1月27日〜2月2日のドイツのニュース



1月27日(月)

エジプト軍はシシの立候補を認める

エジプト軍司令部は、将軍アブデル ファタハ アル・シシに、大
統領選挙戦に立候補することを認める方針を示した。公営の中東通
信社MENAがこれを報じた。それによれば59歳の彼は、国民に数時間
後に彼の最終的な決定を伝える意向である。イスラーム教徒の大統
領モハメド ムルシが軍に2013年7月初めに追い落とされた後、シ
シはエジプトの権力者と目されていた。その直前にシシは陸軍元帥
に昇進したが、これはエジプト軍の最高に地位である。ただし選挙
に立候補するためには、彼は軍を除隊しなければならない。憲法は
民間人にのみ立候補を許している。大衆に人気のシシは、4月の選
挙で勝利する可能性が大きいが、それは今までに有力な対立候補が
決まっていないためである。

     その他のニュース

キエフのデモ隊は法務省を明け渡す

ウクライナの首都キエフでは、反政府勢力が法務省の選挙を終了し
た。デモ隊は建物を立ち去った、とAFP通信の通信員が報告した。
しかし彼らは同省へ立ち入る未知は封鎖している。数十人のデモ隊
は土曜日夕刻に、首都の中心部を占拠した。法相ルカシュは月曜日
に、封鎖を速やかに融くよう求め、非常事態を科すと威嚇した。数
週間前から抗議活動を続ける反政府勢力は、大統領ヤヌーコヴィチ
の退任と、選挙の早期実施を求めている。大統領と野党が数回に渡
って話し合いを行なったが、今のところ突破口は見いだせていな
い。反ヤヌコーヴィチの抗議活動は、この間に同国の重要な都市全
てで起きている。多くの場所で官庁や政府の建物が占拠されてい
る。

ジュネーヴでのシリア交渉が行き詰まり

国際シリア会議の交渉は行き詰まった。ジュネーヴにいる代表団の
情報によれば、シリア政府と野党の話し合いは閉塞状態にある。ジ
ュネーヴでは、国連の仲介の元で内戦の当事者間が初めて直接対話
している。協議の中では移行政府の困難な問題が議論されている。
野党は大統領アサドの辞任を前提条件としている。しかしアサドは
これを断固拒否している。両者は、話し合いが行き詰まっているの
は相手のせいである、と主張し合った。国連の仲介役ブラヒミは、
会議を一時終了させた。日曜日にはブラヒミは初めて、具体的な進
展があった、と述べていた。政府は女性と子供たちに、数ヶ月前か
ら軍が包囲しているホムス市から退去することを認める方針であ
る。しかし野党はこれに賛成しない方針である。代わりに彼らは政
府軍による同市の封鎖を段階的に解除し、支援物資輸送団が包囲さ
れた地域へ近づけるようにするよう求めている。

スノウデンは米国当局との話し合いを求める

米国の機密漏洩のために行方を追及されている情報提供者スノウデ
ンは、故国の官庁と合意できるのではないか、との期待を持ってい
る。彼は常時ではないものの電話を待っている、とドイツ第一テレ
ヴィが放送したインタヴューの中で述べた。「だが私は、この問題
をどのようにすれば全ての人を満足させられるような仕方で決着で
きるか、話し合う機会が得られることを歓迎する」と、北ドイツラ
ジオの記者がモスクワで行なった対話で強調した。内部告発者であ
る彼の発言によれば、米国大統領オバマに対しては僅かな期待しか
抱いていない、大統領はそれが単なる見せしめのための公開裁判で
あることを知っているのに、自分を裁判にかけると述べたことがそ
れを表わしている、と述べた。




1月28日(火)

