12月23日〜29日のドイツのニュース



12月23日(月)

恩赦を受けロシアの「プッシー ライアット」の2人は釈放

ロシアのパンクバンド「プッシー ライアット」は自由を取り戻し
た。マリア アリョーヒナとナジェージダ トロコンニコワは、恩
赦が進み、刑務所から出所した。彼女たちは2012年にバンドを従え
て、モスクワの教会内で、大統領ウラジミール プーチンに対する
抵抗の歌を歌い、宗教的な憎しみに基づく暴力行為容疑で、2年間
の拘留が言い渡されていた。25歳のアリョーヒナは、自分の釈放
は、ソチ五輪を前にしたプーチンの宣伝である、と評した。2人は
今後、人権のための戦いに力を注ぐ、と予告した。2人の釈放は、
本来であれば、3月の予定であった。国会が先週可決した恩赦法の
ために、彼女たちは自由になった。これと並行して、プーチンは金
曜日に政府を批判するミハイル ホドルコフスキーに恩赦を与え、
彼はドイツへ出国した。50歳の彼はベルリンで、自分は政界には復
帰せず、政治犯の釈放に力を注ぐ、と述べた。

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フォン デア ライエンはドイツ兵により安全な武装を約束

国防相フォン デア ライエンは、アフガニスタンを初めて訪問
し、国防軍兵士に、より安全な武装を与える、と約束した。キリス
ト教民主同盟の政治家である彼女は、北アフガニスタンのマザリシ
ャリフで、最も重要なのは人間であり、物資の値段ではない、この
物資は、それを使って働く人々も守られるほど良好なものでなけれ
ばならない、と述べた。兵士の武装は過去数年、連邦議会の国防委
員らによって、繰り返し批判されていた。ただし改善への取り組み
は進んでいるが、国防軍はまだ希望を明らかにしていない。月曜日
にはフォン デア ライエンは空軍の派遣部隊と野戦病院を訪問し
た。さらに彼女は、アフガニスタンで活動する最後のドイツ部隊の
兵士にも会った。55歳の彼女は、国防相を務める初めての女性であ
る。ヒンドゥクシでは現在、3千人ほどの国防軍兵士が駐留してい
る。

EUは中央アフリカ共和国への武器禁輸を可決

EUは最近の戦闘を目の当たりにして、中央アフリカ共和国への武器
の輸出を禁止する、とEU閣僚評議会はブリュッセルで発表した。こ
れにより同評議会は、12月初めに出された国連安全保障理事会の決
議を実施に移したことになる。禁止には、武器だけでなく、財政的
および技術的支援、武装した傭兵による支援も含まれている。中央
アフリカ共和国のフランス部隊とアフリカの和平活動に関しては、
例外とされている。12月初めにキリスト教民兵が首都バンギを襲
い、イスラーム教徒のセレカ戦闘員の報復攻撃を引き起こした。そ
れ以来数百人が死亡した。フランスは元植民地である同国に、1千
6百人の兵士を派遣し、大量殺戮を阻止しようとした。フランス大
統領オランドは、EUは1月には中央アフリカでの合同活動について
協議することになる、と発表した。

ロシアは化学兵器輸送のために装甲車をシリアに派遣

ロシアは化学兵器の搬出を支援するために、シリアへ75台の自動車
を送った。2014年半ばまでに、内戦に揺れる化学兵器を破壊するこ
とになっている。国防相ショイグが大統領プーチンに宛てた報告書
の中では、25台の装甲車とその他の50台の自動車が輸送される、こ
の自動車は、その他の武器を乗せて、空路シリアの港町ラタキアへ
運ばれた、と記されている。シリアの化学兵器破壊という全例のな
い計画には、ロシア、英国、中国、米国の他、複数の国が関与して
いる。シリア政府は、これを担当する化学兵器禁止機構に、約1千
3百トンの大量殺傷物質がある、と報告している。米国が軍事攻撃
を行なうとの威嚇を受けて、シリアはその化学兵器保有を破壊する
ことに賛成した。




