11月3日〜9日のドイツのニュース



11月3日(月)

東ウクライナ反乱勢力の指導者が選挙での勝利を発表

問題の東ウクライナ選挙が終わり、親ロシア分離独立派は、その指
導者アレクサンダー サハルチェンコがドネツクで、イーゴリ プ
ロトニツキがルハンスクで勝利したこと確認した。「選挙執行部」
は、この2人が自称「人民共和国」での投票で、それぞれ最大の票
を集めた、と発表した。反乱勢力は今回の選挙で、ドネツクおよび
ルハンスク地域で、自らの立場を固め、ウクライナ政府からの独立
を明確な形で示す方針である。ウクライナ政府は、西側の多くの国
同様、この投票を違法である、と見なしている。ロシアは既に、反
乱勢力が支配するこの地域の人々の意志を尊重する、と発表した。
ドイツ外務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアーは、ロ
シア政府に対して、同国のこれ以上の不安定化を招くことがないよ
うに、と訴えた。彼はドイッチェ ヴェレのインタヴューで、この
投票は「ミンスク合意の文言および精神に反している」と強調し
た。

     その他のニュース

ボスポラスでは難民事件

イスタンブル沖で難民を乗せた船が沈没し、沿岸警備隊によれば、
少なくとも24人が死亡した。死者の多くは子供である、とトルコの
新聞「ヒュッリイェト」が、救援隊の職員のインターネットサイト
を引用して報じている。この船には、40人ほどの難民が乗っていた
模様である。黒海につながるボスポラスの入口近くで、この船は沈
没した。アフリカおよび近東からの難民多数が、トルコを経由し
て、EUにたどり着こうとしている。彼らは頻繁に、安全でなく乗り
すぎの船にのって向かっている。ボスポラスは世界で最も混雑する
水路の一つであり、ここを用いて、ロシアの石油供給とその他の天
然資源などが輸送されている。この海峡の両側には、百万都市イス
タンブルが広がっている。

ナイジェリアでは爆弾攻撃

ナイジェリア北部では、シーア派イスラーム教徒が攻撃を受け、少
なくとも10人が死亡した。「プレミアム新聞」によれば、月曜日に
アーシューラー祭りを祝う行進が出発したところ、自殺攻撃犯が爆
死した。犯行が行なわれたのは、ヨベ州北部のポティスクムであ
る。この地域ではイスラーム教徒テロ組織ボコ ハラムが、キリス
ト教徒と警察施設を狙って、過去に多数の攻撃を繰り広げていた。
ただし同市はしばらく前から、平静を保っていた。

ブルキナ ファソでは移行政権をめぐって交渉

西アフリカのブルキナ ファソでの政権転覆を受け、首都ワガドゥ
グーでは、同国の未来に関する協議が開かれた。軍事権力者ズィダ
はそれに先立ち、統一政府の樹立を約束しており、「移行委員会」
が召集され、同国の新たな体制が組織される。ワガドゥグーの街区
の情勢は、月曜日には安定していた。前夜には野党の支持者が、軍
による権力奪取に抗議していた。軍はデモを解散させ、催涙ガスを
使用した。国営ラジオ局の本社では、若い男が射殺された。軍司令
部は、これはおそらく跳ね返った弾丸が命中したものである、と説
明している。




11月4日(火)

テューリンゲン州社民党の多数が左翼党、緑の党との連立に賛成

テューリンゲン州では、社会民主党員の過半数が、左翼党および緑
の党と州政権を結成するために、左翼党の州首相と交渉を開始する
ことに賛成した。党員の意見調査によれば、ほぼ7割の党員が、左
翼党と緑の党との連立交渉を開始することに賛成する票を投じた、
と同党幹部はエア流布とで発表した。壁が崩壊して25年、左翼党所
属の州首相が初めて誕生する見通しで、数週間前から、様々な議論
がドイツで起きている。先日連邦大統領ヨアヒム ガオクは、はっ
きり留保したことで、議論に火をつけていた。ガオクは、左翼党
が、旧東ドイツの社会主義統一党SEDの方針とは、既に十分一線を
画す方針をとっているかどうか、との疑問を呈した。左翼党は、社
会主義統一党から、2007年に誕生していた。