ウクライナ首相アザーロフは辞任届を提出

数ヶ月にわたるウクライナ政府に対する抗議活動の末、首相ニコラ
イ アザーロフは辞任した。66歳の彼はキエフで、「紛争の平和的
解決に向け、政治的に妥協できるように、個人的な決断」を下し
た、と説明した。国会は特別会議を開き、アザーロフに対する不信
任動議を可決する、との決定を下していたが、彼はこれに応えたこ
とになる。大統領ヴィクトル ヤヌコーヴィチは月曜夜遅く、反対
派に譲歩し、特に諸外国で問題視されている民主主義の自由を制約
するいくつかの法律を撤回する、などと約束していた。国会議員た
ちの過半数は、これに賛成していた。ドイツ外務大臣フランク・ヴ
ァルター シュタインマイアーは、アザーロフの辞任を、「正しい
方向」である、と評価した。彼はオランダ外務大臣フランス ティ
マーマンスと共にベルリンで、今後行なわれる可能性がある制裁を
視野に入れて、EU内での意見調整を密接に行なうことに理解を求め
た。

     その他のニュース

EU・ロシア首脳会談に紛争が暗い影を落とす

ロシア大統領プーチンとEU首脳の代表はブリュッセルで会談を行な
った。EU評議会議長ロンパウと委員会議長バローゾとの会談は、大
きな緊張感を伴った。ロシア政府がウクライナなどの東ヨーロッパ
諸国に、影響力を行使していることを、EUは批判した。冬季オリン
ピックの主催国であるロシアの人権状況も、EUは認めていない。そ
のため本来であれば2日間の予定であったこの首脳会談は、3時間弱
に短縮された。

セルビア元将軍ムラディッチはカラジッチに対する証言を拒む

ボスニア・セルビアの元将軍ムラディッチは、デン ハーグで開か
れている当時の盟友カラジッチの裁判で、発言を拒否した。旧ユー
ゴスラヴィアの戦争犯罪を裁く国際法廷で、71歳の彼は、健康上の
理由と自分の裁判で不利になる可能性がある、と申し立てた。ムラ
ディッチは元セルビア人の指導者カラジッチの申し入れが受け入れ
られたことを受け、意志に反して証人席に連れてこられていた。カ
ラジッチはムラディッチの発言が、自分の弁護にとって有利になる
材料になる、と期待している。両者は大量虐殺、戦争犯罪、人間性
に反する罪の容疑でそれぞれの裁判を受けなければならない。中心
点は1995年のスレブレニッツァの大規模殺戮である。判決は早けれ
ば2015年に出される予定である。

国防全権委員は国防軍の負担が過剰であると訴える

国防全権委員ケーニヒスハオスによれば、国防軍は海外派兵と現在
行なわれている組織改革で、負担過剰となっている。彼はベルリン
での年次報告の発表の際に、多くの部門で耐えられる負担を越えて
おり、人材不足と時代遅れとなった組織が、それを生んでいる。彼
は軍内部での女性に対する性的嫌がらせに関しても、懸念を表明し
た。調査によれば、女性兵士の半分以上が少なくとも一度は、性的
な嫌がらせを受けている。2011年の時点ですでにこれに関する情報
が集められていたのに、国防省は長い間公表を差し控えていた、と
彼は非難した。連邦議会の全権委員は、「兵士の弁護士」とされて
おり、連邦会議に年に一度、軍の悪しき状況に関して詳しく報告し
ている。




1月29日(水)

メルケル「国家の負債の危機は永続的には克服されていない」

連邦首相アンゲラ メルケルは、政府声明の中で、ヨーロッパの債
務危機は制御されているが、まだ永続的には克服されたわけではな
い、と警告した。彼女は連邦議会で、EUの経済政策の調整が相変わ
らず欠けており、ヨーロッパの状況がよくなることを望む人は、真
の経済連合が通貨連合より優位に立つ準備をしなければならない、
と述べた。そのためにはヨーロッパの期間の力を強めて、EU条約を
さらに拡大しなければならない、とも述語った。また金融市場の規
制が途切れがちになっていることを、見逃してはならない、とも述
べた。再利用可能な電力への転換をメルケルは、「ヘラクレスの
(やるような困難な)課題」であり、これがうまくいけば、電力転
換は大成功の輸出商品となる、とも語った。米国秘密情報部NSAの
盗聴活動に関する米国との対立で、メルケルは抜本的な意見の層が
あるにもかかわらず、反スパイ協定を結ぶべく努力している。米国
とのスパイ禁止協定に関する話し合いが困難である、と彼女は認め
た。

