6月23日〜29日のオーストリアのニュース



6月23日(月)

     国外ニュース

ウクライナでは分離独立派が停戦を呼びかける

ウクライナでの紛争では、少なくとも事態緩和に向け、若干の進展
が見受けられる。ドネツクとルハンスク地域の親ロシア分離独立派
は、数日間の停戦を遵守する方針である。事象「ドネツク人民共和
国首相」アレクサンダー ボロダイは、6月27日までの停戦は友好
である、と述べた。分離独立派は、この行動で、ウクライナ大統領
ペトロ ポロシェンコの和平計画に応えたことになる。停戦中に和
平交渉が開始される、とボロダイは月曜日に述べた。この報告はモ
スクワでも安堵を生んでいた。

     国内ニュース

ブルク劇場事件 社長シュプリンガーは辞任

ブルク劇場事件はまた大騒動となる。同劇場持ち株会社社長ゲオル
ク シュプリンガーは辞任する。彼は月曜日に、6月末で年金生活
に入るつもりである、と発表した。金曜日にはすでに、文化大臣ヨ
ーセフ オスターマイアー(社会民主党)とこれに関して取り決め
を行なっていた、砥の粉とっである。専門家の意見によれば、シュ
プリンガーに対しては、ブルク劇場の財政悪化に関して、事情を把
握していたが、十分断固としてそして時期を捉えて行動しなかっ
た、との疑いが持たれている。




6月24日(火)

     国外ニュース

停戦にもかかわらずウクライナではヘリコプターが撃墜される

停戦に合意が成立したにもかかわらず、ウクライナ東部の親ロシア
分離独立派は、火曜日に軍用ヘリコプターを撃墜した。その際9人
の死者が出た模様である。月曜日には分離独立派は、金曜日までの
停戦に賛成した。ウクライナ大統領ペトロ ポロシェンコは、これ
を和平計画の一部として呼びかけていた。ロシア大統領ウラジミー
ル プーチンは、この撃墜を非難し、停戦の延長に賛成した。一方
ポロシェンコは、停戦を中止する、と脅した。

     国内ニュース

キエフ「プーチンの訪問はオーストリアの案件」

ウクライナ外相パヴロ クリムキンは、問題のロシア大統領ウラジ
ミール プーチンの訪問に関連して、EUが一貫した外国方針をとる
ように、と要請した。誰を招待するかはオーストリアの案件である
が、「はっきりした意志」が伝えられなければならない、とクリム
キンは火曜日のテレヴィ番組で述べた。彼はロシアに対して、分離
独立派への武器供給を停止し、和平計画を支援するように、と訴え
た。クリムキンは(オーストリアの石油会社)OMVとガスプロムの
間で、ガス輸送管「南の流れ」の建設が条約で確定していること
に、驚きを表明した。




6月25日(水)

     国外ニュース

イラクでの暴力 3週間で民間人9百人が死亡

50万人が避難、少なくとも9百人の民間人が死亡、650人が負傷。イ
ラクではスンナ派のISISの進軍は、主として民間人に犠牲を強いて
いる。暴力が終息する見通しはない。米国は、シーア派、スンナ
派、クルド人が参加する統一政権を求めているが、首相ヌリ アル
・マリキはこれを拒否し、危機激化に寄与してしまっている。

     国内ニュース

ロシアはプーチン訪問で何をほのめかしているか

ロシア大統領ウラジミール プーチンのオーストリア公式訪問は、
諸外国でも高い注目を集めている。複数のEU加盟国と米国から、批
判的な声が聞こえる。フランスで先日行なわれた世界大戦記念式を
除けば、オーストリアはウクライナ危機が始まってから、プーチン
を出迎える西側最初の国になる。ロシアでの報道では、今回の訪問
は、西側の制裁の可能性との戦いで、オーストリアは同盟国である
ことを示している、と理解されている。




6月26日(木)

     国外ニュース

イスラエル秘密情報部「若者の誘拐犯の身元が特定された」

木曜日夜の情報によれば、イスラエル秘密情報部シン ベトは、
6月12日から行方不明と見られているイスラエルの若者の誘拐犯の
身元が特定された。これはヘブロン出身の元囚人2人で、彼らは急
進派イスラーム教徒パレスチナ人組織ハマースに属していた。容疑
者の映像が公表された。イスラエル政府は、誘拐事件を受けて、若
者たちが行方不明になった責任は、ハマースにあるとし、過去12年
間で最大の軍事活動を、西ヨルダンランドで実行していた。この作
戦で5人が死亡し、数十人が負傷し、数百人が拘留された。この誘
拐は、国連でも激しい対立を生んでいた。

