12月2日〜8日のオーストリアのニュース



12月2日(月)

     国外ニュース

タイでの流血の抗議活動 観光客に対する危険が高まる

当初は平和的に行なわれていたタイ政府に対する抗議活動は、週末
には流血を伴う暴力に転換した。月曜日にもデモ隊と治安部隊の路
上での市街戦が、緩むことなくさらに進展した。石が飛び、催涙ガ
スのボンベが爆発し、放水車とゴム弾が使用された。バンコクの情
勢はますます観光客も危険に巻き込んでいる。旅行の警告は出され
ていないが、外務省は月曜日に、「安全面での危険が高まってい
る」と警告した。

     国内ニュース

予算不足の問題で緑の党はフェクターを訴える方針

緑の党は、財務大臣マリーア フェクター(国民党)遺体して、予
算不足問題に関して、閣僚弾劾を提案する方針である。党首エーフ
ァ グラウィシュニヒによれば、緑の党は自由党と共同で提案した
国民評議会特別会議の中で、閣僚弾劾の動議を提出する方針であ
る。緑の党はフェクターが連邦の財政状況を意図的に誤って発表し
た、と避難している。特に緊急に国有化された倒産したヒュポ銀行
に関するフェクターの発表が、緑の党の不興を買っている。グラウ
ィシュニヒは、フェクターが情報を「知りながら無視」し、財政の
枠組みの中で「意図的に誤った数字に合わせて調整した、と述べ
た。




12月3日(火)

     国外ニュース

NSA事件で「ガーディアン」紙が捜査の標的に

緊張感を持って見守られていた英国下院の調査委員会の公聴会で、
「ガーディアン」紙の編集長アラン ラスブリッジャーは、スノウ
デン事件の成り行きを、火曜日に弁護した。彼は、「国民の安全に
対する危険」についても何も知らない、と表明した。しかし新聞報
道によれば、「ガーディアン」紙は、担当する官庁の標的になって
いる。特にスノウデン事件に取り組んだ記者が、英国の反テロ法に
抵触した可能性があるかどうか、調査が行なわれている。

     国内ニュース

社民党と国民党の交渉は停滞

連立交渉の状況に関して、社会民主党と国民党からは全く異なるこ
とが聞かれる。社会民主党は、クリスマスまでに新政権が成立す
る、と断固たる自信を示しているが、国民党は副首相ミヒャエル 
シュピンデレガーの交渉役は、話し合いの進展に関して遙かに少な
いことしか成し遂げられていない、交渉は「粘り強く厄介な」進ん
でいる、と述べた。ウィーン市長ミヒャエル ホイプル(社会民主
党)は、国民党に向けて、「遊戯」を止めるように呼びかけた。シ
ュピンデレガーは水曜日、連邦大統領ハインツ フィッシャーの所
に行く予定であるが、おそらく彼には交渉の前進が少ない、と伝え
ることになる。




12月4日(水)

     国外ニュース

米国ファストフード店労働者が立ち上がる

1年以上前に、ニュー ヨークのファストフード店網の2百人ほどの
従業員が、より高い賃金を求める戦いで、初めテストを行なった。
抗議活動はそれ以降激しさを増し、木曜日には予定されたストライ
キが、米国の100を越える都市で、今まで最高の盛り上がりを見せ
た。米国のファストフード業界は、過去最大のストライキに直面し
ている。低い賃金の従業員の数が増えているため、米国はおそらく
新たな労働争議の始まりの時点に立っている。

     国内ニュース

ローパトカは連立交渉の「速度を上げる」よう求める

社会民主党が、政権交渉を早期に取りまとめることを求めているこ
とを受け、国民党の政務次官ラインホルト ローパトカは水曜日、
交渉の速度を上げるように求め、「この間交渉はあまりにゆっくり
と進行している」とテレヴィ番組で述べた。「私たちが速度を上げ
れば」クリスマスまでに連立交渉が成立する可能性はあるが、「個
々の問題であったように、堂々めぐりになれば、そうはいかない」
と彼は述べた。今までに成功している点は「きわめてすばらしい
が、まだあまりに少ない」と社会民主党に「より大きな動き」を求
めた。社会民主党との協力に関する選択肢について、自分は考えて
いない、と断言したが、彼は付け加えて「目標を達成するのは、日
々困難になる」とも述べた。




12月5日(木)

     国外ニュース

避難と混乱 大暴風雨「クサヴァー」は北部ヨーロッパを荒らす

避難、数万の家庭が停電、鉄道と飛行機の欠航。巨大暴風雨「クサ
ヴァー」が、混乱と破壊をヨーロッパ北部にもたらしている。英国
とデンマークでは、今までに3人が死亡した。ベルギーでは、フラ
ンドルの沿岸に住む2千人以上が、安全な場所に避難した。ドイツ
でも暴風雨警報が出されている。ハンブルク空港では、多くの便が
欠航した。ウィーンへの接続便も影響を受けている。金曜日までク
サヴァーは暴れ回るものと見られている。

