6月8日〜14日のドイツのニュース



6月8日(月)

G7はロシア政府にさらに制裁を科すと威嚇 気候保護では合意

G7各国は、東ウクライナ危機が、さらに激化するのであれば、ロシ
ア大統領ウラジミール プーチンに、より厳しい制裁を科す、と威
嚇した。これは、バイエルンのエルマオでの首脳会談終了の際に、
発表された。EUは、ロシア政府に対して、入国禁止および銀行口座
封鎖などの、原稿の制裁措置を延長するかどうか、今月中にも決定
しなければならない。気候をめぐる議論では、主要工業国7カ国の
大統領と首相は、化石燃料を使用することなしに、「今世紀中に」
世界経済を動かすことができるようにする、との決定を下した。こ
れにより彼らは、12月にパリで開かれる国連気候会議が、成果を上
げられるように、最低限の前提条件を作り出すつもりである。首脳
たちは、地球温暖化を2度に押さえ込むとの目標を強調した。これ
によれば、この温暖化は、工業化以前の時代と比べて、たかだか
2度に押さえ込まれることになる。

     その他のニュース

エルドアンはトルコの選挙後に責任ある行動を呼びかける

トルコでは国会議員選挙を受け、大統領エルドアンは、各政党に対
して、責任ある行動を取るよう呼びかけた。大統領のウェッブサイ
トで公表された通知の中で、民主主義の成果を守らなければならな
い、と記されている。これは、日曜日の国会議員選挙後に、エルド
アンが公表した初めての意見発表である。彼のイスラーム教に基づ
く保守派の与党発展公正党AKPは、投票の40.9%を獲得し、再び最大
勢力となった。しかし彼らは、絶対多数を失い、今回は困難な組閣
が待っている。有権者はこの投票により、発展公正党が掲げた憲法
修正と、エルドアンを頂点に頂く大統領体制を、実行に移すことを
拒否した。選挙では、親クルドの国民民主主義党HDPは、13%の票を
集めて、国会議員を出す基準である初めて10%の障害を乗り越え
た。この結果は、エルドアンの敗北であることを表している。国民
民主主義党は、エルドアンの大統領体制を阻止することを目標に掲
げて、選挙戦に臨んでいた。

ギリシア政府はEUとの関係改善に向け努力

EU委員会議長ユンケルが、ギリシア首相ツィプラスをはっきり批判
したことを受け、ギリシア政府は、緊張緩和に向けて努力を続けて
いる。首相の腹心がブリュッセルに旅立ち、水曜日には、ツィプラ
スとドイツ首相メルケル、フランス大統領オランドとの危機対策会
談を、再び開く予定である。ギリシア政府広報は、同国はEU委員会
と、よい関係を持つことに関心を抱いており、ユンケルは「ギリシ
アの本当の友人である、と述べた。ユンケルは以前に、ツィプラス
が合意に反して、債権者の支出削減の提案への対案を提出しなかっ
た、と非難していた。その後ユンケルは、「友好関係を持つために
は、いくつかの最低限の規則は守らなければならない」と述べてい
た。ギリシア財相ファロファキスは、ベルリンでドイツ財相ショイ
ブレと会談した。その後ファロファキスは、これは「極めて友好的
な」生産的な会談であった、と語った。

ドイツ銀行の株価は値上がりして取引終了

ドイツ銀行の総裁2人ジェインとフィッチェンが退任を発表した
後、ドイツ最大の銀行である同行の株価は、値上がりして取引が終
了した。朝にはフランクフルト アム マイン株式市場での同行の
株価は、一時8%値上がりした。ジェインは6月末に辞任し、フィッ
チェンは2016年5月に辞任する。今まで監査役だったクライアンが
後任となり、当面はフィッチェンとの2人体制を取り、フィッチェ
ン退任後には、単独でドイツ銀行を率いることになる。英国人であ
るクライアンは、スイスの大銀行UBSの財務部門の長を務め、よい
評価を得ていた。彼は、急激な価格変動を予想していなかった。専
門家の見方によれば、クライアンはジェインとフィッチェンが導入
した戦略転換を、引き継ぐ。それによれば、ドイツ銀行は郵便銀行
を再び分割し、残りの民間の顧客部門を減らし、投資銀行の力を増
強する方針である。




