10月27日〜11月2日のドイツのニュース



10月27日(月)

ナイジェリアでドイツ人1人が殺害され、別の1人が誘拐される

ナイジェリア南西部で襲撃を受けて、ドイツ人1人が殺害され、さ
らに1人が誘拐された。ナイジェリア警察と建設会社ユーリウス 
ベルガーが、この情報を確認した。警察によれば、数人の者たちが
金曜日、ドイツ人が乗った自動車2台に発砲し、うち1人を殺害、
別の1人を誘拐した。ユーリウス ベルガー社のナイジェリアの広
報は、2人は別の車乗っていたが、警備員は同行していなかった。
今のところ、この誘拐を行なったと発表した者はいない。イスラー
ム教徒組織ボコ ハラムが活動しており、過去には繰り返し外国人
が誘拐され、2012年1月にはドイツ人建築技師が誘拐されていた。

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検察はピストリウス判決を上級審に持ち込む

南アフリカの花形陸上選手ピストリウスに対して、拘留刑が言い渡
されたことを受け、検察は上告する、と予告した。プレトリアの最
高刑事訴追局の広報ムンクベは、この判決と量刑を上告審に持ち込
むつもりである、と述べた。ピストリウスは先週火曜日に、女友達
ステーンカンプを銃撃して、死亡したため、5年の拘留刑が言い渡
されていた。裁判官マシパは、ピストリウスの行動では、大きな過
失があった、と判断した。27歳の彼は、プレトリアでの判決発表後
に、直ちに拘留された。

連邦政府はウクライナでの親西側政党の勝利を賞賛

ドイツ連邦政府は、ウクライナの国会議員選挙で、親西側政党があ
げた成果に喜びを表明した。政府広報はベルリンで、この明確な結
果は、ウクライナ「安定のための重要な一歩」であり、「大統領ポ
ロシェンコと首相ヤゼニュクに対する信頼感が証明された」ものだ
が、東側の地域では選挙が、親ロシア分離独立派によって妨害され
たのは残念だ、と述べた。親ヨーロッパの与党は、一部の結果が発
表された後、明確に勝利していた。ポロシェンコの陣営と、予想外
のことではあるがヤゼニュクの新たな「国民戦線」が、それぞれ投
票の22%近くを獲得して、優位に立った。分離独立派の拠点ドネツ
クと現地の空港近くでは、数日前から激しい戦闘が続いている。

左派の現職大統領ルセフがブラジル大統領に留任

ブラジル大統領ルセフはぎりぎりで再選された後、ブラジルを再び
一つにまとめる、と約束した。彼は選挙戦で、保守派の対立候補ネ
ベスと激しい戦いを繰り広げたが、「対話」と社会福祉政策の継続
が、最優先事項となるだろう、と述べた。ルセフは日曜日に、投票
の51.6%を獲得し、ネベスは48.4%の得票であった。これによりルセ
フと、穏健な左派労働党PTが、中南米最大の国ブラジルで、さらに
4年間政権を担当することができることになった。ぎりぎりの選挙
結果は、同国の分断を示している。ルセフは、北東部の貧しい地区
と、北部では勝利し、州によっては7割を越える支持であった。ネ
ベスは、豊かな南部と農業の盛んな西部で優位に立った。工業中心
のサン パウロでは、6割を越える支持であった。




10月28日(火)

ドイツはシリア難民に5億オイロ提供を約束

連邦政府は、シリア難民危機に関する国際会議で、今後3年間で少
なくとも5億オイロの追加支援を約束した。この支援は、外務省と
発展省の予算から、この地域の難民受け入れ国支援のために調達さ
れる、と外務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアーはベ
ルリンの外務省で開かれた会議後に述べた。発展大臣ゲルト ミュ
ラーは、年内にもさらに1億4千万オイロを、レバノンとヨルダンの
ために用意する、と強調し、さらにドイツは8週間で国連児童支援
組織ユニセフとともに、難民施設が不足しているイラク北部で、少
なくとも1箇所の施設を建設する、とも述べた。2011年に紛争が始
まってから、連邦政府は6億5千万オイロをシリア危機のために支出
してきた。ミュラーは、この会議は、前線の背後で冬を迎える人々
のことを、忘れたわけではない、ということを示すものだ、と述べ
た。