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EU委員会は大銀行に危険な取引をさせない方針

EU委員会は、利用銀行の危険な金融取引から、購買者を保護する方
針である。域内市場委員バルニエは、いくつかの営業分野の分割を
行なうと共に、いわゆる「自己取引」の禁止を提案した。銀行の顧
客あるいは経済界にとっては、この取引では具体的な利益は生じて
いない、と語った。さらにEU委員会は、各銀行は顧客の貯金を用い
た古典的な取引を切り離すよう、提案している。この規則はEU内の
大規模銀行30行に適用されることになっている。金融機関が倒産し
た場合に、預金者を損失から守るのが目標である。EU加盟各国とヨ
ーロッパ議会が、この計画について決定を下さなければならない。

ウクライナ国会は恩赦の規則をめぐって議論

ウクライナ痔会では、政府と野党が再び特別会議を開き、拘留され
た反政府勢力に対する恩赦の規則について、議論している。両者の
立場は大きくかけ離れている。与党議員は改めて、釈放の前に、占
拠された建物のと広場を全て明け渡すよう求めた。さらに重大な犯
罪行為に対しては、恩赦が適用しないことも求めている。それに対
して野党は、キエフのマイダン広場と職人組合会館を、明け渡しの
例外とするよう求めている。火曜日にはウクライナ政府は、野党に
対して初めて譲歩した。首相アザーロフ政権は足並みをそろえて辞
任したが、一時的に職務に留まっている。また国会は、問題となっ
て畏怖でも禁止を再び撤回した。しかし野党は相変わらず、大統領
ヤヌーコヴィチの辞任を求めている。

ジュネーヴでのシリア交渉が再開

ジュネーヴではシリアで対立する勢力間の交渉が、外国の特使ブラ
ヒミの仲介で再会した。和平交渉が始まってから1週間、今までで
唯一成し遂げられた妥協、つまり政府軍が包囲している古都ホムス
にいて、困窮する人々に対する人道的な安心させる、という妥協は
実行に移されていない、とシリアからの国連支援隊員が述べた。ま
た支援組織は、反乱勢力が守っている同市にいる飢えた民間人に物
資を提供する用意があるが、安全の約束が取り付けられていないた
め、支援物資を積んだトラックが通行する許可も相変わらず得られ
ていない、とも述べた。ジュネーヴでの会議での対立は、特に移行
政権の問題がきっかけで燃え立っている。野党が大統領アサドの辞
任を条件としているのに対し、シリア政府はこれを断固拒否してい
る。




1月30日(木)

ウクライナ野党は抗議活動と建物の占拠を継続する

ウクライナの反政府勢力は、大統領ヴィクトル ヤヌコーヴィチ政
権への抗議活動を継続している。キエフの独立広場マイダンでは、
凍てつく寒さの中、数千人が辛抱強く待ち続けている。占拠された
行政の建物は、今のところ一つも明け渡されていない。国会は逮捕
されたデモ参加者に恩赦を与える条件として、全ての建物の占拠を
中止することを挙げているが、野党勢力の行動はこの決定に対する
ものである。これに対して野党勢力は、無条件の恩赦を求めてい
る。公式の発表によれば、ヤヌコーヴィチの親ロシア政策に対する
抗議では、全国で234人のデモ隊が今までに逮捕されている。ドイ
ツ外務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアーは、ヤヌコ
ーヴィチに報道および集会の自由を制約する法律を、予告したとお
り最終的に撤回するよう求めた。

     その他のニュース

国連事務総長と独外相はシリアで支援物資輸送路確保に期待

国連事務総長パンは、シリア和平交渉で前進があったと見ている。
彼はベルリンで、支援組織が間もなく紛争地域で困窮している人々
の所へつながる道を確保する、と自分は期待している、と述べた。
ドイツ外相シュタインマイアーも、この交渉が各地域の停戦や人道
的な支援物資輸送路を作る土台を作り出す、と期待していると表明
した。権力者アサドの政権と野党の代表者たちは、特使ブラヒミを
議長として、ジュネーヴで話し合いを続けている。紛争で対立する
両者は、支援物資の輸送と移行政権結成に関して協議している。パ
ンは土曜日までドイツに滞在する。連邦大統領ガオクおよび首相メ
ルケルとの会談や、ミュンヒェンでの安全会議に参加する予定であ
る。

