7月7日〜13日のオーストリアのニュース



7月7日(月)

     国外ニュース

マリキが批判にさらされる イラクは分断の危機

イラクはテロ組織ISISの進軍から1ヶ月、ますます混乱に陥ってい
る。暴力が続いている他、情勢は政治的にますます不安定となって
いる。大統領ヌリ アル・マリキは、ますます切羽詰まった状況に
追い詰められている。スンナ派はシーア派に対して、自分の勢力の
地方政権を樹立するように求め、さもなければ分離独立する、と威
嚇した。イラクのシーア派の中だけでも、マリキが3期目を断念す
るように求める声が増えている。

     国内ニュース

国民評議会は不動産銀行解散を確実にする

国民評議会はアルペ・アドリア不動産銀行の解散を決定した。優先
されない債権者は、ケルンテン州の債務履行義務で、大幅な債務減
免を受けることになるので、それに必要な法律の成立は困難であ
る、と見られている。野党はいずれにせよ、同銀行の破綻に賛成し
ている。協議されているいくつかの嘆願書は、不動産銀行調査委員
会の設置に賛成している。火曜日の国会の会議のもう一つの重大法
案可決は、(税制上の)自己申告の強化である。




7月8日(火)

     国外ニュース

ガザ紛争 ミサイルがテル アヴィヴ上空で迎撃

急進派パレスチナ人は火曜日夜、ガザからのミサイル攻撃をイスラ
エルの内陸深くまで拡大した。テル アヴィヴでは、空将警報が発
令され、テレヴィでは、迎撃装備「鉄の丸屋根」によって、ミサイ
ルが迎撃される模様と見られる生映像が放送された。エルサレムで
は初めて、空襲警報のサイレンが鳴った。ロイター通信の記者は数
発の爆発があり、1軒の家にミサイルが命中した、と報告してい
る。またハマースは、イスラエル北部の港町ハイファも砲撃した、
と発表した。

     国内ニュース

不動産銀行法が言葉の激しい応酬の末に可決される

社会民主党と国民党は昨日、緊急に国有化されたアルペ・アドリア
不動産銀行の解散に関する特別法を、反対意見もある中、国民評議
会で可決した。投票の前に、言葉の激しいやりとりがあった。野党
は政府の計画を厳しく批判し、不動産銀行の崩壊に関する調査委員
会を、もう一度開くように求めた。社会民主党と国民党は、同じぐ
らい激しく反撃し、問題のこの法律を擁護した。その後の投票で
は、自由党、緑の党、シュトローナハ班、新オーストリア党が、一
致して反対した。




7月9日(水)

     国外ニュース

イスラエルはガザ帯状地帯への攻撃を拡大

近東紛争では、前線が目に見えて激しさが増している。イスラエル
首相ベンヤミン ネタニヤフは、ガザ帯状地帯にいる急進派パレス
チナ人組織ハマースに対する攻撃を、強化する方針である、と予告
した。大統領シモン ペレスは、ハマースによるミサイル攻撃が中
止されなければ、イスラエルは「極めて早期に」地上軍による攻撃
を始めることができる、と述べた。火曜日からイスラエルは、ガザ
帯状地帯の数百の目標地点を砲撃し、数十人のパレスチナ人が殺さ
れた、とのことである。パレスチナ大統領マハムード アッバス
は、これは「イスラエルの意図的かつ残酷な攻撃」である、と述べ
た。一方武装パレスチナ人は、イスラエルに向けてさらにミサイル
を発射した。

     国内ニュース

国民評議会は刑事裁判の規則を改正

検察官の捜査は、3年間の時間的な制限を受け、小規模な事件では
委任裁判手続きが再び導入される。これらが、刑事訴訟法の新たな
規則最大の項目であり、国民評議会は今日、これを可決する。さら
に参審裁判官が参加する大規模な裁判では、第2の職業的裁判官が
参加することで合意された。夏休み前最後の国民評議会では、この
ほかに長い間問題となっている連邦と各州が、児童保育拡大に関す
る合意も可決される。これは連邦が2017年までに合わせて3億5百万
オイロを調達することになっている。議論の冒頭では、外務大臣セ
バスティアン クルツ(国民党)が、質問を受ける。




7月10日(木)

     国外ニュース

移民問題でオバマは板ばさみ

メキシコと米国の国境に未成年者が移民として押し寄せている件
で、国内政治の難局が、ますます強く大統領バラック オバマにの
しかかっている。緊急に必要な改革派、共和党の反対で失敗に終わ
り、オバマはそのために自分の権限が及ぶ国境まで一人で行港とし
ている。共和党側は、大統領が移民問題をみずからの難民政策でひ
き起こそうとした、と非難している。間近に迫った11月の中間選挙
をにらみ、オバマを支持する議論は安全装置がない綱渡り状態であ
り、国境訪問の問題が、国民を怒らせる問題へと拡大している。

