3月23日〜29日のドイツのニュース



3月23日(月)

ツィプラスはベルリンで改革計画を呈示

ギリシア首相アレクシス ツィプラスは、午後にベルリンを初めて
公式訪問した。ドイツ首相アンゲラ メルケルは、首相府前で軍隊
式の敬意を払い、彼を出迎える予定である。協議の中心は、破産に
瀕した同国の改革政策を巡る対立になる可能性が高い。先日言葉で
の激しいやりとりがあったことを受け、両者は日曜日に具体化に向
け、努力していた。その他、外務大臣フランク・ヴァルター シュ
タインマイアーは、ギリシア外務大臣ニコス コツィアスとベルリ
ンで会談し、現在、解決されるべき大きく困難な問題があるが、お
互いの理解を拡大を勧めた。この間にdpa通信は、ギリシアの改革
の一覧の詳細を、同国政府筋の情報として、報じた。それによれば
同国政府は、増税、民営化、脱税者の返済を並行して行ない、資金
を集める方針である。ギリシア政府は、観光の島である同国の付加
価値税と、ホテルの税金を引き上げる意向である。

     その他のニュース

ドイツ国家民主党禁止 連邦憲法裁判所はさらなる証拠を求める

右派急進派政党「ドイツ国家民主党NPD」禁止手続きで、連邦憲法
裁判所は、連邦参議院に、情報提供者が調査を止めたこと示す証拠
をさらに提出するよう求めた。これは、月曜日に公表された同裁判
所の決定の中で、呈示されている。この動議の提出者は、情報提供
者の活動停止を、幹部に示し、適切な証拠を示すべきである、と裁
判官たちは要請した。その際には、この活動中止になった件数と経
過が重要である。

大統領府「ネタニヤフは閣僚の多数を確保」

大統領府の発表によれば、今までイスラエル首相を務めていたネタ
ニヤフは、次期政権を組閣するために必要な、明確な過半数を確保
した。保守派のリクード党の党首であるネタニヤフは、国会議員
120人のうち、少なくとも67人の支持を受けた、と大統領広報パー
ルマンはAFP通信は述べた。これより前に大統領リヴリンは、2日か
けて、クネセト(国会)の10会派と協議していた。大統領は水曜日
に、正式にネタニヤフに組閣を依頼する方針である。ネタニヤフは
その後、早期に右派および非宗教政党と連立を組む意向である。

フランスでは国民戦線が2県で勝利することに期待

フランスの右翼急進派政党「国民戦線FN」は、来る日曜日に行なわ
れる決選投票では、2県で勝利を収めると期待している。党首ル 
ペンは、2県での勝利は「信じられる想定」である、と述べた。こ
れに該当するのは、国民戦線が第1回投票で38.7%の票を集めた北フ
ランスのエーヌ県と、南部のヴォクリューズ県である。日曜日に右
翼急進派の同党は、県の選挙で全国で25.19%を獲得していた。同党
はそれによって、元大統領サルコジ率いる市民階級・保守派陣営に
続く第2位となっていた。内務省の最新発表によれば、サルコジ陣
営は29.4%で、最高の結果となっていた。社会民主党が提出した候
補者名簿は、21.85%の得票に留まった。その発表によれば、共産党
を含めた左派陣営は、6.09%に達した。緑の党は2.03%に達した。今
回の投票は、2017年の大統領選挙の投票動向を占うもの、と見られ
ている。




3月24日(火)

ジャーマンウィングス機が南佛で墜落 150人ほどが死亡した模様

ドイツ航空業界にとって最悪の事故の一つが発生し、ジャーマンウ
ィングス機に乗っていた150人全員が、フランスのアルプス山脈で
死亡した模様である。フランス大統領フランソワ オランドはパリ
で、「生存者はおそらくいない」と述べた。ジャーマンウィングス
社によれば、ドイツ人の犠牲者は67人である。マドリッドからの未
確認情報によれば、スペイン人の死者は45人である、とのことであ
る。ルフトハンザ社の格安航空路線のエアバス社A320は、バルセロ
ナからデュッセルドルフに向かう途中、アルプ・ド・オート・プロ
ヴァンス県のバルスロンネット近郊で、墜落したが、原因は不明で
ある。墜落現場は雪が積もり、自動車が乗り入れることはできな
い。
ドイツ、フランス、スペイン政府は、犠牲者の家族に弔意を伝え
た。ドイツ首相アンゲラ メルケルは、悲しみと驚きを表明した。
彼女は水曜日に、自ら現地で、地元フランスの責任者と話をする予
定である。
2000年7月にエール・フランス社のコンコルド機が墜落して以来、
フランスで飛行機が事故を起こすのは初めてである。この時は、
113人が死亡したが、そのうち97人がドイツ人であった。