バグダードの政府の建物に自殺攻撃 18人が死亡

バグダードのイラク交通省の来客用宿泊所が、自殺攻撃を受け、公
式発表によれば、犯人6人を含め、18人が死亡した。犯人たちは当
初人質を取り、そのうち4人を殺害していた、とのことである。数
時間後に治安部隊が、人質事件を終結させることができた。他の
8人の死者が誰であるのかは、不明である。今のところ犯行声明は
誰からも出ていない。シーア派が中心となっている政府の建物は、
過去に繰り返しスンニ派急進勢力の攻撃目標となっている。今年初
めには、スンニ派が住んでいるアンバル州のにある2つの都市を、
蜂起勢力が掌握していた。イラクでは1月だけで数千人が死亡し
た。

マダガスカルはAUに復帰

マダガスカルがアフリカ連合AUに復帰して、同連合の22度目の首脳
会談が始まった。エチオピアの首都アジス アベバでは、大きな拍
手の中で出席者他たちは、熱帯の島国であるマダガスカルの新大統
領ラジャオナリマンピアニナを迎え入れた。危機にある同国は、
2009年の軍事クーデタが重大な影響を与えて、加盟が一時停止され
ていた。昨年12月にマダガスカルでは、初めて自由で民主的な選挙
が行なわれ、ラジャオナリマンピアニナが決選投票で53.5%の支持
を集めて、勝利した。2013年8月にも、危機の国マリで新大統領に
ケイタが選ばれ、AUの年次会議に初めて出席していた。この会議の
公式の標語は「農業と食料品の確保」である。ただしこの首脳会談
では、危機の国南スーダンと中央アフリカ情勢も、議題に上ってい
る。




1月31日(金)

ガオクは世界でドイツの活動を増やすよう求める

連邦大統領ヨアヒム ガオクは、ドイツが国際政治でより積極的な
役割を果たすように求めた。彼はミュンヒェンでの第50回安全会議
の開幕で、連邦共和国はよき協力国として、「より速やかに、より
決然と、そしてより実質的に力を注ぐ」べきである、と述べた。彼
は、十数年にわたりドイツの政界は、ナチ時代の過去があることを
指摘して、特に軍事面では独自の行動を自制する理由としていた
が、今やドイツが代表する価値観を守るために、より積極的な役割
を果たすことが必要である、と語った。また、目を閉じたり「威嚇
から逃げだし」てはならない、とも語った。
連邦首相アンゲラ メルケルは木曜日、紛争解決を支援するため
に、ドイツは国際的により強く介入しなければならない、との意見
を主張していた。ただし彼女は、国防大臣や外務大臣同様、国防軍
の戦闘部隊を中央アフリカ共和国などで活動させることは拒否して
いた。

     その他のニュース

シュタインマイアー「NSA事件は米国との友好を破壊しない」

NSA盗聴事件に関する対立は、米国とドイツの間の「成熟した友好
関係」を破壊することはなさそうだ、と連邦外相シュタインマイア
ーは述べた。彼は米国外相ケリーとベルリンで会談した後、信頼が
破壊されれば、それを再び築くことになる、と述べた。ケリーはス
パイ禁止協定に関する質問には正面からは答えず、交渉が不調であ
るにもかかわらず、ヨーロッパとの自由貿易協定計画に理解を求め
た。彼がドイツを訪問するのは、NSA事件が明るみに出てから初め
てである。予定には連邦首相メルケルとの会談も含まれている。彼
女の携帯電話は、数年間米国秘密情報部NSAの標的となっていた。
週末にはケリーはミュンヒェンでの第50回安全会議に出席する。

ウクライナ軍はヤヌコーヴィチの側から行動を見る方針

ウクライナでの激しい権力闘争では、初めて軍の幹部も発言の意志
を示した。軍は声明の中で、事態がさらに激化すれば同国は分断し
かねない、官庁の建物がデモ隊の襲撃を受け占拠されるのは、容認
できない、と述べた。「兵士と国防省職員」の名前で、「最高司令
官」である大統領ヤヌコーヴィチに、情勢を安定させ社会の了解を
得るように呼びかけた。すでに複数の死者が出た衝突には、今まで
のところ軍は関与していない。国連とEUの代表は、ウクライナでの
虐待および誘拐事件の解明を求めた。

