5月19日〜25日のドイツのニュース



5月19日(月)

東ウクライナの親ロシア分離独立派は独自の国家を建国する方針

諸外国の仲裁の努力が続く中、東ウクライナの武装した親ロシア勢
力は、ウクライナからの分離独立を進めている。5月25日の大統領
選挙の結果を、「人民共和国」ドネツクとルガンスクは承認しな
い、とドネツク地域の「知事」を自称するパヴェル グバレフがロ
シアのテレヴィで述べた。また、同国東部での「反テロ作戦」を継
続するウクライナ移行政権と、対話する土台がない、とも語った。
またロシア政府から支援を受けたグバレフは、新ロシア(ノヴォロ
シア)との名称で国家を建国するのが目標である、と述べた。
ロシア政府からは、大統領ウラジミール プーチンが、ウクライナ
との国境近くのロシア部隊に、撤退命令を出した、と報じられた。
国境地帯であるビリャンスク、ドナウ川沿いのロストフ、ベルゴロ
ドでの春の演習は完了した、とのことである。ロシア政府が、国境
からの部隊撤退を発表したのは、初めてではない。NATOは過去に発
砲された撤兵を確認できず、逆に兵士が増強された、と報告してい
た。今回もNATOのある将校は、約4万人の兵士が撤退する兆しは見
ていない、と述べた。

     その他のニュース

国防省は無人偵察機開発の可能性に冷静に反応

ヨーロッパの主要な航空会社は、軍用無人偵察機計画を共同で提案
した。エアバス社、ダッソー アビアシオン社、アレーニア アエ
ルマッキ社は、2020年までの計画では、中高度で長距離の飛行がで
きる無人機MALEが開発される、と発表した。このような無人機は、
武装も可能である、とのことである。ドイツ、フランス、イタリア
の国防省に対する提案の中で、この3社は新技術の徴発に関して、
具体的な話し合いを開くよう提案した。工業に関しては、すでに協
力協定が結ばれており、作業の分担について合意が成立している、
とのことである。ヨーロッパの無人機開発に関しては、数年前から
議論が続いている。国防相フォン デア ライエンは、現在の所冷
静な発言をしており、当面は夏に計画されている無人偵察機開発に
関する国会の議論を待たなければならない、と述べた。

トルコ首相のケルン訪問を前に警告

連邦政府はトルコ首相エルドアンが、選挙戦を始める前に、土曜日
にケルンを訪問する際には、平静を保つよう警告した。政府広報ザ
イベルトは、「我々は、注意を払い、そして責任を自覚して訪問す
るよう期待している。それによってドイツの人々がうまく共生する
ための催しに貢献することができる」と述べた。ザイベルトはトル
コでの炭鉱事故と、間近に迫ったヨーロッパ議会選挙を念頭に置
き、エルドアンは「きわめて困難な」時点で登場する、と指摘し
た。これより前に外相シュタインマイアー(社会民主党)も同様に
発言し、ドイツの民主主義は、エルドアンが自国民の方を向くので
あれば、彼の訪問を甘受する、と述べていた。ケルン警察は、大規
模動員で準備を進めている。鉱山事故の扱いで批判にさらされてい
るエルドアンに反対する集会には、当局によれば、すでに1万人の
デモ隊が参加した、と報告されている。ケルン市長ロータース(社
会民主党)はエルドアンに、この訪問を取りやめるように、間接的
な形で助言し、「今外国で単に選挙戦の日程を守るよりも、重要な
ことがある」と述べた。エルドアンはケルンで、数千人の自国民を
前に演説する意向である。トルコでは8月に、大統領選挙が行われ
る。外国暮らすトルコ人も、初めて投票に参加できる。

トルコの炭鉱経営者5人に逮捕命令

トルコの歴史上最も影響の大きな炭鉱事故から6日、経営する会社
の職員5人に逮捕命令が出された。拘留された中には、ソマの炭鉱
の経営者セリクが含まれている、とトルコでは検察官の言葉として
報じられている。また被告達には、過失致死の容疑が持たれてい
る。日曜日には警察は容疑者25人を逮捕した。その中には経営する
ソマ持ち株会社の幹部数人が含まれている。公式発表によれば、爆
発とその後の火災では地下で合わせて301人の炭鉱労働者が死亡し
た。




