9月16日〜22日のドイツのニュース



9月16日(月)

CDU/CSUと自民党は連邦議会選挙の第2票をめぐり対立

バイエルン州での州議会選挙の後、キリスト教民主、社会同盟と自
由民主党の間で、来る日曜日の連邦議会選挙に向けた第2票(政党
に対する票)を巡る対立が燃え上がっている。キリスト教民主同盟
事務長ヘルマン グレーエと連邦議会の会派長フォルカー カオダ
ーなど、キリスト教民主、社会同盟の要人は、連立相手である自由
民主党のために第2票を投ずるようにとの選挙戦を行なうことを拒
否した。引き続きアンゲラ メルケルが連邦首相をつとめることを
望む人は、キリスト教民主、社会同盟に第2票を投じなければなら
ない、とカオダーは述べた。一方自由民主党の筆頭候補ライナー 
ブリューデルレは、自由民主党に対する「メルケル票」だけが、連
立政権の維持を確実にするので、キリスト教民主、社会同盟は社会
民主党との大連立に入るのを阻止する、と説明した。自由民主党は
日曜日のバイエルン州選挙では、得票が5%に達しなかったので、議
員を送ることができなかった。今まで自由民主党と連立政権を組ん
でいたキリスト教社会同盟は、絶対多数を奪還する可能性があっ
た。第2党は社会民主党である。州議会に議員を送るのは、そのほ
かに緑の党と「自由な有権者」である。

     その他のニュース

ロウハニ「イランはシリアの新たな指導者を受け入れる」

大統領ロウハニによれば、イランには、大統領アサド以外のシリア
の指導者も受け入れる用意がある。ロウハニはテヘランで、革命親
衛隊の指揮官と会談し、このように述べた。ただしシリアは、まず
第一に安定を取り戻さなければならない、と語った。ファルス通信
によれば、民主化の過程では、シリア政府は過半数を獲得したら、
どんな人であれその大統領候補者を容認しなければならない、とロ
ウハニは説明した。専門家の見方によれば、ロウハニを含めイラン
の指導者は、アサドが大統領に留まることを望んでいるのは、あか
らさまな秘密である、と見ている。シリアはイスラエルとの戦い
で、イランと密接な同盟国である。イラン政府は、シリアでの西側
の軍事行動に強く反対しており、そのためシリア化学兵器の破壊に
関してロシアと米国が合意したことも確認した。

韓国の特別経済区ケソンが再開

北朝鮮と韓国が数ヶ月にわたって対立していることを受け、合同で
運営している特別経済区ケソンが活動を再開した。ケソンは国境か
ら北朝鮮側に10キロほどは言ったところにあり、貧しく孤立した共
産主義国北朝鮮にとって、重要な収入源である。5万人を越える北
朝鮮人が、この工業地帯の1百を超える韓国企業で働いている。韓
国は北朝鮮の安い労働力から利益を上げている。北朝鮮が3回に渡
って核実験を行なった結果、緊迫が生じ、北朝鮮政府は春に、韓国
および米国に対する攻撃を行なうと威嚇し、ケソンが閉鎖された。
先週ようやく両国はこの再開に合意した。

ギリシア公勤務のスト週間が始まる

ギリシアの公勤務のスト週間の冒頭に、多くの教員がストを行なっ
た。同国の多くの学校で教員たちは、5日間のストの呼びかけに従
った。大学でも1週間完全にストライキが行われることになってい
る。火曜日には、官庁の公務員が2日間のストに入る。国立の病院
で働く医師、社会福祉および税務署の職員、裁判官もこれに加わ
る。この抗議行動は主として、解雇と強制的な配置転換に向けられ
ている。ギリシア政府は、諸外国の債権者との交渉の中で、来年末
までに、1万5千人の国家公務員を解雇することを義務づけられてい
た。さらに12,500人の職員が今月末までに、いわゆる「変動予備
役」に配置転換されることになっている。彼らには新たな職場が見
つからなければ、来年には解雇される可能性がある。




9月17日(火)