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ペシェメルガ戦闘員は北イラクからコバネへ向かっている

150人を超えるイラク北部のペシュメルガ戦闘員が、イスラーム教
徒が包囲し、トルコとの国境にあるシリア北部のクルド人都市コバ
ネへ向かった。彼らのうち80人は、陸路をコバネに向かうために、
イラク北部のクルド人地軸の首都エルビルの北にある拠点から、輸
送車で出発した。クルド人将校の発表によれば、別の72人が水曜日
午前中に、飛行機でトルコに飛び、そこからコバネに輸送される、
とのことである。これらの戦闘員は、テロ民兵「イスラーム教国
IS」から同市を防衛しているシリア北部のクルド人を支援すること
になっている。彼らは重火器で武装している。トルコは先週、ペシ
ュメルガ戦闘員がトルコ国境を越えて移動することを許可してい
た。

ロシアとウクライナ両国政府は東ウクライナ選挙が原因で論争

ウクライナ国会議員選挙の直後、ウクライナ政府とロシア政府は、
日曜日に予定されている親ロシア分離独立派勢力が支配している同
国東部地域での選挙をめぐって、激しい議論が起きた。ロシア外相
ラヴロフは、この投票を承認する、と予告したが、これをウクライ
ナ政府は、和平の努力の対する攻撃である、と判断し、ラヴロフの
この発言は、「諸外国の信頼できる協力国としてのロシアへの信頼
を弱める」ことにつながる、と述べた。ロシア大統領プーチンは、
元ソ連の共和国であるウクライナが、「ファシスト的思考」に復帰
しないように、と警告し、両国政府はこれを阻止するために、あら
ゆることを行わなければならない、と述べた。日曜日の選挙では、
大統領ポロシェンコの政党と首相ヤゼニュクの政党が、ともに親ヨ
ーロッパ政党として、勝利を収めた。それに対して急進派と親ロシ
ア勢力は、ほとんど5%の壁を越えられなかった。

ブルキナ ファソでは憲法修正への抗議活動が拡大

ブルキナ ファソでは、25年以上にわたって在職する大統領コンパ
オレが有利になるように、憲法修正が計画されているが、これに対
する抗議活動が拡大した。野党の発表によれば、首都ワガドゥグー
では、1百万人が抗議のためにデモを行なった。夜間には既に、デ
モ隊と治安部隊が暴力的に衝突した。国会は木曜日に、憲法修正に
取り組むが、これが実現すれば、1987年から大統領職にあるコンパ
オレが、2015年の大統領選挙で、再び立候補することが可能にな
る。憲法修正に反対する者たちは、1週間にわたり、抗議活動を続
けていた。同国の学校と大学は、抗議活動が予想されるため、閉鎖
された。厳しい貧困の中にあるブルキナ ファソでは、1千7百万人
の住民の6割が、25歳以下である。




10月29日(水)

シリアのクルド人連合がコバネへ向かう

ペシュメルガ戦闘員の第一陣がイラクから、シリアとトルコ国境地
帯に入った。約80人のクルド系の兵士が、トルコのシャンルウルフ
ァに着陸直後に、バスでシリア故郷へ運ばれた。彼らはシリア北部
で、コバネ市を防衛するクルド人を支援することになっている。未
確認情報によれば、政府を敵視する「自由シリア軍」の兵士50人か
ら70人が、既に現地入りし、ペシュメルガ戦闘員とともに、「イス
ラーム教国IS」のジハード主義者に対抗しようとしている。コバネ
市は9月中旬から、イスラーム教徒に包囲されており、シリア北部
の戦略的に重要な地点と目されている。

     その他のニュース

連邦政府は亡命希望者の職探しを容易にする

亡命希望者は今後、労働市場により簡単に参加できるようになり、
ドイツでより自由に移動できることができるようになる。連邦政府
は、そのために関連する法律改正を着手した。この改正には、亡命
希望者が15ヶ月間、同じ権利を持って、就職先を求めている場合等
に対処するものである。今まではドイツ人とEU市民が、4年間の優
先権を持っていた。その他いわゆる居住義務、亡命希望者を外国人
局の区域に縛り付けるが義務が廃止されることになっている。一方
政府は、新たな居住地に関する義務を設定するが、これは生計が確
保されていない人にだけ該当することになる。これは各州の社会福
祉の経費が、より公正に負担されることを目指している。