     その他のニュース

米国国会議員選挙 民主党は上院での勝利を不安視

米国では国会議員選挙が行なわれる。市民は、任期が6年の上院議
員1百人のうち、36人を選ぶほか、任期2年の下院議員435人全員を
選ぶ。最新の世論調査では、大統領オバマの民主党は、4年前の下
院議員選挙に続いて、上院での多数も失う可能性がでてきている。
その場合には、オバマの残った任期2年の行動の範囲が、さらに大
きく制限されることになる。さらに50州のうち、36州では州知事が
選ばれる。また米国民は全国で、地方議会の構成と、市長や裁判官
などの公職の配分も決定することになっている。最終的には複数の
州の政治では、マリファナの合法化などの問題に関して、住民投票
が行なわれる。

メキシコで逃亡中の市長が逮捕される

メキシコ南西部で、数十人の学生が行方不明になってから1ヶ月以
上たつが、警察が行方を負っているイグアラ市市長が逮捕された。
アバルカとその妻がメキシコで逮捕された、と連邦警察は発表し
た。行方不明になった43人の学生は、9月26日にイグアラで、警官
によって誘拐され、その後犯罪組織の手に渡された模様である。市
長アバルカは、翌日に妻に演説させないよう、抗議活動を予定して
いたこの若者たちに対して出動するよう命令していた。市長夫妻
は、麻薬組織とつながりがあると見られている。この地域では、地
元政治家、汚職警官、犯罪者が協力して活動している、とされてい
る。テレヴィ報道によれば、市長と妻はメキシコ市で部屋を借りて
おり、今までそこに潜伏していた。

人権団体「コバネの若者がISに虐待を受ける」

テロ民兵「イスラーム教国IS」の戦闘員は、攻防戦が続くシリアの
都市コバネ出身の若者たちを、数ヶ月にわたって拘留し、虐待して
いる、と人権監視団が発表した。同団は、およそ1百人とともに、
4ヶ月にわたり、スンニ派急進派組織に拘留されていた目撃者のこ
とばを引用している。それによれば、およそ250人のクルド人が5月
末に学校から帰宅途中で、拘留された。何人かの生徒は逃亡に成功
した。10月末までに残りの生徒は、段階的に釈放された、とのこと
である。スンニ派急進派が新たな攻撃をする恐れがあるにもかかわ
らず、シーア派は全世界からやってきて、火曜日には殉教者フサイ
ンを追悼した。首都バグダードの南にあるケルベラの墓所の寺院に
は、数十万人の巡礼がやってくる、と見られている。イラクはその
ため、安全対策を大幅に強化している。サウジ・アラビア東部で
は、月曜日夜に、アーシューラー祭を訪れた5人が射殺された。




11月5日(水)

東エルサレムで自動車を用いた攻撃 犯人は死亡

エルサレムの神殿の丘で新たな衝突が起こり、イスラエル警察は、
同市を歩いていた人に対する「テロ攻撃」と見られる、と発表し
た。急進派パレスチナ人が、小型バスで、民間人の集団に突っ込
み、その後鉄の棒で周囲の人を攻撃し、警官がこの男を射殺した、
と地元警察は報告した。救助隊によれば、歩行者1人が死亡、重傷
者が複数発生した。急進派イスラーム教徒ハマースが、この攻撃を
行なったことを認めたが、同様の攻撃は2週間前にも起きていた。
この事件では、パレスチナ人1人が、駅の所にいた人の集団に突っ
込み、2人を殺害していた。
水曜日午前には、神殿の丘で、アラブ系のデモ隊との衝突が、再び
暴力的なものとなっていた。治安部隊は、アル・アクシャ・モスク
に接近し、石と花火を投げつける覆面をした攻撃犯を追い散らそう
とした。

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国際アムネスティはイスラエルが戦争犯罪を犯していると非難