ブラヒミ「シリア会議ではほとんど進展はない」

国際シリア特使ブラヒミは、ジュネーヴでの和平会議では、きわめ
て些細な成果しか上がらなかったが、期待できる僅かな兆候を見て
いる。彼はスイスの会議場で開かれた記者会見で、大統領アサドの
政権とシリア野党の代表団の間で、ここ3年で初めて行なわれた直
接会談に依拠することができる、と総括した。対立する両者の基本
的な立場は、相変わらずかけ離れているが、歩み寄る可能性を示し
てもいる、と国連主席外交官である彼は楽観的な姿勢を示し、特に
人道問題では妥協も可能であル、と述べた。少なくとも野党の指導
者は、実施に向けて努力が進んでいる第2回ジュネーヴ会議を、2月
10日に開くことを承諾した。亡命シリア人人権活動家の最新の発表
によれば、シリア和平会議が1週間以上前に始まってから、内戦で
1千9百人以上が死亡した。




2月1日(土)

シュタインマイアーはドイツの外交政策をより明確化する方針

外務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアー(社会民主
党)は、背価値各地の紛争を解決する上で、ドイツにはより積極的
な役割を果たす用意がある、と表明した。彼はミュンヒェンでの国
際安全会議の2日目の冒頭で、ドイツは世界政策に関して大枠だけ
を論究するには、あまりに巨大であり、連邦政府は外交政策の面
で、より素早く、明確に、そして実質的に取り組む用意をしておか
なければならない、と述べた。またシュタインマイアーは、危機を
協力して解決するために、ロシアとの協力をより密接にするように
と勧告し、ヨーロッパの安全はロシア抜きでは考えられない、とも
語った。また彼は、ウクライナ情勢にも言及し、大統領ヴィクトル
 ヤヌコーヴィチ政権に対して、早期にそして全面的に、野党との
間での約束を実施するよう呼びかけた。シュタインマイアーは、安
全会議の参加者に対して、協力して元ソ連の共和国ウクライナの危
機を平和的に解決するべく力を注ぐよう訴えた。
米国外務大臣ジョン ケリーはミュンヒェンでのこの会議で、EUと
米国の自由貿易協定に合意するよう理解を求めた。さらに彼は、米
国とヨーロッパが、意見を共有した場合には、最強である、と述べ
た。ウクライナに向けてケリーは、米国とヨーロッパは、現地の人
々がさらなる民主化に向けて努力するのを支援する、と述べた。

     その他のニュース

ウクライナ司法は拷問の犠牲者を標的に

ウクライナ司法は、反政府勢力に対する方針をさらに厳しくしてい
る。拷問を受けたと見られる活動家ブラートフに対して、大規模騒
乱への参加容疑で、訴訟手続きを取った、と内務省はキエフで発表
した。捜査陣は、ブラートフに対する自宅拘留を請求したが、彼は
何者かから数日にわたって拷問を受けた、との情報がある。現在
35歳のブラートフは病院で手当てを受けており、警官が彼の部屋を
監視している。さらに秘密情報部SBUが、国家転覆を謀った容疑で
反政府勢力を捜査している。SBU広報はこの措置をとった理由とし
て、拘留された元首相ティモシェンコの政党の事務室が手入れを受
け、決定的な証拠が見つかったためだ、と述べた。EU外務委員アシ
ュトンは、ブラートフの拷問に驚愕を表明し、反政府勢力に対する
この措置は受け入れられない、と批判した。ドイツ外相シュタイン
マイアー(社会民主党)は、ウクライナ政府に対して、ブラートフ
にドイツで治療を受けるのを認めるよう訴えた。

国連はシリアの紛争当事者にさらなる対話を呼びかける

国連事務総長パンはシリアの野党と政府に対して、内戦終結に関し
て真剣かつ誠実に交渉を続行するように呼びかけた。ミュンヒェン
での安全会議に参加しているパンは、米国外相ケリーとロシア外相
ラヴロフに、それぞれの影響力を行使し、交渉を計画通り2月10日
にジュネーヴで続けるように訴えた。国連の仲介役ブラヒミは、
1週間にわたったジュネーヴでの交渉が終わった金曜日に、失望を
表明し、「我々は何も達成しなかった」と嘆き、人道問題ですら、
何ら進展がなかった、と述べた。さらにブラヒミは、この地域での
危機がさらに広がらないように、と警告した。紛争は難民問題とシ
リア反乱勢力の一部に対する武器の納入で、すでに拡大している。

