６月３０日〜7月６日のドイツのニュース
６月３０日（月）
ガオクは難民をより多く受け入れるように要請
連邦大統領ヨアヒム ガオクは、難民の数が増加していることを受
け、ヨーロッパに避難先を求めている人々を大規模に受け入れるよ
う求めた。ベルリンでの基本方針演説でガオクは、難民をドイツと
ヨーロッパに受け入れる準備が、まだ十分とはほど遠いと見てい
る、と述べた。彼は避難先をヨーロッパに求めている人に、個々の
事情を調査するよう求めた。また生計を自力で成り立たせるよう
に、難民と亡命希望者が労働市場に寄り容易にサンユウできるよう
にするべきである、とも述べた。またガオクは、EUは外部との境界
を守る「正当な関心」を持っている、とも述べた。
その他のニュース
イタリア沖で再び難民事件
イタリアの沖合で船に乗った数百人の難民の救出で、およそ30の遺
体が発見された。この遺体は、およそ6百人を載せた漁船の上で、
シチリア沖で発見された、とイタリア海軍が発表した。この人々
は、満員状態の船の狭い一角で、窒息したと見られる、とのことで
ある。その他の移民は救出された。公式発表によれば、イタリア海
軍は週末に、船に乗り、地中海をヨーロッパに向けて進んでいた難
民1千6百人ほどを、安全な場所に移した。
中国軍高官が汚職で失脚
中国大統領習近平は、蔓延する汚職との戦いを前進させる。徐才厚
とともに、しばらく前まで影響力を持っていた中国の軍人1人が、
政権を握る共産党から除名された。また彼に対する買収容疑での裁
判が取られる、と公の通信社新華社が報じた。徐は今まで習が呼び
かけた汚職対策運動が進むにつれて、権限を失っていた。71歳の彼
は2013年まで、影響力の強い軍中央委員会の副議長を務め、2012年
までは中国の方向性を決める権限を持つ組織の政治局局員であっ
た。新華社によれば、彼は直接あるいは家族を通じて、買収されて
いた。その他彼は、自分の地位を利用して、他人を昇進させてい
た。
イラク軍 スンナ派ジハード主義者に対する攻撃
スンナ派ISIS民兵が「カリフ国家」を宣言した後、イラク軍は、テ
ロ組織に対する攻撃を続行した。戦闘用ヘリコプターが村落バイジ
を攻撃した、とイラクでは報じられている。軍は土曜日にISIS民兵
に対する攻撃を開始し、主としてティクリートに力を集中してい
た。バグダード北西170キロにある同市は、2週間前にISIS戦闘員に
占拠されていた。イラクのある将校によれば、現在同市の大部分は
政府軍が奪還し、兵士は州参事会の建物と、他の政府施設まで近づ
いた。中立の立場からの検証は、不可能である。ISISは日曜日に、
彼らが占拠したイラクとシリアの州で、「イスラーム教 カリフ国
家」の樹立を宣言していた。音声による発表では、彼らの指導者バ
グダーディが、「カリフ」に指名された。イラクの首都バグダード
の占領と、国境を越えて地中海からペルシャ湾まで広がるイスラー
ム教国家の建国が、発表された目標である。
７月１日（火）
ウクライナは分離独立派に対する攻撃を開始
停戦期間が終了したことを受け、ウクライナは同国東部の親ロシア
分離独立派に対する戦闘を再開した。国会議長オレスカンダー ト
ゥルチノフによれば、反乱勢力の路上封鎖や拠点が攻撃された。分
離独立派のスラビャンスク周辺地域では、砲撃音が聞こえた。ロシ
ア政府が停戦を延長すること求めているが、EUはロシアに対する経
済制裁に関する決定を延期した。西側はロシア大統領ウラジミール
プーチンが、分離独立派を支援し、ウクライナを不安定にしよう
としている、と非難した。
ドイツ外務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアーは、ウ
クライナとロシアの紛争の中で、政治会談を行うべく力を注いでい