6月9日(火)

ギリシアは債権者にあらなた改革の提案

ギリシア政府は、債権者に新たな改革を提案した。この提案は現
在、諸外国の資金提供者が検討している、とEU筋は発表した。水曜
日には、ブリュッセルで、ドイツ首相アンゲラ メルケルとフラン
ス大統領フランソワ オランドが、ギリシア首相アレクシス ツィ
プラスとの危機対策会談を開く予定である。合意がすぐにも必要と
されている。6月末には、現在はオイロを使用しているギリシアに
対して、緊急支援計画が終了する。それまでに、EU委員会、ヨーロ
ッパ中央銀行、国際通貨基金からなる資金提供者が要求している改
革案に、妥協が見いだされなければならない。さもなければ、72億
オイロの支援が支払われなくなる可能性がある。
ギリシア首相アレクシス ツィプラスは、交渉が決裂することがな
いように、と改めて緊急に警告した。そうなれば、「オイロ使用地
域の終了の始まり」である、とツィプラスは、イタリアの日刊紙
「コリエーレ デラ セーラ」に述べた。もしギリシアが破綻吸え
ば、「市場はただちに新たな犠牲者を探すことになるだろう」と彼
は他の危機に揺れるオイロ使用国を念頭に置いて述べた。

     その他のニュース

ドイツ銀行に捜査の手

ドイツ銀行は、再び捜査を受けた。同行の発表によれば、捜査陣は
顧客の有価証券の大規模業務に関して、証拠品を捜してろい、同行
の社員が、捜査の対象になっているわけではない。フランクフルト
検察は、捜査の一環として、調査が実施されていることを認めた
が、詳細については何も述べることはできない、とした。ただし広
報は、大気汚染権、いわゆる二酸化炭素排出権の売買に関して、取
引税の脱税に関するものであることを否定した。ドイツ銀行は現
在、一連の不祥事で、裁判で責任を問われている。この中で、同行
は既に数回にわたり捜査を受けている。

FIFA「ワーナーは地震被災支援の資金を横領した模様」

それでなくても攻撃にさらされている国際サッカー連盟副会長ワー
ナーに対しては、新たな容疑が強まっている。英国の放送局BBCの
情報では、ワーナーには、ハイチの地震被災者のための支援金を、
着服した容疑が持たれている。米国司法当局は、総額75万米ドルの
支払いを捜査しているが、この資金は、2010年に国際サッカー連盟
と韓国サッカー連盟から、ワーナーを経由して、ハイチに支払われ
るはずものであったが、現地には到着しなかった。米国当局の見解
によれば、この資金は、ワーナーが管理する口座に流れ込み、その
後私的目的に利用された。北中米大陸およびカリブの組織CONCACAF
で、会長を務め、米国で訴訟をされている彼は、国際サッカー連盟
疑惑の鍵を握る人物である。彼は現在、故郷トリニダードおよびト
バゴで、保釈金を支払って自由の身である。

今年初めから10万人以上が難民船に乗る

国連の発表によれば、今年は既に10万2千人が、地中海を越えてヨ
ーロッパに逃げ込んだ。国連難民高等弁務官事務所は、ジュネーヴ
で、この数は「劇的に増加している」と発表した。5万4千人がイタ
リアに、4万8千人がギリシアに上陸した、とのことである。同事務
所広報は今年は既に1千8百人近くの難民が、危険な航海で命を落と
した。




6月10日(水)

EU委員会「ギリシアの提案は不十分」

ギリシアとの負債を巡る対立で、債権者側は、ギリシアの最新の提
案を、不十分であるとして退けた。EU委員会議長ジャン・クロード
 ユンケルの広報は、提案されたものは、これに関する合意の水準
を満たしておらず、EU経済委員ピエール モスコヴィッチが、これ
をギリシア政府に伝えた、と述べた。また同委員会の見解では、
「主導権はギリシア政府の側にある」とも発表した。
EU・中南米首脳会談が間もなくブリュッセルで会談が開かれるが、
ドイツ首相アンゲラ メルケルとフランス大統領フランソワ オラ
ンドには、ギリシア首相アレクシス ツィプラスと、会談に応じる
用意がある、とドイツ政府広報は発表した。
ギリシア政府は火曜日朝、新たな改革案をEUに提案していた。

