12月9日〜15日のオーストリアのニュース



12月9日(月)

     国外ニュース

会社の改造 EADS社は数千人を解雇

航空宇宙飛行の大企業EADS社は、抜本的な改造を行ない、これで数
千人の雇用が失われる。様々なヨーロッパの拠点が統合され、5千
8百人合わせてが解雇される、とのことである。2014年にエアバス
社へと解消される同社は、特に弱体化している武装部門に活性化す
るつもりである。同社社長トム エンダースは、厳しい支出削減を
すでに予告し、特に武器分野は、各国の支出削減の圧力とその結果
の受注減少の影響を受けている、とも語った。

     国内ニュース

教員勤務法 一般高等教育では当面ストは行なわれない

計画中の教員勤務新法に対する抗議から、当面一般高等教育ではス
トは行なわれない。自営業者労働組合が、12月16日の警告ストを求
める動議は、一般高等教育連邦執行会議で拒否された。ただし勤務
法が「主要な批判点全てで修正がないまま」可決される場合には、
ストライキの呼びかけは決定された。一般高等教育労働組合会長エ
ッケハルト クイン(FCG)は、APA通信に対して、主要な批判点の中
には、同じ賃金で「一部は極端に大きな」授業の義務の増加や、授
業時間あたりの給与引き下げ、大学卒業の能力による雇用をうけ、
高等教育機関で授業をする要件の引き下げ、経験のない科目や別の
種類の学校へ拘引が派遣されることが含まれる。




12月10日(火)

     国外ニュース

マンデラの葬儀 国民の英雄との感動的な別れ

政界の世界的な有名人が、火曜日に南アフリカの国民の英雄ネルソ
ン マンデラに、彼の政治的な功績を感情的に賞賛して、別れを告
げた。雨、厳重な安全対策、交通状況による支援にもかかわらず、
1百人ほどの各国首脳の他、数千人の南アフリカ人が、ヨハネスブ
ルクでの公式式典に出席した。FNB競技場で繰り返し民衆は、彼ら
の「マディバ」の栄誉をたたえる感動的な演説の間中も、大きな歓
声を上げ、まだ南アフリカの不人気の大統領ジェイコブ ズマの登
場に反対して、情熱的に叫び、抗議した。

     国内ニュース

連立協議 社民党と国民党は何を計画しているのか

連立交渉は今週、まだ中止の可能性がある。今までのところ、外部
にはほとんど具体的なことが漏れ出てこなかった。ただし社会民主
党と国民党のいくつかの計画は、すでに確定している模様のであ
る。これには、増税、年金受給年齢の引き上げ策、児童の午後の世
話、国営持ち株会社OeIAGの改革が含まれる。未解決の問題は、学
校、家族支援、国営企業の民営化である。大規模な改革計画の多く
は、今後おそらく作業班を作って、取り組むことになる。




12月11日(水)

     国外ニュース

イタリア首相レッタは信任投票で勝利

イタリア首相エンリコ レッタは、国会での2回の信任投票に勝利
し、以前の協力者シルヴィオ ベルルスコーニに政治的な打撃を与
えた。下院に続き昨日は上院も、社会民主党所属のレッタが信任さ
えた。元首相ベルルスコーニが、保守派の支持者の一部と共に野党
に転じたことを受け、レッタは政権に参加する議員多数の支持を得
るつもりであった。出席した下院591人から、379人がレッタを支持
し、212人が反対した。上院では彼は173票の支持を取り付け、これ
は絶対多数を22票上回った。47歳の彼は4月から首相を務めてい
る。

     国内ニュース

連長時間の交渉で連立協議は最終段階へ

連立交渉は最後の段階にある。木曜日には合意が成立する可能性が
ある、と水曜日午後には発表があった。これより前に両党首ウェル
ナー ファイマン(社会民主党)とミヒャエル シュピンデレガー
(国民党)は、中心議題について7時から夜まで交渉を続ける、と
発表した。噂になっている「意見の相違点」は、国営企業の民営化
と予算である。一方たばこや自動車などの増税計画に関する対立は
解消した。具体的な人事は、公式には議題とはならなかったが、ゆ
っくり閣僚名簿が完成しつつあるようだ。




12月12日(木)

     国外ニュース

ラホイはカタルニアでの住民投票を拒否

スペイン首相マリアーノ ラホイは、カタルニア地方政府が2014年
11月に予定しているこの地域の独立に関する住民投票を拒否してい
る。彼はEU評議会議長ヘルマン ファン ロンパイと話し合ったマ
ドリードで今日、この住民投票は「行なわれない」と述べた。この
ような住民投票は、「いかなる議論も交渉も行なわれ」ないままで
ある、と述べた。カタルニア地域の大統領アルトゥル マスは、こ
の住民投票の期日を、事前に発表していた。彼によれば、この投票
の最初の質問は「カタルニアが一つの国家になることをあなたは望
むか」と言うことである。これに賛成が得られれば、第2の質問
は、「この国家が独立することをあなたは望むか」というものであ
る。カタルニア議会はマスのキリスト教民主同盟が最大勢力で、こ
れに加えて左派国民主義政党ERCが多数を占めている。他の点では
政治的な意見の違いがあるものの、両党はこの地域のマドリードか
らの大規模な独立を支持している。