る。ボンのドイッチェ ヴェレで報道される会議「世界報道会議」
で彼は、ウクライナとロシアの限定された交渉を利用するのに賛成
だ、と述べた。交渉によってのみ、ウクライナでのこれ以上の流血
の事態は回避されうる、合同で国境管理を行なうことによって、東
ウクライナへこれ以上の武器供給を阻止することができる、とも述
べた。
その他のニュース
イラク国会議長の選出は失敗に終わる
イラク国会の人事を決める会議は、失敗に終わった。国会議員たち
は、憲法で決められている国会議長の選出に合意できなかった。こ
れは4月の選挙以降、初めて行なわれる国会の会議で会った。この
会議は来週もう一度開かれることになっている。国会議長選出後の
数週間で、大統領そして首相が決められることになっている。新国
会議長は、最大勢力の長である首相マリキに組閣を委託する、と見
られている。マリキの政治的な未来は未確定である。彼は危機にも
かかわらず、同国で3期目を担当すべく努力している。米国および
西側諸国は、イラク安定のために統一政権を作るよう求めている
が、彼はこれを今のところ拒否している。2006年から政権を握るシ
ーア派である彼の立場は、ISISが国内で攻勢をかけていることで、
ますます脅かされている。
シュルツはヨーロッパ議会議長に留任
ドイツ社会民主党の政治家シュルツは、ヨーロッパ議会議長に再選
された。ストラスブールの新議会の人事を決める会議では、シュル
ツは612票の有効票のうち409人の賛成を得た。必要なのは絶対多数
の307票であった。シュルツは5月末のヨーロッパ議会選挙で、社会
民主党の筆頭候補として、ヨーロッパ委員会議長職に立候補してい
た。ただし彼はキリスト教民主党の対立候補ユンケルに敗北した。
シュルツはすでに、議長職を2年半にわたって勤めていた。
エルドアンは公式に大統領候補になる
トルコ首相エルドアンは、正式に政権を握る発展公正党の大統領候
補として発表された。同党副党首サヒンは、エルドアンの指名は首
都アンカラでの党集会で行なわれる、と発表した。トルコ大統領の
初めての直接選挙は8月10日に行なわれ、60歳のエルドアンは、野
党の2人の候補に対して立候補する。2007年から現職の大統領ギュ
ルは、再び立候補することはなく、任期は8月28日に終わる。世論
調査によれば、エルドアンが明確に優位に立っている。特に全国で
ゲジ抗議活動が1年前に起きてから、エルドアンは国際的に問題視
されている。彼には、統治首相がますます独裁的になっており、政
府批判の抗議活動が警察を使って暴力的に弾圧している、との非難
が起きている。
７月２日（水）
パレスチナ人に対する復讐の殺人の後に暴力行為
エルサレムでパレスチナ人の若者が死亡した後、怒ったデモ隊と兵
士が衝突し、暴力沙汰になった。若者はおそらく、10代のユダヤ人
3人の殺害に対する復讐行為の犠牲者となったと見られる。エルサ
レム郊外のアラブ人が住むシュアファットの住民たちによれば、こ
の16歳の少年は火曜日夕方に自動車に無理矢理載せられ、誘拐され
たとのことである。その後彼の板が発見された。これが発表された
時、数百人のパレスチナ人がエルサレムの鉄道線路w封鎖し、警官
に投石した。警官はゴム弾をパレスチナ人に発射した。ユダヤ人生
徒3人の遺体の発見後、急進派イスラエル人の復讐の呼びかけが起
きていた。政府は急進派イスラーム教徒パレスチナ人組織が、この
3人の若者の死をひき起こした、としている。ハマースはまだこれ
に関して、態度表明を行なっていない。
その他のニュース
東ウクライナではウクライナ軍が新たに空爆
ウクライナ治安部隊は、停戦期間終了後、同国東部の分離独立派の
拠点を、改めて空爆した。親ロシア蜂起勢力によれば、ドネツク地
域のゴルロフカおよびジェルシンスキー村が、大規模な攻撃を受け
