6月30日〜7月6日のオーストリアのニュース



6月30日(月)

     国外ニュース

イスラエルの怒り ハマースは「生徒殺害の代償を支払え」

イスラエルの若者3人が西ヨルダンランドで殺害されたことで、イ
スラエルでは怒りの波が起きた。首相ベンヤミン ネタニヤフは、
まず厳しい強攻策で対処する、と威嚇した。彼は「ハマースに責任
があり、ハマースはその代償を支払うことになる」と述べた。国会
議長ユーリ エーデルシュタインも、ハマースに対して「妥協なき
戦い」を行なうように要請した。イスラエルは、急進派イスラーム
教徒のパレスチナ人組織ハマースが、6月12日のこの誘拐事件の背
後にいる、と非難した。

     国内ニュース

人工の河川が研究目的で建設

ウィーンのブリギッテナオでは、現在、研究目的で人工の川が掘ら
れている。この川はドーナウ川とドーナウ運河を結ぶものである。
水力発電所に対する魚の通路などの調査が行なわれることになって
いる。




7月1日(火)

     国外ニュース

EU会議で右派大衆迎合政党は混乱を招く

右派大衆迎合政党の議院とEUを敵視する国会議員たちは、火曜日に
人事を決める会議で、EU議会での行動方法で、最初の混乱を招いて
いる。ヨーロッパ賛歌の演奏中に、起立するとの伝統に逆らって、
多くのものが座り続けたが、その中にはフランスの急進右派の国民
戦線、首相デイヴィッド キャメロンの英国保守党、オーストリア
の自由党の議員が含まれていた。英国の大衆迎合政党UKIPの代表は
立ち上がったが、楽団にはわざと背中を向けた。

     国内ニュース

大学入学資格試験にトルコ語を導入するのはほぼ確定

大学入学資格試験の科目に、トルコ語を導入することが議論されて
いたが、新たな転換があった。多くの社会民主党および国民党所属
の地方政治および教育の政治家が、人権団体「SOS隣人」に宛てた
支援文書の中で、賛成することを表明した。2011年には、当時の教
育大臣クラオディア シュミート(社会民主党)は、トルコ語の導
入は、国民党の賛成が得られなかったため、成立しなかった。火曜
日には国民党党首ミヒャエル シュピンデレガーは、先日はあまり
熱意を示していなかったが、これに賛成の方向を示した。




7月2日(水)

     国外ニュース

買収容疑のサルコジは反撃に出る

フランス元大統領ニコラ サルコジは、自分に対する買収容疑での
捜査に関して「極めて深い衝撃」を受けたと表明した。逮捕後初め
てのテレヴィ局のインタヴューで彼は、「政治の道具として利用さ
れている」と司法を非難し、自分はフランスの原則や法律に違反し
たことはない、と述べた。自分に関する誤った印象が一般大衆に示
されているが、これは「真実ではない」とも語った。開始された捜
査手続きは、彼の政界復帰の野望にとって、厳しい一撃である。彼
は9月までに政界復帰の可能性を決定するつもりである。

     国内ニュース

線路に女性を突き落とした男に15年の拘留刑

水曜日に40歳の男が、殺人未遂容疑で15年の拘留刑を言い渡され
た。これは確定判決ではない。この男は昨年9月に、一人の女性を
地下鉄の線路に突き落とした、とされている。被害者には13,400オ
イロの慰謝料が割り当てられた。判断は7対1であった。同裁判所
は、特に重い刑を科す理由として、「悪意のある事件」であること
を挙げた。裁判官ソーニャ ワイスは、被害者には「攻撃を回避す
る機会がなかった」ので「彼女が生還したのは信じられないほどの
幸運」である、と述べた。40歳の被告は弁護士との協議後に、考慮
時間を求め、検察官ユーディット ツィスカは当初は、説明をしな
かった。




7月3日(木)

     国外ニュース

南スーダンでは「数週間後」に飢餓状態が激化する見通し

内戦に揺れる南スーダンでは、飢餓状態が激しさを増す恐れがあ
る。数百万人が「数週間のうちに」十分に食べられなくなる、と支
援組織は警告した。国連はすでに、南スーダンの難民のために、食
料品の配給量を減らさざるを得なくなった。現在、数ヶ月にわたる
流血の戦闘の後、物資供給の危機に対処するためには、支援金が少
なすぎる。この資金が早期に大きく上積みされなければ、全土の
4百万人が飢えに見舞われる危険がある。

     国内ニュース

ビルンバッハーは足かせを受ける

不動産銀行裁判で有罪を言い渡されたヴィラッハーの税金顧問ディ
ートリヒ ビルンバッハーは、求刑された足かせを受ける。木曜日
にクラーゲンフルトの裁判所がこれを認めた。ビルンバッハー
(70歳)は、不動産銀行売却と、総額6百万オイロの報酬に関連し
て、3年間の拘留、うち6ヶ月は仮釈放なしの刑を言い渡された。そ
れによれば彼の弁護士リヒャルト ソイアーは、足かせの申請を行
った。クラーゲンフルト裁判所の所長ペーター ベーヴィクによれ
ば、この申請は許可される。