エゾウーズは移民の教育を改善する方針

外国人はドイツでは、以前と変わらず、ドイツに根付いた若者よ
り、劣った教育の機会しか持っていない。これは、移民委員エゾウ
ーズ(社会民主党)がベルリンで昼に発表した、連邦政府の現状報
告書から読み取れることである。この報告によれば、外国人の若者
のおよそ11%が、(義務教育である)基礎学校を中退し、3割以上が
職業教育を受けないままである。エゾウーズは、移民の経験を持つ
就職希望者が、訓練場所を探す場合には、しばしば差別を受ける、
と指摘し、今までは社会的な背景と関わりなく、教育を受けること
が可能にはなっていなかった、と述べた。

国防相は国防軍の任務を規定し直す方針

国防相フォン デア ライエン(キリスト教民主同盟)は、安全政
策に関する新白書で、国防軍の装備を明確に規定し直す方針であ
る。これに関する文言は、2016年までに作成され、現行の2006年の
白書の後を受ける白書となる、とのことである。新たな任務の範囲
の規定作成には、外務省、内務省、発展省も参加することになって
いる。フォン デア ライエンは、ドイツおよびヨーロッパの安全
情勢に関する包括的な分析をまとめ、そこからドイツの安全政策に
関する新たな基本方針を作り出すのが目標である、と述べた。国防
軍をより魅力的な就職先にするようにとのフォン デア ライエン
の法案を、連邦政府は午前中に可決していた。それによれば、たと
えば、高度な能力を持つ人材には、報奨金と手当が出されることに
なっている。




10月30日(木)

ブルキナ ファソ国会が炎上 憲法修正は凍結

アフリカのブルキナ ファソでは、大統領ブレーズ コンパオレが
有利になるように、憲法の修正が計画されていることに対して、数
日前から抗議活動が続いているが、数千人のデモ隊が国会に放火し
た。彼らはワガドゥグーの国民集会の建物に侵入し、事務所を荒ら
し、内部にあった文書と自動車に火をつけ、コンピューターを運び
出した。国会議事堂は、一時黒い煙に包まれた。その後政府は憲法
修正計画を、当面凍結した。政府広報アラン エドゥアルト トラ
オレは、AFP通信に、採決は「無効」となった、と述べた。
ブルキナ ファソは、世界で最も貧しい国の一つである。デモ隊は
全力を挙げて、長期間大統領を務めるコンパオレが、来年再び大統
領選挙に出馬するのを阻止する方針である。憲法は、彼が立候補す
るために修正が必要であった。

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ナイジェリアで誘拐されたドイツ人は解放される

ナイジェリアで誘拐されたドイツ人は、自由の身となった、と彼の
雇い主は発表した。ただしナイジェリアの建設会社ユリウス ベル
ガー社は、釈放の状況に関して、それ以上の情報は発表しなかっ
た。ベルリンの外務省は、ナイジェリア当局の「協力」に監査し
た。この男性は先週金曜日に、同国南部で武装した攻撃犯に誘拐さ
れていた。さらに1人のドイツ人が、この襲撃事件で死亡してい
た。身元不詳の犯人たちは、オグン州の町セガム近くで、自動車に
乗っていこの2人を襲っていた。ナイジェリア南部では、外国人の
誘拐は珍しいことではない。誘拐された人たちは、しばしば身代金
の支払いと引き替えに、解放される。

ペシュメルガの前衛部隊がコバネに到着

北イラクからやってきたペシュメルガの第一陣が、精力増強のため
に、シリア北部の都市コバネ入りした。シリア人権監視団の発表に
よれば、この前縁部隊は攻防戦が続く飛び地コバネに接近し、残り
のペシュメルガ部隊も、間もなく到着する予定である。イラク北部
からやってきたこの戦闘員たちは、重火器を携えており、コバネの
クルド人が、テロ民兵「イスラーム教国IS」の攻撃から、同市を防
衛するのを支援すること胃なっている。トルコは先週、およそ
150人の戦闘員が、自国の領土を通って移動する許可を出すこと
に、賛成していた。イラクにあるクルド人地区の政府は、ペシュメ
ルガはコバネで、最前線で戦うのではなく、大砲による支援などを
行なうことになっている、と発表した。ISの戦闘員は、戦車と装甲
車を利用して、コバネ市を攻撃しており、ペシュメルガが同市を占
拠すれば、同市のクルド人を大量に殺害する、と脅している。