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外相はドイツとギリシアの関係が改善されたと見る

ドイツ外相シュタインマイアーは、ギリシアとの緊張関係が感じ取
れるほど緩和した、と考えている。ギリシア首相ツィプラスと、ベ
ルリンで会談した後彼は、「ここ数日、ドイツとギリシアの話し合
いで調子が大きく変わり、はるかに改善した」のは喜ばしい、と述
べた。夕刻それより前に、ツィプラスは、ドイツ首相メルケルの出
迎えを受けていた。彼はその際、これ以上の責任をなすりつけるの
は止めるように、と警告し、ギリシア人は怠け者でもないし、ドイ
ツ人がギリシアの苦境に責任があるわけでもない、と述べていた。
メルケルは、ギリシアがさらなる成長を遂げ、雇用を拡大するのを
手助けする、という願望を強調した。ツィプラス政権は、求められ
ている改革案を「月曜日までに」提出する方針である、とギリシア
政府は発表した。

イスラエル「イランとの核を巡る対話は激しさを増していない」

米国とイランの核を巡る交渉を、秘密裏に盗聴した、との報道がな
されているが、イスラエルはこれを強く否定した。首相ネタニヤフ
の事務所の上級職員は、この報道は「全く誤って」おり、イスラエ
ルは、同盟国をスパイすることはなく、この種の報道は、米国との
強力な同盟関係を破壊しようとするものだ、と述べた。「ウォール
街通信」は、イスラエルが攻撃した情報は、ネタニヤフのイラクと
の協定に反対する活動に役に立つ、と報じている。またイスラエル
が米国議会で、この協定反対する論拠を与えるために、共和党員に
対して秘密情報を漏らしたことに、米国政府は激怒している、と同
紙は報じた。イスラエルはヨーロッパでも、米国代表部の秘密協議
に関する情報を、情報源および外交的な接触で入手している、とも
報じられている。

シリア市民社会は世界各国に訴える

シリア市民社会のいくつかの数十の組織は、感動的な訴えを行な
い、世界は戦争と悲しみの中にある自分たちを見殺しにしている、
と非難した。人権組織や労働組合を含む85の民間組織は、諸外国が
イスラーム教徒急進派との戦いに、もっと力を注いでほしい、と訴
えた。しかし戦闘中の「流血の惨事」を終わらせるために、シリア
軍による爆弾攻撃などを止めさせ、「すべてのシリアの組織と諸外
国の支援者の間」での話し合いを始めなければならない、とも訴え
た。シリア内戦は既に4年間続いている。




3月25日(水)

メルケル、オランド、ラホイはドイツ機墜落現場を訪問

事故を起こしたジャーマンウィングス機の墜落現場近くに、ドイツ
首相アンゲラ メルケル、フランス大統領フランソワ オランド、
スペイン首相マリアーノ ラホイが到着した。この地域は、フラン
ス アルプス山脈中、標高1千5百メートルである。現地では救助隊
が、動機の第2の飛行記録装置を探している。既に見つかった第1の
ブラックボックスは、パリで解析される。
ジャーマンウィングス社広報トーマス ヴィンケルマンによれば、
同機に乗っていたドイツ人の数は、当初の調査よりも、多かった。
ジャーマンウィングスは、ドイツ人犠牲者の数は、67人ではなく
72人である、と見ている。スペインの危機対策班の発表によれば、
スペイン人49人がこの大型飛行機に乗っていた。同機は150人を乗
せており、生存者はいない、と見ていた。同機が火曜日に、バルセ
ロナからデュッセルドルフに向かう途中に、何故事故を起こしたか
は、まだ不明である。