5月20日(火)

タイ軍は戒厳令を発令 「クーデタではない」

タイでは数ヶ月にわたり暴力を伴う抗議活動が続いているが、軍は
戒厳令を科した。軍の長プラユット カン オカは、法と秩序が回
復されるまで、この戒厳令は有効である、と述べた。また彼は対立
する両者に、話し合いを呼びかけ、デモをやめるよう求めた。政府
はこの措置を歓迎し、軍同様に、これはクーデタではない、と強調
した。現職首相ニワッタムロン ボーンソグハジアンの顧問によれ
ば、内閣は秘密の場所で会議を行った。戒厳令が出されているにも
かかわらず、政府の支持者と反対派は、新たな抗議活動を予告して
いる。11月から続くデモでは、28人が死亡、7百人が負傷した。5月
7日には、憲法裁判所が、首相インラック シナワトラと、彼女の
閣僚の数人を、職権乱用容疑で解任していた。それ以降情勢は激化
した。戒厳令を科す理由としてプラユットは、「我々は、この暴力
が同国の安全全体を危機にさらしうることを懸念している」と述べ
た。

     その他のニュース

ウクライナでは大富豪が分離独立派に対する抵抗を呼びかける

最も裕福なウクライナ人アハメトフは、人目を呼ぶ映像の中で、親
ロシア分離独立派に対する抵抗を呼びかけた。彼は月曜夜に後悔さ
れたこの映像の中で、「不安の中で生きるのは、人間にとってはつ
らい」もので、盗賊や略奪を働く兵士が町を支配しており、彼らは
その地域の住民と戦っている、と述べた。彼は自分の会社の社員に
対し、警告ストを始め、この地域での和平実現に向けて方向転換を
行なうように、とはっきりした言葉で訴えた。アハメトフは地下資
源の多いドネツベッケン(ドンバス)で産業を牛耳っている。彼は
おそらくこの知己では最も力を持つ個人であり、鉄鋼および石油部
門を中心に、ウクライナの工業部門の企業の多数を経営している。
ドネツク出身の彼は、30万人の労働者を雇用している。「フォーブ
ス」誌は、彼の資産を114億ドルと推定している。

ロシア国防相はウクライナとの国境で部隊の撤退を勧告

ロシア国防相ショイグは、ウクライナとの国境沿いの兵士に、自分
たちの兵舎に帰るように指示した。これにより彼は、大統領プーチ
ンのこれに関する命令を実施に移した、とロシア国営通信社インタ
ーファクス通信が報じた。NATOは、プーチンの命令の発表後月曜日
に、撤退を示す証拠はない、と発表していた。インターファクス通
信によれば、具体的にはロストフ、ベオグラード、ブリャンスクで
の演習に参加した兵士たちは、基地に戻るように指示された。ロシ
ア国防相の広報は、インターファクス通信の報道に対して、態度を
表明するのを拒否した。

ロシアと中国は軍事協力を拡大する方針

ロシアと中国は、軍事的な協力を緊密化する方針である。イタル・
タス通信によれば、ロシア大統領プーチンは、中国大統領習と会談
した後、両国間の協力は、世界平和にとって本質的な要因であると
述べた、大型機とヘリコプターを合同で建造する十分な見込みがあ
る、とのことである。まだ火曜日にはロシアと中国の軍艦が東シナ
海の軍用艦船の演習が始まり、数日間に渡ってこれが続く計画であ
った。この地域では中国は、長期に渡って、無人の群島をめぐり、
日本と対立を続けている。2日間にわたるプーチンの中国訪問の中
心は、40を超える協定の締結である。数年前からロシアと中国は、
新たなガスの契約の締結をめぐって議論を続けていた。新たな協定
は間もなく成立する、とプーチンは月曜日に示唆していた。




5月21日(水)