アッバスはスウェーデンによるパレスチナ国家の承認を歓迎

スウェーデンは、パレスチナ人の独立国家を承認する決定を下した
が、パレスチナ大統領アッバスは、これを「勇気ある歴史的」な一
歩であると賞賛した。彼はその他の国々も、スウェーデンの決定に
続くよう呼びかけた。イスラエルは、西側のEU加盟国からパレスチ
ナを承認する国が出たことを、「残念」だと評した。外相リーベル
マンは、これで「パレスチナ人の急進派勢力と拒絶的な政策が、勢
いづく」と述べた。一方パレスチナ大統領アッバスは、スウェーデ
ンの決定を「エルサレムでイスラエルが取っている措置」と結びつ
けた。エルサレムでは、神殿の丘をめぐって、緊張が高まってい
る。ユダヤ人の超国家主義者が襲撃されて、致死的なけがを負った
ことを受け、イスラエル警察は木曜日午前中、疑わしいパレスチナ
人を射殺した。ユダヤ人とイスラーム教徒双方にとって聖なる岩で
できた平坦地は、完全に封鎖され、さらに警察部隊が動員されてい
る。さらにイスラエル政府は、東エルサレムで入植地建設を拡大す
る計画を立てているが、これは諸外国から非難を受けた。




10月31日(金)

ブルキナ ファソ大統領辞任

西アフリカのブルキナ ファソでは、長期大統領を務めたブレーズ
 コンパオレは、デモの圧力に屈して辞任した。短い声明の中で
63歳のコンパオレは、抗議活動が続いているのが辞任の理由であ
る、と述べた。また彼は90日以内に「自由で透明な」選挙を行うこ
とに賛成した。それより前に、首都ワガドゥグーでは、数万人のデ
モ隊が、即時辞職を求めていた。彼の辞任が発表された時には、国
民広場では、喜びの声が爆発した。コンパオレは木曜日の夜にテレ
ヴィで、2015年11月に予定されている選挙まで、移行政権を率いる
つもりである、と述べていた。数週間前からブルキナ ファソで
は、1987年以来支配を続けているコンパオレに抗議し、数万人がデ
モに参加していた。木曜日には抗議活動が激化した。野党の発表に
よれば、少なくとも30人が死亡、1百人が負傷した。軍が権力を引
き継ぎ、国会を解散する、と発表した。

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国連「ISジハード主義者に加わる外国人がますます増加」

国連の報告によれば、シリアとイラクで活動する外国人戦闘員の数
は、前例のない規模にふくれあがった。英国の「ガーディアン」紙
が引用した国連の文書によれば、過去数年で、80箇国から1万5千人
ほどの男女が、この地域に入っており、2010年から、イラクとシリ
アの外国人戦闘員の数は、「数倍に」増加した。テロ組織ISなどの
組織に加入する人が急速に増えている原因は、テロ組織網カーイダ
の影響力が弱まっているためだ、と国連は見ている。「ワシントン
 ポスト」紙は、米国秘密情報部員の話として、1月に1千人以上の
外国人戦闘員がシリアに来ている、と報じた。ISのジハード主義者
民兵は、シリアとイラクの各地を支配し、市民に対して残虐行為を
働いている。

ハンガリーはインターネット税を当面撤回

大規模な一般大衆からの講義を受けて、ハンガリー首相オルバン
は、インターネットに対する課税計画を当面凍結した。右翼保守派
の政治家である彼は、国営ラジオ局で、この税は現在の形では導入
できない、と説明した。ブダペストでは数万人のインターネット利
用者が、課税計画に反対するデモを繰り広げた。この税は2015年に
導入され、情報のやりとりに1ギガバイト当たり50ツェント課すも
のである。個人に対しては、最大で1ヶ月2オイロの上限が設定され
ていた。しかし来年にはオルバンは、インターネット上での物品販
売に課税する新たな計画にとりかかる、これに関する「国民の意見
調査」は1月に行なう、と予告した。

