイツの失業者数は、7万2千人減少して、286万5千人とな
った。1年前と比べると、5万6千人の減少である、と連邦労働紹介
所はニュルンベルクで発表した。失業率は0.2%下がって、6.6%と
なった。1年前も6.6%であった。同所長ヴァイゼは、景気情勢が困
難であるにもかかわらず、労働市場は強固であるが、全体としてみ
ると春の景気上昇は、過去数年と比べると弱い、と述べた。

国連はシリアでの毒ガス使用の証拠をトルコで探す

国連は、シリアで化学兵器が使用されたことを示す証拠を、今度は
トルコで収集する方針である。シリア紛争で化学兵器が使用された
ことを調査する国連の専門家班の代表、スウェーデン人のセルシュ
トロムが、トルコ外相ダーヴトオールとそのために会談する、とト
ルコ政府代表は発表した。国連事務総長潘基文が設置した監視団
は、4月からキプロスで活動していた。しかしシリアは彼らの入国
を拒否していた。シリア政府と反政府勢力は、内戦で化学兵器を使
用したのは相手である、と非難し合っている。米国、英国、フラン
スは、政府軍が化学兵器を使用した証拠がある、と発表し、そのた
め反政府勢力に武器を供給する方針である。




6月28日(金)

EU首脳会談はセルビアの加入交渉開始に賛成

EU加盟各国の首脳は、ブリュッセルに集まり、セルビアのEU加盟
に関する話し合いに賛成した。この交渉は遅くとも1月に始まる、
とEU評議会議長ヘルマン ファン ロンパウは発表した。さらに
EU首脳会談に出席した各政治家は、年末までにリトアニアをオイロ
使用地域に加えることに賛成した。これより前には、EU加盟各国
の首脳は、2020年まで総額9,970億オイロのEUの予算の枠組みに
ついても合意した。これによりEUは、ヨーロッパで失業中の若者に
ための巨額の支援を、予定を早めて支払う道も確保したことにな
る。ドイツ首相アンゲラ メルケルは、若者の失業との戦いで、早
期に成果が上がると期待しないように、とも述べた。彼女はブリュ
ッセルでのEU首脳会談が終了した後、ここで合意した若者に対する
職業の保証という目標は「きわめて野心的な」ものであり、この対
策は十分に考えた上で実施しなければならないし、時間も必要だ、
と述べた。

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国際アムネスティがエジプトの人権情勢を批判

エジプトでは人権情勢が悪化している、と国際アムネスティは見て
いる。エジプト大統領ムルシが就任してから1年、逮捕者に対する
拷問と虐待は日常茶飯事である、とベルリンで同人権団体は発表し
た。また、ムルシはムバーラク政権の恣意、拷問、弾圧からなる手
法と縁を切る歴史的な好機を逸した、とも述べた。ドイツ外相ヴェ
スターヴェレも、暴力の激化を懸念し、エジプトが必要としている
のは対話と改革である、と述べた。1年前にムルシが大統領職を引
き継いだことをきっかけに、大統領の反対派も支持派も、抗議行動
と集会に参加するように呼びかけた。数日前から、両陣営の間では
暴力的な衝突が起きていた。

国連のイラク使節は暗い総括

国連のイラク特使であるドイツ人外交官コブラーは任期を終えるに
あたり、同国の情勢を暗く描き出した。強い不安を持っているの
は、暴力と分派的な行動が増加している点であり、イラクのスンナ
派とシーア派の間の対立が、同国全体を麻痺させている、と述べ
た。木曜日にはスンナ派が主に住むバグダード北東の住宅地で、喫
茶室が襲撃を受けたばかりであった。この事件では少なくとも10人
が死亡した。コブラーは7月に、コンゴ民主共和国での国連の平和
活動を引き受ける。

