9月16日〜22日のオーストリアのニュース



9月16日(月)

     国外ニュース

国連のシリア報告書「毒ガス使用のはっきりした証拠」

国連の兵器査察団は、シリアで毒ガスが使用されたことを確認し
た。国連安全保障理事会に月王美に提出された報告書の中で、8月
21日にシリアの首都ダマスカス近郊で、神経ガスサリンが使用され
たことを「はっきりした、そして説得力を持つ」証拠がある、と記
されている。それによればこのガスは地対地ミサイルで発射され、
犠牲者の中には「多くの子供を含め、民間人がいる」とされてい
る。誰が犯人であるかという問には、この報告書は答えていない。
安全保障理事会では、決議を巡る対立がまだ続いている。

     国内ニュース

特別会議が3つ開かれ国会は選挙戦の舞台と化す

汚職と教員法 これが緑の党とシュトローナハ班が火曜日と水曜日
の国民評議会の特別会議に諮る重大議題である。自由党も、統合と
社会福祉をめぐる特別会議を計画している。これにより国会は、選
挙まで最後の2週間、選挙戦の舞台となる。政府が会議を実際に
は、法律を可決するために利用するかどうかは疑問視されている
が、この実現できない計画の一覧表は長い。




9月17日(火)

     国外ニュース

国連で拒否権を持つ大国のシリア協議は成果なし

国連安全保障理事会に常時議席を持つ5箇国は、昨晩シリア紛争に
ついて協議したが、前進を見せることはなかった。ロシア、米国、
中国、フランス、英国の大使は、1時間にわたる話し合いの末、翌
日に会合を行うことで合意した、とニュー ヨークの外交官は発表
した。この話し合いでは、シリアの化学兵器庫を、諸外国の監視下
に置き、その後破壊するとする決議が取り上げられる。

     国内ニュース

ニーダーエスターライヒの凶行 農家が捜索を受ける

ニーダーエスターライヒ州では、夕方から大規模な動員が行なわ
れ、ある男の農場へ立ち入って捜査が行なわれている。この男は警
官3人と看護人1人を殺害した、とされている。容疑者はこの農場に
立てこもった。警察は、「現状を維持して家捜し」が実施されてい
る、と発表した。これより前には、装甲車が農場前に到着してい
た。容疑者が生存している最後の兆候は、午後に発見された。特別
部隊コブラは建物の捜索が困難である、と評していた。ただしこれ
以上の人質がいる懸念はない。




9月18日(水)

     国外ニュース

くず鉄と財宝 難破船「コスタ」をめぐる競争

ジリオ島は一方では、20ヶ月前から32人の死者を出した「コスタ 
コンコルディア」の難破が、間もなく撤去されるので喜んでいる。
他方この事故船を購入しようと待っている者もいる。イタリアの
「レプブリカ」社は水曜日に、この船をめぐり本格的な「戦争」が
始まった、と報じた。この豪華客船の解体は、数ヶ月にわたり数百
人に職を与えるほどの大きな商売である。所有者にとってはこの船
は、もはや商売にはならず、もう一度多額の出費を覚悟しなければ
ならない。この解体作業は、技術的には単純な課題ではない。

     国内ニュース

凶行の捜査 巨大武器庫が疑問を招く

ニーダーエスターライヒ州メルク近郊のグロースプリールでの凶行
を受け、投入された部隊が、犯人の農家で巨大な武器庫の現状を確
保した。密猟者と見られるこの犯人は地下室に、ライフル銃100丁
と多くのピストルの他、弾薬および狩猟用付属品をため込んでい
た。警官たちはさらに、盗まれた物品や記念品を建物内で発見し
た。これら押収品は、犯人アロイス H.を、未解明の家宅侵入およ
び放火と結びつける可能性がある。




9月19日(木)

     国外ニュース

ドイツ国会議員選挙 票集めは独自の活力を得る

ドイツの選挙戦は初めはなかなか動きが見られなかったが、投票ま
で数日となり、新たな活力が選挙戦に加わってきた。現在の世論調
査によれば、連立与党キリスト教民主、社会同盟と自由民主党が
は、もはや過半数を持っていないが、左派3政党も同じ情勢であ
る。首相アンゲラ メルケルはずっと、現連立政権を維持すること
を望んでいるが、それは大きく揺らいでいる。さらにドイツ選挙法
は、連立両党の選挙戦に独自の活力を与えている。有権者が持つ
2票が2党に分けられる可能性があるが、それは自由民主党とキリス
ト教民主同盟が事実上勧めていることである。

