8月5日〜8月11日のドイツのニュース



8月5日(月)

トルコ元将軍バスブグに終身刑

トルコの裁判所は、レジェップ タイップ エルドアンを首相とす
る政府に対して、反乱を企てたとされる秘密同盟に属していたとさ
れる者たちに対して、厳しい処罰を科した。主犯で元参謀総長イル
カー バスブグには、終身の自由刑が言い渡された、とトルコのテ
レヴィ局は報じた。裁判官たちは、70歳になったバスブグは、地下
組織「エルゲネコン」の最高幹部であった、と判断した。この秘密
同盟には、元将校、弁護士、報道関係者が属しており、政府を転覆
し、大トルコ国家を樹立する意向であった、とされている。そのほ
かの被告となった元軍人は、47年の拘留が言い渡された。無罪とな
ったものも21人いる。世俗派の野党は、政府を非難して、「エルゲ
ネコン」事件を反対派に対する報復に乱用している、と述べてい
る。

     その他のニュース

連邦政府は連邦情報局をかばう

連邦情報局BNDが、ドイツの国籍保有者の大量の情報を、米国の秘
密情報部NSAに送る予定であったとの疑いが浮上しているが、これ
を連邦政府は否定した。政府広報代理シュトライターはベルリン
で、ドイツの秘密情報部による大量の基本的権利の侵害は起きてい
ない、ドイツの公務員は情報保護の規定を遵守している、と述べ
た。また、連邦情報局には、外国での偵察を行っており、NSAと共
に活動もしているが、これは悪いことではなくて、よいことであり
また正当である、とも彼は強調した。NSA自体が、ドイツの市民の
情報を入手しているかどうか、そしてどの程度入手しているかどう
かは、連邦政府は今まで同様述べることはできない、とも語った。

攻撃を受ける危険があるとして米国大使館閉鎖はさらに続く

テロ組織網アル カーイダによる攻撃を受ける恐れがあるとして、
アラブ諸国などにある米国の大使館および領事館19箇所の閉鎖は、
さらに数日間続く。外務省はこの予備対策を土曜日まで延長した。
日曜日には米国の代表部21箇所が閉鎖されていた。カブールやバグ
ダードなどの大使館は、この月曜日には再び開かれることになって
いる。米国外務省によれば、アル カーイダあるいはその他のテロ
組織が攻撃を計画している証拠があり、特に危険なのは近東、北ア
フリカ、アラビア半島で、その危険は8月末まで続く、とのことで
ある。米国の放送局CNNは、米国の官僚の話として、アル カーイ
ダによる攻撃計画は、最後の段階に入っており、数週間前から続い
ているテロリスト相互の通信が、過去数日増加している、と報じ
た。ドイツ外務省は、近東のドイツ大使館に対して、警戒を強める
ように呼びかけた。イエメンの大使館を例外として、この地域にあ
るドイツの外交代表部は全て開かれている。フランスと英国もサヌ
アにある駐イエメン大使館を閉鎖した。

諸外国の仲介役がカイロに集まる

外国の外交官がエジプトで、イスラーム教徒の大統領ムルシが失脚
し、内政状の危機を解消するべく、努力を続けている。アラブ系の
報道機関によれば、米国外相代理バーンズ、EUの代表、カタールと
アラブ首長国連邦の外相は、カイロのトラ刑務所の重警備棟で、こ
こに拘留されているイスラーム教徒兄弟団の幹部アル・シャテルと
会談した。米国とEUは、イスラーム教徒兄弟団が政治的な移行期間
中の軍の計画に参加することを望んでいる。イスラーム教徒たち
は、今までのところムルシの復帰を主張している。ただし代表の中
には、妥協に応じる姿勢を示しているものもいる、とのことであ
る。




8月6日(火)