毒ガス使用の責任が問われる

シリアで化学兵器が使用された、との国連査察団の報告を受け、イ
スラーム教諸国は責任を取るように求めている。イスラーム教協力
機構OICは、8月21日の毒ガス攻撃は戦争犯罪であり、人間性に反す
る犯罪である、責任者は釈明をしなければならない、と述べた。ド
イツ外務大臣グイド ヴェスターヴェレは、「禁忌を犯した」と述
べ、国際刑事裁判所が介入するように求めた。ただし誰が毒ガスを
使用したかについては、国連の報告書では問題とされていない。シ
リア反政府勢力国民連合は、アサド政権を非難し、諸外国が直ちに
対応するように求めた。フランス大統領フランソワ オランドは、
国民連合に対する支援を拡大する、と予告した。一方ロシア外務大
臣セルゲイ ラヴロフは、フランス外務大臣ローラン ファビウス
とモスクワで会談した後、査察団の報告書は、化学兵器が使用され
たという事実を証明しているだけだ、と述べた。
4週間前の毒ガス攻撃では、1千4百人以上が死亡した。

     その他のニュース

オバマとロウハニが手紙をやりとり

米国とイランの間では、要人による外交的接触があった。イラン外
務省は、米国大統領オバマが送った選挙での勝利を祝う手紙に、イ
ランの新大統領ロウハニは返答した、と発表した。オバマはこの手
紙を書いたことを日曜日に認めた。米国とイランは、1980年にテ
ヘランの米国大使館が急襲されたあと、外交的な関係を絶ってい
た。現在両国はイランの核計画に関して対立している。西側は、イ
ランは核爆弾を製造していると推定しているが、イラン政府はこれ
を否定している。ロウハニは大統領選手から、西側との関係改善に
取り組んでいる。イラン政府は、来週国連総会と並行して、米国代
表部と会談する可能性があることを、否定しなかった。オバマとロ
ウハニは同じ日に、そこで会談する予定である。米国政府は、両大
統領の会談は現在、計画されていない、と発表した。

ルワンダの選挙ではカガメの政党が優位に

ルワンダの国会議員選挙では、大統領カガメ率いるルワンダ愛国戦
線RPFが、明確な勝利をする模様である。国家選挙委員会広報は政
府の新聞「ニュー タイムズ」紙に、投票の4分の3の集計後で、同
党が投票の約76%に達しており、社会民主党は13%、自由党は9%で
ある、と述べた。両党は今まで、カガミとの連立政権に参加してい
た。この発表によれば、野党PSインベラクリは、僅かに0.5%の得票
で、5%の障壁を突破することができなかった。同党は唯一の独立し
た野党と目されている。

フィリピン軍は民間人数十人を解放

フィリピン軍は、モロ民族解放戦線MNLFに対して攻撃を加え、こ
のイスラーム教徒反乱勢力の手から、数百人の民間人を解放した、
と発表した。同戦線は、南部の港町ザンボアンガを支配下に収め、
民間人を人質にしていた。軍は月曜日に攻勢を開始し、空からの攻
撃も行なった。その後、蜂起勢力は再び地上から追い払われた、と
軍広報は述べた。モロ民族解放戦線は、多数はカトリック信徒であ
るフィリピン南部で、イスラーム教徒の独立を求め、1970年代か
ら戦っている。同戦線は1996年に、より大きな自治を求め、独立
要求を断念した。




9月18日(水)

文芸批評家ライヒ・ラニツキ死去

文芸批評家マルツェル ライヒ・ラニツキが、93歳でなくなった。
「フランクフルト一般新聞」の発行責任者フランク シルマッハー
が、これを確認した。ライヒ・ラニツキは、数十年にわたり、ドイ
ツ文学界の中心的な権威と目されていた。1920年6月2日にポーラ
ンドで生まれたユダヤ人家族の息子である彼は、1938年にベルリ
ンで大学入学資格試験に合格したが、ナチは彼にポーランドへ戻る
ように指示した。ライヒ・ラニツキはワルシャワのゲットーを生き
延びた。1958年に彼はドイツに戻った。批評家である彼は、自ら
が中心となったテレヴィ番組「文学四重奏」で、大衆に名前を知ら
れた。多くの本に加えて、1999年に彼は自伝『我が人生』を出版
し、大いに売れた。口の悪い批評家である彼は高齢になるまで、定
期的に「フランクフルト一般新聞日曜版」に寄稿していた。ライヒ
・ラニツキはその成果に対して、多くの賞と名誉博士号で表彰され
た。2013年3月にフランクフルト在住のライヒ・ラニツキは、癌に
かかっていることを明らかにしていた。

