12月22日〜28日のオーストリアのニュース



12月22日(月)

     国外ニュース

チュニジア新大統領は困難な課題に直面

今や確定した。長年政治に携わっているベジ カイド エセブシ
が、4年前の「ジャスミン革命」の後、初めて民主的に選ばれたチ
ュニジア大統領に衆院する。選挙委員会は月曜日、88歳の彼が勝利
した、と発表した。同国はこれで、「アラブの春」以降、実質的に
民主主義へ歩みを進めた唯一の国である。ただしなすべきことは、
まだたくさんある。エセブシは、同国の経済的および社会的困窮
を、和らげなければならない。イスラーム教政党アンナハダへと対
応も、危険な綱渡りである。

     国内ニュース

ウード ユルゲンスの死 ファンの間に大きな悲しみ

ウード ユルゲンスが日曜日の午後に、散歩中に倒れて亡くなっ
た、との報道に接し、多くの関係者がそれぞれの思いを発表してい
る。ファンたちはインターネット上で発言している。その際には、
ユルゲンスの書いた詩が多くの人々がどれだけ心に響いたかが、明
らかになっている。死の知らせを聞いて、涙を流したかを述べてい
る人も少なくない。ユルゲンスと40年にわたって、生涯を通じて、
特に危機の時、曲を聞き、コンサートに通った人もいる。決まり文
句は通じない。死を悼んでいる人の半分は、男性だからである。報
道機関や政治家も、例外的な自ら曲を書いた歌手である彼に、別れ
を告げた。




12月23日(火)

     国外ニュース

NATO加盟への一歩 ウクライナは非同盟の地位を終える

ロシアからの威嚇的な行動が続く中、ウクライナは火曜日、NATO加
盟に向けて、さらに一歩を踏み出し、賛成多数で、大統領ペトロ 
ポロシェンコが提案した中立破棄に関する法律を可決した。今まで
は中立の地位は、「手段としては不十分」なものであったことがわ
かった、とポロシェンコは述べた。一方ロシア政府は、事態がさら
に悪化する、と述べた。今回可決された法律は、「NATO加盟に向け
た動議であり、ウクライナをロシアの潜在的な軍事上の敵とする」
ものだ、とも述べた。

     国内ニュース

「不良債権処理銀行」が成立 国民銀行の改造が認められる

一部国有化された危機対策の「オーストリア国民銀行株式会社」
OeVAGは、公式にも処理が可決された。国民銀行部門の最高の機関
であるこの銀行は、「不良債権処理銀行」へと改造される、と同銀
は火曜日の臨時中央集会の後に発表した。生き残ることができる部
門は、ウィーン・バーデン国民銀行に委ねられ、新たな最高機関と
なる。この改造のために、同銀は5億オイロを減価償却し、最終的
には年間の損失が、7億5千万オイロが納税者にかかる可能性があ
る。




12月24日(水)

     国外ニュース

クリスマスと見えること、見えないこと

神秘とは、信じなければならず、それから逃れることもできない出
来事である。目に見えるものもある。クリスマスの奇跡は、キリス
ト教徒にとっては救世主の誕生である。この言葉が受肉したのだ、
と掲示は述べている。宗教全体が、文字で書かれた伝承の信仰に基
づいている。しかし印象的な映像がなければ、クリスマスはない。
教会にとって、多くの政治的、神学的対立により成立した道で会っ
た。偶像の拒否から、現実の映像を思い浮かべることになる。コン
ピューター時代である現代では、信じられないものも人々を驚かせ
ることがある。

     国内ニュース

ガソリン価格 ヨーヨー効果に対する懸念

ヨーヨー効果は、人々が減量をした後、短期間でまた太ってしまう
現象を指している。金融危機が始まってから、自動車運転者がガソ
リン価格でも、同様のことを経験している。夏まではずっと石油か
価格は上昇していたが、その後急な減量のように下落した。若干の
例外を除けば、ガソリン価格はおそらく新年には下がることはなく
なる見込みであるが、自動車運転者同盟は、また急速に値上がりす
ることはないだろう、と慎重ながら「楽観的な姿勢」を示してい
る。オーストリア交通同盟は、いずれにせよ考え方を変えなければ
ならないような事態が進行している、と見ている。




12月25日(木)