NBC「米国ではさらに秘密漏洩がある」

報道によれば、米国政府はさらに1件の秘密漏洩事件に直面してい
る。テレヴィ局NBCが匿名の司法筋の情報として伝えたところで
は、ある元将軍が、イランの核計画に対するインターネット上の攻
撃に関する詳細を、他に譲り渡した。この間に年金生活に入った米
国参謀副部長カートライトが、捜査を受けている、と同局は報じて
いる。コンピューターウィルス「スタックスネット」は2010年に、
イランの各計画を攻撃していた。その後ウラン濃縮が一時的に停止
した。昨年「ニュー ヨーク タイムズ」紙が、この攻撃について
報じていた。




6月29日(土)

南ア訪問中のオバマはマンデラの生涯の業績を高く評価

米国大統領バラック オバマは、南アフリカを訪問し、重病にかか
っている元大統領ネルソン マンデラが生涯に上げた業績を、高く
評価した。オバマは大統領ジェイコブ ズマと臨んだ記者会見で、
人種を分断することなく、祖国をアパルトヘイトから、自由な一つ
の国民にまとめ上げるために、マンデラが繰り広げた戦いは、自分
自身と世界にとって示唆を与えるものであった、と述べた。また、
国民が共にその権利を支持するなら、どんなことができるかをマン
デラは示してくれた、とも語った。オバマは南アフリカの現職大統
領と共に、アフリカの発展と民主主義について協議していた。
米国大統領府は、オバマは94歳のマンデラを病院に見舞う予定はな
いが、家族との面会は予定されている、と発表した。
日曜日にはオバマは収容所のあるロッベン島を訪問する。この島で
は南アフリカの国民の英雄で、初めての黒人の大統領となったマン
デラが、アパルトヘイトと戦って、長年拘留されていた。
南アフリカはオバマのアフリカ訪問の2番目の滞在地で、この後タ
ンザニアに向かうことになっている。

     その他のニュース

エジプトでは路上の暴動で死者発生

エジプトでは、イスラーム教徒の大統領ムルシの反対派と支持派
が、再び殴り合った。流血の事態となり、今までに死者3人、負傷
者140人が発生した。死者の中には米国人1名も含まれている。金
曜日に起きた暴力的衝突は、おそらく今週末にエジプトで予期され
る事態の前触れであった。日曜日は、ムルシの大統領就任1年の記
念日である。反政府勢力は大規模抗議集会を開いて、大統領の辞任
を強く求める方針である。ムルシを批判する人たちは、彼が同国を
徐々にイスラーム教化している、と非難している。米国大統領オバ
マは、ムルシを支持する勢力と批判する勢力の双方に向けて、暴力
を行使しないように呼びかけ、エジプトの問題を建設的な対話で解
決するべきだ、と述べた。情勢が緊張する中、外国人は退去してエ
ジプトを立ち去っている。カイロ国際空港では、海外向けの便すべ
てがとうとう売り切れとなった。

選挙を前にカンボジアでは外国ラジオ放送は禁止される

カンボジア政府は、国会議員選挙まで1ヶ月のこの日、外国のラジ
オ局の原稿の放送を禁止した。プノン ペンの情報省は、放送局は
外国の放送局が出所の情報を、今後は放送することが許されない、
と発表した。米国が資金を出し、地元の言葉クメール語で地方の放
送局を通じて、原稿を提供している放送局「自由アジア ラジオ」
の広報は、これはカンボジアにおける報道の自由に対する正面攻撃
である、と述べた。東南アジアの同国では、7月28日に国会議員が
選ばれる。1980年代からフン センを首相のもとで政権を握るカ
ンボジア国民党が、この選挙で勝利するのは確実と見られている。

メルケル「EU新規加盟国クロアチアには改革がさらに必要」

連邦首相メルケルは、クロアチアはEU加盟後も、まだ大きな改革の
必要がある、と見ている。毎週恒例の映像親書の中で彼女は、特に
法的安定性と汚職との戦いでは、まだ課題がたくさんある、と述べ
た。さらにメルケルは、同国政府はさらなる経済および労働市場改
革を軌道に乗せなければならないが、これはクロアチアに取ってだ
けでなく、他のEU加盟国にとっても重要である、と強調した。他の
バルカン諸国のEU加盟の見通しについて彼女は、クロアチアの例か
らわかるように、EU加盟の道は長く、2004年から13年の間に、長
年かけてやっかいな交渉が行われている、その間にクロアチアはき
わめて多くの修正をしなければならなかった、と述べた。この月曜
日にクロアチアはEUの28番目の加盟国になる。