7月4日(金)

     国外ニュース

貧困への処方箋か? ボリビアは再び児童労働を許可

児童労働は、南アフリカ最貧国ボリビアでは、法律で禁止されてい
たとはいえ、今までは普通のことであった。水曜日に可決された法
律で、ボリビア議会は、法律での禁止を撤回した。企業は例外的な
事例では、12歳の子供をやと入れることができる。「一人で」働く
ことができる子供は、10歳の時点で働くことが認められる。ボリビ
アが国内の極端な貧困に対処するのに、児童労働が役立つ、とされ
ている。この法律には、大統領エボ モラレスの署名が必要であ
る。彼にはもちろん、ずっと以前から署名しないように求められて
いるが、左派の国家元首は、児童労働の熱烈な擁護者として知られ
ている。

     国内ニュース

社会民主党は支出削減をめぐる議論を擁護

財務大臣ミヒャエル シュピンデレガー(国民党)は、全ての官庁
でさらなる支出削減が必要だ、と予告したことに対して、連立相手
の社会民主党はいらだちを表明した。連邦執行部長ノルバート ダ
ラボスは、「単なる混乱の元」であって、「見え透いた陽動作戦」
である、と述べた。一方交通大臣ドリス ブーレスは、シュピンデ
レガーを間接的に批判し、国民党の閣僚が担当する官庁より、社会
民主党の閣僚が率いる官庁に、大きな支出削減の圧力をかけてい
る、と述べた。社会福祉大臣ルードルフ フンツトルファーは、シ
ュピンデレガーの早期年金に関する批判を、あからさまに退けた。




7月5日(土)

     国外ニュース

エリトリア カッザーフィーがまだ生きている国

電話網、携帯電話、インターネットはほとんどなく、歩みも遅く、
財源もほとんどない。アフリカの角にあるエリトリアは、多くの点
で、北朝鮮よりも隔絶している。「国境なき記者」がつけた報道の
自由の順位は、最下位であり、北朝鮮より下である。「ビジネスウ
ィーク」によれば、国営報道は、リビアの権力者ムアマル アル・
カッザーフィーが死亡したことを、今日に至るまで報道していない
。それは偶然ではない。同国はエチオピアから1993年に独立してか
ら、イサイアス アフェウェルキが、独裁的支配を続けている。国
連人権評議会は、大規模な人権侵害調査のための委員会を設置し
た。ヨーロッパへの道を目指す難民の多くが、この国の出身であ
る。

     国内ニュース

予算を巡る対立でファイマンは沈静化を図る

社会民主党と国民党は、予算と、国民党側から見た場合の「数億オ
イロの支出削減の必要」をめぐり、議論をしているが、連邦首相ウ
ェルナー ファイマン(社会民主党)は土曜日、この沈静化しよう
と試みた。連立両党の間では、常に意見の相違は存在し続ける、社
会民主党の財務政務次官ソーニャの発言に、自分が付け加えること
はない、と述べた。シュテスルは金曜日に、支出削減を前進させ、
早期に減税を行なうよう求めていた。一方この対立と非難合戦は続
いている。




7月6日(日)

     国外ニュース

インドネシア選挙 過去の亡霊

インドネシア人は新大統領を選ぶ。そしてこの選挙は同国の未来を
決めるものになる。この選挙は地域的な要因よりも、遙かに大きな
ものである。巨大な島国であるインドネシアは、世界で4盤面の人
口を持ち、近い未来には、経済的にも世界上位10箇国にはいる。大
統領の椅子をめぐる争いでは、極めて人気あるジャカルタ知事で、
米国大統領バラック オバマになぞらえられる人物と、巨額の事業
家で元将軍が立候補する。この投票は長い間、ジャカルタの「オバ
マ」に決定的に優位になっている、と見られていたが、これはもう
確実ではない。将軍は少なくとも好戦的な者たちを好む傾向と、彼
の経歴の中にある暗い側面で注目を集めている。

     国内ニュース

フィッシャーは財産税に賛成

連邦大統領ハインツ フィッシャーは昨日、計画中の税制改革の
中、財産税に大きな共感を感じる、と発表した。テレヴィ番組の中
でフィッシャーは、この考え方は自分を驚かせない、給与所得税を
引き下げなければならないのは明かだ、と述べた。国民党と自由党
はすぐに批判を行なった。国民党は大統領に対して、「社会民主党
の税金政策に」手をこまねいていないように求めた。自由党は、フ
ィッシャーが連邦大統領の職を「不必要に思われる」形で行なって
いる、と見ている。




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