1月12日〜18日のオーストリアのニュース



1月12日(月)

     国外ニュース

ナイジェリアからはボコ・ハラムの大量殺戮に関する第一報

ナイジェリアのボコ・ハラム・テロリストが、バガ市に攻め入って
から1週間以上すぎたが、現地で何が起きたかは、今なお不明であ
る。数日にわたって荒野をあちこち逃げ回った目撃者から、第一報
がもたらされている。彼らは、筆舌に尽くしがたいほど恐ろしい光
景を、描き出している。それによれば、テロリストたちは、人間を
「昆虫」であるかのように殺害し、妊婦の遺体を汚し、無差別に子
供を殺害したが、これらは全て、バガ市がボコ ハラムのテロに抵
抗するつもりであったためである。2千人ほどの死者が出たとの懸
念が当初持たれていたが、これが裏付けられた。全ての点から見
て、無辜の市民に対するこの暴力が、さらに常軌を逸するものにな
る。

     国内ニュース

連立政権は国営持ち株会社の改造に合意

社会民主党と国民党は月曜日、国営持ち株会社OeIAGの改造に関す
る厳しい交渉の末、合意に達した。APA通信によれば、現在の独自
の組織から、3月末には、OeBIBという略称を持つ有限会社になる。
新しい会社は、追加購入する権利、つまり国有化の権利を持つだけ
ではなく、財務省の直接の管理下に置かれる。連立両党は、今まで
よりも、国営持ち株会社に対して、政治のより直接的な干渉を行な
うことを決めた。これには問題となっている規定、冷却局面を設定
しないで、政治家が自分の職務上、国の役員会に変わることができ
る、という規定を含んでいる。




1月13日(火)

     国外ニュース

「シャルリー エブド」 和解を呼びかける「控えめな」風刺

パリのテロ攻撃後、フランスの風刺雑誌「シャルリー エブド」
が、初めて新しい号を出すが、その表紙には預言者モハメドの姿が
描かれているが、それは信心深い人たちを怒らせるような風刺画で
はなかった。水曜日に発行される同紙の編集者は、これが「控え
め」な号となったことを認めている。表紙の預言者は泣いており、
「全ては許される」という題がつけられていることを、生き延びた
編集員が真剣に受けとめている。この風刺は、その分だけはっき
り、イスラーム教徒に向けられている。最後のマンガは、天国で
「70人の処女」にむなしく問いかけている犯人たちの姿を描いてい
る。

     国内ニュース

オーストリアに対するISの脅威に関する報告

パリがテロ攻撃を受けてから、オーストリアに対する攻撃の徴発が
生じている、とされているが、これはシリアのラッカの「イスラー
ム教国IS」のテロ本部から直接に発せられている。日刊紙「クリー
ル」が、ドイツ憲法擁護庁の話として、これを報じている。内務省
では、オーストリアでは具体的に危険な状況があるとは見ていな
い。報道によれば、ドイツ憲法擁護庁は、オーストリアに向けら
れ、インターネット上で公表された、オーストリアのジハード主義
者モハメド M.による脅迫を発見した。当局は、これを真剣に捉え
てているが、これはM.がISの幹部の中に数えられているためであ
る。




1月14日(水)

     国外ニュース

キャメロンの「ホワッツアプ」の禁止が批判を受ける

多くのヨーロッパ諸国は、新たな安全対策とテロ対策総合計画を立
てて、パリの襲撃事件に対応している。特に厳しい監視の計画を立
てている英国首相デイヴィッド キャメロンの発言が、注目を集め
ている。彼が5月に再選されれば、暗号化された「ホワッツアプ」
などのニュース報道は禁止される。これがなければ、当局は秘密裏
に読むことができる。これは科学技術会社を侮辱するだけではな
く、情報技術の専門家の意見によれば、これは「馬鹿げて」おり
「古くさい」もので、故人の安全を損なうものである。

     国内ニュース

自動車販売 若者の購入の決断は保守的

オーストリアで新たに登録される自動車の数は、2014年は3年連続
して減少した。30万台ほどが昨年新たに購入された。国内の自動車
市場は、変革の途上である。特に若者の車の購入はますます減って
いることを、オーストリア統計局の数字が裏付けている。2011年以
来、購入数は急速に減っている。30歳以下の人が車を買う場合に
は、彼らは価格、実用性、価値の安定性に注目していることを、統
計が示している。




1月15日(木)

     国外ニュース

ベルギーではテロ対策活動で死亡

ベルギー東部のヴェルヴィエで、テロ対策活動で木曜日、2人が死
亡、1人が負傷した、と検察が発表した。既に長い間監視されてお
り、シリアから帰国した者たちに対する活動であった。公共放送
RTBFは、数人が逮捕された、と報じている。警察は市の中心部近く
で、「大規模な攻撃を計画した」テロリスト組織と見られるものに
対する対策を取った。「間近に迫った危険がある」と伝えられてい
る。

