3月30日〜4月5日のオーストリアのニュース



3月30日(月)

     国外ニュース

ドイツ機墜落事件 副操縦士は数年前に自殺の恐れがあった

墜落したジャーマンウィングス社の大型機の副操縦士は、操縦士免
許を取る前に、自殺の恐れがあったため、精神療法の治療を受けて
いた。月曜日にデュッセルドルフ検察が、これを発表した。副操縦
士は先週、意図的に墜落させたとされているが、検察によれば、そ
のような行動を取るとはっきり予兆はない。ただしはっきりしてい
るのは、先日まで診察書を持って、医師の診察を受けに行っていた
ことである。

     国内ニュース

容疑者17人 湖畔の不動産購入事件が拡大

2007年にケルンテン臭覚地で起きた、複数の湖畔の不動産購入事件
は、さらに拡大した。経済および汚職検察は、この間に容疑者17人
が捜査を受けたが、それによって同州の政界の有力者ほぼ全員が、
捜査を受けたことになる。自由党、ケルンテン州自由党FPK、そし
て未来同盟の元幹部の他に、4人の現職の政治家、ガブリエレ シ
ャオニヒ(社会民主党)、ラインハルト ローア(社会民主党)、
ゲアハルト デルフラー(自由党)、エリーサベト カウフマン・
ブルックベルガー(ニーダーエスターライヒ州シュトローナハ班)
が含まれている。




3月31日(火)

     国外ニュース

ドイツ機墜落 ルフトハンザは副操縦士の鬱病を知っていた

墜落したジャーマンウィングス機の副操縦士は、訓練期間中に既
に、以前の抑鬱状態について、報告していた。これは同社が火曜日
に、発表していた。この副操縦士は、数ヶ月間中断した操縦士訓練
を再開することに関して、2009年に飛行機操縦学校に、医療上の書
類を送付していたが、この中で「重大な抑鬱状態の話題」が取り上
げられていた、とのことである。「その後、この副操縦士には、必
要な医師による飛行可能な証明が確認された」と、ルフトハンザの
発表には記されている。

     国内ニュース

不動産銀行調査委員会 舞台裏を覗く

国会では、復活祭後に始まる不動産銀行調査員会の準備が、最終局
面に入っている。この会議が開かれる第5議場では、ケーブルが設
置される。数キロメートルになる書類の山を、閲覧できるように選
別する「管轄本部・記録保管室」の設置をめぐり、大混雑が起きて
おり、秘密保持に関するすべての規則を顧慮している。国民評議会
議長ドーリス ブーレス(社会民主党)が、不動歳銀行調査委員会
の議長も務めるが、火曜日に報道機関に対し手、舞台裏を覗かせ
た。




4月1日(水)

     国外ニュース

「目標まで数メートル」 イランとの協定をめぐり交渉が続く

両者が合意に向けて進んでいるが、まだ合意は見いだせなかった。
国連で拒否権を持つ5大国とドイツが、イランとの間での協定に関
する交渉は、水曜日夜も続いている。「私たちは、目標までわずか
数メートルの所にいるが、最後の距離は、いつも最も困難なもので
ある」と水曜日遅くにフランス外務大臣ローラン ファビウスは、
スイスのローザンヌに戻った際に述べた。彼はイランが同じ列車に
乗っていると見ているが、イランは水曜日、制裁のあり方などで、
譲歩しない姿勢を示している。

     国内ニュース

ケルンテン州は裁量支出の支払いを停止

ケルンテン州は、裁量(で自由に実施できる)支出の支払いすべて
を停止した。官庁からは、既に契約で確定している補助金支払いだ
けが行なわれる。文化、スポーツの分野だけではなく、社会福祉と
道路建設も、裁量支出の支払いが中止される。




4月2日(木)

     国外ニュース

イランとの核を巡る対立 「鍵を握る項目」で合意

EU外務委員フェデリカ モゲリーニとイラン外務大臣モハメド ジ
ャワド サリフは、木曜日夕刻にローザンヌで、長年にわたる核を
巡る駆け引きで、決定的だと思われる突破口が得られた、と発表し
た。最終的な協定に向けて「鍵を握る項目」で合意するのに成功し
た、とも述べた。それによれば、イランはウラン濃縮を、制約と監
視を含む広範な監視体制下に置かれる。その見返りに、経済制裁が
解除される。6月30日まで、交渉が続けられる。米国大統領オバマ
は、「歴史的合意」である、と述べたが、イスラエルはこの協定を
厳しく批判している。