     国内ニュース

国民党は連立を認める

連立政権に参加する国民党の党委員会は木曜日、大連立の再開を認
めた。ただし興奮は抑えめであるが、連立協定は全会一致で可決さ
れた。今のところ国民党からどの大臣が出るかは未定であるが、農
業大臣は決まっている模様である。一方連邦首相ウェルナー ファ
イマン(社会民主党)は、政権綱領と閣僚名簿を正式に連邦大統領
ハインツ フィッシャーに提出するまで、党内でまだ説得の作業を
行わなければならない。




12月13日(金)

     国外ニュース

ドイツ内閣 社会民主党側の閣僚は確定したとの報道

インターネット版「シュピーゲル」誌の情報によれば、社会民主党
党首ズィークマール ガブリエルは、責任を持って電力転換を果た
すため、特別省を作る方針である。ガブリエルは、大連立政権で、
電力政策を練り上げる経済省を率いることになる、と報じている。
「シュピーゲル」と「ビルト」紙はさらに、今まで同党の会派長を
つとめていたフランク・ヴァルター シュタインマイアーが、外務
大臣に就任し、連邦議会会派の執行部長だったトーマス オッパー
マンが会派長になる、と報じている。ザールラント州同党主ハイコ
 マースが法務大臣に、同党会計主任バルバラ ヘンドリクスが環
境大臣に、ジム著アンドラス ナーレスが労働および社会福祉大
臣、副党首マヌエラ シュヴェーズィヒが家族大臣に就任する、と
も伝えている。大連立政権成立の前提条件は、一般党員の賛成であ
る。投票結果は明日、発表されることになっている。一方首相アン
ゲラ メルケル(キリスト教民主同盟)は、もっとも密接だった協
力者を失った。連邦首相府長官ローラント ポファラ(キリスト教
民主同盟)は個人的な理由で退任し、新政権には参加しない、と報
じられている。

     国内ニュース

政権綱領を提出 「全ての人を納得させられるわけではない」

木曜日には、社会民主党と国民党の連立政権を継続することで、合
意が成立したことが発表された。金曜日から内閣の人事が確定し始
めている。社会民主党党首ウェルナー ファイマンと国民党党首ミ
ヒャエル シュピンデレガーは、夕刻に政権綱領を正式に提出し、
改めて弁護した。与党内部からも批判が強まっているため、「全て
の人を納得させられるわけではない」とシュピンデレガーは述べ
た。ファイマンも、党内の重大な問題があることを否認し、政権綱
領では、全ての項目が十分盛り込まれているわけではない、と認め
た。




12月14日(土)

     国外ニュース

中国が月面着陸をした3つ目の国に

計画通り、そして複雑な問題もなく、土曜日に37年ぶりに月面着陸
が行なわれた。中国が誇る宇宙船「嫦娥3号」は、「虹の入り江」
に進路を取り、14時11分に地球の衛星月に着陸し、管制本部が歓
声に包まれる中、最初の画像を送ってきた。これにより中国は、米
国、ロシアに続いて月に到着した3番目の国となった。翌日にはロ
ボット「玉兔」が、月面の探索を開始する。

     国内ニュース

党内からも批判 組閣は当初はぎくしゃく

社会民主党と国民党の新連立政権は、ぎくしゃくした出発を切っ
た。科学大臣を経済省に移す計画などに疑念を持っているのは、連
邦大統領ハインツ フィッシャーだけではない。オーストリア大学
生組合OeHは、月曜日の閣僚の宣誓式で、(首相府のある)バルハ
オス広場でのデモを計画している。社会民主党と国民党内部では、
連立協定の一部分について、批判がやまない。新たな閣僚人事に関
しても批判が途切れることはない。




12月15日(日)

     国外ニュース

ドイツ内閣が成立 フォン デア ライエンが国防大臣に

ドイツ首相アンゲラ メルケル(キリスト教民主同盟)は、重要な
閣僚人事の新たなやり方で、予想外の人事決定を下して、2度目の
大連立を開始する。閣僚人事は日曜日午後から、キリスト教民主、
社会同盟所属の閣僚の発表で完了する。最も大きな驚きには、今ま
で労働大臣を務めていたウルズラ フォン デア ライエン(キリ
スト教民主同盟)が、女性として初めて国防大臣を引き受ける。こ
れより前に社会民主党は、大臣人事を発表していた。その際、党首
ズィークマール ガブリエルが経済・エネルギー省の大臣になるこ
とが確認された。

     国内ニュース

宣誓と大臣任命 新政権の初日

国民評議会議員選挙からほぼ3ヶ月、社会民主党と国民党の連立が
新たな出発をすることで合意してから4日、月曜日に新政権が宣誓
を行なった。その後閣僚会議の形で、第1回の作業日程がすでに決
まっている。午後には大臣が替わる官庁では、重要な職務が委譲さ
れる。新たに作られる家族省の大臣ソフィー カルマシンは、まだ
待つことになる。宣誓への道は早くも、バルハオス広場での抗議活
動が伴うが、それは主として、科学省と経済省の合併が不満を巻き
起こしているためである。




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