     国内ニュース

懐疑心はあるものの20年かかって「EUに慣れた」

オーストリア、フィンランド、スウェーデンは、EUに加盟して
20年、国民が加盟が日常生活にどのような影響をもたらすか、知っ
てもらうことを望んでいる。オーストリアの見解によれば、成果に
かなり驚いており、従来の世論調査によるものよりも、はるかによ
い人気を得ていることが明らかになっている。EUに対しては、大き
な懐疑心が残っているが、ウィーンで展示された「フラッシュ オ
イロバロメーター」は、隠されないままである。オーストリアのEU
代表部にとって、「必ずしも全てが容認できるわけではない」が、
オーストリア人たちは中期的には、「EUに慣れてきた」ということ
を意味している。




1月16日(金)

     国外ニュース

ギリシアの左派陣営は中枢部に汗をかかせる

世論調査によればギリシアでは、急進左派連合SYRIZAの連立政権
が、来週の選挙で勝利を収める見通しである。その場合には、首相
アントニス サマラス率いる政権は、支出削減の方針を含めて、過
去のものとなる。ただしスペインの政治中枢部は、ギリシアの選挙
結果を恐れており、それはマリアーノ ラホイ政権も現在、左翼連
合に優位に立たれているからである。急進左派連合が勝利した場合
には、スペインの政界で、自分が解任される恐れが増大する。最初
の決戦の前に、重大な連携が成立しているが、それは両陣営ともに
である。

     国内ニュース

対アブドゥッラー・ツェントルム戦線

サウジ・アラビアのインターネット活動家ライフ バダウィがむち
打ちを受けることで発生した批判は、ウィーンに拠点を持つ「宗教
間対話のためのアブドゥッラー・ツェントルムKAICIID」にも向け
られているが、これは強さを増している。緑の党は、同ツェントル
ム前に警告の夜警を置いた。連邦首相ウェルナー ファイマン(社
会民主党)も、同ツェントルムを厳しく批判している。彼はオース
トリアが早期に離脱することを検討する意向である。ファイマン、
連邦大統領ハインツ フィッシャー、外務大臣セバスティアン ク
ルツ(国民党)は、バダウィに対する恩赦を強く請求している。
(国際)アムネスティは、サウジ・アラビア大使館前で、むち打ち
に抗議した。バダウィをこれ以上むち打つことは、健康面の理由で
中止された。




1月17日(土)

     国外ニュース

テロ警戒 アテネでも逮捕者

ベルギーでのイスラーム教徒が連携したと見られる襲撃事件に関連
して、ギリシアでは土曜日に少なくとも4人の容疑者が逮捕され
た、と報じられている。ギリシアのテロ対策警察は、イスラーム教
分子の指導者と見られる27歳のアブデルハミド アバウードが、ア
テネでの逮捕者に含まれているかどうか、現在調査している、と夕
方に発表があった。モロッコ系ベルギー人である彼は、ギリシアか
らの電話を通じて、この組織の他の者と連絡を取っていた、とされ
ている。

     国内ニュース

元法相が幹部を辞任 アブドゥッラー・ツェントルム最後の機会

週末に国内政治が急展開した。国民党所属で元法務大臣クラオディ
ア バンディオン・オルトナーは、問題となっているアブドゥッラ
ー・ツェントルム(文化と宗教の垣根を越える対話を促す組織)の
副所長を辞任する、とウィーンに通知した。彼女は、高級のこの職
からの辞任は、自由意志に基づくものではなく、外務大臣セバステ
ィアン クルツ(国民党)が、パラシュートを開く綱を引いたもの
である、と強調した。首相ウェルナー ファイマン(社会民主党)
が、閉鎖をはっきりと要求しているにもかかわらず、クルツはアブ
ドゥッラー・ツェントルムに、生き残りの最後の機会を与えるつも
りである。クルツはこの組織に、もし今後も活動したいのであれ
ば、はっきりとした「新しい組織」を作るよう求めている。




1月18日(日)

     国外ニュース

ボコ ハラムの攻撃 カメルーンでは数十人が誘拐される

ナイジェリアのイスラーム教徒ボコ ハラムは、カメルーン北部
で、日曜日に80人ほどを誘拐した、と報じられている。それによれ
ば、数百人の戦闘員が、ナイジェリア国境近くのモコロ地区にある
2つの村を襲い、家屋に全焼させ、住民3人を殺害した。カメルーン
軍は、反撃を開始した、とのことである。ナイジェリアでも週末
に、再び自殺攻撃が起こり、テロリストに分類されている者に死傷
者が発生した。

     国内ニュース

閉鎖が迫るアブドゥッラー・ツェントルムは再出発を検討

問題となっている宗教の垣根を越える対話を行なうためのアブドゥ
ッラー・ツェントルムKAICIIDは、過去数日、集中して広い範囲で
政治的な議論に去れあされた後、新たな出発を切る計画である。外
務大臣セバスティアン クルツ(国民党)が、週末に人事および内
容的な点で、抜本的な改革を行なうことを、この機関の存続のため
の条件としたが、この計画はそれに応えるものである。元法務大臣
クラオディア バンディオン・オルトナー(国民党)が、副事務長
を辞任することを、同機関は日曜日に受け入れた。




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