     その他のニュース

ドイツ憲法擁護庁の人員が増強される

急進派による脅威が増大していることに対して、連邦政府はドイツ
国内の憲法擁護を強化する方針である。内閣は、連邦および各州の
憲法擁護担当官庁を、より効果的に協力できるようにするための法
案を可決した。これを担当する連邦の部局は、より多くの権限を持
つことになる。さらにこの法案は、情報提供者を利用する際には、
より厳しい規則を定めている。右翼急進派分子NSUは、2000年から
7年にかけて、おそらく10人を殺害した、と見られているが、政府
はこの措置を取ることで、この組織の調査に失敗した責任も取る。
情報保護連邦委員フォースホフは、この改革計画を厳しく批判し、
この措置では、秘密情報機関の情報保護がなし崩しになくなってい
く、と述べた。また彼は、これは個人情報の保護に、「大きな影
響」を与えるし、どの人に関して秘密情報部が情報を集め、保存し
てよいか、今まで不十分な規則しかなかった、とも語った。

イエメンの大統領宮殿が砲撃を受ける

イエメンの都市アデン爆撃は、おそらく大統領宮殿を狙ったもので
ある。治安筋の情報によれば、戦闘機1機が大統領の避難場所に発
射し、対空防衛部隊がこれに反撃し、国際空港は一時閉鎖された。
複数の情報源によれば、大統領ハディは、安全な場所に宇どうする
ことができた。彼が今の同市にいるかどうかは不明である。蜂起し
ているフチ反乱勢力は、アデンに進軍しており、同国南部のアル・
アナド空軍基地を占領した。シーア派のフチは、政治的な権利の拡
大を要求している。彼らは、数ヶ月前からイエメン北部の広い範囲
を、1月からは首都サヌアを支配している。

カブールで暗殺 死者発生

アフガニスタン首都カブールで自殺攻撃がおこなわれ、現地の複数
の代表の発表によれば、少なくとも6人が殺され、その他に多数の
負傷者がでた。医師の話によれば、犠牲者の中には、女性と子供も
含まれている。目撃者の報告では、犯人はカブールの中心部で、爆
弾を積んだ自動車を爆発させた。アフガニスタンの治安情勢は、相
変わらず緊迫している。大統領ガニの要請を受けて、米国は先日、
同国の米軍の撤退を、当初計画よりも遅らせる、と発表していた。




3月26日(木)

検察「ジャーマンウィングス機墜落は故意に引き起こされた」

マルセイユ検察が得た情報によれば、事故を起こしたジャーマンウ
ィングス機の副操縦士が、同機を故意に墜落させた。検察官ブリー
ツェ ロビンは、理由は不明であるが意図を持って、副操縦士は同
機を降下させたが、今までのところ、テロの背景を示す「証拠はな
い」と述べた。同機の機長は操縦室をわずかの間立ち去った後に、
副操縦士によって締め出された、操縦士席にはそれ以外には人がい
なかったのは「間違いない」ととも検察官は述べた。
ドイツ内務大臣トーマス デ メズィエールは、これはテロ攻撃で
はない、と見ている。ドイツ安全当局は、テロ攻撃であることを示
す根拠を見いだせなかった、と彼は述べた。ルフトハンザ社社長カ
ルステン スポールは、同社の歴史の中で「最も恐ろしい出来事」
である、と述べた。
火曜日にフランスのアルプス山脈で起きた事故では、乗っていた
150人全員が死亡した。家族の多くが、墜落地点近くに入った。支
援隊はさらに、犠牲者の残したものと、同機のもう一つの飛行記録
装置の捜索を続けている。

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連邦議会はウクライナ協定を可決

連邦議会は、EUとウクライナの連携協定と、グルジアおよびモルド
バ共和国との同種の協定を、賛成多数で可決した。連邦外相シュタ
インマイアーは、この合意はロシアに向けられたものではなく、ロ
シア政府は、これに対抗する権利も持ってはいないと述べた。この
条約には、この3カ国をEU域内市場へと統合することのほか、汚職
との戦いなどの政治的協力も含まれている。左翼党の会派は国会
で、反対の投票を行なった。同党の国会議員フンコは、西側がNATO
とEUの東への拡大を進めたために、ウクライナ紛争を引き起こし
た、と述べた。この協定が発効するのは、EU加盟28カ国すべてが、
これを批准した時である。