ガスプロム社は中国との巨額ガス協定を結ぶ

長年にわたる交渉の末、ロシア国営企業ガスプロム社は、中国との
ガス供給協定に署名した。ガスプロム社社長アレクセイ ミレルに
よれば、中国石油天然気集団公司CNPCとの合意には、新たな輸送管
を通じて、年間少なくとも380億立方メートルのガスを供給するこ
とが含まれている。この契約は、4千億米ドル以上のガス取引の契
約で、30年の期間である。ウクライナ危機をめぐる西側との対立が
続いているため、ロシアは、アジアをあらたな収入を得る場所とし
て開拓しようとしている。一方EU委員会は、ガスプロム社に、西ヨ
ーロッパへのガス供給を確保するよう勧告した。ウクライナはクリ
ミアと東ウクライナをめぐる紛争の最中で、ロシアにガス料金を支
払うのを停止し、ガスプロム社の価格引き上げは高額すぎる、と非
難した。ロシア政府はその後、供給を停止する、と威嚇していた。
この措置は、ウクライナの輸送管を通じて運ばれるため、その他の
ヨーロッパの購買者にも課される可能性がある。

     その他のニュース

ナイジェリアでは新たなボコ ハラムの大量殺戮

目撃者によれば、ナイジェリア北部では、急進派組織ボコ ハラム
の戦闘員が、2日間で30人を殺害した。近隣住民は、シャワ村が襲
撃を受け10人が殺害され、その後攻撃側は隣村アラガルノを襲撃
し、さらに20人を殺害した、と述べた。この武装イスラーム教徒
は、避難中の民間人すら射殺した。この地域にいる軍は、彼らを支
援するためには出動しなかった模様である。あるアラガルノの住民
によれば、攻撃犯は退却中に3台の故障した逃亡用車両を修理した
が、兵士の介入を受けることがなかった。ジョス市で火曜日にボコ
 ハラムが起こした2回の爆弾事件では、公式発表によれば少なく
とも118人が死亡していた。この急進派たちは、イスラーム教徒が
多数派を占めるナイジェリア北部で、イスラーム教国家建国のため
に戦いを続けている。

連邦内閣は新たなアフリカ計画を可決

ドイツはアフリカの55箇国との関係を、新たな土台の上に築く方針
である。それに向けて連邦内閣は、新たなアフリカ計画を可決し
た。大連立政権は、戦略を記した文書の中で、アフリカ大陸での武
器を用いた紛争を、今後は早期に回避するよう支援する、との目標
を掲げた。アフリカ連合AUとその加盟国は、たとえば国防軍が現在
マリで行なっているように、人材育成の支援などを通じて、危機を
自主的に解決できる状態を取れるようにするべきである、とも書か
れている。またドイツは、重大な危機が起きた場合、「直接的な関
与」も行なう用意がある、とも述べた。連立政権は、汚職、貧困ゆ
えの逃亡、人身売買との戦うのを進めるために、あらなた努力をす
ると約束している。現在国防軍は、アフリカに6百人以上の兵士を
派遣しており、その半分以上は、ソマリア沖での海賊行為対策に従
事している。そのほかに、マリ、南スーダン、スーダンに派遣され
ている。

エジプト元大統領ムバーラクに汚職容疑で3年の拘留

エジプト元大統領ムバーラクは、汚職容疑で3年間の拘留との有罪
判決が言い渡された。またカイロの裁判所は、すでに拘留されてい
る彼の息子アラーとガマルに、それぞれ4年間の拘留が言い渡し
た。この事件では、1,350万オイロ相当の公金の横領が問題となっ
ている。ムバーラクは2011年2月に、大規模抗議を受けた後、エジ
プト軍の指導部によって退陣を強いられていた。ムバーラクは現
在、抗議活動が行なわれていた期間中に、デモ隊8百人以上の殺害
容疑で裁判所が責任を追及している。この裁判では、86歳のムバー
ラクは、死刑を受ける恐れがある。




5月22日(木)