人権団体国際アムネスティは、イスラエルが、ガザ紛争で戦争犯罪
を犯した、と非難している。この組織の近東および北アフリカ活動
の代表ルターは、イスラエルは調査した事例の中で、「恥ずべき形
で戦時国際法を無視した」とロンドンで述べた。彼のこの報告には
8つの事例が調査され、現在のガザ戦争で、パレスチナ人の家屋が
攻撃を受けていた。この報告書では、この件では、少なくとも
111人、うち民間人は少なくとも104人が殺された、と記されてい
る。いくつかの事例では、軍の攻撃目標となった可能性があるが、
起きた破壊は、軍事的な利益にはつながっていない。調査された全
ての事例で、軍は警告を発していなかった、とのことである。イス
ラエル外務省は、この非難を退け、国際アムネスティは、この報告
では、急進派イスラーム教徒ハマースによる脅迫と、そのテロ攻撃
に注目していない、と述べた。

米国民主党は国会議員選挙で大敗を経験

米国国会議員選挙では、大統領オバマの民主党は、手痛い敗北を喫
した。野党共和党は、上院も支配している。暫定結果によれば、共
和党は少なくとも上院の7議席を獲得し、それによって過半数を得
た。テレヴィ局によれば、同党は今後上院の100議席の内、少なく
とも52議席を持つ。下院では共和党は、安定多数を、記録的な水準
に増やすことに成功した。オバマにとって最後の任期2年間の政権
運営は、さらに困難になるが、議会で多数を占める共和党がオバマ
の政策を、厳しく拒否しているためである。州知事選挙でも、共和
党がおおむね勝利した。

ウクライナ政府は反乱地域への予算の支払いを停止

親ロシア分離独立派が支配するウクライナ東部で、先日選挙が行わ
れたことに対抗して、ウクライナ政府はこの地域を予算の支払いを
停止した。首相ヤゼニュクは閣議で、これを発表した。ドネツクお
よびルハンスク地域の一部は、「詐欺師に支配」されているので、
これ以上の資金をそこに送ることはできない、とその理由を説明し
た。社会支援も当面支払われることはない。ただしガスおよび電力
の供給は、冬が近づく中で、「人道面での惨事を回避するために」
継続される。大統領ポロシェンコは、これ以上の兵士を東部に派遣
し、各都市を分離独立派の攻撃から守る、と予告した。ドネツク空
港の周辺からは、水曜日に再び大砲とミサイルの音が聞こえた。




11月6日(木)

ベルギー政府に数万人が抗議

ベルギーの首都ブリュッセルでは、警察発表で10万人が、政府の支
出削減策に抗議した。行政および企業に雇用されている人たちは、
この抗議活動で、交通および公共生活を大規模に麻痺させた。ベル
ギーの通信社ベルガによれば、警察との衝突も起こり、群衆に対し
て催涙ガスが使用された。複数の労働組合が、自由党の首相シャル
ル ミシェル率いる中道右派の新政権の支出削減策に抗議して、集
会に参加するよう呼びかけていた。

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労働裁判所が機関士のストライキを調査

ドイツ鉄道は、機関士労働組合GDLのストライキを、法的手段を用
いて止めようとしている。同社はフランクフルト アム マインの
労働裁判所に、一時的処分を求めた。同裁判所は、数日の内にも、
これに関する決定を下す方針である。労働組合の予告によれば、記
録的なストは月曜日まで続くことになっっている。同労組は既に、
調停の提案を拒否していた。鉄道はこれは「巨大な妨害」である
が、計画通りであえれば、遠距離交通の3分の1は運行できる、と発
表した。労働契約を巡る対立で問題になっているのは、5%の賃上げ
と労働時間の短縮だけではない。同労組は機関士以外の職種も代表
して、労働契約を結ぶ方針である。一方鉄道は、複数の労働組合
と、競合する労働契約を結ぶことを拒否している。