サウジ・アラビアはイエメン紛争に介入

サウジ・アラビアとイスラーム教の同盟国複数は、軍事的な攻撃を
おこない、イエメン大統領ハディを支援した。イエメン軍の発表に
よれば、サウジ・アラビア軍機が夜間に、既に同国の広い地域を支
配するシーア派フチ民兵の拠点を爆撃した。反乱勢力と、大統領支
持派が激しい戦闘を繰り広げ、当局の高官によれば、少なくとも
18人が死亡した。シーア派のフチの同盟者と目されるイランでは、
サウジ・アラビアの軍事攻勢を、厳しく批判している。イラク外務
省は、この軍事攻勢は紛争を平和的に解決する機会を、すべて破壊
するものだ、と述べている。イランのシーア派幹部とサウジ・アラ
ビアのスンニ派王家は、この地域の政治的な覇権をめぐって、競争
を続けている。

「人権監視団」はボコ ハラムのテロ犠牲者の数を集計

「人権監視団」の発表によれば、テロ民兵ボコ ハラムは、昨年初
め以降、ほぼ5千人の民間人を殺害した。同団はニュー ヨーク
で、証人の話は、ジハード主義者の「恐るべき」凶行を描写してお
り、ボコ ハラムは2009年に暴力行為を始めてから、およそ1百万
人を非難状態に追い込み、数百人を誘拐していた、と説明した。人
権監視団は、ナイジェリア政府に対して、テロ対策活動で、民間人
の保護を優先するように要請した。軍は、いくつかの隣国と協力し
て、ナイジェリア北東部を支配するこのイスラーム教徒たちと戦っ
ている。次の土曜日には、大統領ジョナサンが、再選に向けて立候
補する。




3月27日(金)

検察「副操縦士は当日に病気欠勤の診断が出ていた」

フランスのアルプス山脈で墜落した飛行機の副操縦士は、心の病気
に苦しんでいた可能性がある。捜査陣は、この青年のデュッセルド
ルフとラインラント・プファルツにある住まいを捜査し、長年にわ
たって病気にかかり、これに関する治療を受けていたことを示す医
療的な内容の文書を見つけた、と上級検察官ラルフ ヘレンブリュ
ックは述べた。その他、墜落当日にも関する病気の証明書が、破ら
れて見つかったが、これはこの副操縦士は使用者と職場の周囲の人
に、自分の病気を秘密にしていたことを表わしている、とも述べ
た。捜査陣は、別れの手紙や犯行声明は見つけなかった。治療の書
類の鑑定や、必要な事情聴取には、さらに数日かかりそうである。
フランス検察によれば、この副操縦士は、同機を意図的に、岩壁に
向けて操縦した。悲劇的な飛行機事故を再発しさせないため、ドイ
ツの各航空会社は、ただちに操縦室内に2人を置く規則を導入す
る、とドイツ航空業連邦連合は発表した。

     その他のニュース

連邦大統領ガオクは墜落の犠牲者の家族に支援を約束

連邦大統領ガオクは、大型機墜落で死亡した生徒と女性教師を悼ん
で、ハルターンで開かれた追悼礼拝に出席した。彼はその後、ヨー
ゼフ王ギュムナーズィウムの関係者と生徒と話し合った。またガオ
クは記者会見で、自分がやってきたのは、愛された人を失った遺族
と共に、悼むためである、彼らの喪失感を目の当たりにし、共に悲
しみ同じ感情を示すことが重要だ、と述べた。さらに彼は、家族に
支援を約束した。大統領府は、ハルターンの責任者の要請を受け
て、ガオクの訪問を事前には発表していなかった。ルール地域の周
辺の小都市であるハルターンは、南フランスでの事故に、特に大き
な打撃を受けていた。ハルターンにあるヨーゼフ王ギュムナーズィ
ウムの生徒16人と女性教師2人は、墜落した同機に乗っていた。

イエメンのフチ反乱勢力を改めて空爆

サウジ・アラビアとその同盟国は、イエメンのシーア派反乱勢力を
空爆するために、飛行機を飛ばした。複数の情報源によれば、2日
連続して、首都サヌアの目標地点が爆撃された、多くの住民が混乱
して、同市から逃げだそうとした、とのことである。報道テレヴィ
「アラビヤ」は、共和国親衛隊の基地も攻撃を受けた、と報じた。
共和国親衛隊は、フチと同盟関係にある元大統領サーレハの命令に
従っている。サウジ・アラビアが指揮するアラブ諸国連合は、水曜
日夜に、イエメンのフチに対する空爆を開始していた。これは同連
合が、イエメン大統領ハディを支援するためのもので、ハディは反
乱勢力によって、サヌアから脱出していた。現在彼は、サウジ・ア
ラビアに滞在中である。