タイ軍は権力を奪取

タイでは、数ヶ月にわたる政治的混乱の末、軍が権力を奪取した。
広報によれば、同国憲法は停止した。ただし上下院は解任されてい
ない。現地時間22時から全国の外出禁止令が課された。5人以上が
集まる集会が禁止された。ラジオおよびテレヴィ放送局は、通常の
番組をしばらくの間停止し、軍が提供する番組だけを放送すること
ができる。テレヴィでの演説で軍司令官プラユット チャン・オチ
ャは、分裂した各政党は合意に達することはできない、と述べてい
た。火曜日には彼は、タイに戒厳連を科し、その後、政府と野党が
合意する解決に導こうとしたが、失敗していた。全陣営のデモ隊に
は、撤収するよう要請されている。しかし政府に近い「赤シャツ
隊」の指導者は、軍の不意打ちにもかかわらず、デモを続ける方針
である、と予告した。バンコクでの集会では、軍は空に向けて威嚇
射撃を行なった。

     その他のニュース

中国の新疆ウイグル州で襲撃事件 死者31人負傷者1百人ほど

中国西部の新疆州で攻撃が起こり、少なくとも31人が死亡、1百人
ほどが負傷した。国営放送によれば、何者かが中心都市ウルムチの
市場で、2台の自動車から爆弾を群衆に向かって投げつけた自動車
の1台はその後爆発した。目撃者は、大きな爆発音数十回を聞い
た、と述べた。背後については何も知られていない、ただし新疆州
は、ウイグル人のイスラーム教徒少数派と、漢族の中国人の間で、
ずっと以前から緊迫しており、紛争の火種と目されている。水曜日
にはウルムチの裁判所が、急進派と見られる39人にテロの映像を公
開し、暴力を呼びかけた容疑で、最大15年の拘留を言い渡してい
た。3月にはウイグル人によるものとされる襲撃が、同国南西部の
昆明駅で起き、少なくとも29人が死亡、130人以上が負傷してい
た。

東ウクライナでの戦闘では少なくとも8人の死者

ウクライナ東部では、政府軍と親ロシア分離独立派が交戦し、治安
部隊の少なくとも14人が死亡した。ドネツク地域のヴォルノヴァー
ハ市近郊で起きたこの戦闘では、さらに数人が負傷し他、と国防省
は発表した。隣接するルハンスク地域では、親モスクワの権力者が
戒厳令を発した。広報は、この戒厳令はウクライナの親西側政権
が、部隊を撤退するまで続く、と述べた。ウクライナ国防省の発表
によれば、現地では死者1名、負傷者2名が発生した。

ヨーロッパ議会選挙が始まる

木曜朝に英国およびオランダで投票所が開かれ、ヨーロッパ議会選
挙が始まった。両国では極右政党の躍進が予想されている。オラン
ダの昼間での投票率は、5年前の前回選挙と比べて低い。ドイツお
よび多くのEU加盟国の有権者は、751人の議員からなるEU議会にブ
リュッセルおよびストラスブールへ、どの代表を送り込むか、日曜
日に決定する。28箇国合わせて4億人が、投票を行なうよう呼びか
けられている。大ヨーロッパ政党が筆頭候補を掲げて選挙戦に突入
したのは、初めてである。保守派のヨーロッパ国民党は、元ルクセ
ンブルク首相ユンケル、ヨーロッパ社会党はドイツの社会民主党の
政治家シュルツを筆頭候補としている。




5月23日(金)

チェコでヨーロッパ議会選挙

チェコでヨーロッパ議会選挙が始まった。8百万人を超える市民
が、土曜日正午まで、EU議会へ送る代表21人を決定するよう、呼び
かけられている。今回の投票は、1月から政権を担当する中道左派
連立政権の親ヨーロッパ路線に対する信任投票と目されている。ア
イルランドでもすでに選挙が行なわれている。全てのEU加盟国で投
票が行なわれる日曜日夜に、結果が公表されることになっている。
英国およびオランダでは、住民が木曜日にすでに投票を行なった。
英国では趨勢が公表されなかったが、オランダでは投票後の調査
で、予想外の事態が起きる兆しがある。右派大衆迎合主義者ヘルト
・ウィルダースが率い、EUを敵対視し、反イスラーム教を掲げる自
由党PVVが、第4党に位置している。上位には、市民陣営が指示する
親EU政党3つが位置している、とオランダのテレヴィ局は報じた。
ウィルダースは、EU政治では他の右派組織と同盟を組む、と予告し
た。