     その他のニュース

露はシリア反乱勢力が毒ガスを使用した「新たな証拠」を入手

ロシア政府は、シリア政府から、イスラーム教徒反乱勢力が毒ガス
を使用したことを示す「新たな証拠」を得た、と発表した。これに
より、国連安全保障理事会で、シリア決議に関して、西側との合意
はさらに困難となった可能性が高い。副外相リャブコフは、シリア
外相ムアラムとダマスカスで会談し、シリアから得た新たな証拠
は、8月21日に首都ダマスカス近郊での化学兵器使用に、反政府勢
力が加担していたことを示している、と述べた。ロシアの通信社の
発表によれば、リャブコフは、国連の査察団を強く批判した。国連
が月曜日に発表した化学兵器使用に関する報告書は、「政治的、党
派的、一方的に扱われ」ている、との彼の言葉が引用されている。
米国、フランス、英国は、シリアが約束通りに化学兵器庫を開き、
破壊しないのであれば、アサド政権に対して軍事攻撃を含めて、自
動で制裁を科すと威嚇するように求めているが、ロシアは国連安全
保障理事会でこれを阻止している。

ドイツもシリアへ化学物質を輸出していた

ドイツは2002年から6年にかけて、化学兵器製造にも利用可能な化
学物質を、シリアに供給していた。これは、左翼党会派からの照会
に答えて、連邦政府が寄せた回答に基づくものである。政府発表に
よれば、2002/3年には40トンほど、2005/6年には97トン以上が
輸出された。権力者アサドの政府は、8月の毒ガス使用の際に、数
百人を殺害した、との容疑が持たれている。この化学物質には、い
わゆる「2つの使い道」のある物質が含まれており、民間用にも軍
事目的にも利用可能である。連邦政府によれば、シリアは当時、こ
の化学物質は民事用に利用するつもりである、と述べた。この納入
は、社会民主党と緑の党が政権を握っていた時期と、キリスト教民
主、社会同盟と社会民主党の大連立政権の時期に行なわれた、と連
邦経済省は「不慮の危険を全て慎重に調査した」として述べてい
る。

タリバーンはクンドゥーズ選挙委員会委員長を射殺

アフガニスタン北部では、急進派イスラーム教徒タリバーンは、ク
ンドゥーズ州独立選挙委員会の委員長を射殺した。警察の発表によ
れば、ドイツ国防軍が駐留するクンドゥーズ市では、2人がオート
バイからアマンに向けて発砲した。火曜日にはアマンはロイター通
信のインタヴューで、ヒンドゥクシ地方の安全状況は悪化してお
り、2014年に予定されている大統領選挙が危険にさらされている、
と警告したばかりであった。月曜日には正式に、4月の投票に向け
た選挙人登録が開始されていた。この選挙は、国際部隊撤退後に現
地軍が国家としての秩序を確保できるかどうか、試金石と目されて
いた。タリバーンの首領オマルは先日、この選挙を非難し、戦闘は
全ての外国人兵士がアフガニスタンを去るまで継続する、と発表し
ていた。タリバーンは、立候補者と投票所の係員への攻撃を命じて
いた。




9月19日(木)

マリはケイタを大統領に迎え出発を祝う

フランス大統領フランソワ オランドが臨席する中、マリは新大統
領イブラヒム ブバカール ケイタの就任を祝った。クーデタと武
装イスラーム教徒に対する勝利を経て、西アフリカの同国は新たな
出発を経験する、とオランドは首都バマコで述べた。数万人のマリ
人と、アフリカ諸国の元首が、同国最大の競技場での式典に出席し
た。フランスは1月に、砂漠の国である同国の北部を、アフリカの
部隊と共に再び制圧するために、以前の植民地に対して、1月に支
援を急いで行なっていた。イスラーム教徒反乱勢力は、軍事クーデ
タが進む中、この地域を制圧し、南部へと進軍するつもりであっ
た。オランドは、自分はずっと以前から直にケイタを知っている
が、「よい人物」である、と強調した。公式にはケイタは2週間前
に就任の宣誓をしていた。