ナイジェリア軍はボコ ハラム本部を破壊したと発表

ナイジェリア軍は、北西部のボルノ州にあり、ボコ ハラムの拠点
とされるグウォーザ市を奪還した、と発表した。このイスラーム教
徒組織は同市で昨年、「イスラーム教カリフ国」の建国を宣言して
いた。アブジャの国防省の発表によれば、いわゆるカリフ国の本部
が破壊され、複数のボコ ハラム戦闘員が殺害され、多くが捕虜に
された。ボコ ハラムは暴力を用いて、イスラーム教徒が多く住む
ナイジェリア北部に、イスラーム教に基づく国家を実現するため
に、戦闘を続けている。国連人権評議会は、来週水曜日に特別会議
を開き、ナイジェリアおよび国境を接する国々のイスラーム教徒組
織の進軍について、議論を行なう。西アフリカの同国では、土曜日
に大統領および国会議員選挙が行なわれる。キリスト教徒のジョナ
サンは、大統領をさらに1期務めるべく訴えている。彼に対抗し
て、イスラーム教徒でもと軍の幹部ブハリが立候補している。




3月28日(土)

専門家「イスラーム教徒たちがシリアの州都を制圧」

活動家の発表によれば、ヌスラ戦線周辺のイスラーム教徒戦闘員
は、シリアの州都イドリブを制圧した。「シリア人権監視団」の発
表によれば、反乱勢力が、同国北西部の同市を完全に支配下に置い
た。テロ組織網カーイダとつながりを持つヌスラ前線は、自分たち
が支配している同市中心部の政府の建物の映像を、インターネット
上で公表した。イドリブは、首都ダマスカスと、同国北部で激しい
攻防戦が続くアレッポをつなぐ、重要な地点と目されている。同監
視団の発表によれば、ヌスラ前線と大統領アサド政権の兵士が、戦
闘を繰り広げているが、1百人を越える戦闘員が死亡した。またこ
のイスラーム教徒たちは、数十人の兵士を捕虜にした、とのことで
ある。先週には北シリアの反乱勢力は、ヌスラ前線と、軍事同盟を
結んでいた。

     その他のニュース

サウジ アラビアはアラブ連盟にイエメンでの活動の支援を探す

イエメンのシーア派フチ民兵を狙って、集中的な爆撃が始まってか
ら3日、サウジ アラビアは今回は、軍事活動を行なうために、ア
ラブ連盟の支援を探している。エジプトのシャルム エル・シャイ
クでの首脳会談で、サウジ アラビアは、自分たちが中心となって
いる対フチアラブ軍事連合を支援する決議を得るべく、努力してい
る。イエメンの広い範囲は、フチに支配されている。アラブ各国の
元首たちの支持が得られるのは、確実と見られている。報道によれ
ば、合同の介入部隊の結成も、検討されている。サウジ国王サルマ
ンは、シャルム エル・シャイクで、イエメン攻撃が終了するの
は、フチに打撃を与えた後である、と強調した。このスンニ派の王
家は、フチを支援するこの地域のシーア派イランの影響力も押さえ
込む意向である。国連事務総長パンは、アラブ連盟の首脳会談で、
イエメンを長期紛争から守る唯一の道は、国連が調整する話し合い
である、と述べた。複数のアラブ国家と国連は、外交官と職員を、
攻防戦の続くイエメンから安全な場所に脱出させ始めた。

ナイジェリアでの新大統領選挙 投票日も暴力発生

予定から6週間遅れて、ナイジェリアでは、厳重な安全対策が取ら
れる中、新大統領が選ばれる。大統領ジョナサンは、再選に向けて
支持を訴えている。57歳のキリスト教徒である彼と、72歳のイスラ
ーム教徒の対立候補、元軍事権力者ブハリの間で、接戦が行なわれ
る、と見られている。ただちに勝利するためには、ある候補者が全
ての州の3分の2で、投票の4分の1以上をを集める必要があり、さも
なければ決選投票が行なわれる。イスラーム教徒ボコ ハラムのテ
ロリストが特に多いボルノ、ヨベ、アダマワ州では、流血の暴力が
行使される危険があり、選挙延期の公式の理由となっていた。選挙
当日にも、襲撃が報告されている。その報道によれば、複数の投票
所を攻撃した。またdpa通信社は、目撃者の話として、ボルノ州で
少なくとも15人の死者が攻撃を受けた、と報じている。アフリカで
最も多くの住民を抱える同国では、7千万人の有権者が、この投票
に臨む。