12月24日(火)

イスラエルがガザ帯状地帯を空爆

イスラエル空軍は報復として、パレスチナ人が住むガザ帯状地帯の
目標を攻撃した。これより前にパレスチナ側が発射した実弾が、イ
スラエル人民間人1人を殺害していた。目撃者の話によれば、イス
ラエル軍機が、ガザ市東方の目標地点と、沿岸地帯中心部と南部の
目標を攻撃した。パレスチナ側の発表によれば、4歳の少女が死亡
した。衛生兵によれば、3人が負傷した。

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ホドルコフスキーはスイスの入国査証を申請

ロシア政府の批判家で、釈放されたホドルコフスキーは、スイスへ
の入国査証を申請した。ベルンのスイス外務省によれば、50歳の彼
はベルリンのスイス大使館に入国査証を申請した。長年ロシアで拘
留されていた元石油会社の経営者であるホドルコフスキーは、先週
大統領プートンから恩赦を得て、金曜日にはベルリンに出国してい
た。ホドルコフスキーは家族とともに、ドイツの首都ベルリンでク
リスマスと年末を過ごすつもりである。

プッシー ライアットはプーチンを批判 2人はシベリアで再会

刑務所から出所したロシアの女性パンクバンド「プッシー ライア
ット」は、大統領プーチンが認めた恩赦を、ソチ冬季五輪を前にし
た「宣伝策」である、と述べた。2人の活動家は戦いを継続し、囚
人の権利をより強く守ると予告した。アリョーヒナは、「私は何も
後悔していない」と述べた。トロコンニコワは、全ロシアが「流刑
地を模して建設」されている、と述べた。数ヶ月にわたって、数千
キロ離れた刑務所に拘留されていた若い2人は、東シベリアのクラ
スノヤルスクで抱き合った。

情報提供者スノウデン「私の任務は終了した」

スノウデンが最初に秘密情報部の行動を暴露してから半年、肯定的
な結論を導き出した。米国のNSAをめぐる不祥事の火元となった
彼は、自分の任務はすでに成し遂げられた、と見ている、と自ら述
べた。また記者たちは自分の仕事を引き受け、一般大衆は米国政府
の大規模な盗聴に関して知らされている、とも語った。スノウデン
は「ワシントン ポスト」紙に、自分は「すでに勝利」したが、そ
れは自分は社会を変えようと言うつもりはなかったからだ、社会が
自分を変えるつもりがあるかどうか、探る機会を社会に提供したか
ったのだ、と述べた。インターネット上で公表されたこのインタヴ
ューの中で、スノウデンは配信の疑いからも自らを弁護した。離反
した元秘密情報部員であるスノウデンは、現在ロシアのとある場所
に滞在している。




12月25日(水)

教皇は世界の紛争地域での平和を要請

教皇フランツィスクスは、就任後初めてのクリスマス親書の中で、
世界の紛争地域、特にシリアとアフリカでの平和を呼びかけた。彼
はローマのサン ピエトロ広場で数十万人の信徒を前に、紛争当事
者は全ての暴力を放棄し、人道支援が届くようにするべきだ、と述
べた。特に彼は、戦争の最も弱い犠牲者である子供たちだけでな
く、老人、虐待を受けている女性、病院を思い起こさせた。さらに
フランツィスクスは、人身売買と自然災害の犠牲者を支援するよ
う、呼びかけた。彼は難民が人間にふさわしい生活を送れるように
求め、欲望と所有欲から地球を搾取していることを弾劾した。最後
に彼は教皇庁の首服の言葉「ローマ内外の信徒」を授け、楽しく祝
福されたクリスマスが訪れるように、と願った。