イラン大統領「核を巡る対立で早期の前進は可能」

イラン新大統領ハッサン ロウハーニーは、新たな核を巡る交渉
で、早期に前進を成し遂げることは可能である、と自信をのぞかせ
た。ロウハーニーは就任以来初めての記者会見で、両者の懸念はお
そらく解消できるし、自分は核問題を解決する決意をしているが、
交渉相手も「威嚇ではなく、対話によって」問題は解決可能である
ことを理解しなければならない、と述べた。さらにロウハーニー
は、自国の権利を守るつもりである、と表明した。イランは秘密裏
に核兵器を手に入れようとしている、との疑いが持たれている。イ
ラン政府はこれを否定し、核計画は純粋に平和的な目的のものであ
る、と述べた。日曜日に就任の宣誓を行なったばかりのロウハーニ
ーは、前大統領マハムード アフマディネジャドと比べると、比較
的ではあるが穏健である、と目されている。ただしイランの外交政
策の大方針は、宗教上の長アヤトッラー アリ ハメネイによって
決定される。

     その他のニュース

アレッポ近郊の軍事空港を反乱勢力が制圧

シリアの反乱勢力は、戦略的に重要なアレッポ近郊の軍事空港を制
圧した。「シリア人権監視団」によれば、早朝に空軍基地ミニグフ
を占拠したのは、イラクとレバントの「イスラーム教国家ジハード
組織」の戦闘員、その他の反政府組織である。権力者アサドの部隊
は、シリア北部全体の蜂起勢力に対するヘリコプター攻撃の出撃基
地として、この空港を利用していた。沿岸のラタキア州の山岳地帯
でも、反乱勢力が作戦地域を制圧し、大統領家族が多数生活するカ
ルダハまで20キロに迫っている。

イエメンでは再び無人機がイスラーム教徒を攻撃

イエメンではアルカーイダに属すると見られる4人が、米国の無人
機によって殺害された。イエメンのウェッブサイト「マレブ通信」
は、4人はマリ武州で自動車に乗っていたところ、ミサイルが命中
し、その後全焼した。一方イエメン当局は、「全力を挙げて行方を
追及しているテロリスト」25人の名簿を公表した。彼らは断食月ラ
マダンの最後の数日間、およびイスラーム教の断食の終了に合わせ
て、攻撃を計画していた、とされている。米国、ドイツ、その他の
国々は、イスラーム教徒の攻撃がある懸念から、イエメンの大使館
を一時閉鎖していた。米国は市民に対して、イエメンをすぐに退去
するように呼びかけていた。独外相ヴェスターヴェレは、駐イエメ
ン ドイツ大使館は、攻撃を受ける恐れがあるため、無期限に閉鎖
したままにするよう、命令を出した。

アル カーイダの通話がテロの警戒の根拠

報道によれば、米国がイスラーム世界の多くの国の大使館を一時閉
鎖するきっかけになったのは、盗聴された電話の通話であった。米
国の報道機関が、公務員の話として一致して伝えているところによ
れば、アル カーイダの首領ザワヒリと、イエメンの同組織の中心
人物ワヒシの通話を盗聴し、その際ワヒシが、先の日曜日以降、米
国の施設を攻撃するように、との命令を受け取っていた。米国政府
はこの報道を、今のところ確認していない。ただし政府筋の情報に
よれば、盗聴された通話は、いくつかある理由の一つに過ぎない、
とのことである。現在米国は大使館および領事館19箇所が閉鎖され
ている。




8月7日(水)

オバマはプーチンとの二者会談を取りやめ

米国大統領バラック オバマは、サンクト ペテルブルクでのG20
首脳会談と並行して、ロシア大統領ウラジミール プーチンと会談
をする予定である。大統領府の発表によれば、オバマはロシアが元
秘密情報部員エドワード スノウデンの亡命を認めたことに、怒っ
ている。ただし9月5日と6日の首脳会談自体には、オバマは出席す
る予定である。米国のNBC放送がこれを報道した。ロシア政府報道
官は、この会談中止に失望を表明したが、オバマをモスクワへ招待
するのは、今後も変わっていない、と述べた。