ショイブレは連邦の投資額を2016年から増やす計画

連邦政府は、投資を大幅に増額する方針である。今後数年で、約
20億オイロの追加支出を行なう、と財相ショイブレは、税金の見通
しに関して、ベルリンで発表した。2016年から8年にかけて、この
投資の準備を進める方針である。ショイブレは、この資金をどこか
ら集めてくるか、については明言しなかった。また税金の見通しか
ら明らかになるのは、2015年からの実際の景気動向が、連邦、各
州、市町村とEUの税収に波及効果を及ぼす、という点である。それ
によれば、国庫は2015年に予想より、64億オイロ少ない収入を得
る。最後の2018年までには、ドイツの税収は、5月に発表した前回
の予想よりも209億オイロ少ない、と税収担当者は見ている。

EU委員会はルクセンブルクに対して税に関する容疑を捜査する

EU委員会は、ルクセンブルクの税に関する疑いを、独立の機関に調
査させる、と確約した。担当する競争委員ヴェスタエアーは、事態
を「最後まで」調査する、と同委員会広報はブリュッセルで述べ
た。これより前に複数の報道機関が、ルクセンブルクは多国籍企業
が税金の支払いを回避する手伝いをしている、と報じていた。同国
の当局は、複雑な財政体制を許可しており、それにより多くの会社
が収入を1%いかの税金しか支払っていなかった、とのことである。
税制の欠陥によって、利益を得ていたのは、アマゾン社、プロクタ
ー&ギャンブル社、イケア社、ドイツ銀行などである。報道によれ
ば、該当する企業は、ずっと適法的な行動を取っていた、と強調し
ている。捜査を受ける事例は、2008年から10年のものである。この
期間に現在のEU委員会議長ユンケルは、ルクセンブルク首相を務め
ていた。




11月7日(金)

機関士労組は予想に反してストを短縮

機関士労働組合GDLのストライキは、予想より速く終了する。同労
組会長クラオス ヴェーゼルスキはフランクフルト アム マイン
で、ストライキは当初発表していた月曜日までではなく、土曜日夕
方18時まで続く、これは和解の姿勢を示したものである、と述べ
た。これより前に同労組は裁判所で、ストライキを禁止させようと
していたドイツ鉄道に対して、勝利を収めていた。ヘッセン州の州
労働裁判所は、最終の審理で、このストライキは適法的である、と
判断した。機関士労働組合は、組合員の5%賃上げと労働時間の短縮
を求めている。機関士以外でも、他の職種の人に対しても、同組合
の労働契約を結ばせる方針である。ドイツ鉄道はこれを拒否してい
る。

     その他のニュース

ウクライナ政府「戦車団がロシアからウクライナに入った」

ウクライナ政府の発表によれば、32台の戦車部隊がロシアから、ウ
クライナに侵入した。ウクライナ軍広報リセンコは、戦闘員や物資
を乗せたトラックも、親ロシア分離独立派が支配するルハンスクと
の国境を越えた、と述べた。さらに輸送車と3基の移動式レーダー
を含む部隊も、この地域にある反乱勢力が支配する国境通過地点イ
スワリネに入った、とのことである。ロシアはこの非難を、即座に
退けた。ロシア政府広報は、ロシア政府はミンスク協定で明記され
た停戦合意を支持している、と述べた。東ウクライナの離反した地
域ルハンスクとドネツクの緊張は、このところさらに高まってい
る。ウクライナ軍は、この24時間で、死者が5人、負傷者が多数発
生した、と伝えている。攻防戦が続くこの地域では、分離独立派は
日曜日に投票が行なわれるが、これは情勢をさらに過熱させる。こ
の投票は、ロシア以外の外国には承認されなかった。

歌手が連邦議会の式典で左翼党を攻撃

みずから曲を書く歌手ヴォルフ ビーアマンは、25年前の壁の崩壊
を記念する連邦議会の会議で、左翼党を正面切って攻撃した。左翼
党は「国運にも克服されたものの惨めな残骸」である、とビーアマ
ンは連邦議会で述べた。連邦議会議長ラメルトの招待で、1976年に
旧東ドイツから市民権を剥奪された彼は、今回の記念式にやってき
ていた。彼の登場は事前に、不満を招いていたが、それは左翼党
が、旧東ドイツの社会主義統一党SEDの後継政党である、と、何度
もビーアマンに批判されていると感じているためである。会議の冒
頭でラメルトは、壁の崩壊は「歴史の僥倖」である、と述べてい
た。市民運動、そこから生じた国民運動、そして平和的なデモが行
なわれなければ、1989年11月9日の壁崩壊は起こらなかっただろ
う。