た。ウクライナ内務省の代表は、火曜日だけで1千人ほどの分離独
立派が死亡した、と発表した。蜂起勢力は、これを「たわごと」と
して退けた。分離独立派側は、ノヴァコフスクの国境監視所を攻撃
し、そこで国境警備兵1名を殺害し、4人に負傷させた。水曜日に
も、この紛争に関しては諸外国による新たな交渉が行なわれた。こ
のベルリンでの交渉のため、ドイツ外相シュタインマイアー、フラ
ンス外相ファビウス、ロシア外相ラヴロフ、ウクライナ外相クリム
キンが集まったこの会合では、どのようにすれば新たな停戦が実現
可能かを中心に、話し合われる。
香港では民主主義を求める抗議活動で5百人以上が逮捕される
香港では民主化を求める抗議活動が行なわれ、511人の参加者が逮
捕された。彼らには違法な集会と、警察の行動妨害の容疑が持たれ
ている、と発表された。逮捕者の中には、野党の香港議会議員3人
も含まれている。このデモ隊は、首相梁振英の官庁前で、中国の特
別行政区香港におけるより多くの民主主義を求めていた。元英国の
植民地である香港が、1997年に中国に返還された記念日である火曜
日に開催された、過去10年で最大のデモに引き続いて、この夜間の
抗議が繰り広げられた。主催者側は、50万人以上が参加したと見て
いるが、警察は9万人強と発表した。数日前には、香港の有権者の
4分の1にあたる80万人近くが、より民主化を求める非公式な住民投
票に参加し、北京政府の怒りを買っていた。
アフガニスタンとパキスタンで攻撃 死者少なくとも18人
アフガニスタンの首都カブールでは、、急進派イスラーム教徒タリ
バーンが、同国空軍のバスを自殺攻撃し、少なくとも8人の兵士を
殺害した。政府の発表によれば、その他に13人の兵士と、5人の民
間人が負傷した。それによればこの軍関係者たちは、爆弾がカブー
ル西部で破裂した際に、作業に向かう途中であった。パキスタン軍
が戦闘用ヘリコプターで、同国北西部の急進派イスラーム教徒の潜
伏地域を攻撃し、少なくとも10人の蜂起勢力を殺害した。当局の発
表によれば、この攻撃は、アフガニスタンとの国境地域北ワジリス
タンにある部族の居住地域の中心都市ミランシャーで起きた者で、
タリバーンの戦闘員と他の急進派を狙ったものである。軍は2週間
前から、空軍を投入し、月曜日にはさらに地上軍の攻撃も開始して
いた。入り込むのが困難な山岳地域は、パキスタン政府から大幅な
自治を認められ、反乱勢力組織の帰還場所になっている。
７月３日（木）
イラク クルド人大統領が独立に関する住民投票を実施する方針
イラク北部のクルド人自治区大統領マスード バルザニは、地域議
会に、クルディスタン独立に関する住民投票を準備するよう要請し
た。クルド民主党外務委員ヘミン ハウラミはエルビルでの会議後
に、議会は期日を確定し、選挙委員会を招集することになる、これ
にはクルド人とイラク中央政府のと間で異論もある、石油産出都市
キルクークなどの地域も含まれる、と発表した。バルザニはこの提
案を行なう理由として、イラク側の「準備が整っている」ことを挙
げた。首相ヌリ アリ・マリキが失敗し、クルド人は、テロ民兵
ISISとは1,050キロ渡る境界、そしてイラク軍とも15キロの境界を
持っている、とも語った。さらにバルザニは、それに対して自立し
たクルド人はこの地域の安定のために貢献する意志がある、と述べ
た。
その他のニュース
ガザへの空爆とイスラエルに対するミサイル一斉射撃
近東の緊張は、パレスチナ人のミサイル発射とイスラエルの空爆に
より、さらに激しさを増した。パレスチナ当局は、ベイト ラヒヤ
とガザ市の空爆で、合わせて11人が負傷した、と発表した。これよ
り前にイスラエルの都市スでロットに向けて発射されたミサイル
が、住居1軒に命中したが、負傷者でなかった。夜間には、16歳の