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エジプト「諸外国による仲裁の努力は失敗に終わる

西側およびアラブ諸国の外交官が、エジプトで対立する両者を仲裁
しようと試みたが、これは失敗に終わった。エジプト大統領府がこ
れを発表した。カイロでの発表によれば、失敗の原因は、失脚した
大統領ムルシのイスラーム教徒兄弟団にある。米国副外相バーンズ
とEUおよびアラブ諸国の筆頭外交官は、過去数日にわたり、イスラ
ーム教徒の大統領ムルシが5週間前に解任された後のエジプトの緊
張を緩和する努力を続けていた。

イエメンで米国の無人機が武装勢力を殺害

米国は秘密情報部が発したテロ警告を受け、イエメンでの無人機に
よる攻撃を続行する。東部のシャブワハ州では、無人の飛行機が少
なくとも2発のミサイルを、急進派と見られる者が乗っていた2台の
車に向け発射した。アラブ系の放送局ジャジーラがイエメンの治安
筋の情報として報じたところによれば、この攻撃では6人が死亡し
た。火曜日には米国の無人機が、イエメン中央部のマリブ州で、ア
ル カーイダの周辺にいる急進派と見られる4人を殺害したばかり
であった。

国連武器査察団は来週シリアに向けて出発する予定

シリアの化学兵器使用の容疑の国連の調査は来週始まり、月末まで
に完了することになっている。今のところ最後の法的および物資供
給の問題を解決している、と国連広報はニュー ヨークで述べた。
また専門家の集団はデン ハーグでの準備を数日中に完了し、その
後この任務の開始を発表する、とのことである。先月シリア大統領
アサドは、専門家が3つの村落での化学兵器使用の疑いを解明する
国連の活動を承認していた。国連の査察団は、実際に神経ガスない
しはその他の化学的な戦闘物資を使用したかどうかを解明するだけ
であり、誰がそれを使用したかは解明しない。政府と反政府勢力
は、内戦で非難されている化学兵器を使用したのは相手側である、
と非難し合っている。




8月8日(木)

パキスタンでは葬儀を狙った自殺攻撃 死者多数

パキスタンでは自殺攻撃犯が、警官の葬儀で多くの人を巻き添えに
爆死した。通信社の報道によれば、少なくとも38人の弔問客が死
亡、50人以上が負傷した。犠牲者の多くも警官であるが、モスク入
り口付近での爆発で子供も死亡した。今までのところ、この事件へ
の関与を認めた者はいない。
隣国アフガニスタンの墓地では、別の爆弾による攻撃があり、女性
と子供14人が死亡した。彼らはイスラーム教の断食月ラマダンが終
わるのに合わせて、死去した家族の墓地を訪問していた。犯行の背
景は両方とも不明である。

     その他のニュース

シリアの権力者アサドは反乱勢力の襲撃を無傷で切り抜ける

シリアの権力者アサドは、ぎりぎりのところで反乱勢力による攻撃
を回避した。複数の反政府組織の発表によれば、大統領がモスクへ
向かう途中で、車列にミサイルが撃ち込まれた。国営放送はその
後、断食月ラマダン終了にあわせたモスクでの祈祷でアサドの映像
を放送した。映像には大統領は傷を負っていないように見えた。シ
リア政府は攻撃を否定している。アサドを狙った攻撃に関する報道
は、全く真実ではない、と情報相ソアビは述べた。