     国内ニュース

シュピンデレガーとフェクターが不動産銀行特別法をめぐり対立

野党は数週間前からほぼ毎日、不動産銀行特別法を攻撃している。
今回は国民党内部でも、負債削減の解決が、党内要人の対立を生ん
でいる。国民党党首ミヒャエル シュピンデレガーが、財務大臣か
ら文化大臣に配置転換したマリーア フェクターが、この銀行法を
テレヴィ番組で厳しく攻撃したことを受け、財務大臣シュピンデレ
ガーが買い言葉を発した。自分がこの決定を下し、「2年半の猶予
を使い切らない」と、フェクターは財務大臣時代に、数回にわたっ
て不動産銀行の決定を遅らせたことを指摘した。




6月27日(金)のオーストリアのニュース

     国外ニュース

ユンケルが指名される キャメロンは敗北

EUの歴史上初めて、EU委員会の議長が、各国首脳によって全会一致
で指名されなかった。ジャン・クロード ユンケルを最も激しく批
判したのは、英国首相デイヴィッド キャメロンである。ルクセン
ブルク人であるユンケルへの抵抗は、結局は無意味となった。ハン
ガリー首相ヴィクトル オルバンだけが、金曜日にユンケルの指名
に反対した。キャメロンは投票で敗れた後も戦闘的な姿勢を保ち、
「戦争に勝利するためには、敗北に備えておかなければ」ならない
と述べた。他のEU加盟国首脳からは、最終的には譲歩の姿勢が示さ
れた。

     国内ニュース

殺人未遂で5年の拘留刑

昨年49歳の夫に、アルコールを染みこませたハンカチで口と鼻をふ
さいだとされる43歳の女が、金曜日午後ウェルス州裁判所で、5年
の拘留刑、うち20ヶ月は仮釈放なしの拘留刑を言い渡された。殺人
未遂容疑でのこの判決は、まだ法的には確定していない。




6月28日(土)

     国外ニュース

米国は40年ぶりに原油を輸出

米国政府は、長年にわたる原油輸出禁止を緩和した。「ウォール街
通信」によれば、いくつかの企業が、原油を外国に供給する許可を
得た。その背景は、石油採掘の際の水圧破砕法が広がって、米国内
での石油の供給が大幅に増加したことである。8月にも最初の輸出
が行なわれるかもしれない。輸出禁止は1970年代から続いており、
その解除には異論がないわけではない。

     国内ニュース

予算不足の恐れ シュピンデレガーは支出削減が必要と見る

先日経済学者は、景気が下向きになると予想したが、予算でも新た
な不足が生まれるかもしれない。財務大臣ミヒャエル シュピンデ
レガー(国民党)は来週、さらなる支出削減の可能性を取り決める
ために、全ての閣僚と話し合う、と予告した。国民党党首である彼
は複数の新聞に、手遅れになる前に行動したい、と述べた。そして
話し合いでは「厳しい手段」で対処するつもりで、社会民主党への
当てこすりももちろん行なわれる。




6月29日(日)

     国外ニュース

EUとモスクワの対立にもかかわらずフランスは武器取引を続ける

ロシア政府は、ウクライナ危機を解決すると考えられた方向を示す
まで、月曜までの猶予を得ており、さもなければ、新たな制裁が科
されるかもしれない。EUが設定した最後通牒は、米国も支持してい
る。それにもかかわらず、フランスとロシア政府の間では、問題の
武器取引が相変わらず取り決められている。月曜日には、第一陣の
ロシア兵4百人がフランスに入り、ロシア政府が発注した戦艦の扱
いの訓練を受ける。

     国内ニュース

緑の党の教育専門家は学校のより多くの自治を求める

いくつかの州の緑の党の教育の専門家は、学校の自治の拡大と、教
育手段の学校への割り振りを指標に基づいて行なうよう、要請し
た。彼らは合同集会を開き、全国一律の新型中等学校NMSの導入
と、私立学校の不平等な振興などを批判している、と今日発表され
た文書には記されている。




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