ドイツ政府は東ウクライナでの投票を批判

ドイツ政府は、親ロシア分離独立派が月曜日に予定している東ウク
ライナでの投票を、非生産的である、と批判した。ドイツ首相メル
ケルはロシア大統領プーチンと電話で会談し、ドネツクとルハンス
クでの投票は、ミンスク停戦協定に違反し、紛争の解決をさらに困
難にすると強調した、と複政府広報シュトライターがベルリンで発
表した。また彼は、ドイツ政府はこの投票の結果を承認するつもり
はなく、これはEUの態度でもある、と彼は述べた。これに対してロ
シアは、この結果を受け入れる方針である。分離独立派の指導者サ
ハルチェンコは、日曜日に行なわれる自称「民主共和国」ドネツク
の首相選挙に、立候補している。キエフではウクライナ大統領ポロ
シェンコは、国会議員選挙を受けた連立交渉の後に首相ヤゼニュク
の留任に賛成した。ヤゼニュクの右派自由主義の国民戦線は、日曜
日の投票で、最大勢力になっていた。




11月1日(土)

新EU委員会が仕事を開始

ブリュッセルでは、新EU委員会が仕事を開始する。元ルクセンブル
ク首相ジャン・クロード ユンケルが、委員長を務める。61歳の彼
は、ポルトガル人のジョゼ マヌエル バローゾの後任となる。
27人の委員の中には、ドイツ人ギュンター エティンガーが再び加
わっている。ただし彼は、以前のエネルギー委員ではなく、今後は
コンピューター経済を担当する。ユンケルは特に、高い失業率の解
消と、今までより高い経済成長を、目標として掲げている。そのた
めに彼は年末までに、3千億オイロの投資計画を、軌道に乗せる方
針である。

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ブルキナ ファソの暫定大統領に将軍ズィダが就任

ブルキナ ファソでは、今まで軍の第2位であったズィダが、暫定
大統領に指名された。今までほとんど無名の将校であった彼は、大
統領コンパオレが退任したのを受け、金曜日から同国を指揮してい
る。同国の軍幹部は、それに合意した。軍の長で暫定大統領職に意
欲を見せていたトラオレに対して、ズィダが勝利を収めた。トラオ
レは野党を中心に批判しており、新大統領を支援する、と約束し
た。ズィダはラジオで声明を発表し、憲法を失効させた、3ヶ月以
内に選挙を実施する、と述べた。数日前に元大統領コンパオレに反
対して、衝突と大規模抗議活動が起きたが、土曜日は首都ワガドゥ
グーは、さしあたり平静を取り戻した。

イスラーム教徒組織ボコ ハラムは政府との停戦合意を否定

イスラーム教徒組織ボコ ハラムは、ナイジェリア北部で誘拐され
たドイツ人を、人質としている、と発表した。これはボコ ハラム
の指揮官シェカウが映像の中で発表したことである。このドイツ人
は、ゴンビ市の国立教育機関の長を務めており、7月16日にオート
バイに乗り武装したものによって誘拐されていた。またシェカウ
は、政府との間で停戦が成立した、との情報を否定した。政府は
10月17日に、ボコ ハラムとの交渉で、停戦に合意した、と発表し
ていた。しかし、ボコ ハラムの攻撃と誘拐が相変わらず続いてい
たため、これには以前から疑問の目が向けられていた。シェカウは
4月に、同国北東部のチボクから誘拐された2百人を超える女子生徒
について彼女たちはイスラーム教に改宗し、結婚した、と説明し
た。分派的に活動する急進派組織であるボコ ハラムは、数年前か
ら暴力を用いて、ナイジェリア北部のイスラーム教徒が多数派の地
区に、イスラーム教に基づく国家を作るべく戦っている。2009年以
降ボコ ハラムは、警察、軍、境界、学校を襲撃したり攻撃し、
1万人以上を殺害した。

独外相「ロシアにはウクライナの一体性を守る意志を示す義務」

外相シュタインマイアーは、ロシアに対して、ウクライナの統一を
支持するとのことばを、行動を持って示すように訴えた。彼は「新
オスナブリュック新聞」に、西側とどのような関係を持ちたいか
は、最終的にはロシア政府が決めることである、と述べた。また彼
は、ロシアが、ウクライナ危機の解決のために、ウクライナ政府と
の合意を実施に移す機会を利用するのが重要だ、とも語った。さら
にシュタインマイアーは、東ウクライナの分離独立派が行なうこと
にしている投票の扱いが、特に重要である、と強調した。蜂起勢力
は、ウクライナの大統領選挙と国会議員選挙の結果を承認しておら
ず、日曜日には彼らが支配する自称ドネツクおよびルハンスク「人
民共和国」で、独自の投票を予定している。EUと米国は、これを違
法である、と批判している。国連は、このような選挙は、和平交渉
にとって障害となり、紛争地域の人道情勢に悪い影響を与える、と
発表した。ロシア政府は、諸外国の批判にもかかわらず、この選挙
結果を承認する方針である。