     その他のニュース

左派のラッパー殺害後にギリシアでは暴動

ギリシアでは「支出削減政策に反対する長期的な戦い」を標語に掲
げて、公勤務分野で全国で行なわれているストは2日目に入った。
国家公務員の大量解雇計画に反対する労働争議は、主として官庁、
学校、病院で行なわれている。スト初日の水曜日には、アテネでは
広い層からの参加者を得て、抗議行動が生じた。この抗議活動は平
和的に行なわれた。しかし左派陣営のあるラッパーが、極右によっ
て殺害されたことで、情勢は過熱した。34歳の活動家フィサスが火
曜日夜にピレウス近郊で刺し殺されていた。外国人を敵視するネオ
ナチ政党「黄金の夜明け」の一員が、この犯行を行った事を認め
た。いくつかのギリシアの都市では、数千人がファシズムに反対し
てデモを行なった。極左陣営と警察が路上で衝突した。

EUの警官がコソヴォで射殺される

コソヴォではEUの警察および司法使節団EULEXの1員が射殺された。
同使節団が保有する2台の自動車が、アルバニア人国家であるコソ
ヴォのセルビア人が主に住む北部で、待ち伏せを受けた、と同使節
団はプリシュティナで発表した。リトアニア出身の警官が、ミトロ
ヴィッツァのびょいんで、銃撃による負傷が原因で死亡した。EU使
節団は、この襲撃犯の大捜査を開始した。動員されたEUの部隊は、
2,250人体制で、2014年6月までが活動機関である。ドイツ国防軍
も、バルカン国家であるコソヴォの治安維持軍の一員として、現地
にいる。

エジプト軍はイスラーム教徒が支配する村に迫る

エジプト軍は、武装したイスラーム教徒が保持する砦に、二度目の
大きな攻撃をかける構えである。朝には、首都カイロの南にあり、
蜂起勢力が支配下に置く村ケルジャサフに押し寄せた。国営放送局
は、強力な部隊が警察と共に、失脚したイスラーム教徒の大統領ム
ルシの支持者も含む「テロ分子」対策に打って出た、と報じた。激
しい戦闘では、警察指揮官1人が死亡した。大規模な手入れが行な
われ、この地域で先日13人の警官を殺害した戦闘員の捜査が行なわ
れた。月曜日にはすでに兵士たちが、同国中心部にある武装したイ
スラーム教徒が支配するデルガ市を、選挙していた。この町は1ヶ
月前からムルシの信奉者の手に落ちていた。




9月20日(金)

イエメンでは軍に対する攻撃で死者多数

様々な報道によれば、イエメン南部で軍および治安部隊に対する攻
撃が行なわれ、30人から56人ほどが死亡した。シャブワ州の軍事基
地ナシャマで、2だの自動車爆弾が破裂した。そのほか、マイファ
ー市の軍事基地が攻撃を受けた。さらに攻撃犯は、兵士を人質に取
った、とのことである。イエメン当局は、ほぼ同時に行なわれた攻
撃の背後には、テロ組織網アラビア半島のアル カーイダAQAPが潜
んでいる、と推定している。今までのところ、この犯行を行なった
事を認めた組織はない。
イエメンは過去数年、アル カーイダの急進派が帰還し、作戦を遂
行する場所ととなっている。西側の秘密情報部は、この組織が現
在、アル カーイダの最も危険な支局の一つである、と見ている。

     その他のニュース

イランはシリア紛争を仲裁すると申し入れる

イラン大統領ロウハニは、シリア内戦の仲裁役を務めると申し入れ
た。彼は「ワシントン ポスト」紙に寄稿し、シリア政府と反政府
勢力の間の対話を実現するのを、手助けするつもりである、と述べ
た。イラン政府は、大統領アサドの密接な同盟国と目されている。
米国はイランが、シリア政府に武器と資金を支援している、と非難
している。

米国はシリアに関する国連の決定を急ぐように求める

米国外相ケリーは、米国とロシアが作成したシリアの化学兵器破壊
に関する計画を、国連が迅速に後押しするように迫っている。彼
は、国連安全保障理事会は来週に行動しなければならない、諸外国
がはっきりした方向性を示すことが必要である、と述べた。ニュー
 ヨークでは、同理事会で拒否権を持つ大国が、決議に関して議論
をしている。米国とロシアが取りまとめた計画には、シリア政府が
化学兵器を1週間以内に公開し、その後2014年中頃までにこれを破
壊する、という内容が含まれている。米国、フランス、英国の提案
は、シリアがこの養成を守らない場合には、暴力行使を容認してい
る。ただし外交官は、ロシアがこれを阻止する、と見ている。この
間にシリア副首相ジャミルは、同国政府は内戦で今後しばらくは勝
利することはできない、と認めている。彼は「ガーディアン」紙
に、武装した反政府勢力も政府も、相手に勝利することはできな
い、と述べた。