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連邦政府「南スーダンからの報告は驚愕すべきもの」

連邦政府は、危機の国南スーダンへ国連軍の兵士を象はすることを
歓迎した。外相シュタインマイアーはベルリンで、人種的な動機に
基づく内戦が、全土に広がることは避けなければならない、南スー
ダンからの報告は驚愕すべきものである、と述べた。国連安全保障
理事会は火曜日に、スーダンに派遣する国連軍部隊を7千人から、
12,500人に増やした。さらに国連の景観の数も、9百人から1千3百
人に増やす、とのことである。先に南スーダンにおける戦争犯罪と
大量殺戮に関する報告が集まってきており、数百人が死亡した。こ
の紛争をひき起こしたのは、大統領キールと彼の元副大統領マシャ
ールの間の権力争いである。彼らは異なる公民集団に属している。
数万人が非難している。

トルコでは汚職事件のため閣僚が退任

トルコでは国営ハルク銀行をめぐる汚職事件が明らかになり、内相
と経済相が辞任を発表した。内相ギュレルは、首相エルドアンに、
辞任願いを出した、と発表した。経済相チャーラヤンは、真実を明
らかにするために辞任する、汚職の捜査は「卑劣な陰謀」である、
と述べた。環境相バイラクタルも辞任を発表し、首相に対して自分
に続くように求めた。首相エルドアンは、過去数日汚職事件容疑で
強い非難を受けている。この事件では、ハルク銀行がイランとの間
で違法な資金のやりとりが明るみに出ないように、政治家の買収を
組織的に行なう犯罪組織が組織された、とされている。エルドアン
は警察と司法が、自分の政権に打撃を与えるために、この事件を取
り仕切った、と非難している。

バグダード襲撃 死傷者多数

イラクの首都バグダードでは襲撃事件が起き、少なくとも35人が死
亡、50人以上が負傷した。内務省の発表によれば、南部の一画ドゥ
ラの市場で、襲撃が起きていた。この攻撃は、近くにある協会から
出てきたキリスト教徒を狙ったものだ、との報道がなされている
が、閣僚広報の一人はこれを否定した。




12月26日(木)

タイでは政府への抗議活動が暴力的なものに変貌

タイ政府に対する抗議活動が止まないため、同国選挙委員会は2月
2日に設定された選挙を遅らせるように勧告した。同委員会は、現
在の政治状況下では、自由かつ公正な投票は行なえない、それにも
かかわらず選挙を予定通りに実施するのであれば、暴力がさらに混
乱を招き、犠牲者を生みかねない、と説明した。この木曜日には反
政府勢力が暴力を行使してバンコクの競技場に立ち入ろうとしたと
ころ、激しい衝突が起きていた。警察は催涙ガスとゴム弾を使用し
て、デモ隊を蹴散らそうとした。少なくとも警官1人が死亡、60人
以上が負傷した。この競技場には、選挙の準備のためにいくつかの
政党の候補者が集まっていた。野党は首相インラック シナワット
の政党が、再び勝利を収めると予想されることから、早期の選挙に
抵抗している。批判勢力は、インラックが海外に逃亡している兄
で、元首相のタクシン シナワットに操られている、と非難してい
る。

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イスラエルは入植地拡大を恩赦の条件にする

イスラエルはパレスチナ人収容者のさらなる釈放と並行して、来週
には入植地の拡大をさらに推し進める方針である。西ヨルダンラン
ドと東エルサレムに新たな住居を建設するとの公示が発表される、
と政府代表は予告した。パレスチナ人との直接的な平和交渉を再開
する見返りに、少なくとも20年間拘留されている百人を超えるパレ
スチナ人収容者を、段階的に釈放する、とイスラエルは約束した。
報道によれば、イスラエル首相ネタニヤフは、住宅の新築の予告
を、一時断念する方針であった。しかし急進派パレスチナ人が先日
攻撃を行なった事を受け、彼は「弱腰を見せる」つもりはなくなっ
た、とのことである。火曜日にはガザ帯状地帯から発射された実弾
が、境界の柵を修理していたイスラエル人労働者を射殺した。イス
ラエルの都市アシュケロン近郊のガザからの銃弾も、再び命中して
いた。