     その他のニュース

プーチン「ウクライナは内戦 選挙結果を尊重する」

ウクライナ大統領選挙まで2日、ロシア大統領プーチンは元ソ連の
共和国である同国の情勢を、内戦になぞらえ、米国にもこの状態の
責任の一端がある、と述べた。サンクト ペテルブルクでの経済公
開会議に参加したプーチンは、当時の大統領ヤヌコーヴィチが11月
にEUとの連携協定に署名するのを延期した後、ウクライナ危機が発
生した、と述べた。さらに彼は、「その後我々の米国の友人から支
援を受けたクーデタが続き、結果は混乱と正真正銘の内戦となっ
た」と付け加えた。またプーチンは、ロシアはウクライナの選挙結
果を尊重するつもりだ、と約束した。また彼は、企業の経営陣多数
を前に、ヨーロッパに企業が、「現実的」にロシアに対処している
ことを賞賛した。ヨーロッパの企業は、ロシア市場では、米国の競
争相手よりも明確なほど強く支持されている、とも述べた。またヨ
ーロッパはロシアのガスと石油に必要量の3分の1を依存している。

タイ軍司令部は出国禁止を科す

タイ軍部は権力奪取後、失脚した移行政権首相ニワットタムロンと
その他百人を超える主要政治家に、出国禁止令を科した。対立する
政治陣営の合わせて155人が、当面許可なしでは出国できず、もし
出国しようとすれば、拘留される可能性がある、と軍広報はテレヴ
ィで発表した。ニワットタムロン、元首相インラック、今までの与
党および野党の要人多数が、金曜日に軍のこの要求に応じて、バン
コクの拠点に留まった。彼らが逮捕されるかどうかは、まだ不明で
ある。軍の指導部は木曜日、数ヶ月にわたる政治危機の末、政府を
追い落とし、憲法を停止していた。軍司令官プラユットは、「国民
平和委員会」の議長に就任した。西側は東南アジアの同国でのこの
クーデタを、異口同音に非難した。ドイツ、フランス、そしてEUは
軍部に平静を保ち、早期に文民による民主的な秩序を取り戻すよう
に求めた。米国はタイ政府との軍事協力を、再検討した。

コンゴの元軍司令官に長期の拘留刑

コンゴ民主共和国の元軍司令官カタンガは、デン ハーグの国際裁
判所から、12年の拘留が言い渡された。36歳のカタンガは、当時最
も恐れられた最高司令官の1人で、3月初めに、戦争犯罪と人間性に
対する犯罪の幇助で、デン ハーグで有罪が言い渡されていた。こ
の裁判官は、カタンガ率いる「イトゥリ愛国抵抗勢力FRPI」が、
2003年にコンゴ東部のボロゴ村を襲撃し、数時間のうちに2百人を
殺害したことが証明された、と判断した。大規模な強姦の容疑に関
しては、「シンバ(ライオン)」の別名を持つカタンガは、無罪が
言い渡された。カタンガの未決勾留期間は、景気に参入される。元
反乱勢力の指導者である彼は、2007年10月にデン ハーグに移さ
れ、裁判は2009年に始まった。検事と弁護士は、上告する可能性が
ある。




5月24日(土)