     国内ニュース

国会では少数派による調査委員会の設置が可能に

長い猶予期間の末に確定した。政府と野党は木曜日、調査委員会に
関する新たな規則で合意した。シュトローナハ班だけがこれに賛成
しなかった。新たな規則が秋に法律となれば、183人の国民評議会
議院の4分の1が賛成すれば、多数派が反対しても、調査委員会を設
置することができる。さらに情報を持つ人物が招かれ、証拠品を要
求することもできる。議長は議会に残り、積極的な役割を果たす裁
判官が、支援をする。この決定で明らかになったのは、国会での不
動産銀行調査への道が開かれた、という点である。




7月11日(金)

     国外ニュース

スパイ疑惑 米国大統領府はドイツを非難

緊密な同盟国ドイツでの米国のスパイ事件と見られる2件は、世界
的に重要な同盟で、ますます大きな阻害要因となる。米国大統領府
は長い間沈黙していたが、米国秘密情報部最高幹部が異例なことに
国外退去となったことに、はっきりと感情を害したと表明した。さ
らに大統領府広報は、このスパイ事件は、たんに報道に機関に取っ
てだけ価値があるものであり、違いは「報道機関によってではな
く、内部の経路によって」解消される、と述べた。その他報道官
は、米国政府はスパイ疑惑に対するドイツの反応を、大げさだと捉
えている、と示唆した。

     国内ニュース

グラサーの小児科医による診断書 裁判でなくカプリで休養

来週初めに、ウィーン商業裁判所HGでは、緊張感を持って見守られ
ていた元財務大臣カール・ハインツ グラサーと、彼の税金の元顧
問ペーター ハオノルトの裁判が始まる。今回ハオノルトは、グラ
サーの容疑に対して、自らを弁護するまでに、かなり長い時間耐え
なければならない。グラサーは地中海の島カプリで、肺炎にかかっ
ているため、新たな日程を決めなければならないからだ、と同裁判
所が金曜日に発表した。グラサーは健康の不調は、イタリアの小児
科医が確認している。




7月12日(土)

     国外ニュース

スロベニア 刑務所からの選挙戦

日曜日にスロベニアでは、国会議員選挙が行なわれるが、その結果
は驚くもになる可能性はほとんどない。政治家に転身したミロ セ
ラールは、あらゆる世論調査で、勝利に向かって進んでいる。ただ
し別の人がこの選挙戦では優位に立っている。それはスロベニア元
首相ヤネス ヤンシャで、武器取引に絡む汚職容疑で有罪が確定し
ているが、刑務所の中から選挙戦を指揮した。

     国内ニュース

ウィーン米国大使館が独連邦情報局スパイ事件の本部の可能性

報道によれば、米国秘密情報部CIAが採用したドイツ連邦情報局BND
の職員をめぐるスパイ事件は、オーストリアにも波及している。報
道雑誌「シュピーゲル」の情報によれば、米国のスパイ活動は、ウ
ィーンの米国大使館から指揮されている。数回のザルツブルクでの
会合が取り上げられており、その会議の際には連邦情報局のスパイ
と見られる者が、ウィーンから指令を出すCIAの局員から、秘密文
書が手渡されていた、とされている。この報道によれば、このよう
にした理由は、「発覚する危険性が少ない」ためである。




7月13日(日)

     国外ニュース

人気指揮者ローリン マゼール死去

米国の人気指揮者ローリン マゼールが死去した。84歳の彼は日曜
日、米国の自宅でなくなった。肺炎に続き合併症にかかっていた。
6月には彼はミュンヒェン フィルハーモニーの首席指揮者を辞任
したばかりであった。1930年にパリ近郊で生まれたマゼールは、世
界の第オーケストラ多くを指揮し、数回にわたって賞を受けてい
た。長年マゼールはウィーン フィルハーモニーの新年コンサート
を指揮し、ウィーン国立歌劇場の監督も務めた。

     国内ニュース

ナーハバオル「誤りを見逃したことはほとんどない」

シュトローナハ班TSの会派長カトリン ナーハバオルは、世論調査
の結果が悪かったにもかかわらず、自分の政党に対する信頼を表明
している。「私たちはおそらくほとんど誤りを見逃したことはな
い」とテレヴィ番組で述べ、同党と一緒に幻覚に仕事を続けてい
る、と予告した。最近の世論調査では、同党は支持の減少に苦しん
でいる。「プロフィル」誌のために「特殊調査」社が行なった調査
によれば、現在2%の支持であり、日刊紙「エスターライヒ」紙は同
党抜きにしてはいない。ナーハバウルは、世論調査を「それほど深
刻」に受け止めておらず、自分たちは「よい組織」であると確信し
ている、と述べた。同党が次回の州議会選挙に候補者を立てるかど
うかは、ふさわしい組織が冷静になるかどうかによる、とも語っ
た。




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