ローザンヌでイランとの核対立をめぐる閣僚会談

イランとの核交渉の期限切れが間近に迫る中、合意に向けた外交交
渉が集中して行なわれている。ドイツ外相シュタインマイアーは、
そのためにスイスのローザンヌに出発した。ここで彼は、米国外相
ケリー、フランス外相ファビウスと会談する。米国の発表によれ
ば、ケリーはこれに先立ち、イラン外相サリフと再び会談する。米
国大統領オバマとドイツ首相メルケルは、イランに対し手、「必要
不可欠な決定」を下すように、呼びかけた。3月31日までに、国連
で拒否権を持つ5大国とドイツからなるいわゆる5+1国が、イランと
の原則を定める条約を結ぶ意向である。さらに条約を結んで、技術
的な詳細を定めるのは、その後のことになる。目標は、イランに原
子力の非軍事的な利用を認め、核兵器開発を阻止することである。
その見返りに、イラン政府に対する制裁は、解除されることになっ
ている。




3月29日(日)

イランとの核交渉は最終局面にある模様

イランの核計画をめぐる交渉が、間もなく期限切れになるのを前
に、参加各国の外務大臣は、合意に向けて集中的に努力した。ドイ
ツ外務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアー、フランス
外務大臣ローラン ファビウス、米国外務大臣ジョン ケリーは、
ローザンヌ滞在を月曜日まで延長した。日曜日には中国外務大臣の
王毅も、交渉場所にやってきた。国連で拒否権を持つ5大国とドイ
ツは、3月31日までに原則だけを定める協定を取りまとめるべく、
努力を続けている。特に国連制裁の継続に関する問題も、未解決の
ままである。
一方イスラエル首相ベンヤミン ネタニヤフは、核を巡る交渉を改
めて厳しく批判した。六大国とは異なり、イスラエル政府は、相変
わらず、イラン政府にウラン濃縮の能力を決して認めるつもりはな
い。

     その他のニュース

ナイジェリア選挙は手抜かりと暴力が伴う

ナイジェリア人は週末に、国会議員と大統領を選んだが、イスラー
ム教徒の暴力と、技術的な手抜かりが暗い影を落としている。有権
者の登録をする装置が、土曜日に機能しなかったことを受け、3百
の投票所では、日曜日に埋め合わせで投票が行なわれた。イスラー
ム教徒組織ボコ ハラムの攻撃で、少なくとも7人が死亡したが、
その中には野党「全進歩会議APC」の候補者も含まれていた。世論
調査は、現大統領ジョナサンと、野党の指導者ブハリが、接戦を繰
り広げていることを示している。およそ7千万人が、有権者名簿に
記載されている。開票結果の最初の発表は、日曜夜に行なわれる予
定である。

ギニアとシエラ レオネはエボラとの戦いの緊急対策を発表

エボラ発生数が、再び増加したため、ギニアとシエラ レオネは週
末に、この疫病に対する安全対策を強化する。この措置がとられる
ギニアの湾岸地域では、当面45日間の予定で、移動の自由が制限さ
れた。エボラに感染した人が出た病院は、閉鎖されることになる。
隣国シエラ レオネでは、今週末中、外出禁止が科された。ギニ
ア、シエラ レオネ、リベリアでは、エボラが発生してから、1年
以上にわたって、2万5千人以上が感染し、そのうち1万人ほどが死
亡した。

チュニスでは数千人が急進主義に抗議する行進に参加

チュニスでは数千人が、急進主義に抗議した。「自由なチュニジ
ア。テロ組織は出て行け」と、大規模な安全対策が取られるなか実
施された抗議行進の参加者は唱えた。多くのでも参加者は、チュニ
ジア国旗を振っていた。警察は、御膳襲い時点での参加者の数を、
1万2千人と推定している。武装した2人が、3月18日に有名なバルド
ー国立博物館を襲撃し、観光客21人と、警官1人を殺害していた。
公式発表によれば、土曜日には山岳地帯シディ アイシュで、チュ
ニジア治安部隊が手入れが行ない、武装した戦闘員9人が殺害され
た。この時には、武器と弾薬が押収された、とのことである。




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