     国内ニュース

ブーレスは拒絶 ラムザオアーは高速道路料金問題で強固な姿勢

ドイツが外国人に対してだけ高速道路の交通量を導入する計画を立
てているが、これを巡る対立は続いている。ドイツ交通大臣ペータ
ー ラムザオアー(キリスト教社会同盟)は、木曜日のEU閣僚評議
会で、オーストリアとオランダからの批判に反論した。より多くの
国がドイツに苦情を申し入れれば入れるほど、ドイツでトラック通
行料金に賛成する声はますます強くなる、とラムザオアーは頑固に
述べた。オーストリアの閣僚ドーリス ブーレス(社会民主党)と
の話し合いでも、ラムザオアーは厳しい態度を続けている。一方、
ザルツブルク空港に関する対立では、意見の歩み寄りが見られる兆
しがある。




12月6日(金)

     国外ニュース

反プーチンのホドルコフスキーは新たな訴訟の可能性

ロシア最大の反逆者ミハイル ホドルコフスキーは、恩赦を受ける
可能性がある、との噂が数日前から広がっているが、金曜日にはこ
れは幻想であることが明らかになった。逆に検察は、大統領ウラジ
ミール プーチンと最も激しく対立する人のひとりである彼に対し
て、新たないくつかの操作をオーケーない、新たな訴訟が起こされ
る可能性がある、と発表した。来年夏には、ホドルコフスキーの数
年間にわたる自宅拘留が終了する。人権活動家は、ホドルコフスキ
ーに対する措置は政治的な動機によるものだ、と繰り返し批判して
いる。

     国内ニュース

連立交渉では国民党にとっては重要6項目が未解決

国民党は金曜日の投函部会の後、連立交渉では今なお重要7項目が
未解決である、と見ている。この中には、手強い予算、年金、統合
措置、民営化も含まれる。しかし国民党は、連立相手である社会民
主党への対案とは見ていない。社会民主党会派長アンドレアス シ
ーダーは、残った問題の中には「大きすぎる問題はない」ようだと
述べている。彼の見方によれば、連立は数日以内に成立する。




12月7日(土)

     国外ニュース

チャベスから混乱に マドゥロの危機戦略が試される

国がスーパーマーケットでの値下げを指示し、クリスマスの催しを
早期に行うほか、幸福省を設置した。ベネズエラ大統領ニコラス 
マドゥロは、人目を集める措置を講じて、人気のあった前任者フー
ゴ チャベスに全くひけを取っていない。しかしベネズエラでは、
チャベス死去の後、情勢が大きく変化している。立ち上がろうとの
声はもはや聞こえなくなっており、石油の豊かな同国はむしろ歴史
上最悪の経済危機の一つと戦っており、ますます混乱に沈んでい
る。これからマドゥロの危機戦略が試される。この戦略では先日起
きた電力不足が、悪しき前兆と見られている。

     国内ニュース

シュトラーヒェは96.32%の票を集めて自由党党首に再選

ハインツ・クリスティアン シュトラーヒェは、グラーツでの党大
会で、96.32%の支持を集めて、連邦自由党党首に再選された。
497人の代議員のうち、489票が有効であった。うち471票がシュト
ラーヒェを支持するもので、18票が反対であった。これで彼は5期
連続で同党首を務めることになる。2011年には94.36%の支持であっ
た。党大会では彼の代理5人も選ばれた。ノルバート ホーファ
ー、ハーラルト シュテファン、ヨハン グーデンスとマンフレー
ト ハイムブーフナーが、再任された。新たない党中枢部に選ばれ
たのは、シュタイアーマルク州選出の国民評議会議員マリオ クー
ナセクで、6月にニーダーエスターライヒ州党首を辞したバルバラ
 ローセンクランツの後継者になった。




12月8日(日)

     国外ニュース

南アフリカでの国葬 マンデラの業績を評価する訴え

日曜日に南アフリカでは、国を挙げて祈りを捧げ、亡くなった元大
統領ネルソン マンデラを悼む1週間の国葬が始まった。数百万人
が、教会、モスク、シナゴーグに押し寄せ、「国民の父」を追悼し
た。大統領ジェイコブ ズマは演説の中で、南アフリカはマンデラ
がいない時代がついに北、と述べた。彼は緊急に、ノーベル平和賞
受賞者であるマンデラの理想を、カリスマ的な存在がなくても守る
ように訴えた。火曜日の葬儀には、外国から誰が参加するか、誰が
代表となるか、この間にはっきりしてきた。

     国内ニュース

新中等学校に関して野党はシュミートを攻撃

週末には自由党、緑の党、シュトローナハ班は、会計検査院の報告
書を利用して、退任する教育大臣クラオディア シュミート(社会
民主党)に攻撃を行なった。報道雑誌「プロフィル」で引用された
報告では、会計検査院は新中等学校が導入されれば、評価の方法が
失なわれ、「広範な財政的な影響」を与えるこの措置を行なうため
の「中心的な決定の土台」がなくなることを批判した。自由党はシ
ュミートを批判して、この計画はまさにイデオロギー的な理由で進
められた、と述べている。緑の党は「欺瞞」である、と述べ、シュ
トローナハ班は、社会民主党と国民党には、学校制度の非効率性の
責任がある、と述べた。




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