6月30日(日)

ヨーロッパでは米国の監視攻撃により混乱

米国秘密情報部NSAがEU内部で、狙いを定めてスパイを行っていた
との報道は、EUの政治家の間で、狼狽と怒りを生んでいる。ドイツ
法務大臣ザビーネ ロイトホイサー・シュナレンベルガーは、「米
国にいる私たちの友人は、ヨーロッパを敵と見なしている」こと
が、あらゆる印章を打ち壊す、と述べた。「シュピーゲル」誌の情
報によれば、秘密情報部が大統領府の許可の元で、意図的にドイツ
連邦政府の情報を探り出しており、それは「首相にも及んでいたと
見られる」、ことを機密文書が示している。また同誌によれば、信
頼できる情報から、NSAが連邦政府を協力相手ではあるが、同時に
攻撃目標であると見ていたことがわかるし、ドイツは「第三級の協
力国」に属している、とのことである。ワシントン、ニュー ヨー
ク、ブリュッセルにあるEUの施設も、盗聴されており、盗聴のため
の小型装置が装着されていた、とのことである。「シュピーゲル」
誌は、逃亡中の米国秘密情報部員エドワード スノウデンの文書を
引用して、この報道を行なった。彼は監視計画PrismとTemporaを
暴露していた。

     その他のニュース

ロシア政府「スノウデン事件で行動する必要性はない」

モスクワに逃げ出した情報提供者スノウデンの事件で、ロシア政府
は実際に行動する必要があるとは見ていない。大統領プーチンの広
報は、米国の圧力があることを念頭に置いて、スノウデンは法的に
はロシアに入国したとは見なされなし、彼は故郷を越えていない、
と述べた。1週間前からシェレメーチエヴォ空港の乗り換え区域で
立ち往生している30歳のスノウデンの運命に、プーチンは関与しな
い、とも語った。明日ベネズエラ大統領マドゥロがモスクワ入りす
ることになっている。マドゥロは、照会があればベネズエラはスノ
ウデンに、政治亡命を「ほぼ確実に」与えるだろう、と述べてい
た。スノウデンは今まで、エクアドルにのみ亡命を申請していた。
しかし大統領コレアは、亡命申請を行えるようにするために、スノ
ウデンはエクアドルの領土に入らなければならない、と明言してい
た。

デモ参加者がカイロに到着

エジプト大統領ムルシに対する大規模抗議計画まで数時間となり、
ますます多くのデモ参加者がカイロのタフリール広場に到着してい
る。各州からも数千人のイスラーム教政府に反対する人々が到着し
た。報道ウェッブサイト「youm7」は、中央集会の主催者は、広
場周辺の道路を、金属製の囲いと砂袋で遮断した、と報じている。
多くの人々が暴行を懸念して仕事には行かず、数千人の外国人はカ
イロを出発した。日曜午後に予定されているデモの列は、カイロの
中心部のタフリール広場と大統領宮殿前に到着している、とのこと
である。他の州でも大統領ムルシの就任1周年に合わせて、抗議活
動が計画されている。

「アフリカ電化」米国はアフリカを電化する意向

米国は数十億ドルの投資計画を立てて、アフリカの電力供給を推し
進める方針である。5年計画「アフリカ電化」は、サハラ以南の電
力供給を改善する方針である。この地域では電力供給不足と、停電
が日常茶飯事である。現在の所サハラ以南の住民3分の2が、全く電
力を供給されていない、「アフリカ電化」は「アフリカに巨大な石
油およびガスの備蓄の他、地熱、水力、風力、太陽光発電を拡大す
る可能性に賭けている」と大統領府は発表した。米国大統領オバマ
は、日曜日夕刻に、ケープタウン大学での演説で、この計画を発表
する方針である。




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