中国と日本がAPEC首脳会談を前に歩み寄り

2年以上にわたって停滞していたが、中国と日本は高官による接触
を段階的に再開することに合意した。これは政治的、外交的、安全
面の問題に関連する、とアジア太平洋経済協力会議APECの首脳会談
が来週北京で開かれるのを前に、中国外務省が発表した。島を巡る
対立が続いているにもかかわらず、中国大統領習近平と日本首相の
安倍の会談が行われる、と日本の閣僚が述べた。両国は東シナ海に
ある無人の群島の領土上の貴族をめぐって、対立を続けている。両
者は危機克服の機構を作ることに合意し、情勢が悪化しないように
する、と中国外務省は発表した。また両者は、この群島の問題で
は、「様々な立場が存在している」ことを認めることになるだろ
う、とも述べた。




11月8日(土)

ゴルバチョフはベルリンで「西側は1989年の約束を破る」

ベルリンの壁崩壊25周年記念式で、元ソ連の国家元首にして党首だ
ったミハイル ゴルバチョフは、西側に対して厳しい非難を投げか
けた。彼は討論会に参加して、ウクライナ紛争に関連して、世界は
「新たな冷戦のとば口」にいる、との意見を述べた。過去数ヶ月
「信頼の崩壊」が起き他、とも語った。83歳のノーベル平和賞受賞
者で、ドイツ統一の父親の1人と見られているゴルバチョフは、西
側、特に米国が、1989年の大変動後に交わした約束を守らず、逆に
冷戦での「勝利」を宣言し、ソ連を崩壊させて利益を得ようとし
た、と非難した。

     その他のニュース

犯罪者組織の一員がメキシコで学生43人を殺害したと自白

数週間前から行方不明になっているメキシコの学生は、おそらく殺
害され、彼らの遺体は焼かれた模様である。9月末に汚職警官と一
緒に、教職課程で学ぶ学生たちを誘拐した容疑が持たれている、麻
薬組織の3人の自白を、検事総長ムリーリョは公表した。犯人と目
されるものたちは、多くの遺体をゲレロ州のイグアラ近郊のゴミの
山で燃やしたことを認めた、とのことである。学生たちの誘拐は、
住民の間に怒りと恐怖を巻き起こし、大統領ニエトが批判にさらさ
れている。黒も悪と見られるのはイグアラ元市長と、そのつまであ
る。この2人は火曜日に、数週間にわたる逃亡の末、メキシコ市で
逮捕された。

太平洋沿岸諸国は自由貿易地域に向け「行程表」で合意

アジア・太平洋地区の新たな防疫秩序に関して、意見の隔たりがあ
るものの、中国、米国、日本およびその他の国々は、「自由貿易地
域」設定に向けて、「行程表」に合意した。アジア太平洋経済協力
会議の首脳会談を前に、北京では閣僚会議が開かれ、中国が提案し
たアジア・太平洋自由貿易地域創設に向け、準備を進めることで合
意が得られた。さらに主催者は、汚職との戦いに向けた連携を強め
るように、との方針を貫いた、と最終文書案には記されている。米
国と中国の両大国は、同会議に属する21箇国からなる共同体の、新
たな防疫秩序作りで、主導的な立場を取ろうと争っている。同会議
は世界貿易の44%にまで成長している。

EU主席外交官モゲリーニがガザ帯状地帯入り

EUの新外務委員モゲリーニは、ガザ帯状地帯を訪問し、パレスチナ
人国家健康を強く支持した。EUの主席外交官である彼女は、ガザ市
で、長年にわたる近東紛争に、長期的な解決をもたらすのは、それ
によってのみ可能である、と述べた。以前同様彼女はイスラエルで
は、紛争の全ての当事者に対して、できるだけ早く交渉を再開し、
和平実現に向けた家庭に復帰するよう訴えた。彼女は、ファタハと
ハマースからなるパレスチナ統一政府の閣僚4人と会談した。EUで
は、ポーランド、ブルガリア、ルーマニア、チェコ、ハンガリー、
キプロス、マルタに加え、先月にはスウェーデンも、パレスチナ人
国家を公式に承認する、と予告した。