     国内ニュース

憲法裁判所は小規模な賭博禁止を確定する

スロットマシーン事業者にとって、戦略を手に入れる道は見つから
ない。昨日憲法裁判所VfGHは、1月1日に発効したウィーンの小規模
賭博の禁止を、確定した。この事業者は最高裁判所に上告し、中で
も営業の自由の侵害をその論拠としていた。憲法裁判所は、上告を
棄却した。決定の理由として、認可取り消しは憲法に違反しない、
とした。また最高裁判所は、スロットマシーン(一本腕の盗賊)の
カジノ以外での禁止は、遊ぶ人たち保護の利益からも、正当化され
る、と判断した。




4月3日(金)

     国外ニュース

ギリシア危機は復活祭休暇を挿む

ギリシアに対する支援金をめぐる問題は、当面中休みとなる。「シ
ュピーゲル」誌(インターネット版)によれば、国際通貨基金IWF
は、ギリシア政府が改革を拒否し続けていることに怒っており、そ
のため復活祭をすぎても職員を引き上げたままにする。ギリシアは
即座に反応し、1週間後に行なわれるギリシア正教の復活祭を、交
渉に邪魔されずに祝う方針である。ギリシアがどのようにして、新
たな資金を入手するかについての話し合いが再開されるのは、4月
中旬になってからである。早くも来週には、国際通貨基金に対する
4億5千万オイロの支払い義務がやってくる。

     国内ニュース

外国人患者が健康保険に2億5千万オイロの借金

健康保険組合は、他のEU加盟国主審の患者や、その国々の社会保険
が、支払いのあり方に苦言を呈している。彼らがオーストリアで受
ける医療に対して、ほぼ2億5千万オイロの未回収金が生じている、
昨日テレヴィ番組「映像でみる時代」が報じた。特に支払いが遅い
のは、ルーマニア、ブルガリア、ギリシアで、もはや全く支払われ
ないものもある、とのことである。




4月4日(土)

     国外ニュース

イランとの取引を受け反対派をなだめる発言

イランとの核を巡る取引の後、交渉役にとっては、この協定は成功
であったと宣伝することが重要である。米国大統領バラック オバ
マは、国内外で疑問視する人々から、達成した目標を擁護するのに
疲れてはいられない。イラン外務大臣モハメド ジャワード ザリ
ーフも、この合意は、この地域および隣国にとって危険ではない、
と述べた。特にイスラエルは、大きな懸念と疑いを抱いている。

     国内ニュース

27歳のニーダーエスターライヒ州民がIS幹部と連絡を取った疑い

1週間前に、クレムス(ニーダーエスターライヒ州)で逮捕され、
その後未決拘留中の、ジハード主義者と見られる男は、テロ民兵
「イスラーム教国IS」幹部と、接触をしたのではないか、との疑い
を捜査陣は持っている。しかし弁護士ウォルフガング ブラシッツ
は、この容疑を否定している。




4月5日(日)

     国外ニュース

欧州原子核研究機構が新たな出発 「世界最高の装置」が再稼働

世界最大の素粒子加速器が、全面的な分解検査を終え、日曜日に再
稼働する。地下にある長さ27キロの真空管を用いて、素粒子は、ほ
ぼ光速まで加速するのは、2年ぶりである。ヨーロッパ原子核研究
所CERNの物理学者は、この「世界最高の装置」を用いて、暗黒物質
の秘密を暴くことができるのではないか、と期待している。暗黒物
質は、宇宙にあるすべての物質の96%にあたり、今までは間接的な
証拠しか見つかっていない。

     国内ニュース

不動産銀行事件 再検討をめぐる駆け引き

各党は1ヶ月以上をかけて、不動産銀行調査委員会の今後の日程で
合意した。ただし、復活祭後の水曜日に、証人の第一弾に、国会議
員の質問が行なわれることは決まっている。同委員会はこれによ
り、不動産銀行事件を再検討する長年の努力の、新しい一章に入る
ことになる。ケルンテン銀行事件を厳しく吟味することについて
は、同銀の国有化の時点で、政界は2009年末に合意していた。ただ
し2009年以降は、どのようにこの再検討を行なうかについては、合
意がほとんど成立していなかった。




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