ロシアの専門家がアラファト毒殺の可能性を否定

ロシアの科学者の見解によれば、元パレスチナ大統領アラファトの
死は自然死であった。法医学に関する最高の官庁の長官ウイバは、
ポロニウムによる放射性物質による被爆の兆候はない、と述べた。
これより前にフランスの専門家も、同じ結論に達していた。一方ス
イスの法医学者は、ポロニウムを盛られた兆候を見いだしていた
が、それがアラファトの死因の一つである証拠は見つけられなかっ
た。彼は2004年に75歳でフランスの病院で死亡し、公式には脳卒中
が死因とされていた。テレヴィ局ジャジーラがアラファトの衣服か
らポロニウムの痕跡が見つかった、と報じて、2012年に彼の遺体が
掘り出された。その直後に彼は反対派に殺害された、との観測が広
まっていた。

教皇フランツィスクスはキリスト教徒の差別を嘆く

教皇フランツィスクスは、世界の各地でキリスト教徒の差別と迫害
が起きている、と嘆いた。彼はクリスマス2日目の昼の祈祷の際
に、その数はキリスト教の以前の時代よりも、今日の方が多い、と
述べた。また彼は、宗教の自由がない国々で不当な扱いを訴え、様
々な種類の迫害にさらされている信徒と、連帯するように呼びかけ
た。これは書類上は人権が保護されているが、特にキリスト教な
ど、信仰を持つものが冷遇されている国にも当てはまる、と述べた
が、具体的な国名は挙げなかった。




12月27日(金)

レバノンの野党に対する爆弾攻撃 死者5人

レバノンの首都ベイルートでは、野党に対する爆弾攻撃が起こり、
少なくとも5人が死亡、70人以上が負傷した。死者の中には、元財
務大臣モハマド シャタハ、元首相サード ハリリの顧問も含まれ
ている、とレバノンの報道機関は報じた。ハリリの周辺の政治家た
ちが、話し合いのために集まろうとしたところ、自動車の中に隠さ
れていた爆弾が破裂した。この政治家たちは、シリアの権力者バシ
ャール アル・アサドと明確に対立する反対派として知られてお
り、反乱勢力を支援している。レバノンの親アサド陣営は、現在も
同国政府で主流派となっているシーア派のヒズブッラー運動を率い
ている。ヒズブッラーの民兵は、シリア内戦でアサド軍の側に立っ
て、共に戦っている。レバノンの国内政治の情勢は、きわめて緊迫
している。国連難民高等弁務官事務所UNHCRによれば、現在80万人
のシリア人難民がここには暮らしている。

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ガザ帯状地帯では唯一の発電所が再び運転停止

ガザ帯状地帯にある唯一の発電所が再び運転を停止した。発電所長
は、イスラエルから十分な燃料が納入されなかった、と述べた。国
境通過地点ケレム シャロムの閉鎖がその理由として挙げられてい
る。イスラエル政府は、火曜日に起きた国境での複数の突発事件の
後、しばらくの間ここを閉鎖した。この発電所はガザ帯状地帯の
3分の1ほどの家に、電力を供給している。運転会社によれば、電力
の調達は、再び1日6時間に制限される。ガザ帯状地帯は急進派イス
ラーム教徒のパレスチナ人運動ハマースによって支配されている。
夜間にイスラエルはこの地域の目標地点を、改めて爆撃した。軍に
よれば、武器の製造施設と貯蔵庫が目標であった。武装パレスチナ
人は、イスラエルの沿岸の都市アシュケロンに向けて、ミサイルを
発射していた。

カブールをタリバーンが攻撃し保護部隊の兵士3人が死亡

アフガニスタンの首都カブールでは、自殺攻撃犯が国際保護部隊
ISAFの兵士3人を巻き添えに、爆死した。軍はこれを発表したもの
の、犠牲者の国籍については相変わらず何の情報も伝えなかった。
アフガニスタン当局によれば、犯人は同部隊の輸送車列の近くの主
要道路上で、乗っていた車を爆発させた。この間に急進派イスラー
ム教徒タリバーンが、この攻撃を行なったと発表した。