11月2日(日)

東ウクライナ分離独立派「共和国」の選挙

ウクライナ東部では、親ロシア反乱勢力が、諸外国で問題視されて
いる選挙を開始した。いわゆるドネツクおよびルハンスク人民共和
国での投票を行なうことで、分離独立派はウクライナからの独立を
求めて、示威行動に出る方針である。多くの人が押し寄せたため、
投票時間が2時間延長された投票所もある。ウクライナ政府は、こ
の投票は法律に基づかないと見ており、「違法な権力奪取」容疑で
の捜査手続きを取った。日曜日に国内安全局SBUは、さらに「憲法
に基づく秩序に対する侵犯」容疑で捜査が行われる、と発表した。
米国、EU、ドイツは、この投票を承認していない。一方ロシアは、
選挙を承認する、と予告した。西側とウクライナ政府の見解では、
ロシア政府は今回の選挙で、この地域の和平実現の過程を破壊して
いる。彼らはロシアが、分離独立派を数ヶ月前から軍事的に支援し
ている、と非難している。ロシア政府はこの非難を退けている。

     その他のニュース

米国外相ケリー「気候研究の結果は無視できない」

国連の気候報告書がコペンハーゲンで発表されたことを受け、米国
外相ケリーは、この研究の結果を無視しないように警告した。彼
は、地球温暖化に対して必要な措置に着手しなければ、私たちの子
供および孫の未来は危険にさらされる、と述べた。日曜日に世界気
候評議会IPCCは、いわゆる総合報告書を発表し、その中で2012年以
来となる地球の気候に関する各部門の報告書の結果を総括してい
る。研究者たちの見解では、地球温暖化を2度以下に抑えるために
は、地上の各国は二酸化炭素の排出を、2050年までに7割削減する
必要があり、2100年までには排出をゼロに押さえ込まなければ、気
候変動の影響は折り返しがつかなくなる。現在既に、世界的な温暖
化のため、かなり温かい期間、激しい降雨、海面上昇を招いてい
る、と同評議会議長パチャウリは述べた。国連事務総長パンは、専
門家たちの「厳しい仕事ぶり」を賞賛し、再利用可能なエネルギー
の利用を進めるために、さらなる努力を企業が行なうよう強調し
た。

IS戦闘員はイラクで少なくとも50人の政府よりのスンニ派を殺害

イラクではテロ民兵「イスラーム教国IS」の戦闘員たちが、スンニ
派に属する人少なくとも50人を殺害した。この大量殺戮では、女性
と子供も殺害された、と西イラクアンバル州の部族の指導者が発表
した。アル ブ ニムル族は、イラク政府側に立って、ISと戦って
いる。別の情報によれば、スンニ派急進派67人が殺害された。いず
れにせよスンニ派のテロ民兵は、合わせて部族2百人を人質とし
た。木曜日にはIS民兵は、部族に属する少なくとも48人を処刑し
た。国連が土曜日に発表したところでは、苛腕の戦闘行為で先月
1千3百人ほどが死亡した。

ブルキナ ファソでの権力交代後も新たな抗議活動

ブルキナ ファソでは軍による権力奪取が起きた後、首都ワガドゥ
グーでは、新たな抗議活動が起きた。数千人が路上に出て、新大統
領ズィダに抗議した。彼らは、元大統領親衛隊の副隊長ズィダが大
統領になることで、将校が再び大統領になることに抵抗している。
辞任した大統領コンパオレは、1987年にクーデタを起こして、権力
の座についていた。デモ隊は、政権交代は民主的に、そして文民に
よって行なわれなければならない、と要求している。アフリカ連合
も、軍に対して、権力を文民の当局に委ねるよう求めた。憲法によ
れば、西アフリカの同国では、90日以内に選挙が実施されねばなら
ない。ドイツ外務省は、ブルキナ ファソへの旅行は、緊急に必要
でないものは取りやめるように勧告した。




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