5月11日〜17日のオーストリアのニュース



5月11日(月)

     国外ニュース

マケドニアでの暴力を心配する声

マケドニアのクマノヴォ市は、週末に激しい戦闘を経験し、少なく
とも死者22人を出したが、首相ニコラ グルエフスキーによれば、
「大量殺戮」を妨害するためには、これが必要であった。彼は、治
安部隊が、主としてアルバニア人が住む同市を攻撃したことを、大
規模商業施設やスポーツ施設を攻撃し、8千人を殺害しようとした
テロ組織を打倒したものだ、と正当化した。反グルエフスキ派は、
この警察の行動は、政府の不祥事から目をそらすため、意図的に演
出された政府の陽動作戦である、と信じている。

     国内ニュース

不動産銀行調査委員会 「前例のない」手抜かりとハイダー書簡

ケルンテン州立不動産銀行では、「前例のない」手抜かりがあっ
た、と金融市場監視局局員クリスティアン サウケルが、調査委員
会で認めた。不動産銀行には、借り手が、その資産を実質的自分で
評価することが認められていたことを、元々知っていなかった、と
言うのである。調査委員会での外見上は厳しい論調ですら、サウケ
ルが極めて微妙な問題で、忘却したことに関して、何も変えること
はできない。その問題は、たとえば、何故、劇的な検査結果が影響
を持たなかったのか、ケルンテン州首相であったイエルク ハイダ
ー(自由党、未来同盟)が、担当する財務大臣であった「親愛なる
カール・ハインツ」 グラサー(自由党、未来同盟、無所属)に宛
てた手紙に関して、何が起こったのか、などの問題である。質問を
受けた2人目の監視局員であるサウケルが、自己批判的な姿勢を示
したのは、最初だけであった。




5月12日(火)

     国外ニュース

EUは難民の引き受け人数の割り当てに新たな提案

現在行なわれている難民に関する議論で、EU委員会は新たな提案を
計画している。EU移民計画の案からは、難民は今後、「公平かつ釣
り合いが取れた形で」すべてのEU加盟国に、分割して受け入れられ
る。地中海に面する国々やオーストリアが、強く要求している改革
が、EU内部で議論の的となっている。さらにEU委員会は、ダブリン
手続きを遵守する方針である。新たな引き受け計画をどのように調
整するかは、「水曜日に説明する」つもりである、と同委員会広報
は発表した。

     国内ニュース

国民党党大会 幹部の縮小に賛成

国民党は、新たな党綱領と規約を取りまとめ、新しい外観をまとっ
た。昨日11時間におよぶ演説と投票、137件の発言要求が党大会で
出され、修正を可決した。事務長ゲルノート ブリューメルは、事
前に「民主的な対決」を望んでいたが、いくつかの点でだけこれは
実現した。国民党が掲げた目標は、「若返り、女性増加、現代化」
であった。最重要な改革派、多数の賛成が必要な選挙法の導入、厚
生および社会福祉分野での自己決定、EU軍設置の指示、国民皆兵義
務などである。教育問題では、国民党はギュムナーズィウムを指示
している。移民の社会への溶け込み之問題では、同党は、厳格さを
求めている。同党は憲法に基づく価値観に反対する人々と、移民の
子供たちの未来の可能性を支持せず、追加の教育措置を拒否する人
に、制裁を課すよう求めている。国民党は、社会政治敵意、子供の
いる家族を、「模範」とし、共同生活の別のやり方も尊重する、と
発表した。党綱領は、99%の賛成で可決された。




5月13日(水)

     国外ニュース

EUのリビアでの活動 地上軍の活動をめぐって紛糾

EUは、地中海での密入国業者との戦いと、リビア沖での戦いに、よ
り大きな力を注ぐ意向である。この計画は、リビアが不安定な情勢
にあるため、とりわけ危険なものであり、激しい批判を受けてい
る。EU自体は、この活動に関する戦略を記した文書の中で、密入国
船を破壊することで、「民間の被害が生じる危険性が高い」と見て
いる。リビアの海岸で、地上軍の活動が行なわれるかどうかも不明
である。EUはこれを否定している。「ガーディアン」紙が引用する
EU戦略文書は、リビアにEUが軍を置く可能性を否定していない。

     国内ニュース

不動産銀行の書類 憲法裁判所にも黒塗りされたものが提出

不動産銀行調査委員会に提出された書類が、黒塗りされていること
に関して、長期的な対立の矢面に立つ財務省は、十分に首尾一貫し
ていない、と非難することはできない。同省は憲法裁判所VfGHに提
出された不動産銀行の書類も、黒塗りされている。黒塗りを容認す
るか検討する同裁判所は、もちろん認めるつもりはない。このよう
な動議は、「考慮に値しない」と同裁判所は財務省に伝え、同省は
譲歩した。




5月14日(木)

