6月8日〜14日のオーストリアのニュース



6月8日(月)

     国外ニュース

G7首脳会談 高い代償を払って調和を得る

2日に渡って、バイエルン州のエルマオで開かれたG7首脳会談は、
月曜日に終了した。この会議は演出された調和、との印象が与えら
れている。主催国ドイツの首相アンゲラ メルケルは、「この会議
の風格は、一致した価値観を得て、守られた」と満足の意を表し
た。これはこの首脳会談に招かれなかったロシア大統領ウラジミー
ル プーチンに向けられたものであり、プーチンにはより厳しい制
裁を科すと威嚇されていた。拘束力を持つ決定は、ほとんど取りま
とめられず、気候保護の問題など漠然とした支持の声が増えてい
る。経費は巨額に上った。3億6千万オイロが首脳会談を錯綜させ
た。

     国内ニュース

社民党と自由党の連立 社民党幹部は結論を出せず

社会民主党の幹部は、月曜日夕方に、およそ3時間半の会合を開い
た。ブルゲンラント州での同党と自由党の連立などにどのように対
処するのか、具体的な結果は出なかった。同党は、連邦政治では、
自由党とは連立することはない、と再び確認しただけであった。誰
がノルバート ダラボスの後任となって、連邦執行委員に就任する
か、との問題も、社会民主党幹部が、解答を出さなければならない
ままに終わった。




6月9日(火)

     国外ニュース

難民は東よりの経路に期待

約10万2千人が、1月から地中海を経由して、ヨーロッパに向かっ
た。国際移民機関IOMによれば、昨年よりも早く、10万人の大台を
超えた。エーゲ海にいる難民の数の増加が、最も大きい。昨年は、
すべての難民の4分の3以上が、地中海を横切ってイタリアに向かっ
たが、今年は半分ほどが、ギリシア沖を通っていsる。ギリシア本
土およびエーゲ海の島では、そのため既に緊迫していた情勢が、さ
らに厳しさを増している。

     国内ニュース

シュタイアーマルク州 選挙後に駆け引きと連立相手探し

ブルゲンラント州では一瞬のうちに、事が運んだ。シュタイアーマ
ルク州の各島は、州議会選挙から1週間以上すぎ、連立政権樹立に
まだ時間がかかっている。この問題では選挙直後に、社会民主党と
国民党が、大きく票を失ったにもかかわらず、いずれにせよ政権を
担当するだろう、との見通しであった。しかし今、「改革協力関
係」は、もはや確実なものではなくなっており、社会民主党も国民
党も、野党と交渉している。州首相フランツ フォーフェス(社会
民主党)は、火曜日には自由党と「シリア員あるために」会談した
が、公式には、同党と協力するつもりはない、と強調した。どのよ
うな連立が可能であるか、観測が全速で行なわれている。




6月10日(水)

     国外ニュース

プーチンはヴァティカンを訪問 教皇をまた待たせる

彼は遅刻することで有名である。ロシア大統領ウラジミール プー
チンは、有力な対話相手の多くを、待たせてきた。水曜日に教皇フ
ランツィスクスを訪問した際ですら、彼は70分間遅刻した。2013年
に彼は、教皇を初めて訪問した際にも、45分間遅刻した。他国の大
統領の中には、数時間一人で時間をつぶさなければならなかったも
のもいた。しばしば起きる遅刻の理由として、プーチンの準備の時
点での完璧主義が上げられる。完全な権力争いである、と述べるも
のもいる。

     国内ニュース

シュタイアーマルク州 誰が国民党の策略の糸を引いているのか

第2勢力である国民党は、ヘルマン シュッツェンヘーファーをか
ついで、州首相を目指す。今まで州首相であったフランツ フォー
フェスが退任し、「改革協力」を続けることを、党内の新たな勢力
に委ねる。シュタイアーマルク州での不意打ち的な辞任は、驚きを
生んだ。何故社会民主党は、脅しに乗ったのか? 手ぶらで立ちつ
くし、国民党と自由党がどのようにして連立世間を作るのか、傍観
しなければならないという不安があるからであろう。どのようにし
て、国民党がこの策略をとったのか、はまだ不明である。報道機関
の中には、国民党内の他の黒幕がいる、と指摘するものもある。そ
れは国会会派長ラインホルト ローパトカである。




6月11日(木)

     国外ニュース

「国連軍兵が物資の見返りに性行為」とインターネット上の報告

国連内部の報告が、現在注目を集めている。この報告は、おそらく
一部は日常的に、国連兵の活動地域で、国連の職員が現地女性を性
的に搾取していることに、光を投げかけるものである。この問題
は、数十年前から知られており、相変わらず未解決である。この報
告書は、国連兵による性的逸脱行為は、今までに想定されていたよ
りも頻繁に起きている、との結論に達している。2008年から14年に
かけて、数百の事例が取り上げられており、性的搾取が不完全にし
か文書化されていない可能性がある、と疑われている。