教皇「教会は性道徳を制約しない」

教皇フランツィスクスは、カトリック教会に対して、同性愛者と離
婚した人に、慈悲の心を持って対処するように求めた。イエズス会
の複数の雑誌に載ったインタヴューの中で彼は、新たな近郊が見い
だされなければ、教会の道徳的な枠組みは砂上の楼閣のように崩壊
しかねない、と述べた。彼は、カトリック教会は公式の態度を変え
てはいないが、同性愛者と離婚した人に寄り添わなければならない
し、「彼らの生活条件に応じて」彼らを判定しなければならない、
と述べた。またフランツィスクスは、堕胎の措置を受けた女性に対
して、斜面を与えることに理解を求め、女性が教会にもっと頻繁に
来られるようにし、また重要な決定が下されるような場所にも居合
わせられるようにすべきだ、と述べた。さらに彼は、カトリック教
会は性道徳の問題関して、立場を固定すべきではない、とも述べ
た。




9月21日(土)

選挙戦の最終局面で各党は1票をめぐり戦いを続ける

連邦議会選挙の最終盤で、ドイツの各党はさらに、まだ決断をして
いない市民の支持を得ようと努力した。最新の世論調査では、保守
派自由主義の連立与党キリスト教民主、社会同盟と自由民主党が、
野党社会民主党、緑の党、左翼党とほぼ一線である。連邦首相でキ
リスト教民主党党首のアンゲラ メルケルはベルリンで、「多くの
実績」のある「キリスト教民主、社会同盟と自由党」の連立の継続
を訴えた。ただし、自由党が日曜日の投票で、そもそも5%の壁を越
えられるかどうかは不明である。社会民主党の筆頭候補ペーア シ
ュタインブリュックは、フランクフルト アム マインで、メルケ
ル政権を緑の党と共に解体する、との目標を強調した。ただし社会
民主党、緑の党、左翼党の3党による連立を行なう可能性を、彼は
否定した。それによりメルケルが連邦首相に留任し、おそらくはキ
リスト教民主、社会同盟と社会民主党の大連立を率いることになり
そうだ、と見られている。大連立は2005年から9年までも政権を担
当した。
日曜日には6千2百万人のドイツ人が選挙に参加する。投票所は中部
ヨーロッパの夏時間の8時から18時に開かれる。

     その他のニュース

ナイロビの商業施設で襲撃事件 死者発生

武装した者たちがケニアの首都ナイロビの商業施設を武装した上で
襲撃した。米国の報道テレヴィ局CNNは赤十字の話として、少なく
とも20人が死亡、50人ほどが負傷した、と報じた。それによれば
覆面をした18人が建物に押し入り、周囲に向けて発砲したほか、人
質も取った、とのことである。治安部隊はこの商業施設を包囲し、
出撃準備を整えている、と警察広報は発表した。

シリアは火家具兵器の武器庫に関する情報を提出

シリアの武装解除計画に合意が成立してから1週間、シリア政府は
最初の条件を満たした。米国とロシアが設定した期限が切れる直前
に、アラブ国家である同国は、自らが保有する化学兵器の武器庫に
関する情報を、国連の協力組織に引き渡した。デン ハーグの化学
兵器禁止機構OVCWは、この資料を現在検討中である、と発表した。
米国とロシアは先週土曜日、シリア大統領アサドに、化学兵器の保
有量を公表するために、1週間の時間的猶予を与えていた。これら
の武器は諸外国による監視下に置き、破壊する予定である。シリア
野党はこの間に、イラン大統領ロウハニの仲裁の申し入れを、「信
用できない」として却下した。「シリア国民連合」は、イランが政
治的、軍事的、経済的にアサド体制を支援することで、イランが問
題の一部とすらなっている、と強調した。

パキスタンはタリバーンの重要人物を釈放

パキスタンはイスラーム教徒タリバーンのアフガニスタンにおける
元副首領バラダルを釈放した。パキスタン外務省は、「アフガニス
タンでの和解の過程を単純化することが重要だ」と発表した。アフ
ガニスタン大統領カルザイは、タリバーンとの和平交渉を進めてい
るが、バラダルの釈放をずっと以前から求めていた。バラダルは
2010年にパキスタンで逮捕される前から、アフガニスタン政府は
数ヶ月にわたり、バラダルと交渉をしていた模様である。