     その他のニュース

EU議会はTTIPに関する議論を延期

ストラスブールのEU議会は、議論が騒ぎとなったことを受け、この
水曜日に予定されていた米国との自由貿易協定、環大西洋貿易投資
連携協定TTIPに関する議論は、延期された。議員たちはぎりぎりの
多数で、キリスト教民主党、保守党、自由党の動議を可決した。こ
の対立は、予定されていた仲裁裁判所が火元であった。この裁判所
には投資家と国の双方が訴訟を起こすことができる。前夜の時点で
既にヨーロッパ議会議長シュルツ(ドイツ社会民主党)は、この協
定に関する投票を延期していた。彼はその理由として、修正動議の
数が多きことを上げていた。このところ、様々な目的を掲げる2百
を超える動議が、提出されていた。議論と投票の新たな日程は、ま
だ発表されていない。

米国はISの勝利に対抗してイラクでの活動を拡大する方針

テロ民兵「イスラーム教国IS」の軍事的な力を目の当たりにして、
米国は、当初の計画よりも多くのイラク兵士を要請することを検討
している、と軍広報がワシントンで発表した。政府筋の情報では、
当面米国の軍教官数百人の派遣が検討されている。ISは、イラクの
広い範囲を占領し、米国が主導する連合軍の空爆によっては、食い
止めることができなかった。現在約3千人の米兵が、イラクの4カ所
の訓練施設で活動している。米国とその同盟国は、今までに9千人
近くのイラク人戦闘員を訓練し、今なお2千6百人が訓練を受けてい
る。スンニ派戦闘員の中には、シーア派が中心で、軍の学校を今ま
で監視しているイラク政府に対して、不信が蔓延している。

エジプトで治安部隊が襲撃犯を殺害

エジプトの都市ルクソール近郊で、自殺攻撃が発生し、治安部隊の
発表によれば、少なくとも2人が死亡した。それによれば、犯人は
有名なカルナク神殿の前庭で爆死した。その他2人の攻撃犯が、そ
の後に、治安部隊と銃撃戦を繰り広げた。今のところこの攻撃を行
なったことを認めたものはいない。先週には、ギザのピラミッド近
くで、武装した者たちがオートバイから、治安部隊の2人を射殺し
ていたばかりであった。




6月11日(木)

イランとの核交渉を盗聴か スイスはスパイ容疑で捜査を行なう

イランとの核交渉は、盗聴されていた、との情報がある。スイス連
邦検察は、禁止されてている政治秘密情報機関に対する容疑で、名
の知られていない人物に対する裁判手続きを開始したことを確認し
た。イラン政府との国際的核協定に、断固反対しているイスラエル
は、この件への関与を既に否定した。これに関する外国での報道
は、一切の根拠を欠いている、と副外務大臣ツィピ ホトヴェリは
述べた。ロシアの警備会社カスペルスキーは水曜日に、自社のコン
ピューター網の中で複雑なコンピューターウィルスを発見したが、
この種の艦船は、核交渉に関するものの中でも見つかった、と発表
した。「ウオール街通信」紙は、イスラエルがこのウィルスの背後
にいると推定される、と報じた。
イランは、国連で拒否権を持つ米国、ロシア、中国、フランス、英
国およびドイツと、核を巡り交渉を続けている。

     その他のニュース

エルドアンはトルコで早期に政権を樹立するように呼びかける

トルコでの国会議員選挙の後、初めて公衆の前に姿を現した大統領
エルドアンは、早期に組閣を行なうことに賛成し、再び選挙をする
のに反対した。各人が今は、「自分の欲求に目をつぶる」べき時で
ある、と案からで大学生を前に述べた。日曜日の投票では、イスラ
ーム教に基づく保守派の発展公正党AKPが、権力の座についてから
20年で、絶対多数を失った。この結果は、同党と自分を中心とする
大統領制度に支持を訴えたエルドアンにとって、敗北であった。同
党は連立相手に頼らざるを得ない。連立相手としては、極右の民族
主義者行動党MHP、あるいは背増派中道左派の共和人民党CHPが、取
り上げられている。親クルド人の人民民主党HDPは、発展公正党と
の政権に参加する可能性は全くない、としていた。