     国内ニュース

シュタイアーマルク州政権交代 連立をめぐる意見で対立が続く

ブルゲンラント州での社会民主党と自由党の連立、シュタイアーマ
ルク州政権交代に続いて、社会民主党と国民党のあいだの意見調整
は、連邦政治でも、大きく緊張したままである。社会民主党党首ウ
ェルナー ファイマンは、「クローネ新聞」に、シュタイアーマル
ク州新首相ヘルマン シュッツェンヘーファー(国民党)が、信頼
できるか疑問だ、と述べた。国民党党首ラインホルト ミッターレ
ーナーは、社会民主党は、シュタイアーマルク州首相の席を要求す
るのを、自らやめた、と述べた。国民党会派長ラインホルト ロー
パトカは、国防大臣ゲーラルト クルーク(社会民主党)を攻撃し
た。今のところ全員が、早期の選挙を否定している。




6月12日(金)

     国外ニュース

イエメン紛争 サヌア旧市街の家屋が破壊される

日曜日に始まる和平交渉の前兆は、悪化するとは限らない。イエメ
ンでは金曜日に、文化財が保護されているサヌア中心部の複数の家
屋が破壊され、数人が死亡した。原因は不明である。当初、これは
サウジ・アラビアが主導するアラブ連合軍が、フーシー派戦闘員に
対して行なった空爆である、とのことであった。しかし同軍は、こ
れを否定した。「我々は、これらの遺産が極めて重要であることを
知っている」と広報は述べ、同時に解明を行なう用意がある、とも
述べた。

     国内ニュース

ミクル・ライトナーは新たな亡命手続きを停止

報道によれば、内務大臣ヨハナ ミクル・ライトナー(国民党)
は、国内での新たな亡命手続きをすべて、来週停止する方針であ
る。彼女がテレヴィ局に寄せた文書の中では、家族の呼び寄せも終
了となる、と記されている。ミクル・ライトナーは、これでEU内務
大臣評議会を前に、他のヨーロッパ内相への圧力を強めるつもりで
ある。「私たちは、他のEU加盟国が持つ魅力を、低めなければなら
ない」ので、「亡命急行オーストリアを停止」させたい、と述べ
た。亡命手続きは、ただちに意図的に先延ばしされることになる。




6月13日(土)

     国外ニュース

クリントンが選挙戦の初めての演説

ヒラリー クリントンは、2ヶ月前に米国大統領選挙に名乗りを上
げてから、元大統領夫人である彼女は、少人数の有権者団体との話
し合いにだけ力を注いできた。土曜日に彼女は、数千人を前に初め
て発言した。彼女の有権者への訴えの中心は明確である。中心にあ
るのは経済で、全員が経済から利益を得るようにする、というもの
である。クリントンは、中間層の代弁者としての立場を取ってい
る。

     国内ニュース

批判に対してミクル・ライトナーは亡命手続きの中止を擁護

内務大臣ヨハナ ミクル・ライトナー(国民党)は、新たな亡命手
続きをこれ以上は与えない、との決定を下して、他のEU加盟国に対
する圧力を強めようとした。ただし今まで彼女は、国内からの批判
を中心に、対処をしてきた、土曜日には社会主義青年団SJも、これ
に同調し、緑の党青年部同様、ミクル・ライトナーの対人を要請し
た。彼女自身は、この非難に理解を示さず、亡命手続きの作業は
「中止されていない」が、「ダブリンの事例、つまり帰国そして国
外追放措置」に力を注ぐことになる、と述べた。ミクル・ライトナ
ーは、自分の「理性的な決断」に関して、「実行可能なものは、こ
れ以外にない」と述べた。




6月14日(日)

     国外ニュース

ギリシア危機 ユンケルは交渉を中止

ギリシアの債務を巡る対立で、ギリシア政府と諸外国の資金提供者
の間では、合意が成立していない。これに関する話し合いは、日曜
日夕方に成果を上げることなく終了していた。EU委員会広報はブリ
ュッセルで、相変わらず両者の間には「深刻な意見の相違がある」
と述べた。ギリシアの提案は不完全なものである。ギリシア筋は、
債権者の要求は「不合理」である、と述べている。6月末には、ギ
リシアは16億オイロを返済しなければならない。

     国内ニュース

社会民主党が厳しい批判 亡命手続きの中止は「自殺点」

オーストリアは、亡命希望者の数が大幅に増加していることに、ど
のように対処するのかという問題では、連立両党内部でも、再び意
見が割れている。社会民主党の国防代印ゲーラルト クルークは、
日曜日に、国民党所属のヨハナ ミクル・ライトナーを厳しく批判
し、彼女が計画している亡命手続きの中止は、「自殺点」であり、
「誤った道」である、と述べた。ミクル・ライトナーが圧力をかけ
るつもりの他のEU加盟国は、「ほくそ笑むだろう」とのべた。国民
党の中央部は、不機嫌な態度を示しており、クルークの発言は「非
生産的」である、としている。




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