南スーダン情勢に関して危機対策会議を継続

ケニアの首都ナイロビでは、南スーダンでの暴力を終わらせよう
と、危機対策会議が続けられる。国連南スーダン特別任務の責任者
ジョンソンは、東アフリカ地域組織IGADの首脳会談が開かれる、と
発表した。すでに木曜日には大統領キールが南スーダンの首都ジュ
バで、ケニア大統領ケニヤッタおよびエチオピア首相デサレンと会
談をした。両者はこの紛争の仲裁を試みている。死者が数百人に上
り、難民は数万人に達したため、国連事務総長パンは、対立する両
者に2年半前に建国された同国に平和的な解決をもたらすように求
めた。国連は現地に国連軍を派遣しているが、それを現在の7千人
から、1万2千5百人に、警官を現在の7百人から、1千3百人以上に増
やす方針である。




12月28日(土)

活動家によればアレッポの市場の空爆で少なくとも20人が死亡

シリア北部の大都市アレッポの市場が空爆を受け、活動家によれ
ば、少なくとも20人が死亡した。野党に近いロンドンの「シリア人
権監視団」は、犠牲者の数はさらに増える、との懸念を持ってい
る。それによれば、この攻撃は、反乱勢力がいるタルク アル・バ
ブにある野菜および家庭用の器具市場で、人通りの多い場所を狙っ
たもので、複数の建物が破壊された、とのことである。アレッポは
2週間前から、政府軍の激しい銃撃にさらされている。同団によれ
ば、すでに4百人以上が死亡した。軍は、スイスで予定されている
和平会議の前に、交渉の地盤を強めようとしている、と見られてい
る。かつては経済の中心地であったアレッポのこの一画は、数ヶ月
前から政府と反乱勢力の間で、分断されている。

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カイロの大学で衝突

カイロのアズハル大学の敷地内で、イスラーム教徒の学生と警察が
衝突した。19際の学生1人が射殺された、と当局の代表が発表し
た。さらにイスラーム教徒兄弟団の支持者たちは、2つの建物に放
火した、とのことである。アズハル大学は、スンナ派のイスラーム
教研究の中心で、過去数週間、大統領ムルシの7月の解任に反対す
るイスラーム教徒兄弟団の抗議活動の発火点であった。この間人権
団体「人権監視団」は、イスラーム教徒兄弟団をテロ組織に分類す
ることを、厳しく批判し、エジプト政府は野党の大規模な運動を分
断したい、という願望に狩り立てられているようだ、と報道関係者
に説明した。ドイツ外相シュタインマイアーも懸念を表明した。イ
スラーム教徒兄弟団全体をテロ組織や犯罪組織と分類するだけで
は、エジプトを国内の平和に近づけることはないだろう、と彼はイ
ンターネット版「シュピーゲル」に述べた。

イラクでは国会議員逮捕の際に6人が死亡

イラクでは野党スンナ派の国会議員が逮捕される間に、治安部隊は
6人を殺害した。死亡したのは、国会議員アルワニの兄弟1人と、警
備員5人であった、と同国西部のラマディ警察は発表した。最後に
は逮捕されたアルワニは、シーア派が主流であるイラク政府の批判
する中心と見られている。逮捕後、治安部隊とアルワニ支持者の間
で戦闘が起き、その際18人が負傷した。ラマディはバグダードの西
110キロにあり、アンバル州の州都で、イラクの少数派スンナ派が
多く住む地域の一つである。この州のいくつかの地域は、カーイダ
に近い民兵が支配している。

停戦が予告されたにもかかわらず南スーダンでの戦闘は続く

南スーダンでは、停戦の申し入れがあったにもかかわらず、軍と反
乱勢力が戦闘を続けている。反乱勢力が支配下に置いているベンテ
ィウ市に攻勢をかけた、との報道がなされているが、軍広報はこれ
を確認した。南スーダン政府は、東アフリカの国家連合「政府間開
発機構IGAD」が金曜に開いた危機対策首脳会談で、即時停戦を申し
入れていた。反乱勢力の指導者で元副大統領マチャルは、この申し
入れを拒否した。彼はさらに、マチャルの支持者として拘留された
有力政治家の釈放も要求した。南スーダンの首都ジュバには、国連
の委託を受けて、警察部隊の援軍が到着した。国連安全保障理事会
の決定に従って、国連南スーダン派遣団UNMISSが派遣する兵士を
5千5百人から、1万2千5百人に増やし、警官も数百人増員した。