ビルマでは1988年の民衆蜂起記念式

ビルまでは数千人が、失敗に終わった25年前の学生蜂起を思い起こ
した。ノーベル平和賞受賞者スー チーは国民に対して、1988年
の精神を持ち続けるように呼びかけた。68歳の彼女は元首都のラン
グーンで、ビルマは今日に至るまで、法治国家ではなく、平和も安
定も持っていない、と述べた。ちょうど25年前にここでは、学生た
ちが主導した当時の軍事政権に対する抗議が、兵士によって暴力的
に終了させられた。その結果全国で数十万人が路上で、抗議活動に
参加した。数週間後軍事政権は、大規模な抗議活動を弾圧し、血が
流れた。ラングーンだけで3千人が殺害された。ビルマは2011年
以来、公式には文民政権を持っており、国際的な孤立を脱却するた
めに、大統領テイン セインの元で多くの改革を進めてきた。しか
し批判的な人々は、相変わらず多くの元将校が、政権で閣僚の座を
占めている、と非難している。

チェコ国会は解散と選挙を協議

チェコ国会は来週、解散と選挙を協議する予定である。国会議員た
ちのこの行動は、首相ルスノクの信任投票が否決されたことを受け
るものである。出席した国会議員193人のうち93人だけが、ルス
ノクと彼の閣僚を信任した。大統領ゼマンが指名した経済の専門家
であるルスノクは、首相に留任するためには101票が必要であっ
た。彼は投票で敗北したことを受け、退任を予告した。チェコでは
保守派の首相ネチャスがスパイ疑惑で辞任したが、チェコはこれに
よりさらに深い政治の混迷に陥る。




8月9日(金)

シュタインマイアーはメルケルがNSAに関する発言に期待

社会民主党会派長フランク・ヴァルター シュタインマイアーは、
連邦議会の国会管理委員会で、NSA盗聴疑惑に関して発言をする用
意がある。そして彼は、連邦首相アンゲラ メルケル(キリスト教
民主同盟)と国防大臣トーマス デ メズィエール(キリスト教民
主同盟)も発言してくれる、との期待を述べた。シュタインマイア
ーは批判を受けているが、それは2001年9月11日の米国テロ攻撃
後に、連邦情報局と米国の秘密情報部の協力に関して、彼が基本的
な決定を下したためであった。シュタインマイアーはこれを認めた
が、この決定と、米国によってドイツ市民の大量盗聴とは無関係で
ある、と釈明していた。自由民主党党首フィリップ レスラーは、
社会民主党と緑の党が政権を握っていた時期に、情報交換で何が行
なわれ、どんな合意が成立したのか、シュタインマイアーは全面的
に明らかにしてほしい、と求めた。

     その他のニュース

ドイツの電話産業は安全な電子郵便に理解を求める

NSAの盗聴事件の結果、ドイツでの電子郵便の安全性が高められる
ことになる。電話業者T-Online社、GMX社、Web.de社は、それぞ
れの利用者の電子郵便を、直ちに自動的に暗号化して送信し、それ
によって電子郵便のインターネット上での送信経路が保護される、
と親会社である電信電話会社およびユナイテッド インターネット
社は発表した。検察などが電子計算の拠点にある情報を手に入れる
のは、ドイツの法とドイツの情報保護の基準に従った場合にのみ可
能となる、とのことである。ドイツの電子郵便の口座6千万のうち
3分の2ほどが、両社に集まっている。「ドイツ製電子郵便」と呼ば
れるこの商品は、さらにいくつかのドイツの企業でも使われること
になっている。ただしネット活動家は、この商品は、現在ある安全
面での欠陥を埋めるだけの売り上げ増加のための活動である、と批
判した。

トルコ人飛行機操縦士がベイルートで誘拐される

レバノンではトルコの航空会社の職員2名が誘拐された。トルコの
外国間の発表によれば、トルコ航空の操縦士たちは、ベイルート空
港からホテルに向かう途中で、武装した者たちに誘拐された。放送
局アラビヤによれば、今までは知られていない、おそらくシーア派
の「スワール アル・イマーム アル・レドハ」という名称の組織
が、犯行を行なった事を発表し、現地の反乱勢力によってシリアで
誘拐されたレバノンのシーア派9人の釈放を要求する意向である。
トルコはシリアで反乱勢力を支援し、レバノンのシーア派は大統領
アサド政権を支援している。