11月9日(日)

メルケルは壁の崩壊を他の自由化運動の模範であると見る

連邦首相アンゲラ メルケルは、25年前にドイツ内部の境界が開か
れたことを、他の自由化運動の模範である、と見ている。「壁の崩
壊は私たちに、夢が叶うことを教えてくれた」と、ベルリンのベル
ンナオアー通りの記念施設で、長期に渡って開かれる展示の開場式
で彼女は述べた。また、これはこれは現在では、自由権および人権
が脅かされ、踏みにじられている世界の各地域にも当てはまる、と
も語った。メルケルは特に、ウクライナとシリアの名前を挙げた。
また彼女は、旧東ドイツで発生した不正は、今後も不正と判断され
なければならない、と強調した。午後にはブランデンブルク門のと
ころでは、ピーター ガブリエル、ダニエル バレンボイム、ウー
ド リンデンベルクなどの有名人が登場する大規模な市民祭が開か
れる。夕方には、7千近くの光が出る風船が、夜空に放たれる。こ
れは、ベルリンの壁の崩壊を象徴するものである。

     その他のニュース

シリアでは樽爆弾で民間人21人が死亡

シリア軍がアレッポ州を空爆し、活動家の発表によれば、少なくと
も21人の民間人が死亡た。野党に近い立場のシリア人権監視団によ
れば、軍は土曜日夕方に、7発の樽爆弾をバーブ村に投下し、負傷
者は1百人ほどである。アレッポ市北東部のこの村落は、テロ民兵
「イスラーム教国IS」の手中にある。この爆撃では、爆薬が詰め込
まれた石油樽が用いられた。人権団体は、この爆弾は正確性を欠い
ているため、居住地域上空で爆弾が投下される、と繰り返し非難し
てきた。

ネタニヤフ「暴力的なデモ隊に厳しい措置をとる」

イスラエル首相ネタニヤフは、アラブ系の暴力的デモ参加者に対し
て、厳しい措置をとる、と予告した。ネタニヤフはエルサレムでの
閣議の間中に、イスラエル国家を破壊する用呼びかける一切の集会
を容認しない、と述べた。これとの関連で彼は、パレスチナ人当局
がイスラエルに対する反感をあおっている、と非難した。アラブの
村落ではこの日曜日に、若いパレスチナ人の死に抗議するために、
全面ストが呼びかけられた。イスラエル警察は、この22歳の若者
は、金曜日の夜に射殺していた。この間にイスラエル環境大臣ペレ
ツは、辞任を発表し、その理由として、ネタニヤフの政策が無責任
であると自分は判断している、と述べた。ペレツは、近東和平過程
が前進していない、と嘆き、イスラエルの困難な社会情勢を非難し
た。

ドネツクで再び砲撃

東ウクライナの反乱勢力の拠点ドネツクでは、9月始めに停戦が合
意して以来、最も激しい戦闘が起きた。市の中心部あたりでは、夜
間に激しい砲撃音が聞かれた。市議会の発表に酔えば、いくつかの
住宅が被害を受けた。さらに住民は、空港でも戦闘があった、と述
べた。空港では、親ロシア分離独立派とウクライナ軍の間で、数ヶ
月前から戦闘が起きている。ヨーロッパ安全協力機構OSZEの専門家
は、これより前に重火器を積んだ輸送車団が、ドネツクにいる、と
報告していた。同機構議長でスイス連邦大統領ブルクハルターは、
東ウクライナでの暴力がこれ以上拡大しないように、と警告した。
公式には9月5日から、ドネツクと反乱勢力の第2の拠点ルハンスク
では、停戦が発効している。ただしこれは何回も破られており、特
に先週には繰り返し突発事態が起きていた。国連の発表によれば、
この紛争では、4月中旬から4千人以上が死亡している。




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