12月29日(日)

ヴォルゴグラードで自殺攻撃 死者少なくとも14人

南ロシアのヴォルゴグラードの駅で自殺攻撃と見られる事件が発生
し、報道によれば、少なくとも14人が死亡、その他に負傷者も出
た。1人の女が爆死した、とのことである。当局の発表によれば、
この犯人は、カフカズのロシアの紛争が続くロシアの共和国ダゲス
タン出身の急進派イスラーム教徒の女である。2月にソチで冬季オ
リンピックが行われるため、ロシア治安部隊は、北カフカズでの暴
力を押さえ込むべく努力している。ただし急進派は、全力を挙げて
オリンピックを妨害する方針である、と予告している。ヴォルゴグ
ラードはモスクワの南東9百キロ強、カフカスとソチの北7百キロほ
どの所にある。

     その他のニュース

NSAは欧州・アジア間の情報ケーブルで諜報活動を行なった模様

米国の秘密情報部NSAは、ヨーロッパ、北アフリカ、アジア間の最
重要電話回線の一つに狙いを定めていた模様である。報道雑誌
「シュピーゲル」の情報によれば、NSAは海底ケーブル装置に探り
を入れている。その報道によれば、このケーブルはフランスのマル
セイユから、北アフリカと湾岸諸国を経由して、パキスタンとイン
ドにつながり、さらにシンガポール、マレーシア、タイにつながっ
ている。内部文書によれば、NSAの専門家たちは、これを経営する
会社のウェッブサイトに進入し、このケーブルの技術的基盤の中心
部分を攻撃した。「シュピーゲル」誌によれば、米国のスパイたち
は、この通信網の「最重要な部分」に関する情報を保有しており、
さらなる作戦も計画されている、とのことである。

イスラエルはさらに26人の囚人を釈放

イスラエルはパレスチナ人の長期拘留者26人を釈放する。48時間の
異議を申し出る期間が過ぎた後、彼らは月曜日の夕刻に自由になる
可能性がある。すでに8月と10月に、イスラエルはパレスチナ人囚
人を釈放していた。首相ネタニヤフは7月に、パレスチナ人との直
接対話を再開する前に、4段階で合わせて104人のパレスチナ人長期
拘留者を釈放する、と約束していた。米国外相ケリーはこれより前
に、3年間に渡って暗礁に乗り上げていた和平交渉を再び動かして
いた。来週にはケリーは3月以降、10回目となるイスラエル人とパ
レスチナ人の和平交渉に関する話し合いのために、近東に向けて出
発する。イスラエル政府筋の情報によれば、囚人の釈放と並行し
て、西ヨルダンランドにユダヤ人入植地1千4百戸の建設を計画して
いる。

アサドは教皇フランツィスクスに書簡を送る

シリアの権力者アサドは、教皇フランツィスクスに宛てた書簡の中
で、シリアの内戦に外部からの介入全てに抗議した。また彼は1月
22日にスイスで始まる和平会議に、政府が参加する用意がある、と
も強調した。ただし「国民を狙ったテロ組織との戦いは、平和的な
解決をもたらす上で決定的な要因である」とも書簡の中に記されて
いる、とシリア・アラブ通信社SANAは引用している。それによれ
ば、どの宗教に関わらずシリア人全てを、イスラーム教徒反乱勢力
から守るのが、自分の義務である、とアサドは見ている。ヴァティ
カンは、この手紙を受け取ったことを認めたが、その内容について
は言及しなかった。フランツィスクスは初めてのクリスマス親書の
中で、シリアとアフリカでの平和を強く訴えていた。




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