モガディシュで航空機墜落 死者発生

ソマリアの首都モガディシュでは、エチオピア軍機が墜落し、4人
が死亡した。同機はアデン カッデ国際空港で、原因不明の事故を
起こし、墜落した後炎上した。アフリカ連合AUの代表によれば、他
に負傷者が2人いる、とのことである。おそらく同機は武器と弾薬
をソマリアに運んでいた、とされている。現地ではエチオピア兵が
アフリカ連合軍AMISOMおよび現地軍と共に、急進派イスラーム教
徒のアル・シャバーブ民兵と戦っている。アフリカ連合軍と国連
は、エチオピアに弔意を伝えた。




8月10日(土)

米国とロシアはシリア和平会議開催で合意

米国とロシアはシリア和平会議に向けた計画を固めた。8月末には
両国の外交官が共に、ジュネーヴ2と言う名称の会議を主催するこ
とを協議することになった。ロシア外務大臣セルゲイ ラヴロフ
と、米国外務大臣ジョン ケリーが、金曜日にワシントンで会談
し、これを取りまとめた。ロシアはシリア政府の最後まで残った同
盟国の一つであり、国連安全保障理事会でのシリア非難を何度も否
決していた。諸外国からの批判にもかかわらず、ロシアはシリアに
さらに武器を供給している。政府軍とシリアのアサド政権の反対派
の戦闘は、この間も続いている。活動家の発表によれば、シリア軍
の数回にわたる攻撃で、少なくとも20人が死亡した。

     その他のニュース

イスラエルは武装イスラーム教徒を4人を殺害

イスラエルがエジプトの武装イスラーム教徒を無人機で攻撃し、戦
闘員数人を殺害した模様である。テロ組織ベイト アル・マクディ
スは、シナイ半島のイスラエルとの国境近くで、ミサイルが命中
し、その隊員4人が金曜日に死亡した、と発表した。現在はイスラ
エルへのミサイル攻撃の準備を進める作業に従事している軍の指揮
官は、この攻撃を生き延びた、とのことである。今までの情報によ
れば、イスラエルは合わせてミサイル2発をジハードに参加してい
る者たちに対して発射した。ただしエジプト軍は、イスラエルが国
境地域での攻撃の背後にいることを否定している。非公式の情報で
はあるが、攻撃の前に両国の責任者が接触を持った、とのことであ
る。

アフリカからの難民6人がシチリア沖で溺死

シチリア沿岸の難民事件で、6人が死亡した。6人の溺死者の遺体が
午前中に、シチリアのカターニア市の観光客が訪れる波打ち際で発
見された、と当局が発表した。港湾当局は、志望者の中にはシリア
人がいる、と推定している。報道によれば、120人の難民を乗せた
小型漁船が、岸まで僅か15メートルのところで座礁した。港湾当局
の広報によれば、溺死した6人を除けば、数人の子供も含めておそ
らく全員が上陸した。火曜日夜には、すでにシリアからの移住者数
百人が、カラブリアの沿岸で救助されていた。毎年アフリカから数
万人が、地中海を越えてヨーロッパに上陸を試みている。

フィリピンでは政府軍がイスラーム教徒反乱軍に攻撃

フィリピン南部での連続爆弾攻撃を受け、政府軍はイスラーム教徒
反乱軍に対する攻勢を開始した。軍の発表によれば、マギンダナオ
州での戦闘では、バングサモロ・イスラーム教徒解放運動BIFMの
5人の戦闘員が死亡し、そのほかにフィリピン軍兵士2名が負傷し
た。過去2週間で、ミンダナオ島南部の地域では数発の爆弾が破裂
し、17人が死亡した。フィリピン軍はBIFMおよびアル カーイダ
に近いアブ サヤフがこの攻撃の背後に隠れている、と推定してい
る。大統領アキノIII世によれば、政府が最大のイスラーム教徒分
離派組織モロ イスラーム教徒解放戦線MILFとの間で開催しよう
としている和平交渉を、この分離独立派は攻撃を行なって破壊しよ
うとしている。