9月22日(日)

ドイツ選挙 拮抗した選挙結果が予想される

ドイツでは連邦議会選挙が行われる。6千2百万人ほどの有権者が、
票を投ずるように求められている。投票所は18時(中部ヨーロッパ
時間)に閉められ、その後選挙結果の最初の予想が公表される。連
邦首相アンゲラ メルケルは、キリスト教民主、社会同盟と自由民
主党の保守派自由主義連立政権の継続という目標を掲げている。し
かし、自由民主党が5%の壁を乗り越えて、国会議員を出せるかどう
かは不明である。最新の世論調査によれば、キリスト教民主、社会
同盟と自由民主党の与党陣営と、社会民主党、緑の党、左翼党の野
党各党がほぼ拮抗している。しかし首相候補としてペーア シュタ
インブリュックを擁する社会民主党と、緑の党は、左翼党を加えた
三党連立の可能性を否定したが、それは両党は連邦政治では、左翼
党とは協力する意向がないからである。そのため、キリスト教民
主、社会同盟と社会民主党による大連立が再び結成される可能性が
あるが、2005年から9年にかけてメルケルは大連立を率いていた。
連邦議会選挙と並行して、ヘッセン州でも州議会選挙が行なわれ
た。州首相フォルカー ブーフィエは、キリスト教民主同盟および
自由民主党からなる現州政府の継続を疑っていない。対立候補トル
ステン シェーファー・ギュンベル(社会民主党)は緑の党と連立
政府を結成する意向である。

     その他のニュース

パキスタンの教会が襲撃を受け死傷者多数

通信社の報道によれば、パキスタン北西部のキリスト教教会が襲撃
を受け、少なくとも60人が死亡、1百人を超える信徒が負傷した。
この事件は自殺攻撃犯2人が、日曜日の礼拝が終わるのにあわせ
て、教会の前で爆死した、と警察は発表した。今まで犯行声明を出
した者はいない。ただしこの地域では、攻撃はタリバーンの組織に
よって、繰り返し行なわれている。パキスタンのキリスト教徒は、
諸外国が問題視している同国の神の冒涜に関する法律に基づいて、
差別を受けている、と訴えている。

国連はナイロビの襲撃事件を厳しく非難

国連安全保障理事会は、ケニアの首都ナイロビの商業施設が襲撃を
受け、流血の事態となったことを、きわめて厳しくで非難した。同
理事会はニュー ヨークで、テロ行為は諸国の平和と安全にとって
最大の危機の一つであり、これは何を持っても正当化できない、と
述べた。政府の最新発表によれば、この攻撃では少なくとも59人が
死亡し、その中には外国人も含まれており、負傷が原因で死亡した
人も少なくない。警察の発表によれば、土曜日に武装した18人の攻
撃犯が、「ウェストゲイト」ショッピングセンターに押し入り、彼
らはあたりを銃撃し、複数の人質を取ったが、今なお急進派の人質
になっている者もいる。10人から15人の犯人が、この建物の中に立
てこもっている、とケニア内相レンクは述べた。隣国ソマリアで作
戦活動をとるアル・シャバーブ民兵が、この犯行を行った事を認
め、この襲撃はケニア民兵がソマリアのイスラーム教徒との戦いに
参加したことに対する報復である、と述べた。

シリア反政府勢力には和平交渉に参加する用意がある

シリアの反政府勢力は、ロシアと米国が計画したジュネーヴでの和
平会議に参加する用意が原則的にはある、と予告した。国民連合議
長ジャルバが国連安全保障理事会に宛てた書簡の中で、全ての参加
者の目標が、全権を持つ移行政権の樹立でなければならない、と述
べた。シリアの反政府勢力は、大統領アサドが移行政権の中で、何
の役割も果たすべきではない、と主張している。しかしアサド自身
は、今までのところ、権限を放棄するとは発表していない。連邦政
府は現在のところ、シリア紛争解決のために、新たな外交的な手段
をとるつもりはない。外相ヴェスターヴェレは、内戦に軍事的に勝
利することはできないとの認識が、全ての勢力で育ってきたよう
だ、ドイツは来週国連総会で、シリアの停戦に向けて「全力を挙げ
る」つもりだ、と予告した。




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