ケルンでは数千人がエルドアンに抗議

トルコ首相レジェップ タイップ エルドアンが、反対意見もある
中、ケルンに姿を現す数時間前、同市では数千人の反対派がデモを
行なった。抗議活動は「我々はエルドアンに否と言う」との標語を
掲げていた。デモ隊は「タイップ エルドアン 羊の毛皮をかぶっ
た狼」や「殺人者エルドアン」などの横断幕を掲げていた。ドイツ
に住む(イスラーム教の一派)アレヴィー派社会は、ライン左岸の
地域で大規模なデモを行なう、と届け出ていた。参加するために、
ヨーロッパの他の国から入国しようとした人もいた。警察は現地に
大規模な動員をしている。エルドアンはケルンのランクセス競技場
で、夕方早い時間に、数千人の支持者を前に演説を行なう意向であ
る。訪問の公式の理由は、エルドアンのイスラーム教に基づく保守
派与党公正発展党を支持する「ヨーロッパ・トルコ民主連合UETD」
が、設立10周年を迎えることである。ドイツのトルコ人社会とその
他の多くの人々は、エルドアンにとって重要なのは、票を集めるこ
とだ、と推測している。およそ150万人のドイツに住むトルコ人
は、8月にはトルコ大統領選挙で、投票することができるが、あら
ゆる予想によれば、エルドアンはこれに立候補すると見られてい
る。

     その他のニュース

イスタンブルのデモは死亡した30歳男性の栄誉をたたえる

イスタンブルでの激しい暴動の後、1万人を超える人々が路上に出
て、木曜日に抗議活動に参加していたわけではないが、警官のピス
トルの弾丸で死亡した男の栄誉をたたえた。30歳のこの男が金曜夕
刻に埋葬されたオクメイダニ地区では、群衆が「殺人者国家」「お
前達は私たちに釈明しなければならない」と叫んだ。この抗議活動
では、2人目の死者も出ていた。政府が抗議にさらされているトル
コ首相エルドアンは、ある演説の中で、デモ隊を「ウクライナで国
を分断しようとしたの者と同様テロリスト」と名指し、警察が忍耐
しているのは理解できない、と述べた。

タイの軍部はさらに事件を引き起こす

タイ軍部はクーデタから2日、上院を解散し、将軍プラユットは、
立法権を引き継いだ、と軍はテレヴィで発表した。これより前に軍
は、元首相インラックとその他の主要な政治家が、さらに数日間拘
留され続ける、と発表していた。インラックとその他与野党の政治
家150人は、金曜日に軍に自ら出頭せざるを得なかった。彼らの滞
在場所は発表されていない。この土曜日に、軍事評議会は数人の研
究者を出頭させた。人権団体は激怒を表明した。「人権監視団」
は、タイの人権状況が落下しているのを妨げるものはない、と述べ
た。国際アムネスティも同様の発言を行なった。米国はこの地域で
最も古い同盟国であるタイに対して、総額350万ドルの軍事支援を
中止した。外務省公報ハーフは、今後の補助金を取りやめるかどう
か、現在検討している、と述べた。

シャバーブ民兵がソマリア国会を襲撃

イスラーム教徒がモガディシオのソマリア国会を自殺攻撃で襲い、
複数の死者が出た。警察の当初の発表によれば、自殺攻撃犯が建物
前で、自分の車の中に乗せた爆弾に点火した。目撃者の話によれ
ば、2発の爆発があった。その後数人の攻撃犯が建物の中に入り、
治安部隊と激しく交戦した。議会内部では、議員達がちょうど議論
の最中であった。急進派の攻撃犯4人と警備の1人が死亡した、と警
察広報は発表した。シャバーブ民兵が、ロイター通信にこの攻撃を
行なったと発表した。テロ組織網カーイダに近いこれらのイスラー
ム教徒は、数年にわたり北東アフリカの同国の中央部と南部の広い
地域を支配下に置いているが、ソマリア軍と諸外国の支援者によっ
て、同国の大都市からは追い出された。それにもかかわらず、彼ら
は内戦に沈む同国で攻撃や襲撃を繰り返している。日曜日には国連
軍の部隊が、ソマリアの首都の厳重に警備された空港で、活動を開
始したばかりであった。国連の発表によれば、ウガンダからの兵士
4百人が、国連の施設と職員の警備を担当することになっている。




5月25日(日)