     国外ニュース

「ローマ内外の信徒に」教皇は暴力と憎悪を糾弾

教皇フランツィスクスは木曜日にローマで、伝統に則りクリスマス
の祝福「ローマ内外の信徒に」を発信した。教皇はあいさつの中
で、近東、アフリカ、ウクライナでの暴力と憎悪を糾弾し、クリス
マスの時期に、「あまりに多くの涙」が流された、とサン ピエト
ロ広場に集まった10万人の信徒を前に述べた。彼は復活祭の時同
様、様々の言語でクリスマスのあいさつをするのは断念した。これ
より前にサン ピエトロ大聖堂で、クリスマスの深夜ミサを執り行
った。フランツィスクスは、説教の中で、より多くの優しさを持つ
よう、勇気づけた。電話をかけたので驚かせた。

     国内ニュース

クリスマストゥリーの火災に警告

ウィーン消防は、例年通りこの時期に、クリスマストゥリーの火災
に警告した。多くの人々が、このトゥリーが家屋の暖房で、既にと
ても乾燥していることに留意していない、と注意を促した。火災の
危険性が過小評価されている。




12月26日(金)

     国外ニュース

イエメン「忘れられた鍵を握る国」

イエメンで「アラブの春」がもたらさなかったことを、シーア派が
中心のフチ運動が、比類のない権力を求めるデモによって達成し
た。数十年にわたって続いてきた支配層の追い落としである。ただ
し同国の情勢が安定するとは考えられない。この紛争での利害関係
は、地域全体と極めて密接に結びついており、近東は西側と同様、
イエメンでの政治改革の今後の展開を、感じ取ることができる。

     国内ニュース

大学生が30万人を超え記録的な数字

現在の2014/5年度の冬学期、オーストリアの公立大学で学ぶ学生の
数は、30万人を初めて越えた。科学省によれば、学生の数は前年比
で、1.6%増えた。増加率は以前より若干減少している。




12月27日(土)

     国外ニュース

リビアでは油田の火災が拡大

リビア最大の油田で、5つの貯蔵庫が既に燃え上がっている。さら
に2基の貯蔵庫が攻撃を受け、それから環境災害も懸念される。こ
の油田は、イスラーム教徒の榴弾による攻撃で、炎に包まれ、土曜
日にはさらに拡大した。過去数週間、リビアの内戦は、重要な石油
輸出基地が集まる同国北部を中心に、激しさを増している。石油産
業を支配下に置くことが、対立する組織間の権力争いでは、決定的
な要因になる、と見られているからである。実質的には権限を失っ
たリビア政府の外務大臣モハメド ダイリは、既にシリア同様の状
況にある、と警告を発した。

     国内ニュース

支払伝票発行料 顧客が80万オイロを負担

数千人の顧客が、支払伝票発行料の返還を受ける。購入情報協会
VKIは、これらの顧客に対して、不適切な金額を要求していた。今
のところおよそ80万オイロが返済される。8千3百人の顧客が、同協
会に申告し、その要求を発表し、350社が支払伝票発行料の返還を
するよう要求した。ただしこれは2009年9月以降のものである。多
くの企業が長年にわたり、支払伝票発行の代金を要求していたが、
これは口座から自動引き落としができない人に対する特別の「罰
則」である。支払い業務法ZaDiGが発効したため、この要求は違法
となった。




12月28日(日)

     国外ニュース

スノウデンの映画 ハッカーが言葉を失うとき

エドワード スノウデンが、米国秘密情報部のスパイ活動を暴露し
てから1年半、多くの報道機関では、監視の問題をもはや常時伝え
てはいない。そのぶんだけ、ハッカーや活動家の所では活動が盛ん
である。ハンブルクのカオス コンピューター クラブのハッカー
会議31C3では、衝撃を受けた前年の状況から、目が覚めた様子であ
るが、それは単に実際に発見されたことから、安全と情報保護の分
野では、まだ多くのなされるべきことがある、とわかったためだけ
ではない。米国の映画監督ローラ ポアトラスがスノウデンに関し
て作った映画「シチズンフォア」の上演を見た人は、強い印象を受
け、言葉を失い、数分間立ち上がって喝采を送った。

     国内ニュース

大学関係者舞踏会 主催者はデモの呼びかけ人を告発

大学関係者舞踏会の責任ある主催者は、ウィーン自由党市議会議員
ウード グッゲンビヒラーは、複数の反ファシスト組織を、実態を
検察に伝えた。その理由は封鎖を呼びかけたことである。反ファシ
スト連合NOWKRは、この告発に動じるつもりはない。広報エリーザ
ベト リタワクは文書の中で、「将来も正しい行進、会合、その他
の催し物を開いて、断固対抗する」と強調した。その中で、同連合
は、不当な試みや犯罪的な試みに妨害されるつもりはない、1月
30日に予定されている反ユダヤ主義、性差別、人種差別に反対する
抗議活動は、合法的なものだ、とリトワクは述べた。




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