8月11日(日)

イエメンの天然ガス積み出し港を武装した者が攻撃 兵士5人死亡

イエメン南部では、アル カーイダの戦闘員と見られる者たちが、
同国唯一の天然ガスを輸出する港を攻撃し、5人の兵士を殺害し
た。当局の発表によれば、武装した者たちが監視所を襲い、警備員
1名と輸送容器の中で寝ていた兵士たち4人を殺害した。襲われたガ
ス施設は2009年に開設されたもので、フランスの巨大燃料企業ト
ータル社とイエメンの企業LNG社が共同で経営している。この犯行
は、米国は無人機を使って、過去2週間でアル カーイダに属して
いると見られる数名を殺害したが、この犯行はその連続攻撃の結果
である。テロ攻撃を受ける懸念から、米国政府はイスラーム教国に
ある代表部を閉鎖したが、その多くを日曜日に再び開いていた。イ
エメンの首都サヌアにある米国大使館だけは、今後もしばらく閉鎖
されたままになる。

     その他のニュース

イスラエルは和平交渉を前に新たな入植地の建設計画を発表

パレスチナ人と新たな和平交渉を直後に控え、イスラエルは入植地
に1千を越える新たな住宅を建設する計画を発表した。担当する官
庁の情報によれば、東エルサレムと西ヨルダンランドに、1187軒
の住宅建設を計画している。一方パレスチナ人は、これに関連する
イスラエルの入植地での建設を、完全に停止するよう求めている。
イスラエルの発表が出されたのは、合わせて104人のパレスチナ人
長期拘留者を釈放する第一弾に関して、調整を行なう数時間前のこ
とであった。閣僚委員会はこの日曜日に、1993年にイスラエルと
パレスチナ人の間で結ばれた和平協定以前から拘留されている26人
に関する決定を下す方針である。彼らは、水曜日にエルサレムで予
定されている次回の近東和平会談前に、釈放されることになってい
る。

ヴェスターヴェレは近東訪問に出発

ドイツ外相ヴェスターヴェレは、イスラエルとパレスチナ人の間の
新たな和平交渉を支援するために、近東訪問に出発した。彼はエル
サレムでまず、イスラエルの交渉担当リヴニと大統領ペレスと会談
する。月曜日には、イスラエル首相ネタニヤフおよびパレスチナ大
統領アッバスとの会談も予定されている。米国の仲介により、イス
ラエル人とパレスチナ人は2週間前に、長年にわたる停滞を終え、
再び和平過程をを前進させていた。目標は二国家並立の合意を9ヶ
月以内に成立させることである。イスラエルの兵士たちは、土曜日
夜に、ガザ帯状地帯との国境地帯で、パレスチナ人1人を射殺して
いた。軍広報は、この男は教会の柵を横切ろうとし、「疑わしい物
体」を身にまとっていた、と述べた。

チュニジア反政府勢力は中立の政権を支持

チュニジアの野党は、別の政権を樹立することで、同国を政治危機
から脱出させる方針である。この政権は、中立の人材からなり、来
週に提案される、と野党マサール党の国会議員ソウイドが述べた。
いかなるものであれ、政権を握るアンナハド党との交渉を行なうた
めの条件は、首相ラライエド率いる内閣の辞任である、とも語っ
た。ラライエドは対立する全ての政党に協力を要請したばかりであ
った。野党の指導者ブラヒミが7月25日に暗殺されてから、チュニ
ジアではアンナハド党に対する大規模な抗議活動が続いている。暗
殺したのは同党である、と見ている市民が多い。野党同盟は左翼党
から中道右派政党まで、広がりを見せている。火曜日には再び大規
模デモが計画されている。




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