ギリシア国政放送は放送を再開

2年前に支出削減措置の一環として閉鎖された後、ギリシアの右派
の公共テレヴィ局ERTが、放送を再開した。放送中止は、国民の数
週間にわたる抗議行動を引き起こしていた。ERTの元従業員たち
は、同局を5ヶ月間選挙し、インターネットを通じて緊急番組を放
送した。その後警察特殊部隊が、建物を襲撃し、明け渡させた。左
派の急進左派連合Syriza党は、選挙公約の一つとして、同局の再開
を請け合っている。同局のためには、年間予算6千万オイロが確保
されており、1つき上がり3オイロの放送聴取料を取ることで、この
資金を確保する。しかし政府は他の場所でも資金を必要としてい
る。ギリシアでは、支出削減の一環として、年金減額が3年前に実
施されたが、アテネの行政裁判所の判断によれば、これは憲法違反
であり、元にもドスレなければならない。ギリシアの財政に関する
報道機関の推計によれば、国は、年間でさらに15億オイロを集めな
ければならない。首相ツィプラスと、ドイツ首相メルケル、フラン
ス大統領オランドは、水曜夜にブリュッセルで会談したが、債務を
巡る対立では、進展がなかった。債権者との交渉に今後は集中す
る、との合意が成立した。

「連邦議会は新たなコンピュータ網を必要とする」との報道

報道によれば、連邦議会のコンピューターに対する攻撃は、今まで
知られていたより、はるかに大きな被害を引き起こしていた。北部
ドイツ放送、西部ドイツ放送、南ドイツ新聞の情報によれば、国会
はコンピュータ網全体を、新たに構築しなければならない。連邦情
報技術安全局BSIは、現在ののコンピューター網は、破棄しなけれ
ばならない、との結論に達した、とのことである。インターネット
版「シュピーゲル」の報道によれば、この攻撃が明らかになってか
ら4週間たっても、今なおな何者かに情報が流れ出し続けている。
この攻撃の背後に誰がいるのかは、まだ不明である。外国の秘密情
報部が背後にいる可能性がある、と繰り返し観測が流れていたが、
それはおそらくロシアの秘密情報部である。




6月12日(金)

ストロース・カーンに無罪判決

国際通貨基金元総裁ドミニク ストロース・カーンは、売春婦との
激しい性的パーティの裁判で、無罪を言い渡された。金曜日には、
リール刑事裁判所は、66歳のフランス人である彼と、同時に訴えら
れた13人に、この判決を言い渡した。彼らには、組織的売春仲介容
疑が持たれていた。検察は論告の中で、元閣僚であるストロース・
カーンは、売春婦に支払いも、夜のパーティも主催せず、パーティ
から利益を得ることもなかった、と論証した。2011年に米国での強
姦容疑で辞任した彼は、性的パーティに参加したことを、一度も否
定しなかったが、女性の中にコールガールがいたことは知らなかっ
た、と証言していた。

     その他のニュース

メルケルの携帯電話の盗聴に関する捜査を中止

連邦検察は、米国が連邦首相メルケルの携帯電話を盗聴したとされ
る容疑で、捜査を中止した。米国の秘密情報部が、この携帯電話を
盗聴していたとの容疑は、法廷に持ち込めるほどはっきり照明はさ
れなかった、と連邦検察は発表した。米国秘密情報NSAはおそらく
数年にわたって、メルケルの携帯電話を盗聴していた、との疑いが
昨年浮上していた。この事件のため、ドイツと米国両政府の間の関
係が、深刻なねじれを生んでいた。