パレスチナ人がアンサ宇された事を受け、大規模な衝突が起きた
が、その後エルサレムと西ヨルダンランドの情勢は緊迫し続けてい
る。赤新月によれば、東エルサレムのシュアファット地区での路上
戦だけで、180人ほどが負傷した。パレスチナ人の若の者殺害は、
おそらくイスラエルの宗教学校の生徒が誘拐され、月曜日には遺体
で発見されたことに対する報復である。
米国は国外の空港の安全性を高める方針
爆弾攻撃を受ける懸念があるため、米国は外国の空港での安全性を
高める方針である。急進派が作り上げた爆弾が、安全管理局には知
られないままである可能性があるので、この措置が必要だ、と故郷
防衛大臣ジョンソンはワシントンで説明した。同省の代表によれ
ば、今後2週間で、ヨーロッパと近東の空港と航空会社を中心に、
安全の点検を各区題するように指示する予定である。報道によれ
ば、特に搭乗者の靴と電気機器の調査がより厳格に行われる、と付
け加えて報じた。この指示の背景には、秘密情報部からの、シリア
人テロリストの特に急進的な地下組織が、イエメンのカーイダ戦闘
員と協力して、新たな「革新的な」爆弾を開発したとの情報があ
る。
イランの核計画にとって決定的な会談がウィーンで開かれる
ウィーンでは時間に押されて、イランの核計画にとって決定的と見
られる話し合いが始まった。イスラーム共和国イラン、米国、ロシ
ア、英国、フランス、中国、ドイツの代表は、7月20日までに協定
を練り上げることを目標にしている。交渉が失敗に終わった場合に
は、イスラエルによるイランの核施設への空爆と、この地域の紛争
の可能性が高まる危険がある、と専門家は見ている。イランは11月
に、国連で拒否権を持つ5箇国とドイツとの間で、暫定的な合意に
至り、核計画を制約していた。その見返りにイラン政府に対する制
裁は、若干緩和された。努力が続けられているこの協定は、イラン
に核技術の平和的な利用を可能にするものであり、また核兵器の保
有を禁じるものである。
７月４日（金）
連邦情報局員が米国のためにNSA調査員会をスパイしたとの情報
ドイツでは秘密情報部をめぐる醜聞が浮上しつつある。「南ドイツ
新聞」とNDR、WDRの報道によれば、連邦情報局BNDの職員には、米
国の委託に基づいて、連邦議会のNSA調査委員会に探りを入れた、
との疑いが持たれている。この職員は、秘密情報部のスパイ活動に
関する緊急容疑で、捜査のために拘留されている。連邦政府は、こ
れは「極めて深刻な事件」である、と述べた。3報道機関によれ
ば、この職員は尋問の中で、米国秘密情報部にNSA調査委員会に関
する情報を伝えたことを自白した。ただし彼は当初、ロシア秘密情
報部と接触しようとしたとの疑いで、逮捕された。捜査ではこの発
言の信頼性が検証されている。「ビルト」紙の情報によれば、31歳
のこの情報部員は、少なくとも2年にわたり、米国秘密情報部との
二重スパイとして活動していた。
その他のニュース
エルサレムで暴力をともなう抗議活動 ガザからミサイル発射
報道によれば、アラブ人の若者が埋葬されるのを前に、数百人のパ
レスチナ人の若者が、警察と路上で衝突した。それによれば、デモ
隊はエルサレム東部のアラブ人居住区に封鎖を建設し、警官に投石
を行なった。警察署長ローゼンフェルトは、単なる「緊張状態」で
ある、と述べた。これより前に武装パレスチナ人がガザ帯状地帯
で、イスラエル側が警告する中、ミサイルによる攻撃を続行した。
イスラエル軍医よれば、午前中にミサイル4発が、イスラエル南部
に撃ち込まれ、イスラエル側は大砲で反撃した。イスラエルとガザ
帯状地帯を支配するハマースの停戦が間近に迫っているが、これに
関する情報が報じられている。パレスチナの新聞「コッズ」は、ハ
マースとイスラエルは、エジプトの仲介で、相互の攻撃停止に関し
