1月1日〜5日のオーストリアのニュース



1月1日(水)

     国外ニュース

数年間昏睡状態のシャロンの命はあと「数日」

8年前から元イスラエル首相アリエル シャロンは、昏睡状態にあ
るが、医師たちはおそらく彼の命は「あと数日だけ」である、と述
べた。おそらく腎機能の不全のため、シャロンの状況は、「ここ数
日悪化した」と述べた。医師と家族は、近東の動向を数十年にわた
って左右してきた政治家であるシャロンについて、より詳しい情報
を発表することを拒否している。イスラエルでの報道によれば、シ
ャロンの家族は病院に集まった。おそらく家族は、彼を人工的に延
命させないことで合意している。

     国内ニュース

フィッシャー「政治は判断力をもって批判すべき」

連邦大統領ハインツ フィッシャーは、新年の演説の中で、一般大
衆に向け、新政府にあらかじめ信頼を寄せるように要請した。自分
は、国民の中に「政治に対してかなり大きな不快感」がある状態な
のは承知しているが、最終的には「公平な判断を」するのが重要だ
、と述べた。これに関してフィッシャーは、とりわけ「色眼鏡」た
とえば「政党による眼鏡」「偏見という眼鏡」「悲観的な眼鏡」を
外すように求めた。




1月2日(木)

     国外ニュース

カンボジアでは軍を紡績工場労働者に派遣

カンボジアでは紡績工場の労働者がストライキを行なっているが、
今後ますます激しさを増す。木曜日には軍は、スト参加者に暴力的
な対処を取ったが、公式にはそれは工場を守るためとされている。
一方労働者側は、鉄の棒で武装した兵士たちが、無差別にスト参加
者を殴りつけている、と発表した。いずれにせよ、政府が使用者側
に着いていることは疑いがない。繊維輸出業は、カンボジア経済が
生き延びるために欠かせない。重要な顧客である西側の安価な流行
服の系列店網は、カンボジアの労働条件のために、良心にさいなま
れることがないことが、木曜日に明らかになった。

     国内ニュース

失業率は60年ぶりの高水準

12月には失業率は9.5%に上昇した。つまり10人に1人が失業してい
た。昨年全体の失業率も記録的な高さになる恐れがある。60年ぶり
の高水準に達した。求職者の割合がこれより高かったのは、第二共
和国の歴史の中で1度だけ、1953年のことであった。28ヶ月前から
失業率は、連続して上昇し、(職安に当たる)労働市場局AMSによ
れば、動向の本当の転換はまだ見えてこない。政府は景気回復と職
業訓練の強化によって、傾向の改善に力を尽くしているが、野党は
政府と労働市場局を厳しく批判している。




1月3日(金)

     国外ニュース

秘密文書によれば冷戦終結はひとえにソ連の手柄

英国政府の秘密文書のうち、初めて入手が可能になったものが、
1980年代の地政学上の大変動に新たな光を投げかけている。それに
よれば、冷戦終結は、ソ連政府の終末期の主ミハイル ゴルバチョ
フの独断によるものであった。この文書によれば、ゴルバチョフは
まさに「ロバ並みの忍耐と抜け目のない陽動作戦で、「鉄の淑女」
マーガレット サッチャーの氷を溶かし、彼女を特使として巧みに
利用して、同時の米国大統領ロナルド レーガンの元に送り込ん
だ。今回公開されたゴルバチョフをレーガンに「推薦する書簡」に
は、「私は彼がきわめて感じがいいと思った」というサッチャーの
驚くべき評価が含まれている。

     国内ニュース

インターネットの電子健康記録への入口を困難に 医師会抵抗

電子健康記録ELGAへ入るのは、インターネット上で行われるが、入
口を厳しくしても何も変わらなかったどころか、逆であった。厚生
大臣アロイス シュテーガー(社会民主党)は喜んでいるが、医師
会は相変わらず激しく抵抗している。かかりつけ医連合などは、患
者たちに、来週の記者会見への出席を取り消すように勧告した。初
日に約1千7百人がこの準備を行ったが、それは今までのやり方を用
いてで、それはインターネット上で届け出るのには、相変わらずい
くつかの困難があるためである。




1月4日(土)

     国外ニュース

シリアの化学兵器破壊が近づく 最初の艦船が配備地域に到着

はっきりした日程はまだ決まっていないとはいえ、シリアの化学兵
器破壊のための活動に、ますます動きが活発になっている。最初の
護衛艦、その中にはデンマークとノルウェイの軍艦の他、中国の高
速艇「塩城」が、すでに国際軍事行動の一環として、配備について
いる。米国の特殊艇「MVケイプ レイ」の到着が待たれているが、
この艦上で化学兵器は中和されることになっている。新たな発表に
よれば、以前は輸送船だった同船の改造は、ほぼ完了した。同船は
2週間以内に、地中海向けた進路を取る。

     国内ニュース

マリアヒルフ通りの宣伝に85万オイロ

ウィーン市は市民投票を前に、マリアヒルフ通りを整備する利点
を、今一度強調した。そのために宣伝活動が行なわれるが、それに
同市は85万オイロをかける。市長ミヒャエル ホイプル(社会民主
党)は、テレヴィ番組「今日のウィーン」のインタヴューの中で、
整備に理解を得たいと予告し、ホイプルの中では2015年の至上課題
である。この費用は、「同市の財政の中から、公共の仕事のために
支出されるので、追加の計画の費用にはならない」と同市交通参事
会員マリーア ファシラコウ(緑の党)は述べた。




1月5日(日)

     国外ニュース

ファルージャをめぐる戦闘 イスラーム教徒に対して大攻勢

イラク軍は、イスラーム教徒戦闘員が紛争の続くアンバル州で進軍
しているのに対して、大攻勢で対抗する方針である。軍の活動の中
心は、ファルージャ市であり、ここでは週末から大部分の地区がカ
ーイダに近い戦闘員の支配下にあった。米国はイラクの最近の情勢
について、深い懸念を表明した。また米国外務大臣ジョン ケリー
は、イラクは自力で情勢を掌握しなければならない、とも述べた。

     国内ニュース

元閣僚ヨーセフ シュタリバッハーが死去

元貿易大臣ヨーセフ シュタリバッハー(社会民主党)が、土曜日
に93歳でウィーンで死亡した。1970年代には、「ハッピー ペー
ピ」として有名になった長期にわたって閣僚を務めた彼は、オース
トリアに「自動車のない日」を導入した。




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