サヌア旧市街がアラブ連合軍の空爆を受ける

アラブ連合軍がイエメンの首都サヌアを空爆し、歴史的な旧市街が
被害を受けた。5人が死亡した、とのことである。サヌアのこの一
画は、UNESCOの世界文化遺産の一つである。同機関の総裁ボコヴァ
は、この攻撃を、イスラーム教文化「最古の宝物の一つ」に対する
空爆である、と非難した。この旧市街は、標高2千2百メートルの警
告にあり、イスラーム教文化が伝播する上で、最も大きな拠点の一
つであった。この町は、11世紀以前に建設され、複数階建てものを
中心に6千軒以上の家屋からなっている。イエメンでは、シーア派
のフーシー派反乱勢力およびこれと連帯する軍の部隊が、サウジ 
アラビアに逃げ出した大統領ハディの部隊と民兵と、数週間前から
交戦している。3月末には、アラブ連合軍がフーシー派戦闘員に対
して、空爆を開始した。3月中旬の戦闘開始以来、ほぼ2千人が死
亡、さらに数千人が負傷した。

NSAの監視相手名簿を巡る対立が来週末に解決

連邦内相デ メズィエールは、監視相手の名簿の引き渡しを巡る対
立で、来週末に解決が得られる、と予告した。彼はさらに、これは
米国とのいわゆる「名簿抜粋」の引き渡しに関する米国との交渉
と、閲覧のやり方をめぐる連邦議会との議論にも適用される、とも
述べた。NSA盗聴事件に関する調査委員会は、解明の進行に関して
強く怒っており、彼は連邦首相府に対して、1週間の期限を設定し
た。それまでに首相は、同委員会が秘密名簿を閲覧するのかどう
か、そしてどのような形式でおこなうのか、決定を下さなければな
らない、とも語った。「名簿抜粋」は、連邦情報局BNDが、米国の
秘密情報部NSAの委託を受けて、調査していたのはどの範囲である
かを示すものである。特に野党と連立相手の社会民主党は、担当す
る連邦議会の調査委員会が、この名簿を閲覧できるようにし、米国
の諜報活動の規模がどれほどであったかを確定するべきだ、と主張
している。




6月13日(土)

ギリシア財相はオイロ圏離脱の警告を真剣なものと見ない

ギリシアが国として破産するのを阻止するために、新たな交渉が間
もなく始まるが、財務大臣ヤニス ファロファキスは、自分はギリ
シアのオイロ離脱があるとは思っていない、と明言した。BBCのイ
ンタヴューの中で彼は、他のオイロ使用国が、ギリシアを実際に倒
産に陥らせるとは思っていないし、ドイツ首相アンゲラ メルケル
は、ギリシアのオイロ圏離脱があり得るとは、まったく考えていな
い、と述べた。金曜日には、オイロ使用国は、行き詰まっている交
渉を、ギリシアが破産した場合の影響について、初めて公式に議論
していた。ギリシア政府は、数ヶ月前から、諸外国の資金提供者
と、今後の巨額の支援の支払いと見返りに、改革の課題に関して、
議論を続けている。今週末に同政府は、具体的な新しい提案を行な
う、と予告していた。

     その他のニュース

CIA諜報員の情報がおそらくハッカーによる攻撃で暴露される

米国政府の人事管理部に対して、インターネットを通じた攻撃が行
なわれたが、新聞報道によれば、攻撃犯はCIAの諜報員に関する情
報を収集しており、これが暴露された。これを報じたのは「ワシン
トン ポスト」紙である。同紙は、情報管理機関が、別々の2件の
攻撃を受けた事件の捜査が行なわれている、と報じた。その報道に
よれば、この機関には、政府職員とその家族、友人、隣人の私的な
生活と財政状況、外国との接触が記録されている。米国政府は、
2014年に既に始まっていたこの攻撃を、先週公表していた。報道に
よれば、痕跡は中国に続いている。中国は関与を否定している。

ウクライナで戦闘 死者発生

東ウクライナでは、再び激しい戦闘が勃発した。ウクライナ軍の発
表によれば、ルハンスクおよびドネツク地域で起きた分離独立派と
の衝突で、1日で6人の兵士が死亡し、14人が負傷した。ここ数週間
で、先頭は再び激しさを増していた。2月にはミンスクで、東ウク
ライナでの停戦を含む平和協定が結ばれたにもかかわらず、先週
は、戦闘で合わせて35人が死亡した。国連の集計によれば、親ロシ
ア分離独立派とウクライナ軍の戦闘で、既に少なくとも6千4百人が
死亡し、1百万人以上が故郷を離れた。