て合意した、と報じた。またハマースは、両者は攻撃を同時に中止
することを求めていた、目標は72時間以内の全面停戦である、とも
同紙は報じた。
東ウクライナでは戦闘 損失多数
停戦をめぐる議論と並行して、東ウクライナでは激しい戦闘が起
き、政府の発表によれば、多くの死者が発生した。それによれば空
からの攻撃と大砲の砲撃により、親ロシア分離独立派の拠点6箇所
が破壊され、ニコライエフカ村は部隊に完全に包囲された、とキエ
フで広報は発表した。少なくとも150人の蜂起勢力が殺害された。
兵士2人も死亡した、とのことである。ロシアはウクライナ、ドイ
ツ、フランスとの4者会談で、和平交渉に賛成したばかりであっ
た。各国はベルリンに火曜日に、停戦交渉に向けた新たな試みに合
意していた。そのために遅くとも土曜日に、交渉団が集まることに
なっている。
エボラ会議ははっきりした成果なく終わる
西アフリカの重大な疫病エボラは、さらに拡大を津津得ている。世
界保健機構の推定によれば、致死性のこの病をいつ押さえ込むこと
ができるかは、見通すことはできない。緊急会議がガーナで2日間
にわたって開かれたが、はっきりした進展はなかった。アフリカ
11箇国の閣僚は、世界保健機構の代表および専門家と、どのように
すれば危険なエボラ・ヴィールスの拡大を止めることができるか、
協議していた。4月以降西アフリカでは、すでに5百人以上がこの病
気で死亡した。
７月５日（土）
ウクライナ政府「軍はスラビャンスクから親ロシア民兵を追放」
数週間にわたって大きな損失を出した戦闘の末、武装親ロシア民兵
は、分離独立派の拠点スラビャンスクからおおむね退去した模様で
ある。ウクライナ内務大臣アルセン アワコフは、戦闘員はドネツ
ク市へ移動の途中である、と述べた。蜂起勢力は今のところ、公式
にこれを認めていない。ただしいわゆる「国民防衛軍」の広報は、
軍の空火の攻撃と砲撃で、戦闘員は拠点を変更する必要があった、
と述べた。反乱勢力の指揮官イゴール ストレルコフは金曜日に、
ロシア政府に相談し、自分たちの民兵はロシアの支援がなければ、
4月初めに制圧した都市をこれ以上支配し続けられない、と述べ
た。一方ウクライナ大統領ペトロ ポロシェンコは、スラビャンス
クを奪還した印として、市役所にウクライナの旗を掲げるように、
軍に命令した。
その他のニュース
イスラエルは再びガザ帯状地帯からの砲撃にさらされる
イスラーム教徒と見られるものが、ガザ帯状地帯から、イスラエル
南部に向けてふたたびミサイルを発射した。ただし軍の発表によれ
ば、この砲撃では被害は生じなかった。しかしエルサレム東部や、
その他のイスラエルの都市では、パレスチナ人とイスラエル警察の
間で衝突が起こり、朝方まで続き、負傷者が多数発生した。近東で
最近暴力が激化している背景には、西ヨルダンランドでイスラエル
の若者たちが誘拐され、殺害された事件と、16歳のパレスチナ人が
東エルサレムで殺害された事件がある。イスラエル警察は、このパ
レスチナ人は、ユダヤ人入植者のイスラエル人若者の死に対する報
復で殺害された、との疑いを抱いているが、まだ確認は取れていな
い。
エジプト政府はガソリン価格を大きく引き上げる
エジプト政府は土曜日、国家の赤字を減らすために、ガソリン価格
を大幅に引き上げた。この大きな値上げは、新大統領シシの人気を
試すものと見られている。インターネット上の国営の報道サイト
「アフラム」は、エジプト人はガソリンスタンドで、燃料の種類に
よって4割から8割高い代金を支払わなければならない、と報じてい
る。それによれば、首相メフレブは、今回の値上げは、ガソリン同
様に大きな補助金が払われている基本的な食料の価格には影響を及
ぼさない、と約束した。政府は、燃料に対する高い補助金を切り詰
める、と予告していた。エジプトの国家予算の支出のうちほぼ3分