     国内ニュース

シュトラーヒェ対ブーハー 対立点を長時間かけて模索

「私たちはちょっと論争し始めるべきでしょう。さもなければこの
議論は楽しいものにはなりません。」未来同盟党首ヨーセフ ブー
ハーはテレヴィ対決でこのように述べて、自由党党首ハインツ・ク
リスティアン シュトラーヒェとのテレヴィ対決で、大部分を占め
たそれぞれの主張を締めくくった。かつては同じ党に属した2人
は、不動産、行政改革、予算、EUなどの問題だけでなく、ハイダー
の遺産をどのように圧かという問題でもにた論調であった。シュト
ラーヒェが未来同盟に対して、国民評議会議員の引退が近いと予告
した時でさえ、ブーハーが近々行われる選挙によい兆候であると発
言しても、緊迫はしなかった。




9月20日(金)

     国外ニュース

ボコ ハラムの攻撃 テロはナイジェリア首都に及ぶ

急進派イスラーム教徒の一派ボコ ハラムとナイジェリア政府の戦
闘は、新たな局面に入った。今年初めて、イスラーム教徒テロ組織
に属する者たちが、首都アブジャの治安部隊と、銃撃戦を行なっ
た。ナイジェリア政府は先に、対処の速度を上げて、全力でこのイ
スラーム教徒たちに対処している。公式発表によれば、同国北東部
での大量殺害では、今までに知られているよりも遙かに多くの人が
殺され、その数は1百人を越えるとの声がある。

     国内ニュース

金属産業の賃金交渉が対立の中で始まる

誰が、いつ何を要求するか。昨日金属産業の賃金交渉が始まった
が、この点が対立して暗い影を投げかけた。労働組合は、いつも通
り金属産業使用者側の6つの連合体に、経済会議WKOeで自ら出した
要求の一覧表を手渡した。6連合のうち3つは、合同で交渉をする理
由がないとみていた。これら3連合は交渉初日に、この要求を受け
取る意向である。いずれにせよ彼らが要求を受け取ったら、待ち受
ける連合に手渡すのと同時に、他の3連合にメイルが打たれた。




9月21日(土)

     国外ニュース

ドイツの選挙 選挙前日の夕刻も緊迫は続く

およそ6千2百万人のドイツ人が、土曜日に連邦議会議員選挙に臨
む。数週間前には、首相アンゲラ メルケルは、自らのキリスト教
民主同盟と共に、揺るぎがないように見えた。しかし選挙戦を終え
るにあたって、情勢は緊迫している。以前から生彩がないと見られ
ていたペーア シュタインブリュックは、社会民主党の筆頭候補と
して、挽回の試みを開始することができた。しかし選挙の動向を決
定するのは「小政党」の結果である。1年前にはまだ高い人気であ
ったが、現在は自由民主党同様、低空飛行である。左翼党は若干支
持を増やしており、ヨーロッパに批判的なAfDが連邦議会に議席を
獲得すれば、全ての計画がご破算になる可能性がある。

     国内ニュース

グライナルム・トンネルの2つ目の坑の建設が始まる

高速道路財源株式会社ASFINAGは、ピュールン高速道路のグライナ
ルム・トンネルの2つ目の坑の建設に、正式に着手した。A9高速道
路は2019年までに、オーバーエスターライヒ州のフォアアルペンク
ロイツとシュタイアーマルク州のシュピールフェルトをつないで、
全面開通することになっている。新トンエルは約8.3キロで、
2017年夏には通行可能となる。その後、古い方の1978年開通の1つ
目の坑は清掃をし、技術的に設備を改善するが、それには2018年末
までかかる。第2坑の計画は、2011年には始まっていたが、土曜日
に行なわれた鍬入れ式で、建設機械が今後3年かけて片麻岩と粘板
岩を掘り進むことになる。




9月22日(日)

     国外ニュース

メルケルは大勝 「絶対多数」が取れるかどうか

ドイツ首相アンゲラ メルケルと、彼女が率いるキリスト教民主同
盟にとって、大勝の夜であった。ただし僅かに完璧ではない。最終
得票予想によれば、キリスト教民主、社会同盟は、42%の票を獲得
したが、絶対多数には届かず、大勝であった。メルケルが失ったの
は、連立相手だけである。自由民主党は5%の壁を突破できず、連邦
会議の議席を失った。連立を組める相手は、25.5%の票を集めた社
会民主党と、8%の票を集めた緑の党、それに第4党の左翼党であ
る。ヨーロッパに批判的なAfDは、連邦議会入りをぎりぎりで逃
し、これも話題となった。

     国内ニュース

新たな移民政策 警察はヴォティーフ教会から立ち退かせる

数ヶ月前から解決の見通しもないまま、「聖母マリアのしもべ会」
修道院で待ち続けていたパキスタン人難民をめぐる事態が、日曜日
に切迫した。難民の集団は、再びウィーンのヴォティーフ教会に戻
った。午後には警察は、大司教区の要請を受け、教会から彼らを排
除した。カリタスと緑の党は難民に対して、元の修道院に戻るよう
に呼びかけていた。内務大臣ヨハナ ミルク・ライトナー(国民
党)は、難民問題の担当者が、「事態から目をそらしている」と非
難した。




今日のニュースへ

過去のニュース(目次)へ inserted by FC2 system