     国外ニュース

シリア「ISは古い遺跡の町を脅す」

テロ民兵「イスラーム教国IS」のシリア東部への進軍は、パルミラ
にあるUNESCOの世界文化遺産を、危険な状態にしている。周辺の村
落で激しい戦闘を繰り広げた後、彼らジハード主義者は、世界的に
有名な古代都市の門のすぐ前にいる、と人権活動家は発表した。こ
れより前にイスラーム教国は、数人の民間人を殺害していた。古代
遺跡とシリア国立博物館の館長は、「国際的な大惨事」が近づいて
いる、と述べた。

     国内ニュース

テント村 亡命に関する「緊急策」に批判

内務省が、「緊急事態」のため、亡命希望者のためのテント村を設
営すると発表して、この措置に対する厳しい批判が強まっている。
カリタスは、「貧困の証拠」「亡命希望者の背中に対する政治的な
筋肉けいれん」である、と述べ他。緑の党は、内務大臣ヨハナ ミ
クル・ライトナーが「演出」している、と非難し、新オーストリア
党は、テント村への収容を、「人間の尊厳とは全く異なるもの」で
あると述べた。この措置に対する批判は、設置された町からも出さ
れている。




5月15日(金)

     国外ニュース

ボストン爆破犯ツァルナエフに死刑

ボストンでのマラソンが攻撃を受けてから2年、生き残った犯人ジ
ョハール ツァルナエフに、死刑が言い渡された。ボストン連邦裁
判所の陪審員は、金曜日に、21歳のツァルナエフが、2013年4月
15日の攻撃の責任を取って、処刑されるべきである、との決定を下
した。陪審員は、ツァルナエフは4月初めに既に、訴えられた30の
項目すべてで有罪である、と判断していた。3日かけて、量刑につ
いて決定が下された。ツァルナエフの弁護士は、最後まで、迫り来
る死刑を阻止しようとしたが、正鵠しなかった。第2の選択肢は、
終身刑であった。

     国内ニュース

亡命首脳会談 難民のためのテントは残る

亡命希望者の数が解決できないほど多数に上ったため、木曜日には
テント村が設置されたことを受け、内務省は金曜日、亡命希望者に
関する首脳会談を召集した。結果は予想がつく。具体的な約束は
1つだけ成立する。その他は単に、計画の発表だけになった。新た
に、兵舎の使用が検討される。批判的な人は、内務省はおそらく対
処に失敗している、と非難し、「自分で作った」問題である、と述
べている。




5月16日(土)

     国外ニュース

シリア隠密作戦 米国特殊部隊はISの指揮官を殺害

テロ民兵「イスラーム教国IS」との戦いで、米国特殊部隊は、シリ
アのIS高官を殺害した模様である。米国国防相アシュトン カータ
ーが、土曜日にこれを発表した。米国大統領バラック オバマに権
限を与えられた作戦の目標は、アブ サヤフであった。カーターに
よれば、サヤフは、ISのいくつかの軍事活動を指揮し、石油の密輸
の責任者であった。シリア東部での活動で、サヤフの妻が逮捕され
たが、彼女はISの人質事件では、中心的な役割を果たしていた、と
のことである。

     国内ニュース

テントの難民 「緊急措置」に批判が高まる

テントの第一陣は、既に張られている。難民受け入れに関する「緊
急措置」に関する議論は、まだまだ終わっていない。内務大臣ヨハ
ナ ミクル・ライトナー(国民党)は、土曜日にテント村を訪問
し、この措置を弁護し、批判している人たちは大げさに言っている
だけで、宿泊所を建設していない、と非難した。激しい逆風は、設
置された市町村から吹いている。厳しい批判は、野党と担当する州
議会から出ている。「テント村は選択肢ではなく、無能の証拠」で
ある、と支援組織は述べている。




5月17日(日)

     国外ニュース

ISはラマディ占領を発表 イラク軍は逃走

テロ民兵イスラーム教国ISは、今年初めて、戦略的に重要なイラク
の都市を支配下に収めた模様である。数日間にわたる戦闘の末、日
曜日に、州都ラマディにある最後まで残った軍の歩哨とイラク軍の
本部が、ISによって占領された。報道によれば、軍と警察部隊は、
近づいているジハード主義者から、本格的に避難している。日曜日
午後には、ラマディが完全にISによって占領された、とすら報じら
れた。

     国内ニュース

国民党は圧力を強める フンツトルファーの年金計画を批判

国民党は週末、年金問題で、圧力を強めたが、社会福祉大臣ルード
ルフ フンツトルファー(社会民主党)は日曜日のテレヴィ番組
で、急速な改革には反対である、と述べた。彼は、人々に「安定を
もたら」さなければならず、2年ごとに規則を変えることはできな
い、とも語った。政府が、何らかの年金対策に関して交渉が行なう
のは来年になってからである、との合意が成立している、と彼は指
摘した。この点で、彼は各方面から、2016年では遅すぎる、との激
しい批判にさらされている。彼は、この制度を維持できる、との見
方を取っている。




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