の1は、食料と燃料に対する補助金に使われている。
タリバーンは数百の燃料輸送車を燃やす
急進派イスラーム教徒タリバーンは、アフガニスタンの首都カブー
ル近郊で、数百代の燃料輸送車をミサイルで砲撃した。少なくとも
4百台の車両が炎上した、と警察広報は述べた。この輸送車は、カ
ブールの西数キロのパマンにある補給所の駐車場に止まっていた。
4発のミサイルが発射されたが、負傷者は出なかった、と広報は発
表した。タリバーンはこの攻撃を行なったと発表し、数十人の死者
が出た、と述べた。6月14日の大統領選挙以降、カブールは比較的
平穏であったが、過去数日タリバーンによる攻撃が激しくなってい
た。木曜日には彼らは、空港に停まっていた退任する大統領カルザ
イのヘリコプターを、ミサイルで攻撃していた。その前日には、自
殺攻撃で兵士8人が死亡していた。
７月６日（日）
若者を暗殺した容疑でユダヤ人急進派が逮捕される
東エルサレムで誘拐され、殺害されたパレスチナ人の若者の事件
で、「ユダヤ人急進派」が、実行犯として逮捕された。報道管制の
ため匿名のままになることを望んでいるイスラエルの公的な情報提
供者が、これに関する報道を確認した。「これに関して逮捕された
者たちは、おそらく急進派ユダヤ人組織の一員である」とこの情報
提供者はAFP通信に述べた。最初に「ハーレツ」紙がインターネッ
ト上で、容疑者6人が逮捕された、と報じた。警察広報ルーバ サ
ムリは、問い合わせに対して、「この犯行の背後には民族主義的な
動機があることを示す証拠がある」と述べた。16歳のパレスチナ人
は水曜日、モスクへ行く途中で誘拐されていた。その直後、彼の遺
体はエルサレムの西側の外れにある森で発見された。土曜日にパレ
スチナ人側から公表された検死結果によれば、この若者はおそらく
生きた状態で火をつけられた。当初から6月中旬に起きたイスラエ
ルの10代の少年3人の誘拐と暗殺に対する報復である、と推定され
ていた。
その他のニュース
ポロシェンコは大都市をめぐる攻防戦が起きることを懸念
反乱勢力の拠点スラビャンスクとクラマトルスク基地を奪還したこ
とを受け、ウクライナ大統領ポロシェンコは、親ロシア分離独立派
に対する攻撃を継続するよう求めた。彼はキエフで、勝利したにも
かかわらず、情勢はかなり混迷している、と述べた。多くの蜂起勢
力がドネツクおよび周辺に撤退したことを視野において、「テロリ
ストは今や大都市に食い込んでいる」とも彼は述べた。ポロシェン
コは軍が成果を上げたことで、月曜日には期限終了を迎える停戦
を、これ以上延長しないとの見解が認められた、と見ている。蜂起
勢力の指導者は、政府軍への抵抗は、まだ終わっていない、と発表
した。
ラヴロフはシュタインマイアーにウクライナ新会議開催を要請
ロシア外相ラヴロフは、ドイツ外相シュタインマイアーと電話で会
談し、ウクライナ危機に関わる勢力が、すぐに話し合いを行なうよ
う求めた。ロシア外務省の通達によれば、ラヴロフはこの会談で
は、新たな停戦が合意されなければならないと強調し、先日ウクラ
イナ外相クリムキンが予告した分離独立派との交渉が、まだ実施さ
れていないのは、「極めて心配」である、と述べた。ヨーロッパ安
全協力機構OSZEは、このような会談実施に向けて仲裁を続けてい
る、とラヴロフは述べた。電話会談では、フランス外相ファビウス
も加わっていた。
軍はボコ ハラムの攻撃犯50人以上を殺害
ナイジェリア軍は、イスラーム教の分派ボコ ハラムに対する軍事
的な成果をあげた、と発表した。同国北部のダンボア近郊の軍基地
を、この急進派たちは攻撃したが、これを迎え撃ち、少なくとも
53人のイスラーム教徒を倒した、と様々な報道機関が軍指揮部の言
葉として報じた。高級士官を含め兵士6人も死亡した、とのことで
ある。