タイの首都バンコクでは新たな抗議活動で暴力が行使される

タイの国会議員選挙まで1日、反政府勢力はバンコクのあちこち
で、投票に対する抗議活動を行ない、前線を作り出した。政府支持
者と反政府勢力の衝突で、数人が負傷した。AFP通信の記者によれ
ば、武装した男が人混みに向かって自動小銃で発砲し、首都バンコ
クは大混乱となった。東南アジアの国であるタイのおよそ4千9百万
人の住民は、日曜日に投票を行なう。首相インラック自身は12月
に、反政府の抗議活動を終わらせるために、国会議員選挙を前倒し
で実施する、と告示していた。しかし抗議行動は続き、主要な野党
であるアビシットを党首とする民主党は、この選挙に参加しない方
針である。それもあってインラックのタイ貢献党は、投票で明確に
優勢である。




2月2日(日)

米国はイランに対する制裁を継続する方針

ミュンヒェンでの安全会議の最終日、特にイランの核をめぐる摩擦
が協議の中心となった。米国はイランの核計画に関する交渉が続い
ているにもかかわらず、同国対する制裁を維持する方針である。米
国外務大臣ジョン ケリーは会談の中で、イラン外務大臣モハンマ
ド ジャヴァード ザリーフにこれを伝えた、と米国政府筋は発表
した。そのほか両外相は、長期的なイランとの核協定に関する交渉
について話し合った、とのことである。この交渉は2週間ほど後に
ウィーンで始まることになっている。ケリーは、両者が誠実な意図
を持って対話に入り、イランが諸外国との約束を守ることがきわめ
て重要である、と強調した、とも述べた。ただしザリーフはすでに
昨日、迅速な合意ができるとの期待を否定していた。米国上院ジョ
ン マケインは、安全会議に注目を集めさせた。彼は米国大統領バ
ラック オバマを非難して、アラブ世界での問題に対する戦略を欠
いている、と述べた。またマケインは、米国政府は自国民に、この
地域の安全は米国の安全に関する関心につながっていると述べなけ
ればならない、とも語った。

     その他のニュース

タイの国会議員選挙は突発事態なく終了

タイでは国会議員選挙は、大きな突発事件なく終了した。全体でお
よそ5千万人が、票を投ずるよう求められた。ただし多くの場所で
は反政府勢力が投票を阻止した。多くの投票所を開くことができな
かった。それ故監視団は、新議会を招集sるためには十分な票が集
まらず、補欠選挙が行なわれる可能性がある、と見ている。野党は
投票を行わないように、と呼びかけていた。彼らは首相インラック
と彼女の裕福で影響力の強い家族を、政界から追放し、政治の全面
的な改革を求めている。

ドイツ人男性がイエメンで誘拐される

イエメンではドイツ市民が誘拐された。イエメン政府の発表によれ
ば、この男性は金曜日に首都サヌアで誘拐され、同市東部の部族の
住む地域に連れされられた。犯人たちは、逮捕されている男2人の
釈放を求めた、とのことである。ドイツ外務省は誘拐事件があった
ことを確認し、緊急対策班を設置した。

連邦政府は病院の看護人不足対策を立てる方針

連邦政府はドイツの病院での看護人不足に、よりはっきりした対策
を立てる意向をもっている模様である。「ヴェルト」紙日曜版の情
報では、将来的には十分に看護人を雇用している病院に対しては、
財政的に報酬を与え、これらの病院は健康保険からより多くの資金
を得られることになる。連邦厚生相グレーエは同紙に、看護人と医
師が長期的に過剰な負担を抱え込まない場合にのみ、良好かつ専門
的な治療が可能である、と述べた。現在病院は、手術などそれぞれ
の医療行為に対して、健康保険から、雇用している看護人の期間や
数とは無関係に、いわゆる「包括的な金額」を受け取っている。




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