ウクライナでは選挙に多くの人が殺到 東部では問題も

武装した警官が軽侮する中、数百万人のウクライナ人が、深刻な危
機にある同国の新たな大統領を選んだ。キエフおよび西部では、多
くの有権者が殺到したため、かなり長時間待たなければならなかっ
た。武装した独立派が一部を支配している東ウクライナでは、投票
所のごく一部だけが開かれた。現地での報道によれば、投票所が散
発的に襲撃を受けた。ドネツクおよびルガンスク地域の住民の多く
は、投票に行く勇気がなかったり、投票する可能性があるとは見て
いなかった。スラビャンスクではイタリア人写真家とそのロシア人
通訳が、臼砲で撃たれて死亡した。ドネツクでは2千5百人が投票に
反対して、抗議活動を行なった。数百人の活動家が、大富豪リナト
 アフメトフの家まで行進した。彼は雇用している約30万人に、分
離独立派の動きに抵抗するように呼びかけた。世論調査によれば、
チョコレート工場を経営するピヨトル ポロシェンコが優勢であ
る。元首相ユリア ティモシェンコが、大差で続いている。ウクラ
イナ政府は、約20カ国の3千人の選挙監視団を招待した。

     その他のニュース

ヨーロッパ議会選挙は最終局面 21カ国で投票

朝からEU21カ国の市民が、ストラスブールのヨーロッパ議会の新議
員を決定する。この投票が始まって4日目のこの日、デンマーク、
ポルトガス、スペインの投票所が最後に開いた。ドイツでは6千4百
万人ほどの市民が、議会のドイツの議席96の配分を決することにな
っている。世論調査によれば、キリスト教民主、社会同盟が最大勢
力になる可能性がある。社会民主党は前回2009年の選挙と比べて、
得票を伸ばすと見られている。EU全体の投票の公式の結果発表は、
イタリアで23時に最後の投票所が閉められてからになる。EU加盟
28カ国で合わせて4億人の市民が、ストラスブールの議員751人を新
たに決めるように呼びかけを受けている。急進右派政党、大衆迎合
政党、ヨーロッパに懐疑的な政党の結果が、緊張感をもって見守ら
れている。

教皇はアッバスとペレスをヴァティカンでの和平会議に招待

教皇フランツィスクスは、イスラエル首相ペレスとパレスチナ大統
領アッバスを、平和を祈る会合に招待した。そのために彼はヴァテ
ィカンを利用するように申し入れた、とフランツィスクスは約1万
人のキリスト教徒が出席するベツレヘムのクリッペ広場での礼拝の
終わりに述べた。彼はこの会議の期日を明言しなかった。フランツ
ィスクスはこれより前に、アッバスを大統領府に訪問し、イスラエ
ル人同様、パレスチナ人も「平和を求める勇気」を持つよう求め
た。2人は耐えられないような紛争を終わらせるために、努力を倍
増させるべきだ、とも述べた。午後にはフランツィスクスは、イス
ラエルへと移動した。近郊にあるエルサレムでの最も重要な日程
は、世界正教の名誉最高権威者総大司教バルトロメーウス1世との
会談であった。宗派を超えたこの会合は、教皇の訪問の本来のきっ
かけであった。1千年以上前に分裂した東西教会の指導者は、合同
の宣言に署名するつもりである。

ジブチで襲撃 ドイツ人3人が負傷

ジブチでのテロ襲撃で、ドイツ人3人が負傷した。ソマリア沖の海
賊行為対策のEUの作戦EUCAP「ネストル」に参加していたこの3人
は、国防軍機でドイツに出国した。ドイツ外務省の公報はdpa通信
に、この3人には命の危険はない、と述べた。ジブチの通信社ADIの
報道によれば、西側の外国人に人気のある食堂「ラ ショミール」
が襲われ、3人が殺害された。食堂前では2発の爆弾が破裂し、外国
人を含め15人が負傷した、とのことである。フランスと米国は、元
フランスの植民地に軍事基地を置いている。海に面するこの国は、
ソマリアの海賊に対して諸外国の部隊が出発する基地となってい
る。




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