韓国ではMERSですでに14人が死亡

韓国では、ウィルス性の疾病中東呼吸器症候群MERSで、現在までに
14人が死亡した。韓国厚生省は、ある病院で67歳の女性がこの病気
にかかった。感染者数は、12人増えて、138人となった。これはサ
ウジ・アラビア以外で、この病気が最も激しく流行した事例であ
る。




6月14日(日)

南アの裁判所はスーダン大統領の出国を阻止

南アフリカの裁判所は、迅速手続きの裁判で、人権団体の要請に応
えて、スーダン大統領オマル アル・バシルが、当面南アフリカを
出国することを認めない、との決定を下した、と南アフリカでは報
じられている。それによれば、バシルは土曜日夕方に、2件の逮捕
命令にもかかわらず、アフリカ連合AU首脳会談に出席するため、南
アフリカに入国していた。大量殺戮、戦争犯罪、人間性に反する犯
罪容疑で、国際法廷は2009年と10年に、バシルに対する逮捕命令を
出していた。報道によれば、プレトリアの裁判官は、逮捕命令が完
全に執行されるまでは、大統領バシルの出国は認めない、との決定
を下した。南アフリカは、刑事裁判所に加盟しており、そのため、
逮捕命令を執行する義務を負っている。

     その他のニュース

「米国は東欧に重火器を蓄える意向」との新聞報道

「ニュー ヨーク タイムズ」紙の情報によれば、米国国防省は、
NATOに加盟する東ヨーロッパの国々に、最大で5千人ほどの米兵用
に重火器を蓄える計画をすすめている。同市が米国の官僚および
NATO筋の情報として伝えているところでは、ロシアに侵略を思いと
どまらせることが、目標である。ただし同紙は、この提案には、米
国国防相カーターと大統領府の賛成が必要であり、検討されている
手段が、NATOの同盟国にロシアの反応に関して、懸念を生んでいる
ため、政治的な障害がある、とも伝えている。同紙によれば、米国
が重火器と歩兵用の戦闘車両を、NATOに加盟しているが、以前はワ
ルシャワ条約機構に属していた国に駐留させるとすれば、これは冷
戦終了後初めてである。この新しい計画の背後には、クリミアと東
ウクライナのロシアの侵略がある、と同紙は伝えている。

香港では問題の選挙改革に抗議活動

香港では、議会が間もなく選挙改革に関する投票を行なうため、
1千人以上がデモに参加した。政府の建物がある一画では、安全対
策が強化されている。選挙改革は、水曜日に議会が議論し、数日後
に投票に欠けられることになっている。これは香港の住民に、
2017年に行政府長官を選ぶ権利を与えるためのもである。ただし、
候補者は中央政府が決めることになっている。昨年には民主運動の
支持者が、中国の特別行政地域である香港を、数ヶ月にわたって自
分たちの目標を実現するために、デモを行なった。

スロヴァキアは初めてのMERS感染が疑われる事例を報告

韓国人の男性が、ウィルス性の疾病「中東呼吸器症候群MERS」に感
染した疑いで、スロヴァキアの首都ブラチスラヴァの大学病院に運
ばれた。公正当局は、医師たちが、北スロヴァキアの都市ツィリア
ンデルの病院で、この39歳の男性には、呼吸器の病気であるMERSの
症状を確認した、と認めていた。ブラチスラヴァの専門病院で、実
験室での調査で、この病気が本当のMERSなのかどうか、明らかにす
ることになっている。この韓国人は、6月3日にスロヴァキアに入国
し、自動車部品納入会社で働いていた。韓国でMERSの蔓延が5月
20日に始まってから、およそ140の事例が報告され、患者14人が死
亡した。この病気に対しては、ワクチンも治療法もない。ただしこ
のウィルスは、気道の病気であるSARSほどは、簡単には感染しな
い。




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